霊園の種類や相場から、お墓を建てる場所の選び方まで紹介

芝生が綺麗に手入れされた霊園

「霊園」と一言で言っても、人それぞれ思い浮かぶ場所や雰囲気は異なるのではないでしょうか。

また、これからお墓を建てる場所を探していて、霊園の選び方や種類について知りたいなと迷まわれている人は多いでしょう。

霊園に関するこのような疑問を解消!

  • 「霊園の種類を知りたい」
  • 「霊園の選び方がわからない!値段以外になにがある?」
  • 「いまの霊園から別の霊園に移動したい」

この記事では、お墓を建てる場所である「霊園」について、種類や相場、選び方などの基本的なことをまとめています。

霊園とは

霊園とは、公園の機能を持った墓地のことです。
敷地内にはお墓が立ち並ぶだけではなく、樹木を植え、遊歩道が敷かれ、公園のように明るくきれいな環境が整えられています。

霊園と墓地の違い

霊園と墓地に明確な違いはありません。

ただし、霊園が公園の機能を持った墓地とするならば、明治以降に新設された墓地を霊園と呼んでもいいのかもしれません。
なぜならば、公園という概念は明治以前にはなかったからです。

現在で言うならば、地域共同体の中にある墓地や寺院の墓地よりも、公営霊園や民営霊園の方がより公園の機能をもっているため「霊園」と呼ばれているのでしょう。

霊園の管理者について

霊園の管理者は、その霊園の運営団体によって異なります。具体的には、4つに分類されます。

公営霊園

公営霊園の管理者はその地方自治体です。墓地使用の申し込みや改葬の手続きなど、すべて役所が窓口となります。

民営霊園

民営霊園の管理者は、その墓地を経営している業者です。

厳密に言うならば、民間業者は墓地の経営を法的に認められていないので、寺院などの宗教法人を管理者とし、民間業者に管理委託というかたちを取っているのです。
また、寺院が独自に事業として霊園経営をしているケースもあります。

寺院墓地

寺院が管理運営している墓地の管理者は、その寺院の住職です。

共同墓地

ここでいう共同墓地とは、その地域の共同墓地です。自治会長が管理者であることが多く、自治会の中で墓地管理組合を設けているところもあります。

霊園のメリット・デメリット

それでは、それぞれの霊園(墓地)のメリットとデメリットを見ていきましょう。

公営墓地

公営霊園のメリット

  • 管理が地方自治体なので安心
  • 費用が比較的安い
  • 宗教や業者の制限がない

公営霊園のデメリット

  • 人気があるために空きがない
  • 墓地を入手したくても抽選となることがある
  • 書類などの手続きが面倒だ

公営墓地は、営利目的ではない住民サービスです。管理もしっかりし、条件も平等で、費用も比較的安価です。だからこそ人気が高く、入手が困難という側面があります。

民営墓地

民営墓地のメリット

  • 法要施設や駐車場など墓地環境が充実している
  • 宗教の制限がない
  • 区画面積や墓石のデザインなどを自由に選べることができる

民営墓地のデメリット

  • 費用が比較的高めである
  • 石材業者が決められている

民営墓地は開発や管理に業者が絡んでいるために、どうしても石材店が指定されています。しかし消費者目線に立った墓地設計がなされていること多いので、利用は便利です。

寺院墓地

寺院墓地のメリット

  • 寺院がいつもそばにいてくれている
  • 仏事の相談に乗ってもらえることができる
  • 法事の特にすぐにお墓参りに行ける

寺院墓地のデメリット

  • 墓地を取得するためには檀家にならなければならない
  • 石材業者が決められていることが多い
  • 墓地の面積や墓石のデザインに制限がある場合もある

寺院の境内にあるお墓だからこその精神的な安心感があります。その分、寺院とのつきあいが求められることになります。

共同墓地

共同墓地のメリット

  • 家からすぐの場所にある
  • 費用が安い
  • 管理者が自治会だから安心できる

共同墓地のデメリット

  • 管理の質は墓地の管理体制によって異なる
  • 墓参りのたびに隣近所と顔を合わせることとなる
  • 他の家のお墓と比較しがちになる

共同墓地は、その地域の住民のための墓地なので、費用も安く、自宅からも近いというのが最大のメリットです。ただし、隣近所との付き合いをわずらわしく感じる人は避けた方がよいかもしれません。

多様な種類が増えている!特徴のある霊園まとめ

寺院墓地の厳かな雰囲気や、公園墓地の開放的な雰囲気。
東京や神奈川といった関東圏を中心に、新たな特徴のある霊園が登場し始めています。

この章では、雰囲気や供養の種類など特徴のある霊園の種類をいくつか紹介します。

ガーデニング霊園

ガーデニング霊園は、ヨーロッパの公園をほうふつとさせる明るい雰囲気の霊園のことです。

園内は緑に囲まれ、いたるところに花が咲き誇り、ベンチなども置かれて、公園としての機能をも果たすような墓地です。
墓石はほとんどが洋型やデザイン型のものが選ばれています。

ペット用の霊園

ペット専用の霊園もあります。

日本は古来より、人間と動物を同じ場所に埋葬しないという慣習が根強く、人の墓にペットが入ることは避けられています。
昨今では、全国的に徐々にではありますが、人とペットが同じお墓に入れる区画を設けた霊園が増えつつあります。

ペット霊園の選び方や注意点など、気になる人はこちらの記事も参考にしてください。

偉人たちが眠る歴史を感じる霊園

都内や関西など時代の中心となった場所にある霊園には、さまざまな時代の偉人たちが眠っています。

有名なところでは、「青山霊園」や「雑司が谷霊園」などがあります。
最近では、こういった有名な人たちのお墓を巡る「墓マイラー」と呼ばれる人たちもいるそうです。

墓前に手を合わせることで、偉人たちと交流しているような気分になりそうですね。

しかし、お墓は代々家系で守られてきた大切なものです。マナーを守り、他人に迷惑をかけない範囲で行うようにしましょう。

霊園を選ぶポイント

それでは、霊園を選ぶ際のポイントは下記の通りです。

  • 立地
  • 種類
  • 宗教
  • 予算
  • 環境
  • 設備
  • 石材店

それぞれを詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

立地

まずはお墓参りの行きやすさを検証しましょう。歩いていく場合、車を使用する場合、公共交通機関を利用する場合などのさまざまな場合を考えておきましょう。

  • 種類

    公営霊園、民営霊園、寺院墓地などによって特性や機能が異なります。自分たちの建てるべきお墓が、どの霊園に適しているのかを考えましょう。
  • お墓は建てて終わりではありません。そこに自分の家の墓石がある限り、定期的に様子を見て手を合わせるべきです。忙しくてお墓参りに行く時間がない人には、閉館時間などの設定がない霊園を選ぶなどがおすすめです。
  • 宗教

    自分たちが属する宗教で、その墓地を利用することが問題ないか、あるいは利用が可能か、事前に確認しておきましょう。
  • 予算

    お墓をつくるためにはまとまったお金が必要です。霊園の費用だけでなく、その上に建てる石材の費用も必要となります。
  • 環境

    まわりは静かで、日当りがよく、お墓参りしたくなる環境かどうかを見渡しましょう。
  • 設備

    通路は歩きやすいか、駐車場は広いか、水回りはきれいに整備されているか。設備の充実度や管理の質は管理者によって異なります。
  • 石材店

    霊園によっては指定石材店を設けていることがあります。その場合、複数の業者との相見積もりをとることができません。その石材店が信用できるかどうかを見極めましょう。

霊園にお墓を建てるまでの流れ

それでは、霊園にお墓を建てるまでの流れを見てみましょう。

  1. 霊園の資料を取り寄せる
    事前に資料を取り寄せて情報収集しておきましょう。
  2. 現地に見学へ行く
    気になった墓地は現地に見学に行きましょう。
  3. 気に入った霊園と契約を結ぶ
    空きがあればすぐに契約することができます。公営墓地などで空きがなく抽選となる場合は、抽選時期を待たなければなりません。
  4. 支払いを済ませ、使用許可が下りる
    永代使用料を支払うと、墓地の使用許可証をいただきます。大切に保管しましょう。
  5. 石材店に依頼してお墓の見積もりや図面を作成してもらう
    できれば複数業者を比較検討するのがよいでしょう。民営霊園など、業者が指定の場合や、墓地と墓石をセット販売していることあります。
  6. 石材店と契約を結ぶ
    契約から工事完了までは1~3か月が一般的です。
  7. 工事
    工事は、基礎工事、外柵工事、石碑工事の3段階に分かれることが多いようです。希望であれば立ち会っても構いません。
  8. 完成
    晴れて石碑が完成します。寺院による開眼法要を経て、その家だけのお墓となります。

霊園にお墓を建てるときの使用料相場

実際に、霊園内にお墓を建てるときの使用料について確認してみましょう。

全国平均 永代使用料は約77万円 墓地面積は約1,6㎡

永代使用料の全国平均は約77万円。
墓地面積の全国平均は約1.6㎡だと言われています。

しかし、墓地の永代使用料は地域差が激しく、東京などの都心と、郊外や地方などでは大きく差が出ます。

その地域の1㎡あたりの単価を割り出そう

墓地は1㎡あたりの単価と墓地面積で費用が決まります。
この墓地の単価は、地価に比例します。

東京近郊を例にとると、23区内は1㎡あたり100万円を超えますが、23区外や周辺3県などでは20万~50万円くらいでしょう。
仮に3㎡の墓地を購入したとします。

1㎡の単価が100万円だと300万円。
1㎡の単価が30万円だと90万円。
…といった具合に価格は設定されています。

都心は単価が高く、面積が狭い。
郊外や地方や単価が安く、面積が広い。
なので、一概に使用料の相場を割り出すことができないのが実情です。

まずは地元の霊園をいくつかピックアップして、売り出し価格を面積で割ってみましょう。
その地域の1㎡あたりの単価が見えてくるでしょう。

ペットの霊園を建てる場合

ペット専用の合祀墓や納骨堂というものがあります。

費用は運営元によってさまざまなのですが、5,000円〜30,000円くらいで引き受けてくれるでしょう。

また、人とペットが一緒に入れる墓地も、徐々にではありますが、増えてきています。
こちらは通常の墓地の料金になるので、数十万円という費用がかかるでしょう。

霊園を利用するときの注意点

霊園にまつわるトラブルもたくさんありますが、そのうちの一部をご紹介します。

  • 工事する石材業者が決められている
    民営霊園や寺院墓地などでは、工事する石材業者が決められていることが多くあります。
    複数の石材店を比較できず、業者のいいなりになってしまう恐れがあるため充分に気をつけましょう。
  • 墓地を承継するための手続きが大変
    墓地を次の代に承継するためには、法定相続人全員の同意が必要です。なぜなら、墓地などの祭祀財産は分割相続ができず、だれか一人が承継しなければならないからです。

    公営霊園ではこのあたりはたいへん厳しく書類の提出を求められます。
    民営霊園や寺院墓地などでは、管理者によっては柔軟に対応してくれるところもありますが、それがのちのちのトラブルの原因にもなりかねません。
  • 墓地の転売や譲渡はできない
    霊園から「墓地を買う」と思っている人が多いのですが、厳密には、その土地を買うのではなく、その土地の永代使用権を買うのです。ですから、墓地を買ったとしても登記の必要も、固定資産税の支払いの必要もありません。
    そのかわり、墓地が不要になった際は、きちんと管理者に返還しなければなりません。

お墓は人生で一度あるかないかの買い物です。
施主の思い込みがこのようなトラブルを招いてしまいます。
きちんと情報収集した上で、分からないことは霊園や地元の石材店に相談しましょう。

霊園を替える流れ(改葬の流れ)

霊園を替えることを「改葬」と呼びます。
ここではその流れをまとめてみました。
分かりやすくするために、大阪市にある「O霊園」から横浜市にある「Y霊園」への引っ越しとします。

  1. 新しいお墓をY霊園に決める
  2. Y霊園から『受入証明書』をもらう
  3. 現在のお墓であるO霊園の管理者に相談する
  4. 大阪市役所から『改葬許可申請書』を入手し、作成する
  5. 『改葬許可申請書』にO霊園の署名捺印をもらう
  6. 大阪市役所に『受入証明書』と『改葬許可申請書』を提出し、『改葬許可証』をもらう
  7. 遺骨を取り出す
  8. O霊園のお墓を撤去して、Y霊園に移設する
  9. Y霊園に納骨する
  10. Y霊園に『改葬許可証』を提出する

改葬の手続きは窓口が多くて大変ですが、ひとつひとつをきちんとこなしていきましょう。
分からなければ、いま墓地のある町の役所に訊ねるのが一番良いでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

霊園は、大切な人が眠る場所、お参りする場所です。
事前に知識や情報を手に入れて、余裕を持って霊園巡りをされるとよいでしょう。
素敵な霊園がみつかって、あなたのお墓参りが有意義なものになりますように。

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