• 更新日: 2018年5月15日

お墓について

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お墓とは

お墓とは、故人の遺体や遺骨を埋葬して礼拝する場所のことです。
現代では埋葬地に石碑を建立したもの概して「お墓」と呼んでいます。

広い意味では、埋葬した盛り土をした土まんじゅうや、塔婆(とば)のような木でできた墓標も「お墓」に含まれます。
昨今注目を浴びている”樹木葬”も、石碑を用いないものの、「お墓」に含むことができるでしょう。
この記事では、石碑を用いた、一般的な「お墓」についてご説明いたします。

お墓の種類と費用相場

石碑を用いたお墓以外にも、さまざまな形のお墓があります。
まずは、お墓の種類とその費用相場についてみていきましょう。

一般的なお墓

私たちが連想する一般的なお墓とは、墓地に石碑が建てられて、その地下に遺骨を埋葬するというものです。

この場合、墓地を取得して、それから石碑を建立するためにそれぞれに費用がかかります。
墓地の永代使用費用料の相場は50万円〜100万円。石碑の建立の費用相場は100万円〜200万円くらいでしょう。

永代供養墓

永代供養とは、家族に代わって寺院や霊園が供養してくれることです。
言葉の意味としては、「永代=期限を決めず」に「供養する」ということです。


永代供養をするにあたって、預かる遺骨は本堂の中や永代供養墓に安置します。
石塔の中は骨壺が並べられるよう棚が設えてあり、また、合葬ができる構造のものもあります。相場は20万円〜50万円くらいでしょう。

合葬墓

合葬墓は、複数の人の遺骨を一カ所に埋葬するお墓のことです。
寺院や霊園に建てられ、跡取りや墓守のいない人を受け入れています。

個別の供養ではないので、費用は安く抑えられます。
5万円〜10万円くらいが相場でしょう。

納骨堂

納骨堂とは、遺骨を収蔵できる屋内型の納骨施設です。

野外に建てられるお墓に代わる、新たな礼拝施設として、普及しています。
納骨堂に収蔵する場合、さまざまなタイプがありますが、20万円〜50万円が相場でしょう。

種類が増えている!お墓のデザイン

石材は自由に加工できることから、お墓に決まった形はありません和風のお墓にも、さまざまなデザインがありますが、近年では洋風デザインのお墓も増え、とくに宗派不問の霊園に行くとバラエティに富んだ石碑を目にします。

とはいえ、従来の和型の三段墓も未だに根強く人気があります。

それでは、お墓の種類とデザインにはどのようなものがあるのでしょうか。詳しく見ていきます。

従来型の和風のお墓「三段墓(さんだんはか)」

いわゆる「三段墓(さんだんはか)」と呼ばれるものです。
仏石(軸石や竿石とも呼びます)を2つの台石が支えることで、3段構造が出来上がります。

ただ、お墓の形は日本全国で実にさまざまです。

仏石と台石の間に蓮華型や座布団型の石を入れることもあれば、「芝台」という石を追加して3段ではなく4段構造にすることもあります。
九州や沖縄地方のように、地上に人が入れる大きさの納骨室を設けるお墓もあります。

現代墓石の原型「五輪塔(ごりんどう)」

五輪塔は、鎌倉時代に普及したお墓の形で、日本におけるお墓の原型だと言われています。

五輪塔では、仏教で言うところの五大(この世界を構成する5つの元素「空」「風」「火」「水」「地」)が表現されています。
いまでは、その家の古い先祖の供養塔として用いられています。

33回忌や50回忌を過ぎた古い先祖の魂を五輪塔に集めて礼拝します。

洋風のデザイン墓

従来のお墓のデザインを好まない人は洋風にデザインされたお墓を建てます。
和墓がこれまで縦長だったのに対し、洋風のお墓は横長のものが多いです。

また、方形や球形や三角形など、仏石を自由な形にして礼拝の対象にしています。
正面に彫る文字も「〇〇家乃墓」などではなく、「絆」や「愛」や「ありがとう」など、施主や故人らしい文字を彫刻します。

最近では、新しい形のお墓を建てる人が増えています。
それは、従来の慣習に従うというよりも「個性」を出すという現代の風潮を現しているのでしょう。

しかし、墓地・霊園という土地柄か奇抜なデザインというものはほとんどありません。
伝統的な形を尊重しながら、アレンジを加えている人が多いです。

お墓のデザインが気になる人は、毎年「一般社団法人 全国優良石材店の会」が行っている『お墓デザインコンテスト』を参考にしてみてはいかがでしょうか。

また、デザイン墓石を建てるということを詳しく知りたい人は「デザイン墓石の種類や相場がわかる!お墓で個性が出せる時代」の記事を参考にしてください。

お墓を建てる流れ

お墓を建てるためには、大まかに下記の流れとなります。

  1. 墓地の使用権利を取得する
  2. 依頼する石材店を決め、契約する
  3. 石材店による工事→完成
  4. 寺院による開眼供養と納骨

一つずつ、詳しく解説していきます。

1.墓地の使用権利を取得する

お墓を建てるにはまず墓地の使用権利(永代使用)を取得しなければなりません。

お墓を建てる場所は、公営霊園、民営霊園、寺院墓地、共同墓地などさまざまな形態の霊園・墓地から選ぶことができます。
立地や条件など、お墓を建てる人によってふさわしい場所はちがいます。

希望条件を出し合い、優先順位をつけるのをおすすめします。そして、条件に該当する霊園・墓地の資料請求を行い比較検討すると良いでしょう。

また、「管理の丁寧さ」「歩く道の補整具合」など資料ではわからない点を確認するため、実際に現地へ見学に行くとより良いです。

一生に一度あるかないかのお墓を建てる場所です。十分に検討し、自分たちにとって納得のいく墓地を見つけましょう。

2.石材店を決め、契約する

墓地の使用権利を取得したならば、次は実際に墓石を建てる施行業者を決めます。

業者を決める際には、2~3社から見積もりをとることをおすすめします。
墓石業界にはメーカーの希望小売価格はありません。小売店のさじ加減で、同じ大きさ、同じ形のお墓でも大きく費用が異なります。

また、お墓に携わるスタッフの人柄も大切な要素です。
比較検討することで、費用だけでなく、人柄や、石材店の信用度などを総合的に判断しましょう。

なお、お墓を建てる墓地や霊園によっては、石材店の指定があります。
その場合でも、可能であれば指定石材店以外からも見積もりをとりましょう。そして、指定石材店の見積もり金額が妥当なのか判断材料にするのをおすすめします。

もし費用に納得いかない場合は、早い段階で石材店と交渉するのが良いでしょう。

3.石材店による工事

石材店による墓石工事は主に3回に分けて行われます。

基礎工事

墓地の地盤を固めます。鉄筋を入れてコンクリートで基礎を作ります。

遺骨が納まるカロート部分は底部を固めないようにします。遺骨が土に還るようにするためです。

外柵工事

墓地の四方を囲む外柵を据え付けます。併せて、遺骨を納めるカロートを設置します。

石塔据付工事

最後に、石塔を据え付けます。その他、霊標や灯篭などの付属品も据え付けます。

4.寺院による開眼供養と納骨

石塔が完成してもそれはまだ「お墓」ではありません。
寺院に開眼(入仏)してもらうことで、お墓はお墓となります。
開眼供養(法要)には、家族や親戚も集まって、行いましょう。

また、遺骨がある場合は開眼法要と併せて納骨式が執り行われるでしょう。
石を動かして、お墓の内部のカロートと呼ばれるところに遺骨を納めます。
地域によって、壷のまま納めるケースと、壷から遺骨を出して土に還すケースがあります。

お墓を建てるときに必要な書類

墓地の使用権利を取得したら、「使用許可証」が手渡されます。
その後の工事や納骨の際に必ず必要となる書類です。大切に保管しておきましょう。

また、お墓の建立工事には「工事届」を提出しなくてはなりません。「工事届」は、基本的にお墓を建てる墓地・霊園の所在地にある役所で入手し、提出します。

どのタイミングで提出するのか迷ったら、墓地・霊園の管理者か石材店に相談しましょう。

お墓を建てるときに気をつけること

お墓は一生に一度どころか、数世代に渡って家族の絆をつなぐ大切な場所です。

以下の点に気を付けながら、よりよいお墓を建てましょう。

  • 墓地選び
  • 石材店選び
  • 石材選び
  • デザイン選び

次の章で、詳しく解説いたします。

墓地選び

墓地を選ぶ際は、お墓参りしたくなるような環境を選ぶことが望ましいです。

自宅からの距離、お墓参りのしやすさ、周囲の環境、墓地内の設備などをまずはチェックしましょう。

墓地を選ぶポイントは実にさまざまです。また、現在は多様な形式の墓地があります。
墓地の選び方について詳しく知りたい人は、「墓地とは?種類や選ぶポイントを紹介」の記事を参考にしてください。

石材店選び

石材店は複数の業者を比較検討するのがよいでしょう。

ただ予算だけで決めるのではなく、提案力や、社員の人柄なども考慮に入れましょう。

石材店の選び方や、石材店では何をやってもらえるのか詳しく知りたい人は、「石材店で買えるのはお墓だけではない!サービスや選び方を紹介」の記事を参考にしてください。

石材選び

自分たちの好みの色目を伝えたうえで、石材店に紹介してもらいましょう。

似たような目合でも、高いものもあれば安いものもあります。

それぞれの石材の特徴や違いをきちんと説明してもらうことが大切です。

デザイン選び

和墓であればまだしも、洋風のデザイン墓だと、石材店の提案力が問われます。

こちらの希望やイメージをきちんと伝え「一緒に作る」つもりで石材店と作り上げていきましょう。

お墓に使用する石材について

墓石用の石材は国内外をあわせると300種類近くもあると言われています。
その中には、需要の多い石材もあれば、供給の少ない石材もあります。

また、石目や色目もさまざまで、グレー、白、黒、緑、ピンクなどがあり、特にどの石を選ばなければならないという決まりはありません。

国内産出の石材は150~200万円が相場

国内産出の石材もたくさんあるので、相場もとても幅広いのですが、石碑の費用だけで150~200万円程でしょう。

香川県の庵治石などの最高級石材になると、さらに数倍の費用がかかります。
火山地帯である日本列島ではさまざまな場所で上質な花崗岩(かこうがん)が採れます。

ちなみに、墓石に最も向いている石が花崗岩です。
マグマがゆっくり冷えてできあがった石なので、硬く、風化に強いのが特徴です。

代々の先祖を祀る石塔は末永く風雪に耐えなければならず、そのため花崗岩が一番適していると言えるでしょう。

東日本の代表的な産地は、福島県や茨城県。
西日本の代表的な産地は、香川県や愛媛県や岡山県。
その他、神奈川県や愛知県や佐賀県などが有名な産地です。

外国産出の石材は50~80万円

外国産出の石材はさらに安価に入手できます。50~80万円が相場の目安でしょう。
90年代から外国の石材を墓石に使用するようになり、中国の石材が主流です。
ここ最近はインド産の石が人気ですが、若干高めです。

外国で採れた石材のほとんどは、いったん中国の工場に集められて加工され、日本へ出荷されます。
そのため、近年の中国の経済成長に伴い、物価や人件費も高騰しています。
外国産出の石材は年々値上がり傾向にあるようです。

このようにお墓に使用する石は、産出エリアや種類によってその特徴や費用がさまざまです。
墓石について詳しく知りたい人は、下記に挙げる関連記事を参考にしてください。

一般のお墓(墓石)を綺麗に保つ掃除方法

お墓をきれいに保つ方法は単純です。こまめのお参りとお掃除です。
どんなものも、人の手の行き届いたものの方が長く、いきいきとするものです。
墓石には、目に見えないほどの小さな穴(細孔)があります。

目に見えないゴミやチリや排気ガスが時間をかけて細孔から入り込んで劣化の原因になります。
掃除の際は、水拭きとから拭き。これだけで充分です。
特殊な溶剤を使う必要もありません。こまめなお掃除を心がけましょう。

お墓に入れる文字について

心と墓標に刻まれているお墓

墓石は文字を刻むことで、その家固有のお墓になります。
仏石正面には「◯○家之墓」と彫刻します。

あるいは「南無阿弥陀仏」や「南無妙法蓮華経」など、その家の宗派の大切な言葉を刻むこともあります。

側面や裏面には建立者名や、先祖の戒名などを刻みます。
最近では、”墓誌”と呼ばれる板石に先祖の戒名などを彫刻します。

より詳しくお墓に彫刻する文字について知りたい人は、「墓石に刻む文字は自由!彫刻する場所や言葉の意味について解説」を参考にしてください。

お墓を移動するときに行うこと(改葬)

遺骨を他の場所に移すことを「改葬」と呼びます。
改葬は自治体から許可をもらわなければなりません。
新しい契約先に”受入証明書”を発行してもらい、それを持参して役所に改葬許可を申請します。

また、改葬許可申請にはいまのお墓の管理者にも署名捺印をもらわなければならないでしょう。
あわせて、石材店への依頼も並行して行いましょう。

改葬について詳しく知りたい人は、「改葬でお墓問題を解消!いま増えているお墓の引っ越し」を参考にしてください。

お墓に供える花について

お墓に供える花に決まりはありません。
また、宗教による決まりも特にありません。
お花ではなく、樒(しきみ)や高野槙を供える地域もあるようです。

お墓に供える花について詳しく知りたい人は、「お墓に備える花の種類は?定番や意味を紹介」を参考にしてください。

お墓参りについて

お墓参りの時期に決まりはありません。自分たちが行きたいと思った時に行くのがいいでしょう。

盆、彼岸、年末年始、故人の命日などにお墓参りに行きます。

また墓地や霊園は公共空間です。お参りの時は周りの人やお墓に迷惑にならないよう配慮が必要です。

お墓を持たない選択肢

お墓を持たずに遺骨を供養する、新たな方法も普及しつつあります。

最近では、「お墓」を建てる意味について考え、新たな供養法を検討する人が増えています。
「お墓」を建てても面倒を見る人がいない、そもそも建てられる費用を捻出できないなどさまざまな理由が挙げられます。

散骨

散骨とは、山・川・海などに、パウダー状にした遺骨を撒くことです。
最もポピュラーなのは海洋散骨でしょう。専門の代行業者も多数存在しています。

散骨を選ぶ理由には、大自然に遺骨を還すという自然回帰への思想や、墓守が不要だという合理性などが挙げられます。

また、費用も10万円前後からできるので、予算面での負担が少ないのも選ばれている理由でしょう。

より詳しく散骨について知りたい人は、「散骨は法律上問題ない!守るべきマナーや流れを紹介」を参考にしてください。

手元供養

手元供養とは、遺骨を手元に置いて、供養の対象とすることです。
骨壺やネックレス等に遺骨を納めることで、慰霊の場を身近なところに作ることができます。
従来であれば、埋葬であれ、散骨であれ、遺骨を自然に還していました。

しかし時代の流れで、仏壇やお墓を不要と考える人たちの間で、手元供養が普及しています。

手元供養についてより詳しく知りたい人は、「手元供養の種類や流れを紹介!故人を近くに感じられる供養法」の記事を読んでみてください。

お墓がないことで戸惑う人もいる

お墓を持たない新たな供養法は、ここ5年から10年で注目を浴びています。
少子高齢化や単身者の増加から、お墓の維持が困難だと考える人が増えているからです。

そのような実利性から見れば、お墓がない方が、楽で、負担が少なく、費用もかからないのでいいように見えます。

ところが、人間というのは面白いもので、ふとしたことで”目に見えないもの”の存在を感じ、考えるものです。

すでにこの世界からはいなくなってしまったご先祖様に会いたい! と思った時に、お墓がないことで戸惑いを感じる人はとても多くいるようです。
お墓は、自分のルーツである両親や祖父母や先祖に会える場所です。

また、親戚などこの世に生きているもの同士が集まれる場でもあります。
墓じまいが叫ばれて久しい時代ですが、いま一度お墓のよさを考えてみるのもよいかもしれませんね。

まとめ

お墓は亡くなった人を埋葬する場であり、祈りの場でもあります。

お墓参りが身近なものに思えてくると、生活にぐっと深みが増すものです。

忙しい毎日かもしれませんが、少しだけ時間を作って、自分たちのルールであるご先祖様のお墓参りをしてみませんか?

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