記事監修
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

先読み!この記事の要点

  • 永代供養とは、お墓の管理を、継承者に代わり、霊園・寺院がしてくれること
  • 永代供養のメリットは、後継ぎが不要で、管理がラクになること
  • 永代供養のデメリットは、個別で供養できる期間が限られていること
  • ライフドットなら、全国8,700件以上の霊園・墓地から、永代供養がついたお墓を探せる

お墓のことを調べていると、この「永代供養」という言葉をよく聞くかもしれません。

結論から言うと、「永代供養」の意味は「お墓参りを様々な事情でできない人に代わり、霊園や寺院が永代に渡って遺骨を供養・管理するシステムのこと」です。

よく似た言葉に「永代使用」がありますが、全く違う意味です。間違えて使用してしまうと様々な誤解が生まれてしまうため、注意が必要です。

この記事では、永代供養の意味や、永代使用との違いについて解説します。

また、永代供養のお墓のメリット・デメリット、費用相場、選ぶ際のポイントついてもご紹介します。

これを機に永代供養の意味をしっかり押さえて、納得のいくお墓選びをしていただけると幸いです。

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永代供養とは

永代供養とは、様々な事情でお墓参りができない人に代わり、寺院や自治体などが続く限り、遺骨を供養・管理してくれるシステムのことをさします。

近年では、少子高齢化により後継者がいなかったり、墓守が高齢でお墓参りができなかったりするケースが増えています。

このような場合に永代供養付きのお墓であれば、墓守に変わり、霊園や寺院などが、続く限り遺骨を供養・管理してくれるのです。※ただし霊園・寺院が続く限りであるため、「未来永劫」ではありません。

よく混同しがちなのですが、永代供養とはお墓の種類ではないということです。お墓の種類には、「一般墓」「樹木葬」「納骨堂」といったものがありますが、それらと並ぶものではありません。

また供養・管理の仕方に決まりはなく、それぞれの寺院・自治体によって異なります。なお、供養という言葉は仏教用語になるので、宗教儀礼が伴います。

「永代供養」と「永代使用」の違い

「永代供養」という言葉に似たもので「永代使用」という言葉があります。しかしまったく意味の異なる用語です。

「永代供養」・・・霊園・寺院が続く限り遺骨の供養をしてくれること

「永代使用」・・・霊園・寺院が続く限り墓地の区画を使用することができること

また「永代使用」という言葉単体で使われることはほとんどなく、「永代使用料」や「永代使用権」といった使われ方をするケースが多いです。もう少し詳しく解説します。

永代使用料

永代使用料とは、墓地を借りる際に支払う料金のことです。すなわち「墓地代」と捉えることができるでしょう。

永代使用料を支払うと、霊園・寺院が続く限り、契約した区画を使用することができます。

永代使用料は初期費用であるため、1度しか支払う必要はありません。費用は60万円~80万円ほどが一般的です。

永代使用料について詳しく知りたい方は「【3分で解説】永代使用料とは?永代供養料や管理料との違い」の記事も参考にしてみてください。

永代供養は「霊園・お寺が存続する限り」続く

永代供養に期限ってあるの?と思われる方がいるかもしれません。

永代供養は霊園・お墓が存続する限り続くものです。そのため一度永代供養にすれば、霊園・寺院が倒産することが無い限り、期限に関係なく遺骨の供養を任せることができます

ただし、永代供養=遺骨を個別に安置して供養してくれる、ではないため注意が必要です。

遺骨を安置してくれる期間には一定の期限が設けられており、よく見られるのは17回忌・33回忌などを目途にしたものです。

一定期間がたった後は、合祀(他の遺骨と一緒に供養)されます。

永代供養について概要をお伝えしたところで、次の章では「永代供養のお墓とは具体的にどんな種類があるのか?」について見ていきましょう。

永代供養がついたお墓の種類は4つ

永代供養がついたお墓の種類は大きく4つございます。

  1. 合葬墓・合祀墓
  2. 樹木葬
  3. 納骨堂
  4. 永代供養付き一般墓

では1つずつ見ていきましょう。

①合葬墓・合祀墓

永代供養塔のイラスト

合葬墓・合祀墓とは、他の方の遺骨と一緒にあわせて埋葬することを言います。

ここで紹介する4種類の中でも最も安価なことが特徴で、墓じまい後の遺骨の供養先としてもよく選ばれています。

安さが魅力的ですが、納骨するスペースが区分されていないため、一度遺骨を合葬すると2度と遺骨を取り出すことができなくなってしまいます。

②樹木葬

樹木葬

樹木葬とは、「墓石」の代わりに「樹木」を墓標としたタイプのお墓です。

樹木葬にはほとんどのケースで永代供養がついているため、自然が好きという方に限らず、継承者がいない方・お墓の管理に手間をかけたくない方にも選ばれています。※まれに永代供養がついてないケースもございます。

樹木葬の場合、初めの17年・33年間は個別に遺骨を納骨し、その後合葬・合祀を取ることが多いでしょう。

この辺りの個別安置期間や、樹木葬のスタイル(桜の下に納骨なのか、西洋ガーデニング霊園なのか)などについては、霊園ごとに異なりますので、興味がある方は調べてみてください。

③納骨堂

ロッカー式の納骨堂

納骨堂とは、屋内型の納骨施設のことを指します。

ひとえに納骨堂とってもタイプは様々で、「ロッカー型」「仏壇型」「自動搬送型(参拝スペースに自動で遺骨が運ばれてくるもの)」などがあり、近年では都心の駅チカにも増えてきています。

納骨堂も、永代供養がついていることが一般的です。※まれに永代供養がついていないケースもございます。

納骨堂の場合も樹木葬と同様、一定期間(17年や33年)個別で供養し、その後合葬する形をとります。

④永代供養付き一般墓

ロッカー式の納骨堂

永代供養付き一般墓とは、見た目は伝統的な墓石のお墓で、そこに「永代供養」がついているものです。

17年・33年といった一定期間は、墓石を用いた一般墓を使用することができますが、一定期間をすぎると、合葬・合祀されます。

後継者がいない、けど伝統的な和型墓石のお墓がいい、という場合は、この「永代供養付き一般墓」を選ぶとよいでしょう。

なお「永代供養付き一般墓」は単独墓と呼ばれることもあります。

以上、永代供養がついたお墓4種類をご紹介しました。具体的にどんなお墓があるのか、イメージが膨らんだのではないでしょうか。

「永代供養がついたお墓」を探す

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次の章では、永代供養のメリットとデメリットについてご紹介します。

「正直、永代供養が自分に合っているのかわからない…」という方はぜひ参考にしてみてください。

永代供養のお墓を選ぶメリット・デメリット

まずはメリットからご紹介します。

永代供養墓の4つのメリット

永代供養がついたお墓には4つのメリットがあります。

  • 供養や管理を、寺院・霊園に任せられる
  • 一般的なお墓よりも費用の負担が軽い
  • 宗旨や宗派が問われない
  • 通いやすい立地に多い

供養や管理を寺院や霊園に任せられる

なかなかお墓参りへ出向いて供養ができない人でも、寺院や霊園が変わって供養を行ってくれます。
管理ができないお墓を持って「無縁仏」になるよりも、しっかりと供養をしてもらえることは大きなメリットとなるでしょう。

一般的なお墓よりも費用の負担が軽い

一般的なお墓よりも費用負担が軽くなることも大きなメリットです。
お墓を建てるとなるとどうしても大きな費用がかかってしまいます。
単独墓で墓石を購入する場合以外、永代供養墓は墓石代がかかりません。
そのため、金銭的な負担も軽くなる傾向です。

宗派や宗旨が問われない

永代供養墓は宗派や宗旨が問われないため、誰でも利用することが可能です。
寺院墓地に一般的なお墓を建立する場合は、そのお寺の宗派などを問われることがありますが、永代供養墓なら安心といえます。

ただ、寺院墓地によっては檀家とならないと利用できないケースもありますので、事前に確認したうえで契約を検討しましょう。

通いやすい立地に多い

永代供養墓は通いやすい立地に多いです。というのも、最近は永代供養墓の納骨堂の人気が高まっており、新しく建てられる施設も多いからです。

交通の便がいいことは、お墓選びの中でも非常に重要なポイントです。そのため新しく建てられる施設は、駅チカや大きな道路が通っているところに作られることが多いです。

永代供養墓の2つのデメリット

永代供養墓にはメリットだけでなく、デメリットもあります。
ここでは、2つのデメリットを解説します。

  • 合祀されると基本的に改葬ができなくなる
  • 供養される期間が決まっている

合祀されると基本的に改葬ができなくなる

永代供養墓は基本的に改葬ができないこと認識しておきましょう。
単独墓など、納骨スペースが個別に分けられているケースでは改葬ができる場合もあります。

しかし、供養期間を過ぎて合祀されてしまうと、改葬ができません。
そのため、契約前に改葬についてどのような定めがあるのか、規約などを確認しておくと安心です。

供養される期間が決まっている

永代供養は、一般的に33回忌など一定の期間しか供養されません。

申し込んだ世代にとっては問題ないと思っても、次世代が「ずっと供養していきたい」という考え方があるとトラブルに発展しやすいです。

家族や親族とも今後お墓や供養をどうしていくかきちんと相談したうえで検討しましょう。

永代供養のメリットとデメリットについて説明は理解できたでしょうか。永代供養のイメージをはき違えていると後悔しかねません。

自分の永代供養の認識が合っているかを1点ずつ確認しておくと良いでしょう。

以上、永代供養のメリットとデメリットをお伝えしました。

永代供養が付いたお墓についてより詳しく知りたいという方は、次に費用相場をご紹介します。

永代供養のお墓の費用相場

ここでは、先ほどご紹介した永代供養がついたお墓の4つの種類「合葬墓・合祀墓」「樹木葬」「納骨堂」「永代供養付き一般墓」、それぞれに分けて費用をご紹介します。

永代供養塔のイラスト

合葬墓・合祀墓
(相場:5万~30万円)

合葬墓は他の人と一緒の場所に埋葬されるため、費用が格段に安くなる傾向があります。

樹木葬のイメージイラスト

樹木葬
(相場:40万~100万円)

樹木葬の中でも、個別で納骨できる期間や、納骨可能人数によって費用が変わります。

ロッカー式の納骨堂

納骨堂
(相場:20万~150万円)

納骨堂の中でも、ロッカー型は費用が安い傾向にあり、自動搬送型は高くなる傾向にあります。

一般的な日本のお墓のイメージイラスト

永代供養付き一般墓
(相場:100万〜350万円)

永代供養付き一般墓は墓石を用いるため、他のお墓タイプと比較して費用が高くなる傾向にあります。

永代供養がついたお墓の料金について、さらに詳しく知りたい方は「永代供養の費用は安い?実例をもとにした相場・費用を抑える方法を解説」の記事をご覧ください。

樹木葬の費用については以下の記事が参考になります。

納骨堂の費用については以下の記事が参考になります。

では、費用を確認したところで、実際に永代供養がついたお墓を探してみましょう。

永代供養がついたお墓を検索しよう!

永代供養墓(継承者不要のお墓)を選択肢に入れようと思った方は、ご希望のエリアにどのような霊園があるのか気になりますよね。

都道府県を選択すると、ご希望エリアの永代供養が付いたお墓を調べることができますのでぜひご活用ください。

そして、霊園・墓地は実際に自分の目で見ることが大事です。気になる霊園があれば、実際に現地へ行ってみましょう。



どうやって探していったらいいかわからない…という方は、探し方のコツをご覧ください。

永代供養がついたお墓の探し方のコツ

永代供養がついたお墓を探すときは、以下のようなポイントを抑えながら候補を絞っていくとよいでしょう。

まず個別に遺骨を安置する期間が必要かどうかを判断する

遺骨を、そのまま他の人の遺骨と一緒に合葬していいか?それとも、個別で安置する期間がほしいか?

先祖代々のお墓を墓じまいして、その遺骨の埋葬先に悩んでいる方は、いきなり合葬を選択してもよいかもしれません。

しかし、自分の親の遺骨をどうしようか悩んでいる、でも子供はいないからお墓を建てることはできない、といった方は、ご自身が生きている間は個別で安置できる方を選んだほうがよいでしょう。

そのうえで、どのタイプが一番良さそうかを決める

個別で遺骨を安置する期間が無くて良い方は、自動的に「合葬墓・合祀墓」を選ぶことになるでしょう。

一時的に個別で遺骨を安置したい場合は、「樹木葬」「納骨堂」「永代供養付き一般墓」から選ぶことになります。

「樹木葬」…自然が好きな方、費用を抑えたい方におすすめ。

「納骨堂」…室内で快適にお墓参りがしたい方、アクセスを重視したい方におすすめ。

「永代供養付き一般墓」…従来のような伝統的なお墓がしっくりくる方におすすめ。

より詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

お墓選びで重要な観点

続いては、永代供養がついたお墓を決める時に重要な観点をご紹介します。以下で示しているものについては、一度確認することをおすすめします。

  • 個別で供養できる期間
  • 遺骨を納められる人数
  • 霊園へのアクセスの良し悪し
  • 霊園・墓地の運営主体(公営・民間・寺院)
  • こだわり条件があるか(ペットと一緒に入りたい)(宗教は○○宗と決まっている)

霊園・墓地の運営主体について少し補足すると、以下のようになります。

公営霊園:地方自治体が運営

民間霊園:宗教法人・公益社団法人が運営

寺院墓地:お寺・宗教法人が運営

運営主体の違いによって、費用・設備の充実度等に影響はありますが、永代供養が付いたお墓は「民間霊園」「寺院墓地」で多く見られます。

「公営霊園」でも一部の自治体では「合葬墓」「樹木葬」「納骨堂」を用意していますが、数は多くないと思っていただいた方がよいでしょう。

なお運営主体についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

最後に、墓じまい・改葬をして永代供養をする場合についてご紹介します。

墓じまい・改葬をして「永代供養」する場合

風呂敷に包まれるお墓

永代供養がついたお墓について知りたい方の中には、今あるお墓を処分して、永代供養がついたお墓に移したい、という方もいらっしゃるでしょう。

墓じまいをして新しく永代供養墓に移す場合は、新しい永代供養墓を決めるのに加えて、墓じまいもしなければいけません。

墓じまいから永代供養に移す詳しい手順については、「墓じまいの具体的な流れ5ステップ」をご覧ください。

では続いて、実際に永代供養がついたお墓を利用している方の声を見ていきましょう。

【利用者の声】永代供養がついたお墓を使ってみて

ご自身が永代供養がついたお墓を利用するイメージがさらにわきやすくなることでしょう。

お婆さんのイラスト
Aさん(女性・60代)

人が亡くなって3年になります。お墓を建てようか迷ったのですが、私たち夫婦には子供がいません。葬儀社が手配してくださったお寺様がとても素晴らしい方で、永代供養の施設もあるとのことで、遺骨を預けることにしました。私が亡くなった時もそのお寺様に預けるように親族には伝えてあります。

お墓を建てるのに比べて費用も安く済みましたし、お掃除などの手間も省けますが、なにより私たちのように途絶えてしまう人間にとって頼れる寺院の本堂の中で供養してもらえるという安心感が、永代供養を選ぶ一番の動機となりました。

30代男性のイラスト
Bさん(男性・30代)

私の両親は50代で亡くなり、ともに一人っ子だったために、母方の家は途絶え、祖父母の供養を私が見ることになりましたが、住職と相談して永代供養することになりました。

東京から広島まで帰省するのも大変ですし、お墓はどうしても荒れてしまう。ですからお寺の中で住職に供養してもらうことにしました。帰省の時には必ず立ち寄り、お参りしています。墓が荒れる心配がないので、ほっとしています。


30代男性のイラスト
Cさん(男性・50代)

先祖代々の墓が鹿児島にあるのですが、私たち家族は父の代からずっと東京で暮らしています。鹿児島のお寺も廃寺になり、ご先祖様だけが取り残された形になったので、意を決して、中の遺骨を取り出し、近くの寺院に預けることにしました。

お墓を建立するべきかどうかも、これから先私たち家族がどのようになるのか分からないので、「とりあえず遺骨を永代供養として預けてください。あとから返却することももちろん可能です」と言われ、遺骨をお預かりしてもらってます。都内にきちんとお墓を建立して供養すべきかどうか、これからじっくり考えたいと思います。

最後に、さらに永代供養について知りたい方に向けて、永代供養の成り立ちと歴史をご紹介します。

【コラム】永代供養の成り立ちと歴史

永代供養とは、死者や先祖の供養を、家族に代わって寺院に任せることである、とこの記事ではお伝えしました。

では昔からこのようなお墓の管理の仕方はあったのか、どうやって永代供養が成り立ったのか、を見てみましょう。

かつては、子孫が先祖を供養するという大前提があった

日本人は、先祖を大切にするという死生観を持つ民族です。
これは仏教の考え方というよりは、仏教が日本にやって来るよりもはるか前からのものだと思われます。

山口県下関市にある土井ヶ浜遺跡は弥生人の人骨が出た場所として有名です。

この土井ヶ浜遺跡の面白いところは、渡来人の末裔だと言われている彼らが、死者をすべて北西に向けて埋葬していたということです。

自分たちの故郷である大陸を偲んでいたのではないかと言われているのです(諸説あります)。

仏教の発祥はインドですが、仏教は基本的に”出家主義”です。
これは、”先祖祭祀”とは相反する考え方です。

家とのつながりを絶ち、仏道に入り、悟りの境地に向かったのはなによりも仏教の開祖のゴータマ・シッダールダ(釈迦)です。

真逆に、中国などの東アジアは儒教の影響が強く、こちらは先祖のつながりを絶つどころか、何よりも先祖や親子の関係を第一に考えてきました。もちろん日本もこの影響を強く受けています。

日本は仏教国だと言われますが、厳密には儒教と仏教と神道と、その他もろもろの習俗が混ざり合った宗教観や死生観ができあがった、とてもユニークな国です。

日本社会の中では…
永代供養ではなく子が親を供養する、その繰り返しが先祖関係につながっていき社会を支える。
…こうした考え方が大前提としてあったのです。

永代供養は昔からあった

永代供養と聞くと、ここ最近のもののようにも思われますが、実は昔から行われていました。
ただし、今と違うのは、永代供養を任せる先が、かつてはあくまでも菩提寺だったという点です。

あとが続かなくなった家の先祖供養をその家の菩提寺が受け入れるというのは、とても自然な流れです。

遺骨や位牌も菩提寺が預かり、墓地への埋葬や本堂への安置など、お寺が続く限り責任を持って檀家の祖霊を供養をしたのです。

現代の永代供養は寺院探しから始まる

現代の永代供養が昔と違うのは、そもそも檀家と菩提寺というつながりがない点です。
ですから、まずは永代供養してくれる寺院探しからしなければなりません。

また逆に、寺離れや檀家離れが深刻な寺院側も、宗旨宗派を問わず、広く永代供養の利用者を募るようになりました。
檀家制度が崩壊し、新たな供養の形が登場していると言っても過言ではないでしょう。

地方から都会に出て長い年月が経つ人は、先祖を供養してきた故郷の寺院と疎遠になっています。

また、自分たちの子もこの先どうなるか分からない、違う土地で生活するかもしれないし、結婚しないかもしれない。
こうした社会状況では、先祖関係をつなぐという従来の供養の方法は難しくなってきているのです。

「永代」とは、お寺が続くまでのこと

「永代」とは、永久の意味ではありません。
あくまでも、「お寺が続くまで」の意味だと思えばいいでしょう。

筆者は、「永代って、いつまでのこと?」と、すごく疑問に感じました。
そして、永代供養を受け入れている寺院や業者に電話で尋ねました。
どの場合も回答は実に曖昧でした。

寺院側も、永代の定義なんて考えたことがないのですね。

筆者「永代とはいつまでのことですか?」
某寺「いつまでもずっと、という意味ですよ」
筆者「もしも貴院が廃寺などになったらどうなるのですか?」
某寺「このお寺は江戸時代から400年も続く由緒あるお寺ですから、そんなことはありません!」

…と、半ば不服気味に答えられてしまったことありました。
しかし、現実問題、廃寺の問題は深刻です。
『寺院消滅』という本が世間をにぎわせたほどです。

この本では、7万7000ある寺院の内、すでに2万程度が空き寺だと書かれています。
さらに2040年までにはさらに1万カ寺が空き寺になるだろうと。
永代供養を託すべき寺院の先行きも、なんとも不透明な時代なのです。

菩提寺が廃寺になった時は、近隣の寺院が兼務する

万が一、永代供養を任せているお寺が廃寺になってしまった場合は、近隣の同じ宗派のお寺が兼務するので安心です。
なぜなら、寺院側の主張であり、そこに安心感を得られるかどうかはこちら側の問題です。

しかし、どこかで諦めが肝要だというのが、筆者の考えです。

そもそも家族の関係が続かないために、供養を寺院に任すのですから、その寺院だっていつかは途絶えてしまうということは、充分に起こり得ることでしょう。

仏教の教えの中に「諸行無常」という言葉があるほどですから、どんなに長く続く仏教寺院ですら、「常」はないわけです。
未来永劫のことは分からない。

だからこそ、33年という区切りが大切になるのではないでしょうか。
33回忌は弔い上げですが、世代が交代する周期でもあるのです。

一定期間供養したあとは合葬にする

永代供養の方法はいくつかあります。
最も多いのは、一定期間は個別に供養して、33回忌を経て合葬にするというものです。
これは弔いの本質を見事に突いています。

というのも世代が交代するのが大体33年周期だからです。
弔う側も亡くなっていくことで、死者の弔いはゆっくり終わっていくのです。

親の弔いは子がしますが、その子が亡くなることで、いよいよ親の供養は完成されていくという考え方です。

最近の永代供養でも、13回忌や33回忌を一定期間として、それを過ぎると合葬にするところがほとんどです。

まとめ

この記事で押さえておきたいポイントは下記の通りです。

  • 永代供養とは、お墓の管理を、継承者に代わり、霊園・寺院がしてくれること
  • 「永代供養」と「永代使用」は違う言葉
  • 「永代使用」は墓地の区画を使用することができること
  • 永代供養は霊園・お墓が存続する限り続く
  • 永代供養がついたお墓の種類は4つある(合葬墓・樹木葬・納骨堂・永代供養付き一般墓)
  • 永代供養墓のメリットは「供養を任せられる」「費用が安価」「宗派が問われない」
  • 永代供養墓のデメリットは「改葬できない」「供養期間が決められている」
  • 永代供養がついたお墓の費用相場はタイプによって異なる
  • 墓じまい・改葬の新しい供養先としても永代供養墓は選ばれている

ポイントをしっかりと把握していれば、自分の希望に合った永代供養墓をスムーズに選ぶことができるでしょう。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

永代供養の「供養」とは、古代インドの言葉であるサンスクリット語に由来し、供給(くきゅう)、資養(しよう)を略した仏教用語です。
ただし最近では仏教に限らず、死者への弔いという意味を広く供養と呼ぶこともあります。

永代供養墓を永代管理墓と呼ぶところもありますが、これは「供養」という宗教儀礼をせず、遺骨の管理をする墓という意味。自治体が保有する霊園内にある場合は永代管理墓という言葉を用いていることがあります。
「永代供養付き」とうたっている場合、どのようなことを指すのかを確認しておきましょう。祥月命日に追悼儀礼をすることなのか、それとも毎月決められた日に合同法要をすることなのか、供養のやり方は寺院によって異なります。

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など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。

情報収集するために、まずは気になる霊園・墓地の資料請求をしてみましょう。