お墓を建てる前にチェック!相場・時期・注意点の押さえるべきポイント
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お墓の寿命は短くても100年、長いと200年以上ももつと言われており、建てるのは一生に一度あるかないかの経験です。
しかし、お墓を建てるには区画利用料や墓石などで150万円以上の費用がかかることもあり、新しいクルマを買うのと同じぐらいのお金が必要に。
「お墓を建てる前にもっと流れを知っておけば」
「建てた後の供養のことまで考えていなかった。」
お金をかけることが良い供養とは限りませんが、せっかくご先祖様のためにお墓を作っても、あとあと後悔してしまっては本末転倒です。
この記事では、後悔しないお墓を建てるために考えておきたい3つのポイントを解説。
お墓を建てるときの悩みや不安を解消する手助けにきっとなるはずなので、ぜひ参考にしてみてください。
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この記事の目次
お墓を建てる意味を知る
まずは、私たちにとってのお墓の役割、「お墓を建てる意味」について考えてみます。
お墓を建てる目的
お墓には2つの役割があると考えられます。
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【亡くなった方の供養塔】
1つは遺骨の埋葬地としての墓標。死者や先祖の安寧を願う供養塔としての役割です。
土葬であった昔は、野犬などが土を掘り返さないように、また死者が再び息を吹き返さないようにと埋葬地の上に重い石を置いたと言います。
こうした単純な理由から始まった積石にも、魂が宿るのではないかと昔の日本人は考えたわけです。
それから、石工による石材加工の技術が進化し、現在のお墓の形につながっているのです。 -
【生きている人間の祈りの場】
もう1つは、私たちの幸せを願う祈念塔としての役割です。
亡くなった方の遺骨が礼拝の対象となるのは、日本や東アジア一帯に古くから続く先祖祭祀の慣習の表れですが、遺骨はいつか土に還ります。
だからこそ、目に見える形のシンボルとして、昔からお墓を建ててきたのです。 - また、日本人は死者をホトケに、ホトケをカミにしてきた民族です。
-
供養をして死者を救うという行為は、いつしか、成仏された神仏に救ってもらう、という逆転が起きるものです。
私たちは、お墓参りの際、故人に近況報告をしながら、私たち自身の平穏を祈っているのです。面白い話の例として、近況報告がお祈りごとに変わってしまった例があります。
「おじいちゃん。息子が大学受験に合格するようがんばっているよ」という近況報告は、
「おじいちゃん。息子の大学受験一緒に応援してね」の同意になり、
「おじいちゃん。息子を絶対に合格させてよ」という祈りになる、というお話です。死者の供養と生者の幸せはつながっている、という思想を、お墓は体現してくれているのです。
墓石を建てられる場所は霊園や寺院と決まっている
お墓を建てる場所は、墓地や霊園内と決まっています。
戦前までは、埋葬や建墓は、それぞれの共同体の慣例のなか、無秩序に行われてきました。
しかし、戦後まもなく「墓地、埋葬等に関する法律」が制定され、建墓に関しての一定の規制が設けられました。
現在、お墓を建ててよいとされる場所は認可を受けている墓地に限ります。
ですから、たとえば自宅の敷地内にお墓を建てることは禁じられているのです。
お墓を建立する時期
最近流行りになっている終活とは、自分の人生を充実したものにするために、自分自身の手によって支度を行うことです。命が尽きるまでに自分がいったい何をしたいのか、また何をしておかなければいけないのか、誰に何を残して、どう残すか、そういったもろもろのことを考えて行動することを言います。
葬儀や墓地や墓石の準備についても、今までは亡くなったあと、遺族によって準備するのが当たり前でしたが、生前、自分で自分の思う満足のいく形のものを創り上げることができるようになりました。
寿陵というのは、生前墓のことで、自分自身で自分のお墓を建てることを言います。生きている間に、自分の「死」に向き合うのは抵抗があるという人もいるでしょうが、寿陵には「長寿」「子孫繫栄」「家内安全」といったおめでたい意味が含まれています。
それらを踏まえたうえで、お墓を建てる時期についても、考えてみるものいいのではないでしょうか。
お墓を建てるメリットとデメリット
お墓を建てるということは、人生の中でもとても大きな買い物となります。どのようなお墓を建てるのか、埋葬はどうするのか、どこに建てるのか。また、お墓を建てたあとの管理や、継承する人など、考えなければいけないことは山のようにあります。
そしてこれらをふまえたうえで、お墓を建てることにはどのようなメリットやデメリットがあるのかを考えてみましょう。メリット・デメリットをしっかり知ることが、失敗しないお墓を建てることにつながっていくのです。
お墓は建てる場所によっても大きな違いがあります。寺院や霊園、または公営や民営など、条件が違うとそのメリット・デメリットにも大きな違いがでてきます。
それぞれの条件の違いなども考えながら、どのようなメリット・デメリットがあるのかを、見ていきましょう。
メリット
現在、日本で一番ポピュラーなお墓は、家墓と呼ばれる先祖代々継承されていくタイプのものです。これは、その一族が先祖より代々受け継がれてきたお墓で、祖父母、両親、自分、子と継承されていきます。
家墓のメリットは、家族などが亡くなるたびに、改めてお墓を建てる必要のないところにあります。
お墓という象徴的なものがあることで、いつでも亡くなった人と会える、という安心感があります。実家を離れてどんなに遠くで暮らしていても、必ず帰って来ることのできる場所があるというのは、大きな安心となります。
お墓を寺院墓地に建てる場合には、そのお寺の檀家となることで、お寺がお墓を守り続けてくれます。法事や法要もお寺で行うことができますし、慣れないしきたりのことなど、すぐに僧侶に相談することができるので心配は必要ありません。
寺院墓地以外には、公営や民営の霊園などにお墓を建てることもできます。霊園であれば、たいていの場合は宗教や宗派などを問われることはありませんし、お墓の形態についても自由なところが多いのが人気です。
最近は、緑豊かで明るく、誰もが自由に訪れることのできる公園のような霊園も多く、自分や家族の眠る場所として選ぶ人が増えています。
また公営の霊園は、自治体が経営母体であることで信頼度が高く、永代使用料や管理料なども安いことが大きなメリットとなっています。
デメリット
しかしその裏には必ずデメリットも存在します。デメリットを無視して安易に決めてしまうと、あとで後悔してしまうことになってももう遅いのです。
デメリットのポイントはしっかりと抑えた上で、誰もが納得できるお墓を建てるようにしましょう。
まずお墓を建てるには、必ずそのお墓を今後も継承していかなければならない、後継者が必要になります。最近は少子化が進み、この後継者不足が問題となっています。自分の子供や孫が、この先負担とならない方法をしっかりと考えておかなければいけません。
そしてお墓を建てると、管理についても考える必要があります。墓石は何もしなくても、永遠にそのままの姿でいてくれるわけではありません。やはり定期的に手入れをする必要があります。
遠くで暮らしていると、お墓のメンテナンスがおろそかになってしまいがちです。そういったことについてもよく考慮しておくべきでしょう。
寺院墓地についての大きな問題は、その寺院の宗教や宗派でなければ檀家になることができないということにあります。檀家になれなければ、通常はお墓を建てることはできません。
また檀家になれば、その寺院の金銭的な支援を行うことになりますので、お寺の改修工事などや行事がある度に、お布施や寄付をする必要があります。
霊園はその点、宗教や宗派などが問われることも檀家になる必要もありませんが、緑豊かな場所ということでは、たいていアクセスの悪い不便な場所にあることが多いというのもデメリットになります。
お墓を購入するときに考えるべき3つのこと
お墓は高価なものです。
あまりよく考えずにお墓を購入すると、あとから問題が出てきて後悔することもあります。
よって、この章では、お墓を購入する前に考えた方が良いことについて紹介します。
その①:お墓を守り続けられるか考える
【お墓参りにいつまで行けますか】
お墓を建てる時は元気でも、いつしか高齢になるとお墓参りが困難になります。
そのような時に誰か手伝ってくれる人がいますか。
あるいは、自分に代わってお墓参りをしてくれる人がいますか。
お墓参りをする人がいるかどうかは、とても大切なことです。
【墓守してくれる人はいますか】
お墓は世代をまたいで続いていくことを前提に作られています。
よってまずは、子や孫、あるいは墓守をしてくれる人がいるかが大切なことです。
やがて跡が絶えてしまうということが分かっているのであれば、お墓を建てなくてもよいでしょう。
永代供養など別の方法を採用するのも選択肢のひとつです。
【予算の準備は整いますか】
お墓の建立には数百万円という予算が必要となります。
その準備は整う予定ですか?自分ひとりでなくとも、家族や親戚とお金を出し合ってお墓を建てるということもできます。
【お墓には維持費用が必要です】
またお墓を維持していくためには、管理料や永代使用料などというものを支払う必要があります。
管理料というのは、お墓を維持するために墓地のメンテナンスや休憩所などの管理のために使用するための費用で、墓地の管理者に支払います。公営霊園などでは年間4,000円程度。
永代使用料というのは、お墓を建てたときに、その墓地でお墓を利用するための権利として支払う料金のことです。
お墓の跡を継ぐ者が誰もおらず、管理料の支払いができなくなった場合には、いずれそのお墓の土地は返上しなければいけなくなります。
その②:お墓参りに通い続けられる場所を考える
お墓は、お墓参りができてはじめて「お墓」と呼べます。
でなければただの石塔にすぎないのです。
亡くなった方にとっても、きっと石塔を建ててもらうことよりも、家族の人が会いに来てくれることが一番の喜びでしょう。
ですから、お墓参りの負担はなるべく少ないに超したことはありません。
家からの距離が近い、車で行きやすい、電車やバスなど交通の便がいいなど、お墓参りしやすい場所を選びましょう。
その③お墓の相場は約150~300万円。支払う予算を考える
【お墓を建てる相場は150〜300万円】
お墓を建てるためには、墓地と墓石を買わなければなりません。
これらの費用は、墓地の面積や、墓石の種類やボリュームによって大きく増減します。
すべてを含めると、150万円~300万円というのが1つの相場です。
墓地の費用は、面積だけでなくその土地の地価が反映されます。
墓石の費用は、石の種類によって異なります。
【国産の石材は高いけれど安心感がある】
国産の石材は高い傾向にありますが、品質や加工に安心感があります。
日本国内で産出された石材を日本の職人の手で仕上げたお墓。
少しでもいいものを望まれる人、国産にこだわる人などは、少し高価でも国産を選びます。
【外国産の石材は安いけれどムラがある】
一方、外国産主に中国の石材は比較的安いのですが、やはり品質や加工にムラがあります。
とはいえ、おそらく一般の方が見るとほとんど違いは分からないでしょう。
あまり費用をかけられない人は、外国産を選ぶとよいでしょう。
充分にお墓の機能をはたしてくれます。
墓石づくりについて、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
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お墓が完成するまでの流れ
この章では、お墓を建てるまでの流れについて解説します。
墓地・霊園情報を調べる
まずは墓地や霊園の情報を入手しましょう。
折り込みチラシ、インターネットなど、さまざまな方法で情報は入手できます。
情報入手の場合は以下の点を注意しましょう。
- 場所
- 宗派や宗旨
- 墓地面積と費用
- 墓石の費用
気になる霊園があれば、実際に現地まで出向いてみましょう。
なお、お墓の選び方については「お墓の選び方は難しくない!選ぶ際に押さえておきたい6つのポイント」でも詳しく解説しているので参考になさってください。
お墓を建てる予算を決める
お墓を建てるのに必要な予算は150万円~300万円だと言われています。
このなかには、墓地代と墓石代が含まれています。
自分たちの予算をきちんと決めておいて、墓地にどれくらいの費用をかけるか、墓石にどれくらいの費用をかけるか、またお墓を建てるときの工事費についても前もって、しっかりと見積もりをしてもらっておくようにしましょう。
そうしたうえで全体的な予算を組んでおくことが大切です。
墓地面積が広くなると、全体的に費用がかさむでしょう。面積が広い分、墓地の価格が高くなるだけでなく、墓石の工事もより広くなり、外柵材もより長いものを用意しなければならないからです。
石塔を建てるだけであれば1㎡前後で充分です。
霊標を据えたり、玉垣と呼ばれる外柵の装飾などを施したい場合は3㎡以上が必要でしょう。
お墓を建てる場所を決める
お墓を建てる場所を決める際に、下記2点に気をつけましょう。
【墓地の費用は地価に比例する】
おおまかな予算を決めたら次にお墓を建てる場所を決めます。
墓地には、公営墓地、民営墓地、寺院墓地、共同墓地などがありますが、墓地の価格はこうした墓地の種類よりも、地価に比例しています。
ですから、公営墓地であろうと寺院墓地であろうと、市街地の方が高く、郊外の方が安いという分かりやすい傾向にあります。
【平米単価を把握しておく】
その墓地が相場に対して相応かどうかは、平米単価で測ります。
たとえば、「1区画30万円」「1区画60万円」と謳われると、当然前者の方が安く見えます。
ところが、「1区画30万円 1㎡」「1区画60万円 4㎡」となると、前者は㎡に対して30万円。後者は15万円になります。
墓地単価を知りたい場合は、このように価格を面積で割り出して、平米単価を測ってみましょう。
墓石の種類を決める
墓石の種類は実にたくさんのものがあります。
流通しているもの、していないもの、国産のもの、外国産のもの、すべてを合わせると100200種類もの石材が出回っていると言われています。
墓石の種類の決め方は、好みの色や目合い、石の耐用年数、産地、値段、などで判断します。
国産石材が重宝されますが、人気銘柄に似た目合いの外国石材もよく出回っています。
たとえば、愛媛県の大島石に似たAG98中国福建省算や、佐賀県の天山石に似たK-12中国黒龍江省産など。
さまざまな観点から墓石の種類を決めたらいいでしょう。
筆者のお勧めの石材をいくつか列挙しました。
【国産】
庵治石(香川県) | 国内最高級石材です。庵治石の中でも「細目石」の斑の紋様は他に例を見ず、日本中で使用されています。 |
---|---|
大島石(愛媛県) | 瀬戸の銘石。青みがかった均等のとれた端正な目合がなんとも上品です。 |
真壁石(茨城県) | 関東を代表する青御影石です。 |
本小松石(神奈川県) | 淡い緑色という特殊な目合い。徳川家、北条家などの墓石に用いられる銘石。 |
【海外】
K-12(中国) | 少し濃いめの青御影石です。ここ10年の一番のトレンドです。 |
---|---|
クンナム(インド) | 黒の石は国内には少なく、インド材が質量ともに安定しています。 その中でも代表的な石材。 |
墓石の種類については「墓石の種類と押さえておきたい3つのおすすめポイント」でも詳しく解説しています。
石の種類は調べれば調べるほど豊富にあるので、色んな石を見比べてみてください。
石材店の見積りを比較し、業者を決める
石材店は複数社から見積もりを取って比較検討するのがいいでしょう。
ただ金額だけで決定するのは危険です。
石材はどのように厳選するのか、工事はどのような工程で行われるのかなどきちんとした説明があるかないか。
見積書は分かりやすいかなど、お客様目線に立った石材店であるかどうかは大切な要素です。
また、営業マンの人柄も判断材料にしましょう。
石材業界は、どうしても職人気質の抜けない少し時代遅れな業界で、施主の都合抜きで案件が進んでしまうことがしばしばありがちです。
だからこそ、施主の立場に寄り添った営業マンに担当してもらい、きちんとした案件管理、現場監督が望まれます。
よく「ひとりの社員が会社を背負っている」「目の前の社員を見れば、会社が見える」などと言われます。
営業マンの立ち居振る舞い、言葉遣い、礼儀、誠実さなども判断材料に含んでよいでしょう。
施工を進める
施工は業者が行うので、基本立ち会う必要性はありません。
もちろん、立ち会って職人の仕事を見ても構いません。
施主が立ち会うことができない場合も、きちんと工程を写真に収めておくようお願いしておきましょう。
工事は主に3回に分けれられます。
- 基礎工事地盤をしっかりと固めます。
- 外柵工事外柵と呼ばれる、墓地の境界に沿って枠となる延石を据えます。
- 石碑工事石碑を据え付けて完成となります。
契約から完成までの期間は、すでにできあがった製品を墓地に据え付けるのであれば1ヶ月。
オーダーデザインで、墓石の調達から進める案件であれば2〜3ヶ月を要するでしょう。
完成したお墓を確認する
お墓が完成すると、石材店も同行の上で工事の完了確認をします。見積もりや図面通りかをきちんと確認しましょう。
お墓が完成したら開眼供養をする
お墓がいよいよ完成したら、次に開眼供養を行います。
開眼供養というのは、お墓や仏壇、位牌などを、新しくした場合に行うセレモニーのことです。
購入したばかりのお墓は空っぽで、まだ何も入っていない状態です。たとえそこに遺骨を納骨したとしても、空っぽのお墓に物体を入れただけに過ぎないという考え方なのです。
そこで開眼供養を行って、お墓に命を吹き込まなければならないのです。そのため、開眼供養はまた「魂入れ・御魂入れ(みたまいれ)」とも呼ばれています。
仏像を作り上げる際、最後に目を描き込んで完成になるのですが、この目を入れる作業の時に、盛大な儀式を行うのが習わしとされていました。仏像に目を入れた瞬間に、仏像には霊験が宿るものとされていたのです。そしてこの儀式のことを開眼供養と言いました。
ちなみに、お墓を引っ越しする場合や、墓じまいをする場合には、閉眼供養を行います。
開眼供養の儀式には、僧侶に読経を行ってもらいます。納骨式と同時に行われることが多いですが、生前墓などの場合には、完成した時に行います。
このときに僧侶には開眼供養のお礼としてお布施を渡します。お布施の金額の相場は、宗派や地域などによって大幅に違いますし、納骨式を同時に行う場合などによっても変わります。わからない場合は、前もって僧侶に確認をしておくことをおすすめします。
その習慣が民間にも広がっていって、いつしかお墓が完成したおりにも、この儀式が行われるようになりました。
考えておきたい墓石を建てる以外の供養方法
さまざまな事情でお墓建てられない人もたくさんいます。ここではさまざまな供養の方法についてまとめました。
永代供養墓~墓守や跡取りがいない人に~
跡取りや墓守がいないと分かっている人は、はじめからお寺の永代供養を利用します。お寺が存続する間、永代に渡って供養をしてもらえます。
納骨方法はさまざまで、最初から合葬される場合と、一定期間(主に13年や33年)個別納骨でその後合葬される場合があります。
永代供養の手続きは、寺院によってさまざまですが、一般的には前もって寺院に申し込みを行っておいて、その際に、いろいろと手続きのことを聞いておきます。
そして納骨法要の方法は、持参した骨壺を受付に収めたあと、寺院などであればその際に僧侶の読経が行われます。
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期限付き墓~しばらくの間は個別のお墓にお参りしたい人に~
お墓は世代を超えて受け継がれるものということにこだわらないお墓です。
ゆくゆくは永代供養にすることを前提にお墓を建てます。
13年や33年などの一定期間を過ぎると墓じまいし、遺骨は合祀することが契約段階で盛り込まれています。
いつかは墓守が困難になるけど、元気なうちはお参りしてあげたいという人に選ばれています。
合祀墓~とにかく費用を抑えたい人へ~
一定期間の供養がなく、いきなり合祀をすることもできます。
費用も安く済みますが、個別の供養がありません。
納骨堂~堂内でお参りできて、寺院にも供養してほしい人へ~
納骨堂とは、遺骨を堂内の棚やロッカーなどで預かる施設のことです。
こちらも個別に礼拝できる納骨壇と、収納だけの機能を果たす遺骨ロッカーとがあります。
お墓とお仏壇を屋内に設けた施設、と考えればよいでしょう。
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樹木葬~お墓を建てずに土に還りたい人へ~
樹木葬とは、墓標を石ではなく樹木にするスタイルです。
石材という加工物を用いないことから、墓じまいのような大きな負担がなく、ゆくゆくは永代供養の形をとるために、墓守ができなくなる人たちに多く選ばれています。
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散骨~遺骨を遺さないスタイルをとりたい人へ~
散骨とは、粉骨(パウダー状にした遺骨を自然に撒く葬法です。
海洋散骨が主流で、さまざまな業者が取り組んでいます。
手元供養~大切な人をいつも身近に感じていたい人へ~
オシャレな骨壺や遺骨ペンダントなど、身近なところに遺骨を置いて故人様と寄り添うという方法もあります。
遺骨の一部を埋葬して、一部を手元供養にしておく人もいれば、火葬場から引き取った遺骨をずっと手元に置いておく人もいます。
まとめ
お墓を建てる前に知っておきたい様々なポイントを紹介しましたがいかがでしたか?
お墓の役割は、亡くなった人を偲ぶことなので決して建てることだけを目的としてはいけません。
その後の関わり方も含めて考えておくことが大事です。
あなたの大切な人によいお墓を建て、よい供養ができるように、この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです。
監修者コメント
監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子
「葬」という字は、敷物の上に死体をのせ草の中に安置したことからつくられたといわれています。
人類は亡き人を丁重に葬りたいと、さまざまな葬送文化がうまれて変化してきました。
そのひとつがお墓です。
〇〇家先祖代々のお墓が日本のお墓文化のスタンダードのように捉えられがちですが、家族墓の登場は18世紀以降。明治に制定された旧民法での「イエ制度」により、また火葬率の上昇もあってひとつの石塔をシンボルとする〇〇家先祖代々の墓が全国的に普及していきます。
現在、その家族墓は少子化、生涯未婚率の上昇等を背景に、多様化しています。
納骨堂、散骨、樹木葬墓地、永代供養システムのお墓など、新たな文化がうまれています。
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- お墓を建てるまでの流れを知りたい
など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。
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