納骨堂 選び方

埋葬のかたちは、人それぞれです。
現在は選択肢も非常に多くなっていて、その人らしい、あるいは残された家族が故人を悼みやすい、いろいろなかたちの埋葬方法が提案されるようになりました。

今回はそのなかから、「納骨堂」という選択肢を取り上げます。

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後悔しないお墓のために今から準備してみませんか?

終活といっても、生前整理、葬儀、お墓の検討などさまざまです。
そのなかでも「お墓」は、一生に一度あるかないかの買い物ですね。

  • 自分のライフスタイルに合ったベストなお墓はどういうものなのか知りたい
  • お墓選びで複雑な手順を簡単に詳しく理解したい
  • お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。

情報収集するために、まずは気になる霊園・墓地の資料請求をしてみましょう。

納骨堂とは何か

個別タイプの納骨堂

納骨堂とは、簡単にいえば、「個人もしくは家族単位で、遺骨を納める(収める)スペースを提供している施設」のことです。
納骨堂は室内にあるため、いつでもお参りができるのが最大の特徴でもあります。納骨堂の場合、骨壺をそのままスペースに納めます。

納骨堂は、後継者がいなくても施設側が管理していってくれるということで、核家族化が進んできた現在のニーズによく合致する弔い方法だといえます。

納骨堂はしばしば、「ご遺骨のロッカー」という言われ方が取られます。しかしこれは実は正しくはありません。
たしかに納骨堂の形態の一つとしてロッカータイプのものがあり、実際にはロッカー型以外のかたちをとる場合もあります。たとえば、仏壇型やお墓型などです。
自分達の希望にあったかたちを選べるのは、非常に大きなメリットです。

ちなみに、納骨堂は「個人のもの」という印象を強く抱く人も多いかもしれませんが、実際には複数人のご遺骨を納骨できる選択肢もあります。「夫婦用」「家族用」などです。また、納骨堂の場合は従来のお墓に比べて収容できるご遺骨に限りがあるように思われるかもしれませんが、実際には10人以上のご遺骨を納められる納骨堂も存在します。

納骨堂は、埋葬方法の選択肢の1つとして、広く知られている方法だといえるでしょう。

納骨堂を選ぶときに確認した方がいい7点

【墓石 カタログ】アイキャッチ画像

納骨堂を選ぶ場合に、確認したい点は以下の7つです。

  • 納骨堂の費用が予算に合うかどうか
  • 納骨堂の場所は通いやすい場所にあるかどうか
  • 納骨堂の宗教・宗派の制限があるかどうか
  • 遺骨が収蔵できるのは何体までか
  • 納骨堂の参拝形式が希望に沿うかどうか
  • 個別供養の期間があるかないか
  • 納骨堂の運営主体がしっかりしているかどうか

それぞれについて見ていきましょう。

1.納骨堂の費用が予算に合うかどうか

散らばったお札の上にある電卓

まずは「費用」を考えてください。
納骨堂の費用は非常に幅が広く、20万円で入ることのできるところもあれば100万円近くかかることもあります。平均の相場を求めるのは難しいのですが、だいたい50万円~100万円くらいといえるかもしれません。

「納骨堂を利用する際の値段」については、「どのようなタイプを選ぶか」によって大きく左右されます。
墓石のかたちをとるものや収容人数が多いものに関しては費用が多くかかる傾向にありますが、1人用の場合は比較的金額が低めに設定されていることが多いといえます。

同じ1人用のものであっても施設によって費用は異なるため、「埋葬費用を抑えるために納骨堂を選ぶ」という場合は、特にこの部分の比較検討が必要となるでしょう。
またこの際には「一時的にかかる費用」のほかにかかる費用がないかも確認するべきです。

2.納骨堂の場所は通いやすい場所にあるかどうか

【青山霊園】アイキャッチ画像

納骨堂の立地を確認します。
納骨堂の多くは、「墓地」よりも通いやすいところにあるのが普通です。
これもまた、埋葬方法として納骨堂を選ぶ大きなメリットといえるでしょう。駅から徒歩5分以内の距離にあることも珍しくありません。

ただ、すべての納骨堂がこのような「交通の便の良さ」に恵まれているわけではありません。場所によっては、車で行き来することが前提となっている納骨堂もあります。

自家用車を持っていればあまり気にならないかもしれませんが、「将来的には車の免許を返上する予定だ」という人などは、「交通の便の良さ」もしっかり考えて選ぶべきでしょう。

3.納骨堂の宗教・宗派の制限があるかどうか

【繰り上げ法要】アイキャッチ画像

その納骨堂が受け入れる宗教・宗派についても考える必要があります。納骨堂の場合、お寺の墓地に比べると「宗教・宗派」の縛りが緩やかなことが多いといえます。そのため、比較的どのような人であっても使いやすいでしょう。

ただ、なかには宗教・宗派による縛りを設けているところもあります。
お寺の運営する納骨堂がこのような制限を設けている傾向が強く、「在来仏教以外は不可」とされることもあります。

在来仏教を信仰している人であるのならば、納骨堂への納骨を断られる可能性はほぼありません。逆をいえば、それ以外の宗教・宗派の人の場合は事前の確認が必須だといえます。

4.遺骨が収蔵できるのは何体までか

【焼香】アイキャッチ画像

何人まで埋葬できるかも見ておきましょう。
「お墓」にも「収容人数」がありますが、納骨堂の場合はもっとシビアに見られる可能性が多いと思われます。

納骨堂の場合、収容できる人数はプランによって異なります。
1人しか入れないようになっているタイプのプランもあれば、夫婦で入ることのできるもの、10人以上の大所帯に対応しているものなど、実にさまざまです。

この「収容人数の違い」は、「施設」によって分けられているわけではありません。
もちろん施設ごとの違いもありますが、多くの施設は、「1人用の納骨スペースも用意しているし、2人用の納骨スペースも用意している。家族で入れる納骨スペースもある」という形態をとっています。

そのため、極端に収容人数が多い場合(「12人以上入ることのできるスペースを望む」など)を除き、「気に入った納骨堂があったが、収容人数の縛りがあって、入ることができない」などとなるようなことはあまりないでしょう。

5.納骨堂の参拝形式が希望に沿うかどうか

数珠と白い百合

納骨堂の「参拝形式」を確認しておくことも重要です。

参拝時間や日にちに制限があるか

納骨堂の持っているデメリットの1つに、「お参りの時間が制限されていることが多い」というものがあります。
多くの納骨堂は朝の9時くらいから開かれ、夕方には閉まります。このため、働き方の都合などによっては参拝が難しいこともあります。

参拝用のスペースがあるか

納骨堂は、屋内でお参りするかたちをとります。そのため、「火気を使えない」とされているところもあります。
ただ、「お線香は、お参りスペースでは炊ける」とされていることもあります。

メリットもある「お参りスペース」ですが、「共有の場所だから、どちらに向かって手を合わせたらよいかわからない」と困惑する人もいます。
また、共有スペースということで、個別の納骨檀との違いが見られることもあります。契約前に参拝用スペースの有無を確認するとともに、どのようなルールで運用されているかのチェックを行う必要があります。

線香やお供え物ができるか

「納骨堂でできるお供え物」の許容範囲は、施設によって異なります。
特に、「生花」「線香」は施設によって考え方が異なることが多いと思われます。
「故人は花が好きだったので、生花を供えてあげたい」などのような希望がある場合は、特に事前の確認が必要です。

他の参拝客と一緒になる可能性があるか

納骨堂には、多くの人のご遺骨が眠っています。
そのため、ほかのご家族と一緒に施設の中に入ることになる可能性もあります。
納骨堂によっては、ほかの参拝客と同じ共有スペースで手を合わせることが前提となっているところもあります。

ただこれは、よく考えてみれば、墓地でも同じかもしれません。
墓地にも数多くの方のご遺骨が眠っていますし、実際に墓参りのときにほかのご家族と会うこともあるでしょう。

6.個別供養の期間があるかないか

白い菊を献花する女性

「個別の供養の期間があるかどうか、あるとしたらどれくらいか」を見ておくことは、非常に重要です。

「納骨堂の場合、将来的には合祀(ほかの人とご遺骨を一緒にして弔っていくこと)される」という意見をしばしば目にしますが、実はこれは正しい話ではありません。
納骨堂であっても、永久に合祀されず、個人もしくはご家族だけで過ごすことのできるプランが提供されている場合もあります。

ただ、このようなスタイルをとっていない納骨堂施設あるいはプランの場合、ある一定の期間を過ぎたら合祀にする……というかたちをとることになります。

この「個別供養の期間」は納骨堂施設あるいはプランによって異なりますが、13年・33年などのタイミングが多いかと思われます(「同じプランでも、金額によって個別供養の期間が異なる」としているところもあります)。

7.納骨堂の運営主体がしっかりしているかどうか

中高年夫婦の相談を受ける終活カウンセラー

意外と見落としがちなのが、「納骨堂の運営主体がどこなのか、そしてそこは信頼がおけるところかどうなのか」という点があります。

納骨堂を利用する人の場合、「自分の後を継いでくれる祭祀継承者がいない」「子どもはいるが、迷惑はかけたくない。自分たちだけで完結したい」と考えていることでしょう。
そのため、「自分が死んで納骨堂に埋葬された後、納骨堂の運営が立ち行かなくなったら困る」と考えます。

これはごく当然のことです。そして、納骨堂の倒産も実際に起きています。
経営母体が倒産した場合、「ご遺骨はどうなるか」という問題が出てきます。倒産し、「ご遺族にご遺骨や位牌を返還することになった」という例もあります。
引き取り手が現れないご遺骨は、ほかのお寺などで弔っていく可能性もありますが、いずれにせよ、ご家族の心は穏やかではいられないでしょう。

お寺であっても、破産することはありえます。お寺にしろ会社にしろ、「その団体のこれからの経営状況」を読み取ることは極めて難しいものではありますが、契約前にきちんと運営団体の情報を得ることは大切です。

外観や保管方法で異なる!納骨堂の種類5種

「納骨堂」と一口に言っても、納骨堂にはさまざまな種類があります。
また、納骨堂施設の中には、「同じ施設内でも、さまざまなかたちの納骨スペースを用意している。好きなところを選んでもらえる」としているところもあります。
このようなところの場合は、まず一度見学に行くとよいでしょう。実際に目にすることで、それぞれのかたちの違いがすぐにわかるからです。

ひな壇や専用スペースに位牌を並べて位牌型 (棚型)

位牌のかたちをしたものを置いてお参りするタイプをいいます。
ご遺骨に関しては別のところで保管されていることが多く、非常にこぢんまりとしています。骨壺を自分の目で確かめることができないケースが多く見られますから、この点については注意が必要です。

なお、「ロッカー型」とまとめて論じられることもあります。

ロッカーのような収蔵棚に保管するロッカー型

一般的に、「納骨堂の納骨スペース」と聞いて思い浮かべるのはこのタイプが多いかもしれません。

同じ大きさに仕切られた壇によって構成されているものです。ご遺骨に関しては、このスペースに入れられる場合と別のところに入れられる場合の2通りがあります。
位牌型よりも少し高めの金額に設定されていることが多いのですが、それでもほかの方法に比べると費用が安い場合が多く、使いやすいでしょう。
ただ、このかたちの場合、お供え物を置くのはかなり難しいといえます。

本尊や位牌が個別である仏壇型

位牌を飾ったり、お供え物を捧げたりすることのできるかたちです。
このタイプの場合、上段にお供え物ができるスペースが設けられていて、下の段にご遺骨が納められていることが多いかと思われます。
ご遺骨・骨壺が独立したかたちで置かれるスタイルですから、「故人に手を合わせる」という感覚でお参りすることができます。
また、家族で使っていくことができるタイプも多いのが特徴です。
なかには、非常に豪奢なものもあります。

コンピューターで管理する自動搬送型

とても合理的で近代的なタイプです。ご家族に渡されるカードを使うと、別のところに収められているご遺骨が運ばれてきます。
施設が非常に現代的なつくりをしていることが多く、お参りのための道具がそろっているところもあります。
ICカードを使ってご遺骨を「呼び出す」という都合上、ICカードを忘れるとお参りができません。
また、万が一機械が壊れてしまった場合も、お参りができなくなります。

屋内に個別の墓石がある個別墓型

納骨堂の持つ最大のデメリットは、「従来型のお墓とは異なるので、違和感がある」「お参りしている気持ちになれない」というものでしょう。「お参り」が「心」に根差したものである以上、このような「気持ちの違和感」は非常に大きな要素となってきます。

しかし、個別の墓石タイプのものならば、そのような違和感を最小限に抑えることができます。
外にある、今まで利用されてきた墓石とほとんど同じかたちのものを設置してお参りすることができるため、心理的な抵抗感が極めて少ないのです。
そのうえ、外とは異なり、雨風の心配もいりません。また、ご家族で継承していくかたちをとることもできます。
ただ、墓石型の場合は、必要となるスペースも非常に多いものです。そのため、費用は非常にかさみます。場合にとっては、一般的なお墓を買うときとほとんど同じくらいの金額になるでしょう。

メリット

ポイントを示す女性

納骨堂には、メリットとデメリットがあります。
まずはメリットから取り上げます。

納骨堂メリット

  • 屋内にあるためいつでもお墓参りにいける
  • 基本的に檀家になる必要がない
  • 後継者がいなくても問題がない
  • 交通の便のよいところにあることが多い
  • お墓を一から購入するよりは安上がりになる傾向にある

屋内にあるためいつでもお墓参りにいける

納骨堂は、屋根のある施設の中にあります。そのため、いつでもお参りにいくことができます。
全天候に対応しており、足元も整えられています。
また、現在の納骨堂はバリアフリーになっているところも多いため、年をとってからでも安心してお参りができるでしょう。

基本的に檀家になる必要がない

納骨堂を利用する場合、お寺の運営する納骨堂であっても檀家になる基本的にはないというメリットがあります。
「檀家制度」はもともと法律で決められていたものであり、また心のよりどころとなるものでもありましたが、現在はお寺との付き合いが薄くなっている家庭も多いこともあり、「檀家を辞めたい」と考える人も増えてきました。
そのような人にとって、納骨堂は非常に魅力的な選択肢に映ることでしょう。

また、これにも少し関連しているのですが、納骨堂の場合は「宗教・宗派不問」というところも多く見られます。
どんな宗教・どんな宗派であっても受け入れるとしている納骨堂が多く見られるのです。
もっとも、すべての納骨堂が「宗教・宗派不問」としているわけではありません。
特にお寺が運営する納骨堂の場合、「在来仏教ならば宗派は不問」などとしていることがあります。これは、言い換えてみれば、「在来仏教以外の宗教・宗派の人は受け入れられない」ということです。キリスト教や神道はもとより、仏教系の新興宗教なども受け入れられません。

後継者がいなくても問題がない

納骨堂の場合、掃除などの手入れは施設側がやってくれる場合がほとんどです。
そのため、墓石やロッカーの手入れを行う必要がありません。無縁仏になることもなく、ずっと管理をしてもられるのも魅力です。

このようなことから、「先祖伝来のお墓はあった。しかし自分も兄弟も遠方に引っ越してしまっており、地元に戻ることも今後ない」ということで、元からあったお墓を墓じまいして、納骨堂に改葬する人もいます。

交通の便のよいところにあることが多い

墓地は、広大な土地が必要なものです。納骨堂とほぼ同じ値段帯に位置することになる「樹木葬」の場合は、特にその傾向が顕著です。

しかし、納骨堂の場合は、その多くが交通の便のよいところにあります。
電車の駅から徒歩5分以内にあることも多く、非常に通いやすいのです。「全天候型対応施設であること」「交通の便のよいところにあること」「バリアフリーになっている納骨堂も多いこと」の3つが合わさっているため、特にご年配の方にとってはお参りがしやすいかたちとなっています。

もっとも、すべての納骨堂が交通の便のよいところに建っているわけではありません。
施設によっては、最寄り駅から車で15分程度もかかるところに建っているところもあります。
このような施設の場合は駐車場を備えていることが基本ですが、「交通の便」「年をとってからのお参りのしやすさ」を重視するのならば、気を付けたいものです。
また、実際に、交通機関を使って足を運んでみるようにしてください。

お墓を一から購入するよりは安上がりになる傾向にある

お墓を購入する場合と比較した場合、納骨堂の方が費用が安上がりになる傾向にあります。
お墓を一から建てるときにかかる平均費用は、150万円~300万円程度だとされています。
ほかのデータでは「200万円」とされているところをあわせて考えれば、このあたりがボリュームゾーンだといえるでしょう。

対して納骨堂の場合は比較的費用が抑えられ、50万円~100万円程度で埋葬スペースを確保できます。また、1人用の場合ならば20万円程度で埋葬ができるため、お墓に比べると金銭的負担が少なくて済みます。「土地代」がかからないという点が非常に大きいため、特に土地代が高い都心部などではメリットの多い選択肢といえます。

ただ、「すべての納骨堂、どんなプランを選んでも、お墓を買うよりは安い」と言い切ることはできません。納骨堂の価格にも高低があります。「お寺でずっと末代まで永代供養を行う。合祀もしない。また、非常に立派なものをつくる」というプランの場合は、300万円を超える価格設定となっています。

納骨堂のスペースを購入する費用は、たしかにお墓を買うよりも低く抑えられる傾向が強いのですが、きちんと説明を受ける必要はあります。また、その際には「管理費用」などについても聞いておきましょう。

メリットを確認した後は、デメリットも押さえておきましょう。

デメリット

お墓について考える家族

納骨堂は数多くのメリットを持つものではありますが、デメリットもあります。それについて見ていきましょう。

納骨堂デメリット

  • 集合住宅のようなイメージがあり、人によっては抵抗感を覚える
  • 将来的には合葬になる可能性が高い
  • ほかにももっと安い埋葬方法がある
  • ペットは基本的には不可
  • 開館時間と閉館時間がある

集合住宅のようなイメージがあり、人によっては抵抗感を覚える

納骨堂は、どうしても「集合住宅」のイメージがあるため、人によっては抵抗感を覚えることもあるでしょう。特にロッカー型や位牌型の場合は、この傾向が顕著だといえます。

「抵抗感を覚えたとしても、それはあくまで感情的な問題だ。お墓を建てるのはお金がかかるわけだから、反対する家族を説き伏せて納骨堂にしたい」と考える人もいるかもしれません。
しかし、「埋葬」に限らず「葬儀」にもいえることですが、このような弔いの儀式はすべて「心」に働きかけるものです。
日本では「埋葬をしなければならない」という法律的な決まりはなく、また葬儀を行わなければならないという定めもありません。火葬はしなければなりませんが、直葬だけにして、ご遺骨を手元で持ち続けることもできるわけです。

「故人が信じた宗教で送りたい」「故人をきちんと埋葬してやりたい」という気持ちだけを元として、埋葬や葬儀が行われます(もちろん、確固たる意志や故人の遺志をもって、「葬儀はしない、埋葬はしない」とするケースもありますしそれも責められるものでもありません)。

このため、「合理的な理由」で感情面の抵抗を抑え込んで納骨堂を選ぶというのはあまりよいやり方ではありません。
自分自身が「なんとなく嫌だ」と思うのであれば、あるいは親族からの反対があるのであれば、別の埋葬方法を模索するべきでしょう。

将来的には合葬になる可能性が高い

納骨堂や、また納骨堂が提案するプランのなかには、「何年経とうとも合祀はしない。ずっと個別でお祀りする」というかたちもあります。

ただ、基本的には。納骨堂の場合はある程度の期間を経て「合祀にする」としています。
この「ある程度の期間」は個々の納骨堂や個々のプランによって異なりますが、33年が一つの区切りとされることが多いといえます。
この期間を過ぎれば、ほかの人のお骨と一緒にされて祀られることになります。

「骨が混ざってしまうのはつらい」という人は、「合祀をしない」としている納骨堂(やプラン)を選ぶ必要があります。

ほかにももっと安い埋葬方法がある

納骨堂という選択肢は、たしかにお墓を一から建てることに比べれば、安く済みます。
ただ、納骨堂よりも安く弔っていける方法はあります。

たとえば、海洋葬です。海にご遺骨を撒くという弔い方法です。「手を合わせるシンボル」はないものの、高くても40万円程度で埋葬ができます。もっとも安い方法を選ぶのであれば、3万円程度のプランも用意されています。

「ご遺骨が手元からまったくなくなるのは寂しい」という場合は、手元供養を選んでもよいでしょう。手元供養ならば、お金もまったくかかりません。小さな仏壇などを設ける場合もありますが、それでも50000円程度も出せばある程度しっかりしたミニ仏壇を買うことができます。

また、「納骨堂はお墓よりも安い」としているのは、「お墓を一から組み立てる場合」と比較したときの話です。すでにお墓がある状態でそこにご遺骨を納めるのであれば、納骨堂よりもお墓の方が安くなります。

ペットは基本的には不可

「ペットは家族の一員である」という考え方は、現在では広く受け入れられています。
樹木葬などでは、「ペットも一緒に埋葬することができる(ただし、ペットだけで入ることはできません。人間が亡くなったときに一緒に埋めるかたちが取られます)」としていますが、納骨堂の場合は基本的にはペットのお骨を入れることはできません。そのため、ペットは別の方法で葬ることになります。

ペットを飼っていない人にとってはあまり関係のない話ではありますが、「ペットも家族、家族はずっと一緒!」と考える人は注意が必要です。なお、ペット用の納骨堂もあります。

開館時間と閉館時間がある

納骨堂は、「立地」「施設内の設備」「天候」から考えると、一般的な墓地よりもはるかに通いやすいものです。しかし納骨堂にも問題点はあります。それが、「開館時間と閉館時間がある」ということです。

多くの納骨堂は、朝の9時ごろから夕方ごろまで開いています。土日祝日も開いている納骨堂は多いものですが、時間が短縮されることもあります。

その点、一般的なお墓の場合は、基本的にはいつでのお参りに行くことができます。
「忙しいので日中はなかなか行けない」という人は、特に注意しなければなりません。事前に必ず開館・閉館時間を確認しましょう。なお、24時間開いている納骨堂もあります。しかし極めてまれです。

納骨堂を利用するメリットとデメリットをまとめると、以下のようになります。

メリット デメリット
  • 屋内にあるためいつでもお墓参りにいける
  • 基本的に檀家になる必要がない
  • 後継者がいなくても問題がない
  • 交通の便のよいところにあることが多い
  • お墓を一から購入するよりは安上がりになる傾向にある
  • 集合住宅のようなイメージがあり、人によっては抵抗感を覚える
  • 将来的には合葬になる可能性が高い
  • ほかにももっと安い埋葬方法がある
  • ペットは基本的には不可
  • 開館時間と閉館時間がある

メリットとデメリットを把握したうえで「納骨堂を選びたい」と考えたのであれば、以下のようなステップを踏んで納骨堂を選んでいきましょう。

納骨堂を選ぶときの簡単5ステップ

新たに発見する

納骨堂を選ぶとき・決めるときは以下の手順に従うとよいでしょう。

納骨堂に支払う予算を決める

まず予算を決めます。これはすべての基本です。予算によって、選べる納骨堂の種類・選べる施設が変わってきます。
このときには、「一時的に支払う費用」だけでなく、必ず管理費用なども計算に入れるようにしてください。

納骨堂の種類を決める

「どのようなタイプの納骨堂に納めるか?」を考えてください。費用面と心情面の両方を考慮して決めていきましょう。
一番優先されるべきは故人の遺志ですが、家族の気持ちも大切です。必ず話し合いを持つようにしてください。

納骨堂の情報を集め、比較検討する

情報収集も非常に重要です。現在はインターネットで簡単に情報を集めることができますから、まずはここから情報を得るとよいでしょう。
また、納骨堂の案内を一括で見ることのできるサービスなどもあります。これらを利用するのも悪くはありません。

気になる納骨堂へ見学に行く

納骨堂に限ったことではありませんが、葬儀・葬送においては「自分の目で確かめること」が非常に重要になってきます。
インターネットで得られる情報はたしかに非常に重要ですが、「実際に現地に行ってみたら、写真(ネット)で見ていたのと大分印象が違う……」ということもよくあります。

すべての納骨堂に足を運ぶことはできませんが、候補が絞られた段階で一度納骨堂に実際に見学に行ってみることを強くおすすめします。
少なくとも、「ここが最終候補である」としたところは見に行くべきです。また、そのときにスタッフの対応なども見るようにしてください。

納骨堂の契約を結ぶ

契約を結びます。契約はすべての疑問点が解消したあとに結ぶべきものです。少しでも不明点などがあるようならば契約は見送り、納得のいくまで説明を受けてください。

この記事のまとめ

納骨堂は、ご遺骨を納めるための施設やそのプラン、実際に納めるブースを指す言葉です。全天候型で、交通の便のよいところにあり、お墓を買うよりは安く埋葬箇所が手に入れられるというメリットがあります。
また、施設側が掃除などを行ってくれるため、後継者がいなくてもあまり問題にはなりません。

ただし、どうしても「集合住宅」のイメージが強いため人によっては忌避感を覚える人もいるでしょう。また、ペットの埋葬は基本的には不可とされていますし、将来的には合葬になる確率が高いといえます。
開館時間と閉館時間も定められているのもデメリットです。費用は、お墓を一から建てるときに比べると安くなる傾向にありますが、もっと安い埋葬方法もあります。

納骨堂を選ぶときには、

  • 交通の便
  • 宗教と宗派
  • どれくらいの人を埋葬できるのか
  • 参拝形式はどんなものなのか
  • お供えの制限(生花などが制限対象となることがあります。ただし、「果物類」などが禁じられているのは、納骨堂に限ったことではありません)
  • 個別埋葬はいつまでか
  • 運営団体はしっかりしているか

などを考えるとよいでしょう。

なお、納骨堂のブースにもそれぞれ違いがみられます。
費用が安く設定されていることが多い「位牌型(ロッカー型と一緒に論じられることもあります)、現代的なコンピューター制御のもの、ご遺骨とお供えが同じところでできる仏壇型、従来のお墓のようなかたちになっているお墓型などがあります。
予算と、故人の希望に従って選ぶようにしてください。

納骨堂を選ぶ際には、予算組み→種類を決める→情報収集→見学→契約と進めば無駄がありません。

最後の契約段階に至るまでの間に疑問点を洗い出し、回答を貰ってから契約するようにしてください。

お墓の準備はできていますか?

終活といっても、生前整理、葬儀、お墓の検討などさまざまです。そのなかでも「お墓」は、一生に一度あるかないかの買い物ですね。

  • 自分に適切なお墓を探したいが、そのお墓をどう探したらよいかわからない。
  • まだ両親や自分が入るお墓が決まっていないが、お墓を探す手順がわからない。

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。

お墓の購入に関しては、全員が初めての経験になることが多いため、不安を持つことは仕方のないことでしょう。

しかし、お墓購入後に後悔はしたくはないですよね。
そのためにも、複数の墓地・霊園を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集をしてから決めることをオススメします。

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お墓をお探しの方は、ぜひ一度ご覧になってはいかがでしょうか。