葬儀での挨拶で悩まないために!場面に合わせた例文を紹介

香典を渡す男性と、受け取る女性


葬儀に参列したとき、挨拶に戸惑ったことはありませんか。

喪主、遺族、参列者、受付など、さまざまな立場にふさわしい挨拶があります。
知らない間にタブーとされている「忌み言葉」を使っていたらと思うと、怖いですよね。
 

この記事ではこのような疑問や不安を解消!

  • 「スマートな喪主挨拶を作りたいから、例文が欲しい」
  • 「遺族に、お悔やみの気持ちがしっかり伝わるような挨拶をしたい」
  • 「受付のお手伝いをするとき、香典は何て言って受け取ればいいの?」

この記事では、以上のような希望や疑問におこたえするために、立場ごとに葬儀場での挨拶の方法をお伝えします。

最後には、挨拶だけではなく葬儀の場に適した振る舞い方もご案内するので、
いざというときにマナーをわきまえた言動を行うことができるようになりますよ。


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この記事の目次

  1. 喪主が葬儀の場で行う挨拶
  2. 遺族が葬儀の場で行う挨拶
  3. 参列者が葬儀の場で行う挨拶
  4. 受付者の挨拶
  5. 葬儀の場での振る舞い方
  6. まとめ
  7. 監修者コメント

喪主が葬儀の場で行う挨拶

喪主が葬儀の場で行う挨拶には、参列者全てに呼びかける形式的なものと、個別のものとがあります。
参列者全てに呼びかける挨拶には、次の5種類があります。

  • お通夜での喪主挨拶
  • 通夜ぶるまいでの喪主挨拶
  • お葬式での喪主挨拶
  • 出棺時の喪主挨拶
  • 精進落としでの喪主挨拶

また、個別の挨拶には、以下のようなものがあります。

  • 宗教者への挨拶

それぞれ、挨拶のタブーも合わせて詳しくご紹介します。

お通夜での喪主挨拶

お通夜での喪主挨拶は、通夜式の最後に参列者へ感謝の念を示し、
故人亡きもどうかご縁をつないでいってほしいとお願いする場です。

また、葬儀日程について改めてお知らせし、通夜後の会食へ参加を促す機会でもあります。
例文を用意しましたので、参考にしてください。

喪主:通夜式での挨拶 例文 

本日はご多用中にもかかわらず、ご会葬を賜り、誠にありがとうございます。

なお、父●●の存命中には、格別のご厚情を賜り

本日も、このようにたくさんの方々にご会葬いただき、●●も深く感謝しているものと思います。

故人に成り代わりまして、御礼申し上げます。

ささやかではございますが、別室に粗茶を用意しております。

どうぞお召し上がりいただき、故人の在りし日の思い出話などをお聞かせいただければと存じます。

葬儀・告別式につきましては、明日●時より執り行います。何卒、よろしくお願い申し上げます。

本日は、誠にありがとうございました。

以上のような文面に、息を引き取るまでの故人の生活や、最期は安らかな表情だったことなど、
参列者が知り得ない故人の最後について触れるのもいいでしょう。 

通夜ぶるまいでの喪主挨拶

通夜ぶるまいの初めと最後にも、喪主は簡単な挨拶をします。
それぞれ、例文をご紹介します。 

喪主:通夜ぶるまい開始の挨拶

本日はお忙しいところ、お越しいただき誠にありがとうございました。

ささやかではございますが、お食事の用意をさせていただきましたので、

お時間の許す限りご参加ください。

間もなくお席の方へご挨拶に伺いますので、生前の故人の話など、お聞かせいただければ幸いです。

喪主:通夜ぶるまい最後の挨拶

本日は、参列いただき、また故●●の思い出話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。

皆様のおかげをもちまして、滞りなく通夜を済ませることができました。

お名残り惜しくはございますが、夜も更けてまいりましたので、本日は終了とさせていただきたく存じます。

明日の葬儀・告別式は●時より執り行います。

本日は、誠にありがとうございました。

地域によっては、通夜ぶるまい開始の挨拶は省略する場合もあります。

お葬式での喪主挨拶

お葬式の最後にも、喪主挨拶があります。
遺族を代表し、また故人に成り代わって参列者にお礼をし、今後も遺族を温かく見守ってほしいとお願いします。

例文をご紹介しますので、参考にしてください。

喪主:挨拶 例文 

本日はご多用の中、父●●の葬儀にご会葬を賜り、誠にありがとうございます。

皆様から温かなお別れのご挨拶をいただいて、故人もさぞ喜んでいることと存じます。

故人に成り代わりまして、また、遺族を代表いたしまして、厚く御礼申し上げます。

遺された私たちは大変未熟ではありますが、家族で助け合い、頑張ってまいりたいと存じます。

今後も故人同様、ご指導ご鞭撻(べんたつ)のほど、よろしくお願い申し上げます。

本日は、誠にありがとうございました。

途中で故人の生前のエピソードなどを入れるのもいいでしょう。
紙に書いたものを見ながら読んでも、全く差し支えありませんから、心配な人は原稿を用意しましょう。

出棺時の喪主挨拶

お葬式が終わり、火葬場に向けて出発する前に、「喪主様から一言ご挨拶を」と担当者から促されることがあります。
すでにお葬式で喪主挨拶を行っているので、手短で構いません。

例文は以下の通りです。

喪主:出棺時の挨拶

皆様のおかげをもちまして、葬儀、告別式を滞りなく行うことができました。

出棺までこのように多くの人にお立ち会いいただき、故人もさぞ喜んでいることと存じます。

これより、●●斎場にて荼毘(だび)にふします。

本日は、誠にありがとうございました。

お葬式が親族中心の小規模であり、お葬式に参列した人がほとんど火葬場へ移動するような場合には、出棺時の挨拶を省略するケースもあります。

精進落としでの喪主挨拶

お葬式の後、火葬場で、あるいは火葬が終わった後に会食会場へ移動して精進落としとなります。
精進落としの開始時と最後にも、喪主の挨拶があります。

それぞれ例文をご紹介します。

精進落とし開始時の挨拶

本日はお忙しいところ、最後までお見送りいただき、誠にありがとうございました。

おかげさまを持ちまして、滞りなく葬儀を済ませることができました。

ささやかではございますが、お食事の用意をさせていただきましたので、ぜひごゆっくりお召し上がりください。

精進落とし最後の挨拶

本日は、最後までご参加いただき、誠にありがとうございました。

皆様のおかげをもちまして、葬儀の全日程を終了することができました。

まだまだ話し足りない部分もあるかと存じますが、本日は終了とさせていただきたく存じます。

どうかこれからも変わらぬご指導を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

本日は、誠にありがとうございました。


精進落としは親族だけのくつろいだ場なので、身内だからこそ話せるような故人のエピソードを入れ込んでもいいでしょう。

喪主挨拶のタブー

喪主挨拶には、含めてはいけない「忌み言葉」があります。
忌み言葉は、「使うと不幸が重なるため縁起が悪い」とされています。

以下の言葉は原稿に入れないよう気をつけましょう。

  • 「重ね重ね」「たびたび」「ますます」「返す返すも」など、繰り返しを伴う言葉
  • 「続いて」「また」「再び」など、2度、3度とあることを連想させる言葉
  • 「浮かばれない」「迷う」など、成仏できないことをイメージさせる言葉

宗教者への挨拶

宗教者への挨拶は、宗教者が会場に到着したときと、閉式後に控え室へ伺って行います。
それぞれ例文を参考にしてください。 

宗教者が会場に到着したときの挨拶

本日はお忙しいところ(遠路、お足元の悪いなか)、ご足労いただき誠にありがとうございます。

なにぶん、不慣れでございますので、ご指導ください。

どうぞよろしくお願いします。

 

閉式後

本日は誠にありがとうございました。

おかげさまで、滞りなく葬儀を行うことができました。

心ばかりではありますが、どうぞお納めください。(お布施を渡す)

以上、慣れない喪主の立場では挨拶をするたびに身構えてしまいますが、ポイントを押さえれば難しいものではありません。

次章では、喪主以外の遺族が葬儀の場で行う挨拶についてご案内します。

遺族が葬儀の場で行う挨拶

遺族が葬儀の場で行う挨拶には、次のようなものがあります。 

  • 参列者への挨拶
  • 受付などお手伝いの方への挨拶

それぞれ説明します。

参列者への挨拶

参列者に挨拶をするときには、忙しいなか来てくれたことへのお礼を伝え、通夜ぶるまいや精進落としに誘います。

お見送りのときには、「今日はなかなかお話しできる時間がなくて失礼しました。また改めてご挨拶させてください」など、せわしなさを詫びましょう。

受付などお手伝いの方への挨拶

遺族は、お手伝いいただく方に必ず葬儀前と後にご挨拶をします。

葬儀前には
「本日はお忙しいなか、本当にありがとうございます。どうぞよろしくお願いします」と声をかけ

葬儀後には
「皆様のおかげで、滞りなく葬儀を終えることができました。本当にありがとうございました」と伝えます。

お手伝いの方へ心付けを渡すことを喪主から依頼された場合は、葬儀後の挨拶と同時に渡しましょう。

遺族として特別な挨拶をしなければならないのではと身構えるかもしれませんが、ごく自然に、シンプルなあいさつでいいのです。

次は、参列者の立場になったときの挨拶についてご紹介します。

参列者が葬儀の場で行う挨拶

参列者が葬儀の場で行う挨拶には、以下のようなものがあります。

  • 遺族への挨拶
  • 受付への挨拶

それぞれ説明します。

遺族への挨拶

遺族への挨拶は、
まず「このたびは、まことにご愁傷さまでした」あるいは「お悔やみ申し上げます」と述べます。

開式前であれば忙しい時間帯なので、久々であっても手短に切り上げましょう。 

通夜ぶるまいの場で遺族に話しかけられたら、
「優しいお父様でしたね」と、故人の人柄に触れ、思い出話をしましょう。

最後には、
「お寂しくなることと思いますが、家族で力を合わせて頑張っていってください」とエールを送ります。

「私にできることがあれば、ぜひお申し付けください」と、手助けを申し出ると、遺族はより勇気づけられます。

受付への挨拶

受付へ香典を渡すときには、
「このたびは、ご愁傷さまでございます。御霊前へお供えください」と言って、香典を差し出しましょう。

不慣れな言葉でとっさに出てこないなら、「このたびは……」と言葉を濁すだけでも十分です。
香典は、受付の前でふくさから香典袋を取り出し、黒いお盆がある場合はお盆の上にのせて手渡します。

香典返しを渡されたら、「恐れ入ります」と言って受け取ります。

遺族へかける言葉のタブー

遺族へ言葉をかけるとき、元気づけは必要ですが、「早く立ち直って、元気になってね」など、過度なプレッシャーを与える言葉はよくありません。

さらに、死因や最期の様子など、込み入った質問もふさわしくありません。
ただ、もし遺族が死因について話すのであれば、神妙に聞き役に回りましょう。

どんな言葉をかけたらよいかわからないと、つい何も言わないままになってしまいがちですが、
葬儀の場では、遺族には必ず挨拶をし、お悔やみの言葉をかけるのがマナーです。

次章では、誰もが一度は経験するであろう、受付のお手伝いをしたときの挨拶の方法をご紹介します。

受付者の挨拶

受付をする側に回ったら、香典を受け付けるたびに、参列者に挨拶をしなければなりません。
ただ、受付者の挨拶は、基本的に受け身で結構です。

「ご愁傷さまでございます」には「ありがとうございます」や「恐れ入ります」と返し、

香典を差し出されたら、「お預かりいたします」と言いましょう。 
芳名帳がある場合は、「恐れ入りますが、こちらにご芳名とご住所を記帳願います」と、記名を促します。

受付を依頼されたら、挨拶を含め、一連の流れを復習しておくと慌てずに済むでしょう。

次に、どんな立場の人でも使える、葬儀の場での振る舞い方についてご案内します。

葬儀の場での振る舞い方

多くの人が葬儀の場で振る舞い方に戸惑うのは、焼香のときと会食のときではないでしょうか。
順に作法をご案内します。 

焼香の作法

焼香の作法は、以下の通りです。

  1. 順番になったら遺族の手前まで進み出る
  2. 僧侶と遺族に一礼する
  3. 祭壇前まで進み、遺影に向かって一礼する
  4. 香炉の中の抹香をつまみ、額におしいただいてから炉にくべる。これを1~3回行う
  5. 数珠を左手に持ち、遺影に向かって手を合わせ、冥福を祈る
  6. 遺影に一礼した後、遺族と僧侶に一礼してから席に帰る

焼香を何回行うかは、式場の方針や自身が信仰する宗派に従いますが、迷う場合は1回で構いません。

会食の作法

通夜ぶるまいや精進落としなどの会食は、いわゆる「飲み会」ではありませんので、気をつけたい作法があります。

  • 誘われたら断らない
  • 話題は故人の思い出話を中心とする
  • 深酒をしない
  • 通夜ぶるまいは早めに失礼する
  • 精進落としは可能であれば最後まで参加する

それぞれ説明します。

誘われたら断らない

葬儀後の会食は、参列してくれた人のためというより、故人の供養のための食事会なので、
誘われたら断らないようにしましょう。
予定がある場合でも、ひと口だけでも手をつけます。

話題は故人の思い出話を中心とする

会食での話題は、故人の思い出話を中心としましょう。
たとえ懐かしい同士が集まったとしても、故人と関係のない話で過度に盛り上がるのはマナー違反です。

深酒をしない

故人のための会食で、深酒をして周囲に迷惑をかけるのはマナー違反です。
お酒はお清め程度に、故人を供養するためのものと心得ましょう。

通夜ぶるまいは早めに失礼する

通夜ぶるまいでは延々と食べ続けるのではなく、早めに失礼するのがマナーです。
遺族は次の日も朝早くからお葬式の準備をしなければならないためです。

精進落としは可能であれば最後まで参加する

精進落としの場合は、可能であれば最後まで参加するのがマナーです。
遠方で電車の時間があるといった場合は、早めに喪主に告げておきましょう。

以上、焼香と会食をスマートに済ませられるよう、振る舞いには十分気をつけましょう。

通夜や葬式・告別式に関するマナーについて、より詳しく知りたい人は下記記事を参考にしてください。

まとめ

この記事では、葬儀の挨拶について、さまざまな立場から解説しました。

喪主や遺族であっても、参列者であっても、不慣れなのは皆同じです。

マナーを大事にしながらも、大事なのは故人を悼む心、お世話になった人への感謝の気持ちであることを忘れずにいましょう。

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監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

喪主挨拶について、わからない場合はまず遠慮なく葬儀社に聞いてみてください。例文集などがありますので教えてくれると思います。しかし家族葬等、こじんまりとした規模であれば、例文集などの形式的な挨拶よりもその人らしい言葉を綴っても良いでしょう。忌み言葉もあまり気にする必要はありませんが、寺院の前で「天国」「天に召される」といった表現はあまりふさわしくありません。心配なら葬儀社に☑してもらっても良いと思います。
また喪主が人前へ話すことができる状態でない場合は、別の人が代わりに挨拶することも可能です。

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