四十九日法要の挨拶はいつ・何をすればいい?例文をご紹介

四十九日法要の挨拶

四十九日法要とは、仏教の法要行事のうちのひとつです。

故人の魂の行方を決める日に行われる非常に重要な法要であり、法要全体が簡略化されつつある現在においても行われることが多いといえます

ただ、多くの人にとって、四十九日法要は初めてで、わからないことが多いものです。

今回の記事では、そのなかの「挨拶」に注目し、

こんな方におすすめ

  • 四十九日法要における挨拶のタイミング
  • 四十九日法要の挨拶の例文
  • 四十九日法要の挨拶・守るべきマナー

について解説していきます。

また、四十九日法要は「喪主側(施主側)」で行うこともありますし、参列者側で参加することもあります。この記事では喪主側を中心とし、参列者の挨拶にも触れていきます。

なお四十九日法要も宗派によって多少の違いはありますが、一般の家庭においてその違いまでを参列者が気にする必要性はそれほど高くはないといえます。そのためここでは、必要と認められるとき以外は、どこの宗派とは限定せずにお話ししていきます。

この記事の目次

  1. 四十九日法要の流れと適切な挨拶のタイミング
  2. 四十九日法要の挨拶例文
  3. 挨拶文におけるマナーとタブー
  4. 挨拶をするときは感謝の気持ちを伝えましょう。
  5. 監修者コメント

四十九日法要の流れと適切な挨拶のタイミング

四十九日法要の流れ、喪主が挨拶をするタイミングは以下の通りです。

  1. お出迎え
    ★法要前に挨拶
  2. 開始
  3. 読経~焼香
  4. 法話
    ★終了時に挨拶
  5. お墓への移動
  6. お墓での法要~読経~焼香
  7. 食事会場への移動
    ★食事前に挨拶
  8. 食事
  9. 引き出物のお渡し
  10. 解散

また上記に記載した以外にも、お出迎えのタイミングやお見送りのタイミングで簡単な挨拶をすることもあります。

四十九日法要の挨拶例文

四十九日法要での挨拶の要点について考えていきましょう。

喪主(施主)が四十九日法要で行う挨拶は、参列者の全員が見聞きするものです。しかし、「上手いこと言おう」「きちんと話そう」と考えこむ必要はありません。無理をせず、自分の気持ちを丁寧に伝えることの方が重要です。

開始の挨拶

「開始の挨拶」は、全員に対して行う最初の挨拶です。そのため、非常に重要です。

開始の挨拶を行う目的は、主に、「集まってくれたことへのお礼」「これから四十九日法要を行うという宣言」をすることにあります。

本日はお忙しいなか、故【故人様名】のためにお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

葬儀の際に頂きましたご厚情にも、改めてお礼申し上げます。

ただいまより、故【故人様名】の四十九日法要を執り行わせていただきます。

ご住職、よろしくお願いいたします。

※なお【故人名様】に名前を入れればすぐに使えるようになっていますが、実際の四十九日法要では故人名には「様」はつけません。身内の扱いになるからです。

なお故人名は戒名にするのが正解ですが、俗名で呼んでも構いません。

以下は、故人の人柄に触れた例文です。このようにすると、より故人を身近に感じられるようになります。

本日はお忙しいなか、亡き母のためにお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

葬儀に頂きましたご厚情にも、改めて深く御礼申し上げます。

母が旅立ってから49日が経ちましたが、今でも明るく笑っているように思えます。

亡くなってからもなお、残された家族は母の存在の大きさを感じております。

母は大勢で集まるのがとても好きな人でした。

皆さまにお集まりいただき、皆さまとお会いできたことを、彼岸で喜んでいることと思います。

本日は一日、なにとぞよろしくお願いいたします。

それではご住職、よろしくお願いいたします。 

だいたい原稿用紙2枚~3枚くらいで、2分半~3分半の挨拶となります。

故人の人柄に触れつつも、長くなりすぎないように注意してまとめるのが重要です。

法要の締めの挨拶

法要後の締めの挨拶は、

  • 四十九日法要が終わったこと
  • 必要に応じて故人との思い出
  • この後のスケジュールの案内
  • 締めの言葉

で構成します。

皆様、本日は亡き母の四十九日法要の席にご臨席賜りまして、誠にありがとうございます。

おかげさまでつつがなく四十九日法要を行うことができました。

母も皆さまに会えて喜んでいることと思います。

この後、墓地に移動し納骨式を執り行います。その後は粗宴を御用意しておりますので、今しばしお付き合いいただければと思います。

本日はありがとうございました。

会食前の挨拶

会食前の挨拶は、

  • 喪主(施主)挨拶
  • 献杯の挨拶

2つがあります。

このときの挨拶の目的となるのは、「四十九日法要に参加してくれたことのお礼」「今から会食を行う旨」「故人の思い出話をしてほしいこと」の3つです。また、献杯を家族以外が行う場合は、「〇〇様に献杯の挨拶を」などのように促すこともあります。

会食前挨拶

本日はお忙しいなかをお集りいただきましてありがとうございました。

おかげさまで【故人様名】の四十九日法要を無事終えることができました。

ささやかではございますが、お食事をご用意いたしました。

お時間の許す限り、ごゆっくりお過ごしいただければと存じます。

【故人様名】の思い出話などもお聞かせいただければ幸いでございます。

本日はありがとうございました。どうぞ召し上がってください。

献杯の挨拶

献杯の挨拶は、喪主(施主)が行う場合と、喪主以外の人が行う場合の2種類があります。なお、喪主以外の人に献杯を行ってほしい場合は、事前に「献杯の挨拶をお願いします」などのように依頼をしておきます。

献杯は、故人を偲び、故人に対して敬意を表すために行うものです。

喪主が行う場合

本日はお忙しいなかをお集まりいただきましてありがとうございました。

(中略)

【故人様名】の思い出話などもお聞かせいただければ最うぃあでございます。

それでは献杯をさせていただきます。みなさま、ご起立ください。(ここで、僧侶の方に向くように促す言葉を入れる場合もある)。

グラスをお持ちください。

故人の安寧と皆さまのご多幸をお祈りしまして、献杯。 

喪主以外(親族)が行う場合

「【故人様名】の〇〇(続柄)の××(名前)です。亡き【故人名様】はいつも明るく、私たちに多くのことを教えてくれました。49日が経ちましたが、今でも【故人様名】が今にも尋ねて来てくれるような気さえいたします。

【故人様名】、どうぞ安らかにと祈ります。

それでは、献杯をさせていただきます。グラスをお持ちになりまして、ご起立の上ご尊前(僧侶のこと)にお向かい下さい。

【故人様名】に献杯。

会食後の挨拶

会食後の挨拶は、

  • 四十九日法要に参列してくれたことへのお礼
  • これにてお開きにする旨
  • 今後も変わらぬお付き合いをお願いしたい
  • 引き出物の案内
  • 締めの挨拶

でまとめます。

例文:

本日は御多忙中にも関わらず、亡き母のためにお集まりいただきまして誠にありがとうございます。

母も大変喜んでいることと思います。

おなごり惜しくはありますが、そろそろ終わりの時間が近づいてきましたのでお開きとさせていただきます。

皆さまと【故人様名】の思い出話をさせていただき、改めて【故人様名】のことを思い出させていただきました。

母亡き後、寂しさも感じておりますが、母の生前同様これからも変わらぬご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたします。

心ばかりのものを、椅子の後ろにご用意させていただいております。お荷物になるかと存じますが、よろしくお持ち帰りくださいませ。

本日は誠にありがとうございました。

送迎の車が来ている場合などは、それについての案内を軽く入れてもよいでしょう。

僧侶への挨拶

喪主(施主)→僧侶への挨拶は、お布施を渡すタイミングで行います。

お布施を渡すタイミングは、

  • 四十九日法要が始まる前のタイミング
  • 四十九日法要が終わった後のタイミング

どちらかでお渡しする人が多いでしょう。僧侶の到着時間などを見て判断するとよいでしょう。

なお、もっとも正式なやり方は、「事前に菩提寺(僧侶の派遣を頼む寺)に伺い、直接お渡しするやり方」です。ただこのやり方は時間も手間もかかるので、現在ではほとんどとられません。特別に信心深いとか、寺との付き合いを昔から重要視しているとかでなければ、四十九日法要当日にお渡しすればよいでしょう。

例文紹介―開始前に渡す場合

「本日はお忙しいなか、ご足労賜りまして誠にありがとうございます。このたびの亡き母の四十九日法要、なにとぞよろしくお願いいたします」

例文紹介―終了後に渡す場合

 「本日は、亡き母の四十九日法要を営んでいただきまして誠にありがとうございました。ありがたい法話もお聞きし、母も喜んでいることと思います。些少ながら、こちらをどうぞお納めください。これからもお世話になるかと思いますが、なにとぞよろしくお願いいたします」

僧侶に対しては長文の挨拶をするのではなく、心からの感謝を伝えることが重要です。なお、「全体に対する挨拶」の場合は紙(いわゆる「カンペ」)をみて行っても構いませんが、僧侶に挨拶をする場合は紙は見ません。

挨拶文におけるマナーとタブー

ここからは、挨拶を行うときのマナーとタブーについてみていきましょう。

これは「葬儀のときに行う挨拶」にも通じるところです。また、喪主(施主)・ご家族側だけではなく、参列者側にも求められる注意点だといえます。

故人の欠点には触れない

「故人の欠点に触れないこと」は、非常に重要です。

近しい人が亡くなった場合など、本人のことを思い出したり微笑ましい気持ちで話したりするために、故人の小さな失敗談や欠点に触れることもあります。

しかしこのような挨拶は、基本的には避けるべきです。喪主・ご家族側が言った場合は参列者は「どんな顔で聞いていればよいかわからない」となります。参列者側が言ったのならば、非常に嫌な空気が流れることでしょう。また、周りの人がこのような話題をしていても、のってはいけません。

死因についても触れないのが無難です。特に参列者として呼ばれた場合や、死因が老衰以外であった場合は、深く話題にすることは避けます。

5分を超える長い挨拶は避ける

四十九日法要の挨拶に、明確に「〇分以内に収めなければならない」などのような決まりがあるわけではありません。ただ簡潔に挨拶をした方がすっきりとまとまります。このため、長くても5分程度に収めるようにしましょう。

忌み言葉は避ける

「忌み言葉」とは、「冠婚葬祭において嫌われる言葉」をいいます。

【宗教的なタブー】

「浮かばれない」「迷う」……故人があの世で迷うことを指すので望ましくありません。

「ご冥福をお祈りします」……扱いに慎重さが求められる言葉です。基本的には「ご冥福をお祈りします」は四十九日がすんだら使えない言葉であり、かつ仏教であり、浄土真宗を除く宗派で使うことのできる言葉だと考えてください(浄土真宗は、亡くなった人はすぐに成仏するので葬式などでもこの言葉は使いません)。

【マイナスイメージが強い言葉】

切れる、別れる、捨てるなど……夫婦の離縁を連想させる言葉は避けます。

嫌い、疎遠、離れるなど……人との関わりを否定するような言葉は避けます。

ほかにも数多くの種類があります。

【重ね言葉】

またまた」「重ね重ね」「再三」「くれぐれも」などのように、「同じ言葉を繰り返すこと」は避けます。

これは、「重ね重ねお礼を申し上げます」「くれぐれも皆さまもお体にお気をつけて」などのように、「使ってしまいやすい言葉」なので気を付けてください。

なお、「死ぬ」「生きる」などのように、直接生死を連想させる言葉も使わないようにしてください。

乾杯ではなく献杯

会食のときは、「乾杯」ではなく、「献杯」をします。献杯とは、「だれかに対して杯を捧げる」という意味を持ちます。

乾杯と献杯の違いは、

  • 乾杯では手を高く上げるが、献杯では手を高く上げない
  • 一気に飲み干さない
  • 乾杯では大きな声を合わせるが、献杯では静かな声で行う
  • 拍手はしない
  • グラスを打ち合うこともしない

などのマナーがあります。

挨拶をするときは感謝の気持ちを伝えましょう。

四十九日法要は、「参列していただくもの」「参加していただくもの」です。

そのため、喪主・家族側は、「来てくれたことに対するお礼」をしっかり述べなければなりません。

また、僧侶やホールスタッフにも同じように丁寧に伝えましょう。

ここまでは、主に「喪主(施主)・ご家族」側の挨拶の例文を紹介してきました。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

四十九日法要の挨拶というと堅苦しいイメージがありますが、多くの場合、身内と親戚中心で人数もさほど多くありませんから、かしこまった挨拶はさほど求められません。法要が始まる前「今から四十九日法要をはじめます」と開式の辞を述べこと、書いてあるサイトも多いのですが、実際は着席して僧侶を待ち、僧侶の合図でスタートすることも多いようです。会食の前には、喪主だけではなく近親者数名が簡単に挨拶することもあります。
近年はホテルで法要後の会食をするケースも増えてきました。二十年ほど前は、積極的に法要を受けているホテルは少なかったように思います。先日お招きいただいたホテルでの法要の際は、隣の会場で結婚式が行われていて驚いたものです。