お通夜に参列するときの服装マナーまとめ

お通夜での参列者

とくに若い世代にとっては、お通夜に参列するなんてそれほどないことです。そのため、服装や持ち物、マナーに迷ってしまいがちですよね。「知らず知らずのうちに、失礼な服装や振る舞いをしてしまうのでは」と、気が気ではないという人も多いのではないでしょうか。

この記事では、「お通夜に参列するときの服装」に関するこのような疑問にお答えしています!

  • お通夜の服装は、果たして自分の思っているような服装で合っているのか?
  • お通夜とお葬式の服装に違いはあるの?
  • 服装だけじゃなく、持ち物やマナー全般について知りたい!

この記事では、以上のような悩みを抱えている方々のために、お通夜の服装、小物、髪型、持ち物やマナーに至るまでを解説します。
お通夜に参列するためのマナーをビシッと身につければ、落ち着いた気持ちで故人の冥福を祈ることができますよ。

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  • 自分のライフスタイルに合ったベストなお墓はどういうものなのか知りたい
  • お墓選びで複雑な手順を簡単に詳しく理解したい
  • お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。

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この記事の目次

  1. 参列者のお通夜の服装は洋装の喪服か地味色のスーツ
  2. お通夜の靴、バッグなど小物は黒で揃える
  3. お通夜の服装と持ち物のタブー
  4. お通夜でのマナー
  5. まとめ
  6. 監修者コメント

参列者のお通夜の服装は洋装の喪服か地味色のスーツ

この章では、男女別に、ふさわしいお通夜の服装についてお伝えします。
参列者のお通夜の服装は、次のいずれかです。

  • 洋装の喪服
  • 地味色の平服

それぞれ、どんな場合にふさわしいか、お葬式との服装の違いはどこなのかを解説します。

また、「和装の喪服」は選択肢にないのかと思う人もいるかもしれません。
和装の喪服は、家や地域のしきたりにより、未亡人など故人にとくに近い親族が着るものです。
よって、参列者の服装としてはあまりふさわしくありません。

洋装の喪服を選ぶ場合

お通夜で洋装の喪服を着るのは、お知らせからお通夜まで一定の日にちがあり、服装の準備ができる場合です。

実は、日本では長く「お通夜では、参列者は喪服ではなく地味な色の服装を着るべき」とされてきました。
お通夜で喪服を着ると、まるで亡くなるのを以前から知っていて、準備していたかのようだとみなされていたためです。

つまり、お通夜で地味な色の平服を着ることは「突然の悲しい知らせに、服装の準備をする間もなく、着の身着のままで参上しました」という真心のメッセージだったのです。

しかし時代は変化し、今ではかなりの数の参列者が、お通夜で喪服を着用するようになっています。

その主な理由は、お知らせからお通夜までの日にちが伸びたことにあります。
以前はお知らせを受け取った当日か次の日にお通夜を迎えることが多かったものです。

しかし、今では遺体保全技術の進歩や火葬場がなかなか空かないという状況により、お知らせから4日目、5日目にお通夜というのも珍しくありません。

「お知らせから日にちが空くのに喪服を調達しないのは不自然」という考え方から、最近では、お通夜でも喪服を着用する参列者が増えているのです。

お通夜での男性の喪服

お通夜での男性の喪服は、参列者、親族問わず「準礼装」と呼ばれるブラックスーツです。

紳士服売り場の礼服コーナーに売られているブラックスーツと考えてけっこうです。
白ワイシャツに無地の黒ネクタイを身につけます。
お葬式に参列するときも、同じ服装です。

「準」ということは、「正礼装」もあるの?と考える人もいるでしょう。

男性の「正礼装」はモーニングコートで、お葬式で喪主が着るものとされていますが、 現代の傾向では、喪主はお葬式のときもモーニングを着ず、準礼装で通すのが一般的です。

お通夜での女性の喪服

お通夜での女性の喪服は、喪服売り場にあるような洋装のブラックフォーマルで、 黒のワンピースに黒のジャケットです。

喪主や親族は、家や地域のしきたりにより和装の喪服を着ることがありますが、 一般参列者は、原則的に和装ではなく、洋装のブラックフォーマルを着ます。
お葬式に参列するときも、同じ服装です。

地味色の平服を選ぶ場合

お通夜に喪服ではなく地味な色の平服で参列するのは、お知らせからお通夜までの期間がとくに短い場合です。

お知らせの当日、または翌日のお通夜など、慌ただしいときは地味な色の平服を着用します。

ただ、最近では、お知らせの当日や翌日のお通夜でも、喪服を準備する時間さえあれば、喪服を着る人が多くなってきています。

お通夜での男性の平服

お通夜で男性が平服を着る場合は、基本的にスーツを着用します。
黒、グレー、紺など、暗い色の無地を選び、ネクタイも同系色の無地にしましょう。

お通夜での女性の平服

お通夜で女性が平服を着る場合は、黒、グレー、紺などのワンピースやスーツを着用します。
スーツは、スカートでもパンツでも結構です。合わせるブラウスも同系色の地味色が理想ですが、なければ白でも構いません。

以上、お通夜の服装について男女別に解説しました。

でも、気になるのは服装だけではありませんよね。「靴やバッグはどうするの?」「持って行くべきものは何?」という疑問を解消するため、次章では小物や持ち物についてお伝えします。

お通夜の靴、バッグなど小物は黒で揃える

男性も、女性も、お通夜で身につける小物は「黒」がキーワードです。
男性と女性では、身につけるものや持ち物の種類が違いますので、男女別に紹介します。

お通夜での男性の小物と持ち物

お通夜で男性が身につけるべき小物と持ち物は、次のようなものです。

  • 黒ベルト

    ベルトは黒で、できればくたびれたものは避けましょう。
  • 黒の革靴

    金属の飾りがついていないシンプルなものがベストです。きちんと磨きましょう。
  • 黒の靴下

    靴下は黒がベストです。なければ紺でもセーフですが、高いものではないので、参列前にコンビニなどで買うことをおすすめします。
  • 黒のバッグ

    仕事帰りなどで大荷物になるなら、クロークがあれば、できるだけクロークに預けましょう。
  • 黒か白のハンカチ

    普段ハンカチを持ち歩かないという人も、お通夜では持参しましょう。アイロンがけは必須です。
  • 香典

    一般参列者の香典金額の相場は5千円です。「御霊前」(浄土真宗以外)や「御仏前」(浄土真宗)、あるいは「御香典」(全宗派対応)と表書きした香典袋にお札を入れます。
  • 紺や紫の弔事用ふくさ

    香典袋はふくさに入れて持参します。明るい色は慶事用なので避けましょう。
  • 数珠

    仏式でのお通夜であれば数珠を持参します。宗派は気にせず、手持ちのものでけっこうです。

お通夜での女性の小物と持ち物

お通夜で女性が身につけるべき小物と持ち物は、次のようなものです。

  • 黒のストッキング

    タイツほど目が詰まっておらず、肌が透けて見える程度の黒ストッキングを着用します。伝線したときのために、スペアを忘れずに。
  • 黒のパンプス

    金属などの飾りがない、プレーンな黒パンプスがベストです。
  • 黒の布バッグとサブバッグ

    フォーマル用の黒い布バッグと、荷物が多ければ黒無地の布製サブバッグを持参します。
  • 黒か白のハンカチ

    ハンカチは、黒か白を持参します。
  • 黒い髪留め

    髪が長い人は、黒い髪留めで束ねます。飾りのないシンプルな黒ゴムか、黒いクリップで髪をまとめましょう。
  • パールのアクセサリー

    結婚指輪以外は、パールのアクセサリーだけが許されています。2連のネックレスは「死が重なる」ことを連想させるため、1連のものに限ります。
  • 香典

    一般参列者の香典金額の相場は5千円です。「御霊前」(浄土真宗以外)や「御仏前」(浄土真宗)、あるいは「御香典」(全宗派対応)と表書きした香典袋にお札を入れます。
  • 紺や紫の弔事用ふくさ

    香典袋はふくさに入れて持参します。明るい色は慶事用なので避けましょう。
  • 数珠

    仏式でのお通夜であれば数珠を持参します。宗派は気にせず、手持ちのものでけっこうです。

以上、お通夜の小物や持ち物についてお伝えしました。
次に、うっかりやってしまうことの多い、お通夜の服装や持ち物のタブーについてお伝えします。

お通夜の服装と持ち物のタブー

お通夜では、悪気はないのに、タブーをおかしてしまうことがあります。
とくに次のような項目には注意しましょう。男女別にお伝えします。

男性の服装と持ち物のタブー

男性の服装と持ち物のタブーは、以下のようなものです。

  • ネクタイピンはしない
    いつもネクタイピンをしている人は、何気なくピンをさしてしまうかもしれませんが、お通夜ではネクタイピンをしません。
  • きらびやかな時計やアクセサリーは外す
    男性は、結婚指輪以外のアクセサリーはタブーです。
    華やかな印象の時計は、お通夜の間だけ内ポケットにしまいましょう。

女性の服装と持ち物のタブー

女性の服装と持ち物のタブーは、以下のようなものです。

  • 派手なネイルは落とす
    ジェルネイルやインパクトのある色のネイルは悪目立ちするため、お通夜のときは落としていきましょう。
  • 毛皮は身につけない
    ファーコート、ファーのついたマフラーなど、毛皮を使った素材のものは身につけないようにしましょう。
    毛皮は、仏教が禁止している殺生を連想させてしまうためです。
  • メイクは色を控えめに
    普段、華やかなメイクをしている人も、お通夜の席では色を控えめにしましょう。
    チークや口紅はベージュを基調としたもの、アイメイクはヌーディ―にするのが理想です。
  • スカートは膝丈5センチ以上が理想
    短すぎるスカートはタブー視されます。
    膝頭が隠れるものが基本ですが、イスや畳に座っても膝頭が見えないよう、できれば膝丈5センチから10センチはほしいところです。

これで服装と小物はバッチリですね。さらに抜け目なく準備するように、次はお通夜でのマナーについてお伝えします。

お通夜でのマナー

お通夜でマナーが重要視されるシーンは、「受付」「焼香」「通夜ぶるまい」の3つです。
それぞれ説明します。

受付での香典の渡し方

受付で香典を渡すときは、「このたびは」と言って一礼し、ふくさから香典を取り出し、「御霊前にお供えください」と言いながら両手で渡すのが基本です。

「このたびは」のあとには、「ご愁傷さまでございます」という言葉が続きますが、最後までハッキリ言わないのがマナーとされます。

ただ、受付が知り合いの場合には他人行儀な挨拶も不自然なので、「お疲れ様です」などと声をかけてもけっこうです。

焼香の仕方

焼香の番になったら立ち上がり、遺族と僧侶に一礼してから祭壇の前に進みます。

すぐに抹香をつまむのではなく、一度遺影を見上げ、ゆっくり一礼してから焼香をしましょう。
抹香をつまんだら額におしいただき、炉にくべて合掌します。

宗派により焼香の回数や所作は決まっていますが、一般参列者の場合には、それを厳密に守る必要はありません。一度だけ焼香するのが一般的です。

合掌をし終えたら、一歩下がって遺影に一礼し、遺族と僧侶に一礼してから席へ下がります。

通夜ぶるまいでの振る舞い方

通夜ぶるまいは、誘われたら断らないのがマナーです。
通夜の後、故人とともに飲食することが供養になるとされているためです。
忙しくとも、ひと口だけでも箸をつけましょう。

ただ、通夜ぶるまいには長居しないのも、またマナーとされます。
喪主や遺族と話ができたら、早めにおいとましましょう。
通夜ぶるまいで深酒したり、2時間以上長居したりするのは、見苦しいとされています。

お通夜では、以上の3点を押さえておけば、基本的なマナーはクリアできます。
服装もマナーも押さえられれば、落ち着いて参列することができるでしょう。

まとめ

以上、お通夜の服装や小物、持ち物、マナーについて解説しました。
どのような身だしなみを行い、会場ではどのように振る舞えばよいかがわかれば、心に余裕を持つことができます。

心に余裕を持てば、そのぶん遺族に心を砕くことができるのではないでしょうか。
お通夜とは、本来、マナーを試される場ではなく、参列者が遺族をなぐさめ、故人の死を悼む場です。

参列マナーをバッチリ身につけたら、想いを込めて故人の冥福を祈りましょう。
そして、最後には遺族に温かい言葉をかけられれば完璧です。

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監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

喪服は喪の最中に着用する服という意味で、もともとは喪に服する遺族だけが着用するものでしたが、戦後に葬儀が社会的な儀礼として位置づけられるようになり、冠婚葬祭マナーが急速に普及したことから、現代では遺族だけでなく一般の参列者も喪服を着るようになりました。身だしなみや弔事小物などの付属品の扱い方が語られるようになったのもその頃からです。

現代は洋装が多くなった喪服ですが、欧米諸国の喪服マナーとは少し異なります。例えば、男性のネクタイの色、女性の黒ストッキング、靴、など外国の葬儀のシーンを見ると日本ほど厳密ではありません。 ちなみに最も格式の高い洋装喪服(女性)は、ローブモンタントという高襟のドレスです。型や背中の露出がなく、袖は手首まであり、帽子、手袋、扇を持ちます。ローブモンタントはお祝いの席でも着用しますが、喪の際はヴェールも付けます。皇室の喪のシーンではローブモンタントを着用し、色や小物で喪の濃度を区別しています。

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