【家族葬 挨拶状】アイキャッチ

家族葬に挨拶状が必要なの?家族葬の挨拶状とは以下のようなものを指します。

送る目的 故人の不幸を知らせるため
送るタイミング 四十九日・納骨のタイミング
送る対象 故人の友人・知人・職場関係者等

家族葬の挨拶状は、年末に喪中はがきでお知らせするケースも一般的です。

本記事では、家族葬の挨拶状の書き方や、そのまま使える例文をご紹介します。加えて家族葬の挨拶状を書く時の注意点も載せていますから、マナーをしっかり守って挨拶状を送ることができるでしょう。

ではさっそく読み進めていきましょう。

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家族葬の挨拶状の書き方 | 5つの要点

家族葬の場合、訃報をお知らせする範囲を限定していることが多く、故人と生前お付き合いのあった方や年賀状のやりとりをしていた古い友人などには、改めてお知らせする必要があります。

そのため、家族葬に参列しなかった(家族が声を掛けなかった)相手に対して、挨拶状をしたためることになります。この「挨拶状」の内容と、例文について紹介していきます。

なお、ここでいう「家族葬の挨拶状」は、すでに家族葬が終わった後に出すものです。家族葬においては訃報の連絡は必要最小限あるいは参列をお願いする人にだけ行うものですから、挨拶状は葬送儀礼が終わった後に出すことになります。

家族葬の挨拶状に含むと良い5つの要点

家族葬の挨拶状に含むべき要点は、以下の5つです。

  1. 故人が亡くなったことを伝える
  2. 家族葬として執り行ったことのお詫びをする
  3. お花・不祝儀・供物を辞退する場合その旨を伝える
  4. 生前にお世話になったお礼をする
  5. 日付・喪主の住所・名前を添える

それぞれ解説していきます。

なお、故人~葬儀は以下のようなかたちで行ったものとします。

    • 亡くなったのは、喪主から見て父親
    • 逝去したのが2019年の9月7日、葬儀は9月9日
    • 納骨は四十九日の法要のときに行った。挨拶状をしたためたのは10月28日

要点①:故人が亡くなったことを伝える

まずは、挨拶状の冒頭に、故人をお見送りしたことを書く必要があります。このときには、喪主側から見た故人との関係を冒頭に持ってくるのが一般的です。

(例)父親が亡くなった場合:「父 〇〇儀 永眠いたしました」

またこのときには、故人が旅立った日時も記すようにします。挨拶状は基本的には速やかに出すため、年の瀬に亡くなった場合を除き『逝去年』は省いても構いません。

(例)「父〇〇儀 さる九月七日 永眠いたしました」
「父〇〇儀 さる九月七日 病で長らく療養しておりましたが 永眠いたしました」

また、故人が亡くなったときの年齢を記すこともあります。

要点②:家族葬として執り行ったことのお詫びをする

家族葬は葬儀のかたちとして広く知られるようになったものではあります。しかし「声を掛けられないと参列できない」という都合上、声を掛けなかった人に対して簡単にお詫びの気持ちを述べることはとても重要です。またこれを記すことは、「家族葬の挨拶状」と「一般葬の挨拶状」を区別する大きな特徴となります。

なお、これを記すときは、簡潔に「家族葬にて見送った」と書くだけでなく、「故人の遺志により」の一文を付けるのが一般的です。このときに、葬儀を行った日付を記すこともあります。

要点③:お花・不祝儀・供物を辞退する場合その旨を伝える

家族葬の場合、お花・不祝儀・供物を辞退するというお宅も多いかと思われます。これらを頂くとお返しが必要となってしまいますし、小規模な葬儀だったのでお気遣いなく…と思う人が多いのが理由です。訃報を知らせるときと同様に、挨拶状でもお花・不祝儀・供物を辞退する旨をお伝えしましょう。

家族葬の場合、後日弔問に訪れてくれる人も多いといえます。そのときにお花・不祝儀・供物を持参する人も多いので、きちんと記しておきましょう。
※なお、「家族葬はお花・不祝儀・供物を受け取ってはいけない」ということではありません。

要点④:生前にお世話になったお礼をする

挨拶状は、故人が亡くなったことを知らせるものであると同時に、生前に故人が賜ったご厚誼に対してお礼を言うために出すものでもあります。
今までの交友関係に感謝し、父を愛してくれたことにお礼をする一文を添えるのが基本です。

要点⑤:日付・喪主の住所・名前を添える

最後に、日付と喪主の住所、名前を記します。「令和元年十月二十八日」のように丁寧に記載することもありますが、簡単に「令和元年十月」とする場合もあります。またこのときは、西暦ではなく元号で記すのが一般的です。

最後に記すことになる喪主の名前については簡単に喪主のフルネームのみを記す場合もありますが、「長男」などのように続柄を記すこともあります。また、喪主の名前に加えて、ほかの家族の名前を記すこともあります。
なお、電話番号は記載しません。家族葬の問合せには緊急の問合せは必要ないからです。

家族葬の挨拶状は、簡素に記す場合もあればある程度長文になる場合もあります。また、宗教ごとによって記し方に多少の違いが出る場合もあります。しかしそれでも、この5つの要点を記して送ることには変わりありません。

【そのまま使える】家族葬の挨拶状の例文

礼状の文字

ここからは、実際に家族葬の挨拶状の例文を記していきます。日時や続柄を変えるだけで、そのまま使うことができます。また、プラスアルファの記述を入れることもできますから、適宜調節してください。

典型的な誰でも使える例文

どのようなシチュエーションでも使える家族葬の挨拶状の例文は、以下の通りです。

【簡潔にまとめたもの】

父〇〇儀 九月七日に永眠いたしました
葬儀は故人の生前の希望に基づき近親者のみで営みました
なおお供えやお花 不祝儀につきましてはご辞退させていただきます
生前のご厚誼に心よりお礼申し上げます

令和元年 
―喪主住所―
喪主名

【ある程度長めの文章でつづるもの】

父〇〇儀 かねてより病気で療養中でございましたが九月七日に永眠いたしました
ここに謹んでご通知いたします

葬儀及び納骨におきましては故人の生前の遺志に基づき親族者のみで執り行いました
本来ならばすぐにご連絡を申し上げるところではございましたが お知らせが遅くなりましたことなにとぞお許しくださいませ

なお誠に勝手ながらお供えやお花 不祝儀につきましてはご辞退させていただきたくお願い申し上げます

生前 父に賜りましたご厚誼に深く感謝申し上げ 書中にて謹んでご挨拶とお知らせを申し上げます

令和元年十月二十八日
―喪主住所―
続柄:喪主名
長女名
長男名

どちらも書いている内容自体は変わりありません。ただ、上の文章は故人の亡くなった事情や葬儀を行った日、連絡を差し上げなかった非礼を強く詫びる文章となっています。対して後者の挨拶状は比較的あっさりとしており、事実だけを淡々とお知らせする挨拶状となっています。

「長い方が丁寧である」「短い方が読みやすくて良い」などのような違いがあるわけではありません。良し悪しがあるわけではないので、好きな方を選ぶとよいでしょう。

仏教の家族葬で使える例文

葬儀は、「宗教色」が強く出るものです。そのため、家族葬の挨拶状においても、宗教色を取り混ぜたものを作ることができます。仏教の場合は下記のようになるでしょう。

父〇〇儀 天寿を全うし去る九月七日永眠いたしました 
葬儀は故人の希望により近親者のみで滞りなく執り行いました

また〇月〇日(四十九日法要を執り行った日)に○○(父の戒名)の四十九日法要と納骨を済ませましたので 合わせてご連絡申し上げます
なお 御香典お供物お花などはご辞退させていただきたくお願い申し上げます

生前故人に賜りましたご厚誼に深く感謝し心よりお礼申し上げる次第です
本来ならばさっそくお礼とお知らせを申し上げるべきところでございましたが ご連絡が遅れましたこと何卒ご容赦くださいませ

令和元年十月二十八日
―喪主住所―
喪主名

私たちが当たり前のように使っている「香典」という単語は、実は仏教用語です。そのため、「香典辞退」の言い回しは、仏教でのみ使うようにするとよいでしょう。また、ほかの宗教とは異なり、戒名(宗派によっては「法名」といいます)を入れても構いません。加えて、四十九日法要も仏教の考え方に基づくものですから、このあたりを文章のなかに組み込むのも良いでしょう。

なお、仏教は日本において非常に信徒が多い宗教です。そのため、「仏式」とは特にしていない例文であっても、「香典」「四十九日法要」の言い回しがとられることがあります。「仏式ではなく、あくまで無宗教の葬儀として送りたい」ということであれば、このあたりの言い回しにも配慮するとよいでしょう。

家族葬の中でも直葬の時に使える例文

「直葬」とは、通夜や葬式・告別式をせずに直接火葬場でお別れをする方法をとる葬儀のことをいいます。特段の事情がある場合を除き、直葬は必然的に家族葬のかたちをとることになります。

直葬の場合でも、挨拶状の例文は家族葬の場合とほぼ同じです。しかし直葬の場合、挨拶状を送りタイミングが異なります。

父〇〇儀 かねてより療養をしておりましたが去る九月七日永眠いたしました
故人の希望に基づき葬儀は近親者のみで執り行いました
なおお供えやお供物不祝儀に関しましてはご辞退させていただきたくよろしくお願い申しあげます
生前中に賜りましたご厚情に心よりお礼申し上げ 書中にてご報告申し上げます

令和元年十月
―喪主住所―
喪主名前

重要なのは、「家族葬と直葬では、挨拶状を送るタイミングが異なる」という点です。
家族葬の場合は四十九日法要が終わったあたりで挨拶状を送ることになりますが、直葬の場合は10日前後に出すことになります。詳しくは「挨拶状を送るタイミング」の章にて解説します。

なお、「直葬のときに参列してもらった人」に関しては四十九日法要が終わった後に送っても構わないとされています。ただ、「多額の不祝儀を頂いたので、香典返しとともに挨拶状を送る。香典返しを見繕うまでに時間がかかる」などの場合を除き、一緒に送ってしまった方が面倒がないでしょう。

家族葬の挨拶状を書くときの注意点4つ

ここからは、家族葬の挨拶状を送る場合の注意点について記していきます。挨拶状は葬送儀式に関わるものですから、しっかりとマナーを把握しておきたいものです。

  1. 忌み言葉を使わない
  2. 句読点を使わない
  3. 「神道」「キリスト教」の場合は使用する言葉に注意が必要
  4. 時候の挨拶は原則として必要ない

①:忌み言葉を使わない

家族葬の挨拶状を出すときも、「忌み言葉」は使いません。忌み言葉とは、

  • 「重ね重ね」「くれぐれも」「再び」「追う」などの重ね言葉
  • 「四」「九」などのように、「死ぬ」「苦しむ」を連想させる言葉
  • 「死亡」「生きているとき」などのように、生死を直接表す言葉

を指します。

もっともこれらの忌み言葉は、挨拶状の「例文」には組み込まれないものです。ただ、自分でオリジナルの文章を作る場合は気を付けた方がよいでしょう。特に、「くれぐれもよろしくお願いいたします」「重ね重ねお礼申し上げます」などのような言葉は、意識せずに使ってしまいがちなものですから注意が必要です。

なお、「四」「九」は基本的には避けるべきですが、「四日」「九月」などのように日時を示す意味で使うのならば、当然問題はありません。

②: 句読点を使わない

葬儀の挨拶状においては、原則として句読点(「。」「、」)は使いません。これには3つの理由があります。

  1. 葬儀~法要が滞りなく行われるようにとの願いをこめて(あるいは滞りなく行ったことを示すために)
  2. もともとは毛筆を使って縦書きで書かれていたものだから
  3. 相手への敬意から

それぞれ解説していきます。

  1. 葬儀~法要が滞りなく行われるようにとの願いをこめて(あるいは滞りなく行ったことを示すために)
    「、」や「。」は文章の区切りを表すものです。そのため、これをつけないことで、「滞りなく葬儀や法要が終わりますように(あるいは行ったことを示すために)」という意味を表すとする意見があります。

  2. もともとは毛筆を使って縦書きで書かれていたものだから
    葬儀の挨拶状は、本来は毛筆で縦書きに書かれていました。そのときには句読点は打たれていませんでした。これにならい、正式な書面として出す挨拶状には句読点を入れないという考え方があります。

  3. 相手への敬意から
    句読点は、もともとは「読んでいる人が読みやすいように」「文章を読みなれていない人でも読みやすいように」という気遣いから生まれたものです。逆にいえば、句読点をつけることは、相手に対して「あなたは文章を読みなれていないでしょうから、読みやすくしてあげます」という意味を持つと考えられています。このため、相手に対して敬意を払うために、あえて句読点は打たないのがマナーとされてきました。

もっともこれは、あくまで「基本の考え方」にすぎません。そもそも挨拶状は、挨拶をするべき相手のことを考えてお出しするものです。このようなマナーを知ったうえで、それでも「相手が読みやすいこと」を重視したいと考えるのであれば、句読点を打った文章を作ることも間違いとまではいえません。

「幼い子どもが亡くなり、その周りのお友達のお宅に挨拶状を出したい」などのような場合は、句読点を入れる形式にしてもよいでしょう。
ただし業者に依頼する場合は、特に何も申し送りをしていないと句読点を省いた挨拶状となります。句読点ありの挨拶状を希望するのであれば、必ず一度相談をしてください。

③:「神道」「キリスト教」の場合は使用する言葉に注意が必要

日本の葬儀は、仏式で行われることが多いといえます。しかし、神道やキリスト教で葬儀を行う人もたくさんいます。この場合は、「使ってはいけない言葉」「使うべきではない言葉」を把握しておくとよいでしょう。

【仏教用語としてメジャーなもの】

  • 戒名(法名)
  • 冥福
  • 供養
  • 法要

これらの言葉はすべて仏教用語です。このため、神道やキリスト教のときには使いません。

神道でNGな言葉

  • 「永眠」
    神道の場合、亡くなった方は先祖とともに家を見守る神様になると考えるため、ふさわしくありません。神式においては、「帰幽(きゆう)」という表現を使います。

キリスト教でNGな言葉

  • 「死を悔やむ言葉」
    キリスト教においては「死」は、神様の御許に旅立つことを指すため、これを悔やむ言葉はふさわしくありません。

  • 「逝去」は尊敬語にあたる言葉だが、現場では比較的よく使われる
    なお、「逝去」という単語も扱いに注意が必要です。
    「逝去」は「死ぬ」の尊敬語にあたる言葉です。このため、基本的には、遺族→ほかの人 に対する挨拶状においてはこの表現は用いません。ほかの人から遺族に対して、「ご逝去を悼みます」などのように使うべき言葉なのです。

    ただ現在では、葬儀社のなかでも挨拶状のなかに「父〇〇儀 逝去しました」などのように「逝去」の文字を組み込むところも出てきています。「逝去」という言葉自体の使い方に関する考え方が、時代とともに変わっていっている最中なのかもしれません。

下記では簡単に、それぞれの宗教の挨拶の例文を作りました。

【神式の家族葬を行ったときの挨拶状の例文】

父〇〇帰幽いたしました 
故人の生前の意思により葬儀は近親者のみで執り行いました
生前故人に賜りましたご厚情に心より感謝申し上げます
拝眉の上御礼申し上げるべきことではございますが 略儀ながら書中にて御挨拶申し上げます

令和元年十月二十八日
―喪主住所―
喪主の名前

【キリスト教の家族葬を行ったときの挨拶状の例文】

父〇〇は地上での役割を終え 主の御許へと召されました
故人の生前に皆様より賜りました温かいご厚情に対し 故人に代わりお礼を申し上げます
葬儀は生前の故人の意志に基づき近親者のみで執り行いました
本来は直接ご挨拶を申し上げるべきことではございますが 書中にて御挨拶を申し上げます
皆様の元にも平安と主の慰めが訪れるようお祈り申し上げます

令和元年十月二十八日
―喪主住所―
喪主の名前

また、キリスト教の家族葬の挨拶状においては、冒頭に聖書の一節を記すこともあります。たとえば、ヨハネによる福音書の、キリストが自らの復活を語った文章などです。

仏式の葬儀についてもいえることですが、宗教色を出すかどうかは各家庭によって大きく考え方が異なります。あえて宗教色をほとんど入れない挨拶状を作る場合もあれば、かなりしっかりと宗教色を入れたものを作る場合もあります。どちらが良い・悪いといえるものではありませんから、故人の信仰の度合いや家族の考え方によって作り分けるとよいでしょう。

④時候の挨拶は原則として必要ない

改まったお手紙を出すときは、時候の挨拶(拝啓 新秋の候~といったもの。また、終わりにはそれに対応する言葉をつづる)を用いるのが一般的です。
しかし葬儀の挨拶状の場合は、この時候の挨拶は原則として用いません。人が亡くなったことを知らせる文章から始めるようにするのがマナーです。これは、「悲しみと驚きが強く、(本来は書くべき)時候の挨拶をつづることも忘れてしまっていた」という思いを表すためだと言われています。

ちなみに、「拝啓」「謹啓」という頭語に関しては、つけてもよいですし、つけなくても構わないとされています。ただし、つける場合は必ず結語と一緒にしなければなりません。たとえば、「拝啓」ならば「敬具」、「謹啓」ならば「敬白」もしくは「謹言」とセットにします。

なお、「故人が亡くなり、家族葬を行った」というお知らせだけをするときには「拝啓」などをつけません。しかし香典返しに対するお礼の挨拶状を送るときにはこれらをつける傾向にあるようです。

次からは、家族葬の挨拶状を送るタイミングや送り方についてみていきましょう。

家族葬の挨拶状は「四十九日のタイミング」で送る

家族葬の挨拶状を送るタイミングは、信じている宗教や家庭ごとによって多少異なります。ただ、仏教を信じている場合は、四十九日のタイミングで送るのが一般的です。

これは、四十九日法要のときに納骨を済ませる人が多いからという理由に基づきます。故人とのお別れにひと段落がついたこと、お墓にすでに入れたことをお知らせできることから、このタイミングで送るのが基本です。また、四十九日ではなくて納骨が終わったタイミングでお出しすることもあります。それ以降になると、故人が旅立ったことを、相手が知ることのできない期間が長く続くことになります。

この「家族葬の挨拶状の送付」は、マナーとして遅れないようにするのが重要です。
特に、直葬でかつ声を掛けたのが本当に近しい家族(同居家族など)しかいなかった場合は、出す時期は「故人が亡くなって10日前後」と更に早まります。一般的な家族葬とは異なり、極めて近しい友人や血のつながった親戚に対しても、「故人が旅立ったこと」を言っていないからです。


一般的な家族葬 四十九日のタイミング
直葬 故人が亡くなって10日前後

時期によっては喪中ハガキと一体化して送ることもある

なお、時期によっては喪中ハガキと一体化させて送ることもあります。たとえば10月10日に亡くなった場合、四十九日法要は単純計算でいえば11月28日となります。このような場合は、喪中ハガキとして、家族が亡くなったことと家族葬を行ったことを記して送るのが一般的です。

喪中ハガキは12月初旬までには出したいものです。
「12月終わりに亡くなってしまって、喪中ハガキを出しても間に合いそうにない」という場合は、喪中ハガキを出さずに年賀状を受け取り、翌年に寒中見舞いとしてお出しするかたちでも構いません。

ちなみに、会葬礼状を出していた場合でも、喪中ハガキは出すようにするのが原則です。会葬礼状は「葬儀に参列してくれたことへのお礼」であり、喪中ハガキは「新年の挨拶を欠礼する案内」だからです。ただし、「非常に近しい関係であり、家族葬にも参加してもらった親戚・家族」に対しては、新年に欠礼することをよく理解してもらっているとして、出さないこともあります。

なお、喪中ハガキとして一体化して送るときは以下のような文章にします。

喪中につき新年のご挨拶は失礼させていただきます

父〇〇儀 〇月〇日に永眠いたしました
葬儀は故人の生前の意志に基づき近親者のみで執り行いました
ご通知が遅れましたことお詫び申し上げます
生前に賜りましたご厚情に深く感謝いたします
明念も変わらぬご厚誼のほどよろしくお願い申し上げます

令和元年 十二月
―喪主の住所―
喪主名

通常の喪中ハガキとは異なり、「家族葬で見送ったこと」が入ります。
また、一般的な家族葬の挨拶状との違いは、冒頭に「新年の挨拶を失礼する」という文言が入ることと、結びの文章として来年以降の付き合いもお願いすることにあります。

次の項目では、この挨拶状を「出すべき相手」についてより詳細な解説を加えていきます。

家族葬の挨拶状は誰に送る? 悩んだ場合の判断基準

葬儀関係の事柄において、一番気になるのが「どんな関係の人に、どこまで声を掛けてよいか(挨拶してよいか)」ということでしょう。家族葬の挨拶状を送るべき相手についてお教えします。

  • 喪主の友人・知人・職場関係者などに送る
    まず出したいのが、「喪主の友人・知人・職場関係」などです。喪中ハガキと一体化しているものはもちろんのこと、それ以外の一般的な家族葬の挨拶状も友人・知人・職場関係に送っておいた方がいいといえます。友人知人のなかには故人と挨拶をした人も多いでしょうし、できれば手を合わせたいと考える人もいるからです。
    特に、普段年賀状のやりとりをしている人や、仕事を休むことで迷惑をかけた人に対しては送っておいた方がよいでしょう。

  • 故人の友人・知人・職場関係者などに送る
    故人の友人・知人・職場関係者に送ることももちろん大切です。
    たとえば、「息子である自分とはやりとりがなかったが、父のいとこにあたる人」「晩年はあまり交流はなかったようだが、昔お世話になった知人」などです。「家族葬を行う際に声を掛けることはしなかったが、亡くなったことを知らせておきたい人」にはきちんと家族葬の挨拶状を送っておきたいものです。
    また故人がすでに仕事を引退していても、故人が大切にしていた職場関係の人たちなども送っておくことをおすすめします。

  • 故人に年賀状が送ってきた人に送る
    ただ、「喪主である自分自身の交友関係」はきちんと把握できていたとしても、「故人の交友関係まではわからない」という場合もあるでしょう。核家族化が進んでいる現在、故人が喪主とは違う世帯を営んでいた場合は、特にこの傾向が顕著になります。
    このようなケースでは、まずはエンディングノートがないかを確認してください。エンディングノートに「この人に案内を」とされていた場合は、それに従います。そのような記載がなかったもしくはエンディングノート自体が作成されていなかった場合は、今年~3年ほど前までの年賀状を探しましょう。年賀状のやりとりをしていた人に送るようにするのです。

  • 年賀状のやり取りがない場合、仕方がないので連絡先が分かる範囲でOK
    「年賀状が見つからなかった」
    「年賀状のやりとりをしていなかった」
    という場合は、連絡先が分かる範囲内でお送りするようにします。住所録などがあればそれを使います。残された携帯電話もまた、手がかりになってくれるでしょう。なお、「携帯電話にパスワードが掛かっていて連絡先が分からない」などの場合は、専門業者に相談するのもひとつの手です。

  • 「送るべきか送らざるべきか」を迷った際は、できるだけ広い範囲に送るのが無難
    家族葬の挨拶状に限った話ではありませんが、「送るべき相手か、それとも送らざるべき相手か」を悩むこともあるでしょう。家族葬を行う際にも、「声を掛けるほど親しくはないが、声をかけなくても良いと断言できるほど薄い関係でもない」と迷うことがあります。

    このような場合は、「迷ったのならば、できるだけ広い範囲に送る」と考えた方がよいでしょう。訃報を知らされずに怒る人や悲しむ人がいても、「訃報を知らされたこと」に対して怒りを覚える人はいないからです。特に挨拶状の場合は「葬儀に参列してください」というお願いではなく、ハガキを1本受け取るだけだからです。返信などを必要とするものでもないため、相手の負担になることもありません。迷ったのならば、とりあえずは送っておくことをおすすめします。

家族葬の挨拶状の送り方~ハガキ?メール?

葬儀の案内状

家族葬の挨拶状は、ハガキで送るのが一般的です。法要の案内とは異なるので、往復ハガキは用いません。原則としては、ハガキ1枚をそのまま送るかたちをとりますが、希望する場合は封筒に入れて封書として送ることもできます。ただ、封書で送ると郵送費用も高くなりますから、特段の事情がない限りはハガキで送った方がよいでしょう。

なお、現在はメールで送る方法がとられることもあります。メールはすばやく、しかも多くの人に送ることができるため、便利なものではあります。特に忙しいなかで送る場合や、カジュアルに伝えたい場合はこの方法がとられることもあります。
内容自体は、一般的な挨拶状と変りありません。ただ、あまり一般的な方法ではないので、特段の事情がない限りはやはりハガキで送った方が無難でしょう。

ここまでは、「家族葬が終わった後に、家族葬に出ていない人に対して、死亡報告とあわせて送るものとしての『家族葬の挨拶状』」について解説していきました。しかし「家族葬の挨拶状」にはほかの意味もあります。

次の項目ではそれを解説していきます。

「家族葬の参列者」向けに送る挨拶状もある

「家族葬に出てほしい人に対してお送りする案内」と「家族葬に出てくれた人に対してお送りするもの」があります。
まずは前者の、「家族葬に出てほしい人に対してお送りする案内」について紹介します。

家族葬に「出席してもらう」案内状の目的・送るタイミング・対象・方法

送る目的 家族葬への出席をお願いするため
家族葬の日時や場所をお教えするため
送るタイミング 家族が亡くなり、葬儀の
  • 日程
  • 場所
  • 葬儀形態
が決まった直後
送る対象 家族葬に参列してほしい人
送る方法 電話・メール・ファックス ※ハガキでは通夜・葬儀当日に間に合わない場合があるため

次の項目では、案内状の例文を紹介します。

【そのまま使える】案内状の例文

家族葬に案内するときの例文は、以下の通りです。

父〇〇は かねてから療養しておりましたが 令和元年の九月七日〇時〇分永眠いたしました
生前に賜りましたご厚誼に感謝するとともに ここに謹んで通知申し上げます

なお通夜及び葬式告別式は 左記(下記)の通り行います

通夜 令和元年九月九日二十一時より
葬式告別式 令和元年九月十日十時より
会場  ●●葬儀式場
住所 (●●葬儀式場の住所と、その電話番号)
喪主名と続柄
喪主の連絡先の電話番号(携帯電話の番号を記すのが一般的)
仏式 曹洞宗

宗教と宗派を書いておくと、来る人が迷わずにすみます。

次の項目では、「家族葬に来てくれて、不祝儀を渡してくれた人に対して送る挨拶状」を取り上げていきます。

家族葬の香典返しに添える挨拶状

送る目的 いただいた不祝儀に対してのお返しをするため。
送るタイミング 仏教の場合は四十九日後が一般的。ただし、明確な決まりはありません。
送る対象 不祝儀を渡してくれた人。また、即日返しをした場合、即日返しの香典返しではあきらかに不釣り合いなほどの多額の不祝儀を渡してくれた人。

不祝儀のお返しとして「香典返し(本来これは仏教用語ですが、相当する言葉がないためキリスト教や神式でもこの言い方がよく使われます)」があります。
香典返しは、頂いた不祝儀の2分の1~3分の1程度の金額のものをお返しするものです。
現在は即日返しとして通夜・葬式告別式のときにお渡しすることもあります。

しかし、

  • 即日返しでは賄いきれないほどの多額の不祝儀をいただいた場合
  • そもそも即日返しではお渡ししていない場合

は、後日に香典返しを行う必要があります。家族葬の場合は、近しい人や親しい人を呼ぶことになるので、必然的に頂く不祝儀の金額も大きくなります。このため、後日に香典返しを用意する可能性も高くなるでしょう。

直接お会いして香典返しをお渡しする場合もありますが、そうではない場合は、香典返しのための挨拶状をしたためる必要があります。これは香典返しと一緒に送ります。

【そのまま使える】香典返しに添える挨拶例文

香典返しに添える挨拶の例文は以下の通りです。なおこれは、家族葬であっても一般葬であってもあまり変わりはありません。

拝啓 ご尊家御一同様におかれましては御清祥にお過ごしのことと存じます

先日は亡父〇〇の葬儀に際しましてはご丁重なるご厚志とご弔辞を賜りましたこと厚く御礼申し上げます
お蔭様をもちましてこの度○○の四十九日法要を滞りなく執り行いました
つきましては 感謝と供養のしるしとして心ばかりの品を届けさせていただきます 何卒ご受納くださるようお願い申し上げます
本来は拝眉の上ご挨拶申し上げるべきですが まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶とさせていただきます
敬具

令和元年十月
―喪主の住所―
喪主名」

なおここではごく一般的な文面をとっていますが、「四十九日法要にも出てもらったか、それとも出てもらっていないか」で文面を微妙に変えることもあります。また、仏教の場合は特に戒名(法名)を入れることもあります。

  1. 相手からの厚意に感謝する
  2. 法要を滞りなく行えたことの報告
  3. 品物を届けた
  4. 書面にて失礼する

の4要素を網羅しているならば、文面はある程度自由に作ることができます。

最後に、「挨拶状はだれに発注すれば良いのか?」について記していきましょう。

挨拶状はだれに発注するか?3つの選択肢

家族葬の挨拶状を作る方法は、大きく分けて3つです。

  • 葬儀会社に依頼する
  • 専門業者に依頼する
  • 自分で作る

一般的には、葬儀会社に依頼する方法をとる方が多いです。と言いますのも、挨拶状の料金は家族葬が終わった後に送る挨拶状に関しても無料で引き受けているところが多いからです。※一部葬儀会社によって異なります。またこの方法が一番ラクだからでしょう。

以下、挨拶状を作る3つの方法について、わかりやすく表にまとめます。

葬儀会社に依頼 専門業者に依頼 自分で作る
○手間がかからない
○費用が抑えられる
○意思伝達がスムーズ
○文面・書体・デザインの自由度が高い ○文面・書体・デザインの自由度がかなり高い
○費用が抑えられる
△文面・書体・デザインの自由度はそれほど高くない △費用が高い(郵送費用も必要)
△文章から考える手間がかかる
△発注者の情報を一から伝える必要がある
△手間がかかる
  • 葬儀会社に依頼する
    「それほど個性的な挨拶状はもとめていない。手間を省いて、しっかりとサポートしてほしい」と考える人向けのプランです。

    費用が抑えられ手間も省けるため、一番選ばれている方法です。
    特段の理由がない限り、こちらを選択する方が多いでしょう。
    葬儀会社に頼む場合、基本的には葬儀会社が持っているテンプレートに沿った挨拶礼状を作ることになります。ある程度融通がきいたり、いくつかのテンプレートのなかから選ばせてもらえたりすることもありますが、自由度はそれほど高くはないと考えておいた方がよいでしょう。

  • 専門業者に依頼する
    「個性を出した文面を、きれいな印刷技術で仕上げたい」という人に向いています。
    「専門業者」にもいろいろあります。香典返しを取り扱うデパート・ビジネス文章などを専門に手掛ける印刷業者などがあります。

    印刷業者に印刷を頼む場合、当然葬儀会社とは別ルートでお願いすることになります。費用が別途かかること、郵送費用もかかることから、金額は高くなりがちです。

    手間に関しては、「どのような挨拶状を作るか」によって異なります。テンプレートから選ぶだけならばそれほど時間はかかりませんが、自分で文章から考える場合は手間がかかります。また葬儀会社に依頼する場合とは異なり、発注者の情報も伝えなければなりません。

    自由度の高さは、業者によって異なります。ただし多くの印刷業者では非常に多くのテンプレートを展開していますし、「喪主が一から好きな文章を打てる」としているところも多くみられます。句読点を打ちたいなどの細かい希望にも答えてもらえることが多いといえますし、書体なども自由に選べるところが一般的です。

  • 自分で作る
    喪主(喪家・親族)が自分で挨拶状を作っていくスタイルです。
    「手間を惜しまない」「挨拶状を作ることも、故人とのお別れを受け止めていくために必要なこと」「故人の個性がみられる文章を作りたい」と考える方は向いているでしょう。
自分たちで作る場合は、当然手間はかかります。また、挨拶状にイラストや背景を設定する場合は、それらのツールをうまく使いこなせる技術が必要です。

しかし、自分たちで作る方法は、自由度がもっとも高い方法だといえます。文字サイズも文字フォントも背景も文章の内容も、すべて自分たちの自由にできます。個性あふれる文章や、家族しか知らなかった故人の人柄を盛り込んだ文章を作りたいと考えるのであれば、自分たちで作るのも良いでしょう。

まとめ

家族葬の挨拶状に含める5つの内容

※家族葬に呼ばなかった人へ送るもの

  1. 故人が亡くなったことを伝える
  2. 家族葬として執り行ったことのお詫びをする
  3. お花・不祝儀・供物を辞退する場合その旨を伝える
  4. 生前にお世話になったお礼をする
  5. 日付・喪主の住所・名前を添える
挨拶状を書くときの注意点
  • 宗教色を取り入れたい場合は書き方を変える
     └宗教色の強い文章にする場合は、「永眠」「冥福」「戒名(法名)」の使い方に注意が必要
  • 直葬のときによく使われる言い回しに注意する
家族葬の挨拶状を送るタイミング
  • 基本的には四十九日のタイミング
  • 直葬の場合は、死後10日ほどの間に送るのが基本
  • 年末にかかる場合は、喪中ハガキと一体化させて送ることもできる
送る相手
  • 喪主(家族)の友人・知人・職場関係者
  • 故人の友人・知人・職場関係者
  • 故人に年賀状が送ってきた人
  • 「送るべきか、送らざるべきか」で迷った人がいたのならば、とりあえず送っておいた方がよい
家族葬に招く場合の挨拶状に含める内容
  • 亡くなったこと
  • 葬儀の日時と場所
  • 喪主の名前と連絡先
  • 宗教
  • 家族葬であること

※ファックスもしくはメールで送るのが基本

香典返しとともに送る挨拶状に含める内容
  • 相手からの厚意に感謝する
  • 法要を滞りなく行えたことの報告
  • 香典返しの品物を届けた
  • 書面にて失礼する
葬儀の挨拶状を発注する方法
  • 葬儀会社に依頼する
  • 専門業者に依頼する
  • 自分で作る

手間をかけたくないのであれば葬儀会社を、自由度の高さと仕上がりの良さを重視するなら専門業者を、オリジナルの文面を作りたいのであれば自分で、と考えておくとよいでしょう。

葬儀の挨拶状は、故人の死とともに、故人に賜った厚意への感謝を述べるものです。丁寧にしたためたいものですね。

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監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

家族だけで葬儀を執り行った場合、故人や遺族の立場によっては周囲の人に訃報をお知らせする必要が出てきます。最近は家族葬や火葬のみの直葬が増え、小規模葬に世間が慣れてきたせいか、わざわざ改めてお知らせするケースは減り、喪中はがきが送られてきて、はじめて訃報を知ったという人も多くなってきているような印象があります。

最近は、家族葬で執り行った旨を事後報告としてメールやLINEで報告するのは可能かという相談が増えています。難しいところですが、日常的にメールやLINEでの連絡を主としているならば、それでもかまわないと思います。相手が高齢者の場合は、挨拶状など書面ととして残るものでお伝えしたほうが良いでしょう。