葬儀の挨拶状とは、主に2つの捉えられ方をされるでしょう。

①会葬礼状 ②ご厚志に対して渡すお礼状
目的 葬儀の参列に対するお礼 ご厚志(香典・供物など)に対するお礼
タイミング 葬儀当日・受付で香典返しを渡す時 葬儀後なるべく早く
対象 不祝儀を出してくれた人全員 不祝儀の額が大きかった人に対して

本記事ではこれら2種類の葬儀の挨拶状について、書き方・今すぐ使える例文をご紹介します。加えて葬儀の挨拶状を書くときの注意点も紹介していますから、マナーを守って挨拶状を送ることができるようになるでしょう。

また上記以外でも「家族葬・密葬の場合の挨拶状」「葬儀を知らせていない人への挨拶状」もあります。しかしこれらは役割が異なります。

これらについて知りたい方は、以下記事をご覧ください。

家族葬・密葬の場合 ➡「家族葬の挨拶状|書き方・例文・送る時の注意点を解説」
葬儀の知らせをしていない人に出す場合 ➡「葬儀にまつわる案内状について|種類・例文を解説」

それではさっそく読み進めていきましょう。

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葬儀の挨拶状①【葬儀当日にお渡しする会葬礼状】に含めるべき2つの内容

会葬礼状と数珠

ここでいう会葬礼状とは以下の内容のものです。

目的 葬儀の参列に対するお礼
タイミング 葬儀当日・受付で香典返しを渡す時
対象 通夜~葬儀・告別式に参列してくれた人・不祝儀を出した人全員

会葬礼状はあくまで「会葬に対する挨拶状」です。そのため不祝儀を受け取らない葬儀や家族葬でも用いるのが原則です。
しかし家族葬の場合は「そもそも来るのが家族だけ」ということもよくあります。このようなケースでは、会葬礼状はお渡ししないこともよくあります。

会葬礼状に含めるべき内容は以下の2つです。

  1. 葬儀参列(会葬)に対するお礼
  2. 日付・喪主の住所・名前

詳しくご紹介します。

1.葬儀参列(会葬)に対するお礼

会葬礼状に組み込む文面として、まず入れるべきなのは「葬儀参列(会葬)」に対するお礼です。また、特段の事情がない限り、会葬礼状を渡す=不祝儀を受け取る、ということになりますから、これに対してのお礼も盛り込みましょう。
なお、「書面で挨拶をする失礼を詫びる文章」も盛り込むのが基本です。

2.日付・喪主の住所・名前

会葬礼状の場合、電話番号は記しません。
理由は緊急性がないためです。例えば訃報の案内には連絡のつく電話番号を記すことが一般的ですが、会葬礼状には必要ありません。
日付・喪主の住所・名前を記すことは、非常に重要です。また、喪主の名前の横に、「外 親族一同」などと書き添えることもあります。

次の項目からは、そのまま使うことのできる会葬礼状の文面を取り上げます。

葬儀の挨拶状①【葬儀当日にお渡しする会葬礼状】の例文・テンプレ

いくつかのパターンを用意したので、合う方を選んでください。もちろん、この2つを組み替えて文章を作っても構いません。

これから紹介する会葬礼状の例は下記を想定しています

  • 亡くなったのは父親
  • 仏教を信仰している
  • 通夜が10月10日、葬儀が10月11日。亡くなったのは10月8日
  • 香典返しと一緒に、当日に受付で渡す会葬礼状である

例文1

亡父 ●●儀 本日は御多用のなか御会葬賜りまして誠にありがとうございます
また御鄭重なる御香料を賜りましたことにも深く御礼申し上げます
生前に賜りました御厚情に感謝致しますとともに 略儀ながら書面にて御挨拶を申し上げます

令和元年十月十一日
―喪主住所―
喪主名

非常に簡素にまとめた文章です。喪主名の横に、「外 親戚一同」と記すこともあります。
「きまり」と言うわけではありませんが、会葬礼状においては、以下の特徴があります。

  • 「御」は漢字で記すことが多い
  • 「鄭重」などのように比較的難しい表記(一般には「丁重」)がとられることも多い

また、「ながら」を「乍ら」などのように、接続助詞を漢字で記すこともあります。

例文2

『背中で子どもたちに語り掛けてくれた父でした』
大正 昭和 平成に令和と四つの激動の時代を生き抜いた父はさまざまな苦労も追ってきたことでしょうに その苦労を子どもたちに話す人ではありませんでした
寡黙な人柄でいつもどっしりとしている人でもありました

しかし常に一生懸命に働き その背中で数多くのことを私たちに教えてくれました
私たちが就職したときに一心に働くことの意味を言葉少なに語ってくれたことを 今でも昨日のことのように思い出します

今でも我が家には 父が若いころに月賦で買ったタンスがあり現役で活躍しています
それを見るたびに 父がいかに家族のために心を砕き懸命に働いてきたのかを思い出します

父●●は令和元年十月八日に九十五歳で旅立ちました
父の 控えめながら実り多き生涯は 父と親しくしてくださった皆様のお力によって成り立っていたことと思います
生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げ 略儀ながら書状にてご挨拶申し上げます
ご多用の中 ご会葬賜りまして誠にありがとうございました

令和元年十月十日(通夜)
    十月十一日(葬式告別式)
―喪主住所―
喪主 ××
外  親戚一同

これは個人の人柄やエピソードに踏み込んだ例文です。文章の内容にもよりますが、このように踏み込んだ文章をつづる場合は、例文1とは対照的に以下のような特徴があります。

  • 「御」を「ご」とひらく
  • 比較的平易な文章や単語が選ばれる

オリジナル会葬礼状の作り方・費用

なお、このようなオリジナルの会葬礼状は別途料金がかかる場合が多いといえます。会社ごとによって違いますが、だいたい10000円~15000円程度が相場です。

オリジナル会葬礼状を作る場合の流れ

  1. 電話などで聞き取り(紙に書き込むこともあります)
  2. それを受けて、プロのライターなどが文章作成
  3. 校正と確認
  4. 印刷

時間的には2~4時間程度で校正・確認まで進むことが多いので、「会葬礼状が間に合わない」ということもありません。

会葬礼状は香典返しに差しはさまれて渡されることの多いものですが、後日お渡しするお礼状ではまた内容がまったく異なります。
それについてみていきましょう。

葬儀の挨拶状②【後日お渡しするお礼状】に含めるべき3つの内容

葬儀の案内状

ここでいう後日お渡しするお礼状とは以下のような内容です。

目的 ご厚志(香典・供物など)に対するお礼
タイミング 葬儀後なるべく早く
対象 不祝儀の額が大きかった人に対して

なおこの会葬礼状が必要となるのは、「通夜~葬式・告別式のときに、即日返しをしなかった(=お礼状を渡さなかった)」場合のみです。通夜~葬式・告別式のときに即日返しをしていたのであれば、後日に改めてお礼状を送る必要はありません。

ただし、「多額の不祝儀を頂いてしまった」「特別にお礼を言いたい相手である」「頂いた不祝儀へのお返しはしない」という場合は、香典返しのお礼状(あるいは香典返しをしないことを連絡するためのあいさつ状)として、忌明けにお礼状を出すこともあります。

これらを明確に区別するのはなかなか難しいので、ここでは「後日に出すお礼状」としてまとめて解説していきます。

現在は会葬礼状は当日にお渡しする方法が一般的ですが、後日にお送りする文面には以下の要点を含めます。

1.ご厚志(不祝儀・供物など)に対するお礼

頂いたご厚志に対するお礼を記します。また、後日お送りする場合は相手が何を渡してくれたかを知っているはずなので、そのあたりを文面に組み込むのもよいでしょう。

2.生前に故人・遺族がお世話になったお礼

葬送儀礼に関係するあらゆる挨拶には、ほぼ必ず生前に故人や遺族(家族)が世話になったことのお礼を述べます。この「お礼を述べること」が、お礼状を出す主目的となります。

3.日付・喪主の住所・名前

日付と喪主の住所、名前を入れます。電話番号を入れる必要はありません。

では、早速実際の例文を見ていきましょう。

葬儀の挨拶状②【後日お渡しするお礼状】の例文・テンプレ

実際のお礼状の例文は以下の4つを紹介していきます。

  • 【供花・供物・不祝儀のお礼】を主とした例文
  • 【弔電を受け取った場合】の例文
  • 【香典返しを送らない場合】の例文
  • 【+α】故人個人の人柄に触れた例文

【供花・供物・不祝儀のお礼】を主とした例文

まずは、もっとも基本的な「後日に送る会葬礼状の文面」について紹介していきます。

亡父●●の通夜 葬式告別式に際しましては 御多忙中のところ また御足下の悪い中御会葬賜りまして誠にありがとうございます
また鄭重なる御弔意を賜りましたこと厚く御礼申し上げます

当日は取込み中につき至らぬところも多々あったかと存じます 行き届かぬことばかりでございましたが何卒御容赦くださいませ
生前故人に賜りました御厚情に深く感謝申し上げますとともにいただきました御芳情に深く感謝申し上げます
本来であれば拝眉の上御挨拶申し上げるべきですが 略儀乍ら書中をもちまして御挨拶申し上げます

令和元年十月十四日
―喪主住所―
喪主 ××(喪主の名前)
外 親戚一同

「御足下の悪い中」は、雨や雪が降っている日にご会葬いただいた場合に記します。葬儀の挨拶状では多くの場合季節の挨拶は必要としませんが、「お寒い中」などのような言い回しを入れてもよいでしょう。

これはもっとも一般的な言い回しをとっているお礼状です。印刷して送る場合に利用できるもので、「供花・供物・不祝儀」のすべてを「鄭重なる御弔意」とまとめることで汎用性が高くなるのが特徴です。

「参列者の人数が少ないこともあり、手書きで、お花をくれた人にお礼状を記したい」ということであれば、「亡き父の葬儀に際しまして 故人が愛したご供花を賜りましたこと深く感謝申し上げます」などのように記してもよいでしょう。また、「頂いた供花は、仏前に供えている」などの一文を追加すると、さらに喜ばれるかもしれません。

【弔電を受け取った場合】の例文

「弔電」は、基本的には葬儀に参加できない人(あるいは葬儀に参加するほどには親しくない人。たとえば議員など)が送るものです。このため、この人に送るのは、会葬礼状ではなく「お礼状」を送ることになります。
弔電を送ってきてくれた人に対するお礼状の例文を紹介していきます。

拝啓 この度は亡父●●の葬儀に際し ご多用の中 御鄭重なる弔電を賜りましたこと厚く御礼申し上げます
お蔭様をもちまして葬儀も滞りなく済み父を見送ることができました
故人に代わりまして生前の御厚情に御礼申し上げるとともに今後とも御指導御鞭撻賜りますようお願い申し上げます
本来ならば拝眉の上御礼申し上げるところではございますが 略儀乍ら書中にて謹んで御礼申し上げます

令和元年十月十四日
-喪主住所―
喪主名
親戚一同

【香典返しを送らない場合】の例文

「亡くなった人が大黒柱であり、頂いた不祝儀は子どもの養育に使う」「故人の意向により、頂いた不祝儀はすべて寄付をする」という場合は、香典返しは不要です。しかしこの場合は、

  • 不祝儀を頂いたことに対するお礼
  • 香典返しは行わない旨
  • なぜ行わないのか

を説明した礼状をお送りする必要があります。

なおこの礼状は、四十九日が明けた後に送るのが一般的です。

謹啓
先日は亡父●●儀 葬儀に際しましては御多用の中御会葬と御厚志を賜りまして誠にありがとうございます
御陰様を持ちまして十月〇日 四十九日の法要を滞りなく済ませました 改めて御礼とご報告申し上げます
頂戴しました御厚志は 故人の遺志に基づき 〇〇(ボランティア団体などの名称)に寄贈させていただきました 何卒ご了承いただきたくお願い申し上げます
本来であれば拝眉の上御礼を申し上げるべきですが 略儀乍ら書中にて厚く御礼申し上げます
謹白

令和元年十月〇日
―喪主住所―
喪主の名前

なお、残された子どもの養育にあてる場合は、「遺児の養育費にあてる」などの文面とします。

【+α】故人の人柄に触れた例文

最後に、故人の人柄に触れたオリジナルの礼状も紹介しましょう。これは香典返しにつけることを想定した文章です。
「不祝儀を受け取ったことのお礼」「ささやかながらお返しをします」「故人の人柄」などを文章の中心としてつづるものです。

先般 父〇〇永眠の際には お忙しいなかご会葬とご厚志を賜りまして誠にありがとうございました
父が旅立って〇日が経ちましたが今でも父がそばにいるように感じます
一心に仕事に打ち込んできた父が 孫が生まれたとき 孫を抱いたとき 孫と遊んでいるときに穏やかで幸せそうな笑いを浮かべていました
そして引退してからも四十年奉職した職場の思い出話を何度となく話してくれました
七十を越えてから抱いた孫と 一心に勤め上げた職場で恵まれた仕事仲間は 父の障害の宝であったことと思います
頂きました御弔意に触れますと 父がどれ程多くの方とご縁を繋がせていただいていたこと またその得難さに家族として深く感謝する思いです

御陰様を持ちまして四十九日法要もつつがなく済ませることができました
つきましては感謝の気持ちとして心ばかりの品物を送らせていただきます
本来ならば拝眉の上ご挨拶申し上げるべきところではございますが 書中にてのご挨拶何卒ご容赦くださいませ

本当にありがとうございました
故人に代わりまして心よりお礼申し上げます

令和元年十月〇日
―喪主住所―
喪主名前

「仕事仲間」以外の要素を交えたいのであれば、趣味のことなどを入れるのもよいでしょう。
故人の人柄が偲ばれる文章を中心に組み立て、そこに不祝儀へのお礼を入れます。

ちなみに現在は、お礼のハガキにQRコードを書き、そこから動画に飛べるサービスを提供している会社もあります。
ただこれらのオリジナル文章(及び動画サービス)は多くの場合有料です。見積もりはしっかりとりましょう。

次の項目からは、葬儀の挨拶状でよくあるQ&Aについて答えていきます。

葬儀の挨拶状の内容でよくあるQ&A

お墓について考える夫婦

葬儀の挨拶状にまつわるQ&Aとして、

  1. 「葬儀・告別式・通夜」どの言葉を選ぶべきか
  2. 相手に対して挨拶状の文面は変えるべきか
  3. 宗教によって文面に違いはあるのか

を挙げていきます。

Q&A-1:「葬儀・告別式・通夜」どの言葉を選ぶべきか

迷う人が多いのは、「日付」でしょう。現在では、会葬礼状は、通夜に来てくれた人にも、翌日の葬式・告別式に参列してくれた人にも、区別なくお渡しするのが基本です。このため、通夜もしくは葬式・告別式の日時を印刷してしまえば、日付が1日ずれてしまうことになります。

ただこの場合であっても、「通夜用」「葬式・告別式用」の2種類を用意することはありません。これに関しては、

  1. 「令和元年十月」などのようにし、日の表記を避ける
  2. 「令和元年十月十日(通夜) 
     令和元年十月十一日(葬式告別式)」として並列表記する
  3. 「令和元年十月十一日」として、葬式・告別式の日付のみを記載する

のいずれかのやり方がとられるのが一般的です。

Q&A-2:相手に対して挨拶状の文面は変えるべきか

「相手によって文面を買えるかどうか」ですが、これは、「変えるのがベスト」とされています。弔電を送ってきてくれた人と、供物(供花)を贈ってきてくれた人では当然内容も変わってきます。

後日送る礼状に関しては、弔意を示してくれた人に応じて文面を変えるのがベストです。送る相手が少ないのであれば、個別に、その人に合うように、自分の手で書いてもよいでしょう。

しかし送る相手が非常に多くなる場合などは、印刷で提携の文章で送ってしまうのが現実的です。また、「全員に送る礼状と、特にお世話になった人・親しい人で、文章を分ける」というやり方を撮ることもできます。

ただ、即日返しの会葬礼状の場合は、文面はすべて同じになるのが基本です。そもそも即日香典返しの場合、受付を務めるのは遺族ではないので(多くの場合、会社の部下などです)、「だれに、どの礼状入りの香典返しを渡したらいいのか」の判断がつかないからです。

Q&A-3:宗教によって文面に違いはあるのか

上記で取り上げたのは基本的には仏式のものですが、汎用性の高いものです。基本的にはこの言い回しで問題はないでしょう。ただし、「四十九日法要」は仏教のものですし、そもそも「法要」という言い回し自体が仏教のものです。そのため、この言葉は避けます。
また、「永眠」という言い方は、神道では使いません。

このような「気を付けるべき言い回し」以外は、基本的には汎用の文章を使って問題ありません。ただ、宗教色を入れた文章を作ることもできます。

キリスト教の例文

父〇〇は地上での時間を終えて神の御許に旅立ちました
生前父に賜りました御厚情に深く感謝申し上げます
御多忙のなか御会葬賜りましたこと 鄭重なる御芳志を頂きましたことに心よりお礼申し上げます
皆様の元にも主の慰めがありますようお祈り申し上げます

令和元年十月十日
―喪主住所―
喪主名

また最初に、聖書の言葉を入れることもあります。「神」「主」「慰め」などが散見されるのが特徴です。またキリスト教においては、死を悲しいものとはとらえません。ただし、文例のなかには「故人が旅立ったこと、傍からいなくなってしまったことが寂しい」として、「悲しい」という言い方をとっているものもあります。

なお、葬儀のやり方においてはプロテスタントとカトリックは大きく異なります。加えて、ロシア正教会などもあるため、言い回しを変える場合もあります(例:プロテスタントでは「召天」、カトリックでは「帰天」、正教会では「永眠」など)。ただし、一般的な文章においては、ここまで厳密にする必要はないでしょう。

神道の例文

「父〇〇儀 葬儀に際しましては御多忙の中 鄭重な御玉串を賜りましたこと また霊前への御拝礼下さったこと 心より感謝申し上げます
本来ならば拝眉の上御挨拶申し上げるべきところではございますが 略儀ながら書中にて御挨拶申し上げます

令和元年十月十日
―喪主住所―
喪主名
外 親戚一同」

「御玉串」「霊前」などのように、神道独自の言い回しをとったものです。簡潔な文章ではありますが、宗教色を入れ込んだ文章となります。

次の項目では、葬儀の挨拶状をつづるときの注意点を紹介していきます。

葬儀の挨拶状を書く時の注意点3つ

人差し指を立てて注意しましょうと言っている女性

葬儀の挨拶状を書く時の注意点は以下の3つです

  1. 忌み言葉を使わない
  2. 正しい敬語を使う
  3. 「句読点がダメ」とする葬儀会社がある

一つずつ解説していきます。

1.忌み言葉などを使わない

「忌み言葉」は、葬儀において使ってはいけないとされている言葉です。これは、参列者側が使うことも喪家側が使うことも禁じられています。

忌み言葉は、大きく分けて以下の3つに分けられます。

  • 重ね言葉
    「再三」「繰り返し」「たびたび」
    などです。不幸が重なることを連想するため、避けます。「たびたびお世話になりました」「繰り返しとなりますが、お礼申し上げます」などのような言い回しは、比較的書いてしまいやすい言葉なので気を付けましょう。

  • 宗教的にNGとなる言葉
    「浮かばれない」「迷ってしまう」「天国」「極楽」「冥福」などです。なお、「永眠」「霊前」も少し扱いにくい言葉ですから、注意をした方がよいでしょう。

  • 生死を直接表現する言葉
    「死ぬ」「生きていたとき」などのように、生死を直接的に表現する言葉は避けます。また、「苦しむ」に繋がる「九」や、「死ぬ」に繋がる「四」は極力使わないようにします。ただし、日時や時間、年齢の表記ならば、これらを使っても構いません。

2.正しい敬語を使用する

葬儀の礼状では、正しい敬語を使用しましょう。
葬儀の場面では、ほかの状況ではあまり使わない言葉も使われます。いくつか紹介します。

「〇〇儀」

「儀」は、「~に関する(葬儀)」という意味です。「儀」自体は読み方のない漢字ですが、謙譲語でもあります。絶対につけなければならないものではありませんが、比較的よくみられます。

「逝去」

「逝去」という単語は扱いが難しいものです。「ご逝去」とするように、「逝去」は本来は尊敬語でした。そのため、遺族がほかの人に出す礼状では、故人を「逝去した」とはしないとされていました。しかし現在は、「逝去しました」という言い回しもよく使われるようになっています。

「辞退」

「辞退」は自分のする行動なので、「ご辞退申し上げます」という表現はおかしいように思います。しかし「ご辞退」は謙譲語のひとつとしてとらえられているため、これは問題ありません。

3.「句読点がダメ」とする葬儀会社がある

「葬儀の挨拶状には、句読点を入れない」とする説もあります。これは

  • 葬儀や法要が滞りなく行ったことを示すため
  • 句読点は本来は読みやすくするために入れるものであるから、これが入っているということは、相手の読解力に不安があるという意味になるから
  • 正式な文章は紙に縦書きで句読点なく書くことから
    とされています。

ただ現在は、読みやすさを重視して句読点を打つ礼状を作成する葬儀会社もあります。
「句読点を打ちたい/打ってほしくない」という明確な要望があるのであれば、作成段階前に申し送りをしましょう。

葬儀の挨拶状の出し方と、準備について紹介していきます。

葬儀の挨拶状はどのように準備して送るのか

当日に渡す会葬礼状、葬儀後のお礼状の準備は以下のように行います。

当日に渡す「会葬礼状」は「葬儀会社」が用意してくれることが多い

会葬礼状は、基本的には葬儀会社が用意してくれるものです。特に即日返しの場合は、特に申し送りをしていなくても、葬儀会社が印刷してくれるはずです。場合によっては、香典返しに差しはさむところまでを葬儀会社が行ってくれることもあります。

ただ、葬儀会社が用意する会葬礼状は、その葬儀会社(あるいはその提携会社)が持っているテンプレートに従って作られるものです。「オリジナルの文章にしたい」という場合はもちろん、「句読点を打ってほしい」などのように細かい要望がある場合も、葬儀会社にきちんと伝えましょう。
なお、オリジナルの会葬礼状を作る場合には別途料金がかかることもよくあります。

葬儀後のお礼状は自分で用意することが一般的

葬儀後に出す礼状は、自分で用意するのが一般的です。ただこれは、「自分で手書きで用意しなければならない」ということではありません。「お礼状を作りたい」として、業者にお願いするという意味です。

香典返しを送る場合は一緒に送る

香典返しのお礼状とほかの挨拶状は、どんなタイミングで、どのようにして送るべきなのかを考えていきましょう。

  • パターン1:不祝儀額10,000円程度
    即日返しの香典返しに会葬礼状を挟み込む場合→基本的には後日の挨拶状は必要なし。
  • パターン2:不祝儀の額が10万円~
    即日返しの香典返しに会葬礼状を挟み込んでいる→多額の不祝儀を頂いた場合(=即日の香典返しだけではまかないきれない)は後日に改めて香典返しのお礼状を送る。ここにも、会葬御礼の文面は入れる。
  • パターン3:供物・供花を頂いて、送り主は不参加
    四十九日を過ぎた後に、礼状を出す。
  • パターン4:弔電のみ頂いて、送り主は不参加
    四十九日を過ぎた後に、礼状を出す。
  • パターン5:供物・供花・弔電に加えて、不祝儀も頂いている
    四十九日が済んだ後に、お礼状と香典返しを送る(ただしその前にお礼状を送ることもある)

ただこれも、厳密なものではありません。会葬礼状と香典返しという本来は別々のものが「即日返し」では一緒になっているように、地方や時代、ご家族の考えた方や葬儀会社のやり方によって多少異なってきます。このため、しっかり相談して決めていくことが重要です。

「葬儀の知らせをしていない人」への挨拶状は役割が異なる

送る目的 訃報を知らせるため
送るタイミング 四十九日
送る対象 葬儀の知らせをしていない人

家族葬などを行った場合、「葬儀を行う際に声を掛けることはしていないが、亡くなったことを知らせておきたい人」が出てくる可能性があります。
そのような場合には、「挨拶状」というかたちで文章をしたためます。

出すタイミングは、四十九日や納骨が終わった後です。

挨拶状に含めるべき5つの要素

「亡くなったことを知らせるための相次状」には、以下の5つの要素をいれます。

1.故人の名前

故人の名前を記します。その前には、「父」「母」などの続柄を入れておくと、読んだ人が迷いません。

2.亡くなった日付

永眠した日付を入れます。葬儀を行った日付が入れられることはあまりありません。故人の年齢が書かれることもあります(あくまで体感的なものですが、若くしてお亡くなりになった方よりも、ご年配の方の方が年齢を書く傾向にあるようです)。

3.続柄

最後は「喪主○○」と記しますが、その際に「長男」などのように記すこともあります。

4.生前に故人・遺族がお世話になったお礼

挨拶状では、生前に故人・遺族がお世話になったことへのお礼を入れます。簡単に、故人の人となりがわかる文章を書き添えることもあります(オリジナル会葬礼状扱いになることがほとんどです)。

また、家族葬を行ったことのご報告を入れるのも大切です。この挨拶状を受け取る人は、つまりは「葬儀に参加できなかったけれど、ある程度親しく付き合っていた人」ということになります。声を掛けられなかったことを詫びるのは、非常に重要です。

5.弔問・不祝儀・供物・供花を辞退する場合はその旨

家族葬であり、「呼んでいない人に挨拶状を渡す」という場合は、当然、「不祝儀・供物・供花・弔電を頂いたお礼」が書かれることはありません。また、「後日弔問に来ていただいても不祝儀は受け取らない」という場合は、そのあたりを文章に組み込むことになります。

「葬儀を知らせていない人への挨拶状」例文・テンプレ

父〇〇儀は 十月八日に旅立ちました
尚 故人の遺志により 葬儀は近親者のみで相済ませました お知らせするのが遅れましたことを心からお詫び申し上げます
生前に故人が賜りましたご厚誼に心から感謝申し上げます 
なお誠に勝手ながらお供え不祝儀に関しましてはご辞退申し上げます
本来は拝眉の上ご挨拶申し上げるべきところではございますが 略儀乍ら書中にてお礼とご連絡を申し上げます

令和元年十一月〇日
―喪主住所―
長男 (喪主の名前)

まとめ

葬儀の挨拶状とは主に以下の2種類
①会葬礼状 ②ご厚志に対して渡すお礼状
目的 葬儀の参列に対するお礼 ご厚志(香典・供物など)に対するお礼
タイミング 葬儀当日・受付で香典返しを渡す時 葬儀後なるべく早く
対象 不祝儀を出してくれた人全員 不祝儀の額が大きかった人に対して
①葬儀当日の会葬礼状に含めるべき内容
  1. 葬儀参列(会葬)に対するお礼
  2. 日付・喪主の住所・名前
②後日渡すお礼状に含めるべき内容
  1. ご厚志(不祝儀・供物など)に対するお礼
  2. 生前に故人・遺族がお世話になったお礼
  3. 日付・喪主の住所・名前
葬儀の挨拶状を書くときの注意点3つ
  1. 忌み言葉などを使わない
  2. 正しい敬語を使用する
  3. 「句読点がダメ」とする葬儀会社がある
挨拶状をどのように送るか

当日の挨拶状は、葬儀会社に頼むのが一般的です。即日の香典返しに差しはさまれて渡されるケースが多くみられます。なお、このようにしてお渡しした場合は、後日に改めてお礼状をお送りする必要はありません。

後日のお礼状は、送り相手と葬儀の形態によって異なります。

  • 当日に会葬礼状を出さなかった場合に送るもの
  • 供物や供花、弔電をくれた人に送るもの
  • 家族葬などを行ったが呼ばなかった人に対する挨拶状
  • 不祝儀を多く包んでくれた人に、香典返しとともに送る挨拶状

それぞれ出すタイミングも異なるので注意しましょう。

「挨拶状」は、自分の心を託し、弔意に感謝して送るものです。宗教による書き方の違いなどはありますが、そこに込められた思いは変わりません。丁寧にお礼を述べることは、故人を愛してくれた人に対する慰めにもなることでしょう。現在はオリジナルの文章を作成してくれるところもあるので、それらのサービスを使ってみるのも良いですね。

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監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

葬儀の際にお渡しする会葬礼状については、テンプレートがありますので打ち合わせ時に葬儀社に注文することですぐに作成してくれます。しかし、後から香典や供物が送られてきた場合はどうしたら良いでしょう。

その都度お礼状を書いてお送りするのが一番丁寧な方法です。しかし葬儀後の遺族は、手続きや四十九日法要の準備に追われ、その都度お礼状の準備をすることが難しいこともあります。後からお線香をあげにいらした方、お香典を用意されてきた方には、取り急ぎ葬儀の時に使用した会葬礼状の余りを、香典返し等と一緒にお渡ししても失礼にはならないでしょう。