香典返しにお礼は必要?マナーと受取り辞退の方法を紹介

風呂敷に包まれている香典返しと礼状

香典をもらったら、そのお礼に香典返しをしなければなりません。「いったいどんなものがいいのか」と頭を悩ます人も多いでしょう。
喪主になる機会は一生にそう何度もあることではありませんから、戸惑ってしまうのも当然です。

この記事ではこのような疑問を解消!

  • 「香典返しは、どのようなものを選べば失礼に当たらないのか」
  • 「ただ品物を送るだけでいいのか、手紙を添えなければならないのか」
  • 「香典返しを辞退されてしまった人には、本当に何も送らなくていいのか」

この記事では、以上のような疑問や悩みを抱えている人のために、香典返しの選び方やマナーを解説します。

「香典を辞退したいが、どう伝えればよいか」といった、香典を受け取る側の悩みにもお答えするので、送る側のマナーも、受け取る側のマナーも正しく知ることができますよ。

香典返しとはいただいた香典のお礼を指す

香典返しとは、いただいた香典のお礼の品物を指します。
金額や渡し方、品物の選び方にマナーがありますので、それぞれ解説します。

香典返しの金額の基本は「半返し」

香典返しの金額の基本は、いただいた金額の3分の1から半額程度をめどとする「半返し」です。

例えば、一般参列者の香典相場は5,000円なので、2,000円から2,500円程度の品物を選ぶことになります。

親族の香典相場は関係性によって変わりますが、およそ1万円から3万円ほどが目安なので、5,000円から1万5千円程度の品物を選ぶことになります。

ただし、5万円、10万円など高額の香典をいただいた場合は、半分を返すとなるとかなり多額となり、かえって恐縮させてしまうので、他の親族と同程度の香典返しで構わないという考え方が主流です。

香典返しについて詳しく知りたい人は、「覚えておきたい!香典返しの金額を決める2つの判断基準」の記事を参考にしてください。

香典返しを受け取る側のマナー

香典返しを受け取る際、特別なマナーと呼べるべきものはありませんが、それでも気をつけたい点がいくつかあります。
それは、香典返しへの対応と、香典返しを辞退したいときの申し出方法です。

香典返しに対するお礼は不要

香典返しに対して、お礼の手紙やお返しものをする必要はありません。
お返しものに対して、またお返しをするのは、冠婚葬祭を通してあまり良くないこととされています。
それは、礼に対して礼で返すということが、失礼にあたると考えられているからです。

ただ、香典返しが気の利いた素晴らしいものだったり、お礼の手紙の内容に感動したりといった場合は、その気持ちを相手に伝えたいと思うこともあるでしょう。

その場合は、電話やメール、ハガキなどで、思ったことを伝えて構いません。
香典返しのお礼としてではなく、香典返しを受け取ったことの連絡と、自分が感じた気持ちを主眼に置いて伝えることが重要です。

香典返しを辞退したいときは香典袋に書き添える

香典返しを辞退したいなら、その旨を香典袋に書き添えましょう。

香典袋の裏面に、「少しでもご遺族のお役に立てますよう、香典返しは辞退させていただきたく、お願い申し上げます」などと書いて伝えます。

遺族の負担を減らしたい、連名で一人ひとりは少額だからなど、さまざまな気持ちや事情で香典返しを辞退したいと考える人もいるでしょう。
香典返しを辞退するのは、決して失礼にあたりません。

ただ、一度渡された香典返しを、辞退したいからといって返送すると、遺族側も困ってしまいます。香典返しの辞退は、香典を渡したときに伝えるのがマナーです。

香典返しを受け取る側のマナーは、以上のように、気をつけることが少なめです。香典返しをもらったら、そのままありがたく頂戴し、故人の冥福を祈りましょう。

香典返しの渡し方は3パターン

香典返しは、四十九日が過ぎてから、無事に四十九日を終えたことを報告する文面とともに発送するのが一般的です。

しかし、葬儀当日にある程度のお返しを済ませてしまう例も少なくありません。これを、「当日返し」といいます。
香典返しの渡し方には、以下の3パターンがあります。

  • 2,500円程度の当日返しと忌明け四十九日以降の香典返し
  • 1,000円程度の当日返しと四十九日以降の香典返し
  • 当日返しを行わず四十九日以降に香典返しをする

それぞれ詳しく解説します。

2,500円程度の当日返しと四十九日以降の香典返し

葬儀当日、香典と引き換えに2,500円程度の当日返しを参列者に渡し、金額的に足りなければ、四十九日が終わったら改めて香典返しを送るパターンです。

香典金額のそれほど多くない一般参列者のお返しものとしては、当日返しでもう十分といえます。
よって、四十九日以降には、香典を多めに包んでくれた一般参列者や、親族への香典返しを発送することになります。

1,000円程度の当日返しと四十九日以降の香典返し

葬儀当日、香典と引き換えに1,000円程度の当日返しを参列者に渡し、四十九日が終わったら改めて香典返しを送るパターンです。

1,000円程度のお返しものでは、一般参列者へのお返しものとしても十分とはいえないため、四十九日以降にはほぼ全員に香典返しを送ることになります。

よってこの場合、当日返しは、香典返しというよりも会葬に対するひとまずのお礼品ととらえられています。

当日返しを行わず四十九日以降に香典返しをする

葬儀当日には香典返しを配らず、四十九日以降に全ての人へ香典返しを送るパターンです。葬儀当日は、香典と引き換えに会葬礼状だけを渡します。

どのパターンで香典返しを渡すことになるかは、地域のしきたりや家の考え方によって違います。

香典返しのタブー

香典返しには、選ぶべきではない品物があります。それは、消耗品ではないものです。

「不祝儀にまつわるものは、あとに残すべきではない」という考え方があり、香典返しには「消えもの」と呼ばれる消耗品がふさわしいとされています。

結婚式の引き出物と同じように考えてしまうと、お皿やマグカップなどを選びがちですが、消耗品ではないため、避けるべきです。

また、肉や魚も香典返しとしてはふさわしくないとされています。仏事には、とくに不幸があった場合は肉や魚を避けるという風習があるためです。
消耗品といえども、冷凍肉やソーセージなどのギフト商品を選ぶのはやめましょう。

以上、香典返しの概要をお伝えしました。

「タブーとされているものは分かったけれど、じゃあ、何を選べばいいの?」と考える人のために、次章では香典返しで選ばれている品物について解説します。

香典返しで選ばれている品物

緑色の風呂敷に包まれた香典返し

香典返しでよく選ばれている品物には、以下の3つが挙げられます。

  • お茶や海苔など日持ちのする食品
  • 洗剤やタオルなどの日用品
  • 先方が品物を選べるカタログギフト

それぞれ詳しくご紹介します。

お茶や海苔など日持ちのする食品

香典返しの品物として昔から選ばれているのが、お茶や海苔など、日持ちのする食品です。

香典返しは消耗品がいいとはいえ、あまりに早く賞味期限が来てしまうようなものは、もらった側を急かすことになりふさわしくありません。

また、香典返しはざっくり多めの数を注文して、余ったら返品できる商品のほうが便利です。
かなり日持ちのする食品でなければ、なかなか返品対象にはなりません。

日本茶や紅茶、干しシイタケやひじきなどの乾物、缶詰などは、賞味期限が長いため、よく香典返しに選ばれます。
また、お茶と海苔はとくに軽量のため持ち運びが楽で、参列者が持ち帰ることになる当日返しとしても優秀な食品です。

洗剤やタオルなどの日用品

衣類用の洗剤やせっけんのセット、バスタオルとフェイスタオルのセットなど、日用品も香典返しの品物としては定番です。

洗剤などは1つ1つの価格が低いため、さまざまな洗剤やせっけんを組み合わせてギフトとして送ることになります。

タオルや寝具には高級ラインも揃っているため、値の張る親族への香典返しとしてもふさわしいといえるでしょう。

先方が品物を選べるカタログギフト

たくさんの品物が掲載されているカタログギフトなら、先方が欲しいものを自由に選ぶことができます。

1,000円台から3万円台まで、さまざまな価格帯のカタログギフトがあるので、いただいた香典の金額に合わせて選べます。

最近では、高齢化により、「葬儀に参列する機会があまりに多く、香典返しの海苔やお茶ばかりが家に溜まっていく」という悩みをよく聞きます。
数ある香典返しのなかでも、カタログギフトはそんな悩みを解消する心強い味方といえるでしょう。

香典返しは品物だけを送ればよいものではなく、送り方にはマナーがあります。次章で解説します。

香典返しのマナー

香典返しのマナーは、以下の2つです。

  • 品物にはのしをつける
  • お礼状を添える

それぞれ詳しく説明し、また、香典返しを辞退した人には何をすべきかについてもお伝えします。

品物にはのしをつける

香典返しの品物には、黒白の結び切りの水引がプリントされたのし紙をかけ、仏式なら「志 ○○(名字)」とのし紙に書き入れます。

「志」ではなく、「粗供養品」、あるいは四十九日法要が終わったあとの香典返しという意味で「満中陰志」とする地域もあります。

のし紙の表書きは地域のしきたりにのっとりますが、「志」は全国的に使える表書きですので、しきたりがわからない場合は「志」としましょう。

神式やキリスト教式の場合は、「志」の他に「偲草(しのびぐさ)」と書くこともあります。

お礼状を添える

四十九日以降の香典返しには、お礼状を添えます。
お礼状には、香典へのお礼の他に、四十九日法要を無事済ませたことの報告をする必要があります。
文例は以下の通りです。

お礼状の例文

拝啓 先般 亡父 ○○(俗名)儀 葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらず ご丁重なるご厚志を賜り 厚く御礼申し上げます
おかげさまをもちまして ○月○日 (戒名)四十九日の法要を相営むことができました
生前のご厚誼に 心より感謝申し上げます
つきましては供養のしるしに心ばかりの品をお届けいたしますので お納めください
本来であれば拝眉の上 御礼申し上げるべきところではありますが 失礼ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます


敬具
○○○○年○月○日
喪主 ○○○○
親族一同

以上のように、香典のお礼、四十九日の報告、生前の交流へのお礼、香典返しを送る旨を書き、最後には「本当ならお会いしてお礼すべきですが、手紙でご容赦を」と書いて締めるのが一般的です。

香典返しを辞退した人にはお礼状だけ送る

さまざまな事情で、香典返しを辞退する人もいます。
その場合は、無理に香典返しを送ることはせずに、お礼状だけを送りましょう。

会社の同僚など、「連名で少額ずつだから香典返しの必要はない」と辞退をした人たちには、大箱のお菓子を持参して1つずつ配るなどで、香典返しとするのがおすすめです。

まとめ

以上、香典返しの選び方やマナーについてお伝えしました。
喪主側のマナーも、受け取る側のマナーも、一通り知っておけば、いざというときに慌てる必要はありません。

定番のお茶やお菓子、乾物に加え、現代ではさまざまなギフトショップから、カタログギフトなど新しいタイプの香典返しが出ています。
いろんな通販のギフトショップを覗いてみて、素敵と思える品物を選びましょう。

一口にお墓・霊園と言っても、豊かな自然を背景にしたり、規模や宗派だけではない様々な特色があります。
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