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「お布施」は、葬儀や通夜、法要、また仏壇をひらくときなどに僧侶に対してお渡しすることになる金銭のことをいいます。

お布施の由来は、元々は「インドで僧侶が説法をして回っていたときに、貧しい家の人が説法に対するできるかぎりのお礼として、布を差し出してきたこと」にあるとされています。薄汚れた、しかし心のこもったその布を繋ぎ合わせて僧衣にしたのが、現在の「お布施」に繋がったとされているのです。

現在は「お金」というかたちで渡されることになりましたが、今もこの考え方は息づいています。

かつてはお布施の金額を聞いても、「お気持ちだけで」「お心を示すものですから」と言われていたのはこのためです。「貧しいなかであっても心づくしのことをした」ということに意味があるわけですから、お布施の「適正額」を聞いても提示されなかったのです。

現在でも、「戒名料」などの呼び方は(少なくとも好んでは)使われていません。

ただ、「お布施=現金」と考えられるようになった現在においては、このような考えでは「いくらくらいを渡したらよいのだろう」と困惑する人も多いものです。

そこでここでは特に四十九日の法要のときのお布施に焦点をあてて、

この記事ではこのような疑問を解消

  • お布施の適正金額はいくらくらい?
  • 渡す金額が高くなるケースは?
  • お布施の渡し方はどうすればよい?
  • お布施のほかに必要になるものは?

について丁寧に解説していきます。四十九日法要のときの参考にしてください。

四十九日について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

四十九日に渡すお布施の相場は3万円~5万円

【墓じまいーお布施】アイキャッチ画像

四十九日法要のときにお渡しするお布施の相場は、3万円~5万円程度だとされています。

四十九日法要のときに包むお布施の金額は、「通夜や葬儀・告別式のお布施」を基準に考えると分かりやすいと思われます。四十九日法要の場合のお布施は、通夜や葬式・告別式のときのお布施の10%~20%が目安です。

通夜や葬儀・告別式のときにお渡しすることになるお布施の金額は、30万円程度が目安とされています。ただし規模などによっても金額は異なりますから、もう少し幅を持たせると15万円~50万円程度だと考えてよいでしょう。四十九日のお布施はその10%~20%程度で3万円~5万円となります。

判断に迷ったときには、「3万円~5万円くらいが相場で、かつ通夜や葬式・告別式のお布施の10パーセント~20パーセントを包む」と判断すればよいでしょう。

ただこれはあくまで、「基本の考え方」です。ほかにもさまざまな考慮すると良い項目があります。

お布施についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

地域によってお布施の相場は異なる

通夜や葬儀・告別式、また法要は、非常に「地方差」が大きいものです。四十九日法要のときのお布施の金額も例外ではなく、

  • 東北地方の場合は3万円程度
  • 関東地方の場合は5万円程度
  • 関西地方の場合は45千円程度

とされています。

一般的に都心部の方が高く、地方の方が安くなる傾向にあります。ただ現在では、「わかりやすくするために、一律で〇円とする」としているところもあります。

知名度が高いのは「僧侶派遣サービス」などで、この場合は四十九日法要で3万円としているところが多いといえます。また在来仏教で歴史のあるお寺であっても、「法要は一律で5万円、納骨法要を伴う場合は10万円」のところもあります。

四十九日法要を営む際は、このような「地方差」があるということは念頭に置いておくべきでしょうあくまで「このような傾向にある」というだけで、「この金額以外は非常識である」という話ではありません。

お布施の金額が高くなるシチュエーション

お布施の金額は地域(平均収入が多くなりがちな都心部では、お布施の額も高くなる傾向にある)によって多少異なることを紹介しました。

しかしそれ以外にも、法要をする宗旨・宗派を決めている方、檀家付き合いをされている方下記に該当する場合は、お布施が高くなる傾向にあります。

  • お寺の格が高い(末寺ではなく、総本山の寺に頼む)場合
  • お寺と深い関わりがあり、普段からよく寄進している(相場より高いお布施を渡している)場合
  • その地域に占める、該当宗派の割合が少ない場合

それぞれについて詳しく解説していきましょう。

お寺の格が高い場合

京都府のあじさい寺

依頼しようとしているお寺の格が高い場合は、お布施も高くなる傾向にあります。

詳しい解説は避けますが、お寺には「格」があります。この「お寺の格」は「寺格」とも呼ばれます。時代によって表現や分け方も異なりますが、今でもよく聞くものとして、「総本山」「大本山」「本山」があります。

「総本山」とは「各宗派において、『本山』を取りまとめる寺院」のことをいいます。

「大本山」は総本山の下に位置するもので、「末寺」などを管轄する寺院を指す言葉です。

「本山」は、一宗一派をとりまとめる寺をいい、「大本山」の下に位置します。

お寺の格としては、総本山>大本山>本山>末寺……となります。このため、「寺格が高いお寺ばかりがある」という地域では、お布施の平均額も上がる傾向にあります。

なおこれはあくまで一般的な「お寺の格」について取り上げたものです。宗派によっては別に分け方などもありますし、また呼び方が異なるものもあります。

普段から相場よりも高いお布施を渡している場合

「寺との関係」は、そのお家ごとに異なります。「昔から長く付き合いがあり、今もずっと親しく付き合っている」という場合もあれば、「昔は付き合いがあったが、今では付き合いも希薄になっている」「そもそも自分の菩提寺(檀那寺)すらも分からない」という場合もあるでしょう。

寺との関係が深く、長い付き合いがあり、寄進(寄付)などを行っている家の場合、四十九日法要でお渡しするお布施の金額も多くなる傾向にあります。また、経済的に裕福な家の場合は多く包む傾向にあります(元々お布施とは、貧しい家が出した布のように、「自分のできる範囲で寄付をする」が由来であるため)

対して、「普段はまったく付き合いがない」「今回限りのお付き合いであり、今後もお寺の庇護に入ることもしない。お墓も自然葬を選ぶし、お寺の墓地も利用しない」という場合は単純に「専門家を1日拘束したときの金額としてのお布施の金額」をお渡しすることになります。

その地域に、その宗派のお寺が少ない場合は高くなる傾向にある

一般に「その地域に、該当する宗派の信者が少ない場合はお布施の金額が高くなる傾向にある」とされています。

たとえば、富山県の場合は「天台宗・真言宗」を信仰している層は1.5パーセント程度にすぎません。対して、「浄土宗・浄土真宗」を信仰している層は41.3パーセントにも上ります。

しかし岡山県の場合、「天台宗・真言宗」を信仰している層は17パーセント近くいて、逆に「浄土宗・浄土真宗」を信仰している層は5パーセント程度しかいません。

富山県で天台宗・真言宗のお寺を、岡山県で浄土宗・浄土真宗のお寺を営んでいる場合、依頼される通夜や葬儀・お葬式、法要の数も少なくなります。このためこの「少ない件数」から納められるお布施でやりくりしなければならなくなるため、どうしてもお布施の金額は高くなる傾向にあります。

※ここではあくまで「四十九日法要」としているので仏教のみを取り上げ、キリスト教や神式に関しては考慮しないものとします。

出典:社会実情データ図録「都道府県民の信仰」

以上、お布施の金額が高くなるシチュエーション3つをご紹介しました。

宗旨・宗派の違いによるお布施の相場の違いは見られない

仏教には多くの宗旨・宗派があります。このような宗旨・宗派によって四十九日法要の金額が変わってくると考える人もいます。

ただ、結論として「宗旨・宗派による違い」をそれほど強く意識する必要はないでしょう。

宗旨・宗派によって聞くこととしては、たとえば曹洞宗の場合は最高で10万円程度まで包むことがある。一方、日蓮宗では5万円前後、ほかの宗旨・宗派では3万円~5万円といった具合である

浄土真宗などの場合「年収の1パーセント(600万円ならば6万円)」とする、など。

ただしこのような宗旨・宗派の違いによって生じる金額の差よりも、地域やお寺との付き合い方によって生じる金額の差の方が大きいでしょう。

お布施に追加で必要となるお金について

お金のことを考える老人

四十九日法要のときにご僧侶にお渡しするお金として、「お布施」があります。この「お布施」は、読経をしてもらったり説話をしてもらったりしたことに対するお礼の気持ちを表すものです。しかし実際にはお布施以外にも必要となる必要があります。

それが、

  • お車代
  • 御膳料
  • 開眼供養及び納骨式(※必要がない場合もあります)

3点です。

これらは、「四十九日法要のときに、四十九日法要のお布施と一緒に渡す『お金』でありながら、渡し方は四十九日法要のお布施の袋と分けてお渡しすることがある」という特徴を持つものです。

少しわかりにくい部分でもありますから、ここではこの3つを丁寧に解説していきます。

お車代:5千円~1万円程度

「お車代(御車代)」とは、「ご僧侶に、会場まで足を運んでもらうときにお渡しする費用」のことをいいます。

このお車代の相場は、5千円~1万円程度です。比較的近場ならば5千円を包み、少し遠いのであれば1万円を包みましょう。

また、まれなことではありますが、「菩提寺は遠方にある。葬儀も弔いも喪主の住んでいるところで行ったが、故人の遺言により、お経をあげるのは菩提寺のご住職様にやってもらいたい」などのようなケースでは、実費(新幹線やタクシー、あるいは飛行機)をお渡しすることもあります。なおこの場合は、宿泊されるかどうかも確認してください。宿泊される場合は、お車代に宿代を含めます。

お車代はその特性上、不要になることもあります。

たとえば、四十九日法要の会場を菩提寺とした場合です。この場合ご僧侶は移動する必要がありませんから、当然お車代は発生しません。

また別会場を選ぶ場合でも、喪主(喪家)側がタクシーなどの交通手段を手配・支払いをして送り迎えするのであれば、このお車代は不要となります。

御膳料:5千円~1万円程度

四十九日法要の後は、精進落とし(ただし現在は、火葬当日に行われる繰り上げ初七日法要の後の食事の席で、精進落としをしてしまうケースも多い)の席を設け、会食を行うやり方が一般的です。このときに故人の思い出話などをするのです。

会食の席には、ご僧侶が出席する場合としない場合があります。一般的に、ご僧侶と家の関係が深い場合は出席する確率が高くなるとされています。

ご僧侶が会食に出席する場合、御膳料は必要ありませんが、欠席する場合は御膳料を包む必要があります。御膳料とは、「食事にかかる費用を、代わりに現金で手渡します」という性質を持つものです。

御膳料の金額は、3千円~2万円程度(ホテルなどでの会食の場合)とされています。ただ一般的には5千円~1万円の間の金額をお渡しすることがもっとも多いので、特段の理由がない場合はこの金額に収めるとよいでしょう。また、「5千円~1万円の間」としていますが、御膳料の場合は実費というかたちで渡されることはほとんどなく、区切りのよい5千円「あるいは」1万円を包んでお渡しするかたちがよくとられます。

開眼供養及び納骨式のお布施:1万円~5万円程度

開眼供養及び納骨式を四十九日法要と一緒に行う場合は、さらに1万円~5万円を包むことになります。

四十九日法要は、仏教において重要な節目となるものです。ってこのときに、納骨を行うこともあります。また新しい仏壇を四十九日法要のタイミングで開く場合もあります。

納骨を行うためにお墓を開いたり、仏壇を開いたりすることを「開眼供養」といいます。また、納骨を行うことを特に「納骨式」といいます。

開眼供養及び納骨式を四十九日法要と一緒に行う場合、四十九日法要のお布施に追加して、さらに「開眼供養及び納骨式用の」お布施をお渡しする必要が出てきます。

開眼供養及び納骨式のときにお渡しするお布施の金額は1万円~5万円が主流ですが、特に3万円~5万円を包むことが多いといえます。

「開眼供養及び納骨式は、四十九日法要のタイミングではなく1周忌(あるいはそれ以降)のタイミングで行う」「お墓に入れずに手元供養をしていく」という場合は、開眼供養及び納骨式のお布施は不要です。

そのため、ほぼ必須のお車代や確認の必要がある御膳料とは異なり、開眼供養及び納骨式のお布施は出す・出さないを喪家側が判断することになります。

四十九日法要のお布施の表書きや包み方マナー

お布施と数珠

四十九日法要のお布施を渡す際には、封筒や表書き、包み方のマナーを守らなければなりません。

ここでは、

四十九日法要で気を付けるポイント

  • 四十九日法要を入れるための袋
  • 水引の有無
  • 表書き
  • 包み方
  • お金の向きとお金の種類

について解説していきます。

まずは、「四十九日法要を入れるための袋」から解説していきます。

お布施の封筒・袋は「奉書紙」か「白封筒」

四十九日法要のお布施を入れる封筒・袋は、「奉書紙(ほうしょし・ほうしょがみ)」もしくは白封筒を使うのが一般的です。

「奉書紙」とは楮(こうぞ)を使って作られる裏表のある紙で、フォーマルな場所でよく使われる紙です。弔事などもこれに書かれます。この紙でお布施を包むわけです。一般的なコピー用紙などは用いず、必ず奉書紙を用いるようにするのがポイントです。

もうひとつよく用いられるものに、「白い封筒」があります。この「白い封筒」は無地のものを選ぶのは基本で、郵便番号欄などが書かれていないものを選びます

どちらも比較的大き目の文房具屋ならば問題なく買うことができますが、通販などを利用して取り寄せても構いません。

奉書紙であれ白い封筒であれ、「どちらがより格が高い」などのようなことはありません。ただ、あくまで体感的なものではありますが、現在は奉書紙よりも白い封筒の方がよく選ばれているように思われます。白い封筒の方が奉書紙に比べて手に入りやすいこと、また万が一にも中に入れたお金がすり落ちることがないことが主な理由と思われます。

水引は「無し」または「白黒の淡路結び」

四十九日法要のお布施をお渡しする場合、基本は「奉書紙」もしくは「白い無地の封筒」に入れてお渡しします。このため、水引は原則として用いません。四十九日法要は「法事」ではありますが、「故人に捧げるもの」ではなく「弔事」そのものにはあたらないからです。

ただし、「弔事に深く関わる事柄」として受け止められることが多いため、水引のつけられた封筒が選ばれることもあります。

この場合は、白黒(地方によっては黄白、あるいは双銀のものが選ばれることもある)の水引を選びます。水引は必ず結び切りあるいは淡路結び(「あわじ結び」あるいは「あわび結び」とも)にしてあるものを選び、ちょうちょ結びのものは選びません。結び切りには「2度と繰り返したくないこと(=弔事)」の意味が込められており、淡路結びには「硬く(お寺と家の)ご縁がつながりますように」などの意味が込められているとされています。

香典袋の中には、「御布施」などの紙の書いた短冊が入っているものもあります。これは「この香典袋は、お布施をお渡しするときに使っても構いませんよ」という意味になります。迷ったのならばこれが入っているものを選びましょう。

表書きは「お布施」

表書きは、基本的には「御布施」あるいは「お布施」とします。これがもっともスタンダードな書き方であり、宗旨・宗派問わずに全国的に使うことのできる言い回しです。

それ以外にも、「御読経料(おどくきょうりょう)」「御回向料(ごえこうりょう)」と書くこともあります。ただしこの「御読経料」「御回向料」という言い回しは、浄土真宗のときには取ることはできません。「読経」や「回向」は「亡くなった故人のために読経を行うこと」をいいますが、浄土真宗の場合は「阿弥陀如来がただ人を救ってくださるため、残された人間たちが故人のために何かを必要はないのだ」と考えるからです。

ちなみにほかの宗旨・宗派の場合は「お車代」と「お布施」を分けてお渡ししますが、浄土真宗の場合でかつ会場が家である場合のみ、「お車代」としてまとめることができます。

なお、四十九日法要のお布施の場合は、喪主(喪家)の名前を記します。文字はプリントされたものでも問題ありません。

お布施で迷った場合は

~お布施のまとめ~

  • 白無地の封筒もしくは黒白の結び切りの水引のついた封筒で
  • 「御布施」と書き
  • 喪主名を書く

とすればよいでしょう。

包み方のマナー

お金の包み方についても解説していきます。

封筒の場合は中袋などにそのままお金をいれればよいのですが、奉書紙の場合は包んでお渡しすることになります。

奉書紙に入れる場合は、まずは半紙に包むか封筒に入れるかします。その後で奉書紙を巻いていくのですが、その場合は、まずは下側から折りこみ、上側をかぶせるようにします。これは慶事のときと同じです。

お金の向き

お金の入れ方についても見ていきましょう。原則として、「開けたときに、印刷された偉人の顔が見えるようにして入れる」ようにします。折り目のある方に偉人の顔が印刷された方を合わせて入れていくのが基本です。

ただこのあたりに関してはそれほど厳密に定められているわけではありません。「あまり気にしすぎる必要はないのではないか」と考える向きもあります。

もっとも、四十九日法要のお布施の場合、複数枚の1万円札を入れることになります。この「複数の1万円札」がバラバラの方向を向いていると失礼にあたりますから、どのような入れ方をするにしろ、入れる向きは統一する必要があります。

お金は新札でも使ったものでも構わない

四十九日法要でお布施として渡すお札は、新札でも旧札でも構わないとされています。

「不祝儀のときに渡すお札は旧札で」というマナーを聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。これは、「新札を用意していた=死ぬことを予想していた」という意味にとらえられるからです。このため、新札しかない場合は折り目を1本つけると良いとされています。

しかし四十九日法要のお布施の場合、「香典」として渡すのではなく「お礼」として渡すものです。また、急に訪れる通夜や葬儀・告別式とは異なり、準備する期間があるものです。そのため新札を用意しても問題ありません。

旧札でももちろん構いませんが、旧札の場合はあまりにも汚れすぎているものや折り目がくっきりとついているもの、くしゃくしゃになっているものは選ばないようにします。できるだけ状態の良い旧札を選ぶようにしてください。

四十九日のお布施の適切な渡し方・マナー

ポイントを示す女性

四十九日法要のお布施を用意したのなら、後は当日にお渡しするだけです。ただ、当日に渡す場合にも「渡し方」と「渡すタイミング」があります。

通夜や葬儀・告別式のときは葬儀会社のスタッフから事前に「このタイミングで渡してください」「今ご僧侶様がご僧侶様控室にいらっしゃいますから、喪主様、お渡しに向かってください」などのように案内があります。しかし四十九日法要の場合は原則として葬儀会社のスタッフは付き添いませんから、喪主(や家族)が自分たちでタイミングを見計らい、マナーを守ってお渡ししなければなりません。

そのため、事前にしっかりとこの点を勉強しておく姿勢が求められます。

なお、「勉強しても分からない」「親族で言うことが食い違う」などの場合は、当日を迎える前に、葬儀を行った葬儀会社に電話をかけてください。アフターフォローとして回答してくれるところが多いでしょう。

ここでは一般的な

  • 適切な渡し方
  • 渡すタイミング

について解説していきます。

ご僧侶へのお布施の適切な渡し方

四十九日法要のお布施は、袱紗(ふくさ)に包んでおきます。袱紗は、黒色や青色などの寒色系~落ち着いた色が選ばれますが、新しく買い求めるならば紫色のものが便利です。紫色の袱紗は、慶弔どちらの席でも使うことができるからです。

ご僧侶にお布施を渡す場合は、袱紗からまずお布施を取り出します。その後でそのお布施を小さなお盆にのせてお渡しするのが正式です。このときに使うお盆は、100円ショップなどでも売られているので1つ買っておくと便利です。なお、「お布施と一緒に菓子折りを渡す」という場合は、菓子折りにのせて渡しても構わないとされています。

渡すときには、「ご僧侶から見て、見やすい方向に『お布施』の文字が見えるように」渡すようにします。つまり自分側から見ると、「お布施」の文字が上下逆になっている状態です。

お布施を渡すときは、「本日はありがとうございました」あるいは「本日は何卒よろしくお願いいたします」などのように簡単に言い添えるとよいでしょう。

渡すタイミング

「お布施を渡すタイミング」は、多くの人が気にしているところでありながら、実は明確な答えのないものです。

葬儀の場合は葬儀が始まる前に渡すのが一般的ですが四十九日の場合は「法要が始まる前に渡す方が良い」とする説もあれば、「法要が終わった後に渡す方が良い」と考える説もあります。ただ現在は「終わった後に渡すのが一般的ではないか」という考えがや優勢なようです。

始まる前に渡す場合は、本日はお願いいたしますという気持ちを伝えられます。法要に先駆けてゆっくりと話す時間があるようならば始まる前にお渡ししてもよいでしょう。

対して、終わった後に渡す場合は時間に少し余裕を持つことができます。時間ギリギリに到着された場合ならば終わった後にお渡しするのがよいでしょう。

もし迷ったのであれば、事前に家族や葬儀会社のスタッフに「いつくらいのタイミングで渡せばいいか」を確認しておくのもひとつの手です。

またお車代や御膳料に関しても渡すタイミングは一緒です。四十九日法要のお布施を渡す際に、一緒に渡して構いません。

「御車代」「御膳料」「開眼供養のお布施」は別々に包んでお渡しする

「お車代(御車代)」と「御膳料」、そして「開眼供養及び納骨式のお布施」について、お渡しするタイミングは「お布施」と同時で構いません。しかし封筒は別々に包むものもあり、それぞれの種類によって異なります。

  • お車代

四十九日法要のお布施とは別の封筒を用意してお渡しします。表書きを「お車代(御車代)」とし、白い無地の封筒に入れます。郵便番号欄のないもので、かつ二重になっていない封筒を選びます。喪主の名前および喪家の姓は入れず、濃い墨で書きます。

  • 御膳料

四十九日法要のお布施とは別の封筒を用意します。また、お車代とも分けます。表書きを「御膳料(お膳料)」とします。それ以外の封筒のルールは「お車代」に準じ、「郵便番号欄のないもの」「二重になっていない封筒」を選び、喪主や喪家の姓などは入れないようにします。使う墨も濃いものです。

  • 開眼供養及び納骨式のお布施

四十九日法要のお布施と一緒に包むこともあれば、別の封筒に分けてお渡しする場合もあります。葬儀会社などに確認すると安心です。表書きは「御布施」「入魂御礼」「御礼」「志」とします。黒白あるいは双銀の結び切りの水引がついたものを選びます。また喪主もしくは喪家の名前を記します。使う墨は濃い墨です。

  • 四十九日法要のお布施と一緒に渡すお金一覧、渡し方の早見表
封筒の種類 四十九日法要のお布施と分けるか 表書き 喪主や喪家の名前を入れるか 濃い墨か薄い墨か
お車代 白い無地の封筒
水引不要
分ける 「お車代」あるいは「御車代」 入れない 濃い墨
納骨式のお布施 白い無地の封筒
水引不要
分ける 「御膳料」あるいは「お膳料」 入れない 濃い墨
納骨式のお布施 香典袋。黒白あるいは双銀の結び切りの水引つき 分ける場合と分けない場合がある 「御布施」「入魂御礼」「御礼」「志」など 入れる 濃い墨

まとめ

四十九日法要でお渡しするお布施の概略は、以下の通りです。

  • お布施の金額相場は3万円~5万円
  • 金額が上下する要因
    • 収入が多い
    • その地域に、その宗派のお寺が少ない(その地域において、その宗派を信じる信者が少ない)
    • お寺の格が高い
    • お寺との関わりが深い
    • 地域性(平均年収が高い地域の場合は高くなる傾向にある)
    • 宗旨や宗派によって多少の増減がある可能性もある
  • お布施で追加で必要となるお金
    • お車代……5千円~1万円
    • 御膳料…ご僧侶が飲食をしない場合にお渡しする。5千円~1万円
    • 開眼供養及び納骨式のお布施……追加で、1万円~5万円(特に3万円~5万円が多い)

  • 渡し方
    • 袱紗に包んで持っていき、お盆の上にのせてお渡しする
    • 渡すタイミングには正解がなく、四十九日法要が始まる前でも終わった後でも良い
    • 「お車代」「御膳料」などが発生する場合は、一緒に渡す

通夜や葬儀・告別式のときとは異なり、四十九日法要の場合は葬儀会社のスタッフは原則付き添いません。そのため、四十九日法要のお布施の渡し方については、事前に確認しておく必要があります。