お墓がない家は大丈夫?お墓を建てない選択肢を紹介

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霊園・墓地の模型

先祖代々のお墓を持つ家が当たり前かといえば、そうでもありません。
現代ではとくに、家を継がない選択をし、実家の遠くで独立する人が少なくありません。

将来、実家のお墓を使わないであろうということに、初めて気づく人もいるでしょう。
では、お墓のない家は、遺骨の供養をどのように行っているのでしょうか。

実は、新しくお墓を買う人ばかりではないのです。

この記事ではこのような疑問を解消!

  • 「お墓がないままでも問題はないのか?」
  • 「お墓を作りたくない場合、どんな選択肢がある?」
  • 「お墓のない人がお墓を建てるときには、どんなことに気をつければいい?」

この記事では、以上のような疑問を持つ人のために、お墓がない家の状況や、
完全にお墓を持たない供養法、お墓のない人がお墓を買うときの注意点を解説します。

最後には、最近のお墓のトレンドについてもご紹介するので、
お墓を買うべきか、買わざるべきかを、自分で判断するための材料を得ることができますよ。

お墓がない家は意外と存在する

「お墓がない家」と言葉に表すと、「そんな家があるの?」と驚くかもしれませんが、お墓がない家は意外と存在します。
さまざまなパターンがありますので、順にご紹介します。

お墓の承継者ではない

実家から独立して家族を作り、またお墓の承継者ではない人は、
「実家にお墓はあるが、自分たちが入るお墓ではない」という状況になります。

お墓の継承者とは、通常は長男や長女です。
しかし長女がお嫁に行き、名字が変わった場合は下の子どもが承継者となるのが一般的です。

なお、長男が独立して家を持ち、下の子どもが実家を継いだ場合にも、家を継いだ人が承継者となるでしょう。

実家のお墓が遠く、自分たちのお墓として使えない

お墓の承継者であっても、実家のお墓が遠く自分たちのお墓として使えないときは、「お墓がない」という状況になります。
とくに注意したいのが、夫は実家のお墓を使う気持ちでいても、妻にはその気がない場合です。

妻側の立場で考えれば、住んだこともない土地に葬られるということになりますから、抵抗があって当然でしょう。
「お墓はある」と思い込んでいた人は、配偶者の反対にあって初めて「お墓がない」と気づくことになります。

両親が墓じまいをした

両親が「遠く離れている子どもたちに迷惑はかけまい」と墓じまいを実行した場合、子どもたちにはお墓がありません。墓じまいとは、今あるお墓を撤去して霊園の管理者に返還することです。

取り出された先祖代々の遺骨は、新しいお墓へ引き継がれることもありますが
「もうお墓は作らない」と決心したときは、他の人の遺骨と一緒に供養塔などへ納骨したり、散骨をしたりします。

両親も「自分たちの遺骨は供養塔へ納骨してほしい、散骨してほしい」と希望すれば、お墓がないという状況になります。

さらに詳しく知りたい人は、「墓じまいの流れと注意点を紹介!」の記事を参考にしてください。

先祖代々お墓がない

先祖代々お墓がない家もあります。
「無墓制(むぼせい)」といって、福井県や滋賀県の一部で報告されています。

お墓がなくて、遺骨をどうするのかといえば、信仰している宗派の本山に全ての遺骨を納骨してしまうのです。
この方法は「本山納骨」といい、とくに一部の遺骨を分骨して本山納骨する風習は、関西や北陸を中心に現在でも見られます。

「そうか、我が家にはお墓がなかったんだ」と改めて気づいた人もいることでしょう。
次章では、そのままお墓を建てないと決めたとき、どんな選択肢があるのかをご紹介します。

お墓を建てないと決めたときの選択肢

お墓を建てないと決めたら、主に次の4つの選択肢があります。

  • 合葬墓、共同墓への永代供養
  • 納骨堂の利用
  • 散骨
  • 本山納骨

それぞれ詳しく説明します。

合葬墓、共同墓への永代供養

他の人の遺骨と一緒に大きいお墓へ納骨する方法があり、
そういったお墓は合葬墓、共同墓、合祀墓などと呼ばれます。

この場合、「家族ではなくてお寺や霊園管理者にずっと供養をしてもらう」という意味で、
永代供養墓と呼ばれることもあります。

価格相場は1体につき10万円から30万円程度と安価です。
ただ、一度納骨すると他の人の遺骨と混じってしまうため、後で個別に取り出せなくなりますから、注意が必要です。

納骨堂に遺骨を安置する

屋内にたくさんの納骨スペースが並ぶ納骨堂であれば、お墓を建てずに骨壺を保管することができます。
子世代が「個別に遺骨をお参りできなくなるのはさみしい」と訴えた場合に有効です。

価格相場は50万円から、都心部になると150万円ほどのものもありますが、それでも一般的なお墓より安価です。

散骨を行う

全ての遺骨を散骨すれば、お墓は必要ありません。
散骨には関連法が設けられていないぶん、「遺骨は1センチ以内の粉骨にする」
といったマナーとルールを守らなければ、トラブルになる可能性があります。

よって業者に依頼したほうが安心でしょう。
価格相場は5万円から20万円で、ほとんどが散骨のために海へ出る船のチャーター代です。

複数の家族で船を借りたり、業者に遺骨を預けて委託散骨にしたりすれば価格は抑えられます。
まれに散骨マナーとルールをきちんと調べ、自力で散骨を行う人もいます。

本山に全骨を納骨する

信仰している宗派の本山に全ての遺骨を納骨すれば、お墓は必要ありません。
宗派を問わず納骨を引き受けてくれるお寺もあります。

お布施は、3万~5万円以上と考えておきましょう。
きちんと目安のお布施を提示してくれる寺院がほとんどです。

以上のように、お墓は建てなくても済んでしまうということを知り、安心した人も、驚いた人もいることでしょう。

「いろいろな選択肢があることが分かったけれど、お墓の購入も念のため検討してみたい」

という人のために
次章では、お墓のない人が新たにお墓を建てるときの注意点をご紹介します。

お墓を新たに建てるときに考えたいこと

お墓のない人が、お墓を新たに建てるとき、考えておきたいことは次の4つです。

  • 承継者がいるか
  • 宗派にこだわりたいか
  • お墓のエリアをどうするか
  • お墓の種類やデザインをどうするか

それぞれ詳しく解説します。

承継者がいるか

子世代が承継者としてお墓を守っていってくれるのかを、まずは考える必要があります。
承継者がいるなら、寺院に檀家として入り、年間管理料を支払っていくような、昔ながらの一般的なお墓を購入できます。

また、公営墓地であれば宗教フリーなので、檀家に入らなくても承継墓を購入できます。
宗教フリーの民営墓地も同様です。

子どもがいない、あるいは子世代がお墓を守っていけないと考えられる場合は、承継者がいなくても買えるお墓に限って検討しなければなりません。

承継者がいなくても買えるお墓を、一般的に永代供養墓と呼びます。
契約期間中は個別のお墓として霊園の管理者が管理と供養を行い、契約期間が過ぎれば供養塔などに合祀されるタイプのお墓があります。

また、樹木葬といい、墓石を設けず大樹の周りに遺骨を埋葬するタイプのお墓もあります。
永代供養のさまざまなタイプを調べてみましょう。

宗派にこだわりたいか

今までお墓のなかった人でも、「できればこの宗派のお寺の檀家になりたい」という考えを持つことがあるでしょう。
夫婦で意見が一致しているのかどうか、確かめてからお墓を検討しなければなりません。

子世代の家から近いお墓か、夫婦の家から近いお墓か

お墓の場所は、お墓参りをする人にとって大事なポイントです。
夫婦の家から近ければ、いずれかが亡くなったときに配偶者がお参りしやすいお墓となります。

子世代の家から近ければ、夫婦ともに亡くなった後もお墓参りを続けてもらえますし、
子世代が承継を希望したときにも便利です。

どちらが良いか、夫婦だけで結論を出すのではなく、子世代ともよく話し合いましょう。

墓石のデザインは配偶者や子どもにも賛成してもらえるか

お墓について主導権を握っている人も、墓石のデザインを決めるときには、とくに慎重にならなければなりません。
一緒にそのお墓へ入る配偶者や、実際にお墓参りをしてくれる子世代が気に入らなければ、家族内でのトラブルに発展します。
必ず家族みんなの意見を求めながらデザインを決めましょう。

以上のように、新しくお墓を買うときは、家族とよく話し合いながら形式やエリア、デザインを決めていくのがポイントです。
最後に、最近のお墓のトレンドについてご紹介しましょう。

現代人における、変わりゆくお墓への意識を垣間見ることができます。
お墓を選ぶときの参考にしてください。

最近のお墓のトレンド

ここ10数年のお墓のトレンドには、

「高いお墓はいらない」「承継者のいらないお墓が欲しい」

という意識が強く表れています。代表的なトレンドに、4つの流れがあります。順に解説しましょう。

注目されている樹木葬

ここ10数年で一番注目されているお墓のスタイルといえば、樹木葬です。
墓石ではなく樹木を墓標としているため、リーズナブルなうえにエコを叶えられます。

「最後は自然に還りたい」と考える層から、熱烈な支持を得ています。

例えば、東京の市営霊園で初めて樹木葬を取り入れた小平霊園では、
樹木葬型の「樹林墓地」が例年10数倍の倍率となるほどの人気ぶりです。

自然をふんだんに取り入れた霊園づくりが肝心なので、
都心ではなかなか大規模な樹木葬の霊園を作れないのが難点です。

しかし樹木葬ができる霊園の数は、確実に増え続けています。

スマートで安価なお墓

墓石を使った一般的なお墓のトレンドは、スマートで安価なお墓です。
区画が大きくなると、使用料が高くなりますし、また使う墓石の量も多くなるため、どうしても割高になります。

そこで、区画を小さくして墓石を小さくしたお墓がトレンドになっています。
代表的なのが、縦長の和風の墓石ではなく、四角いプレートを低めに配置した洋墓です。
墓石を多く使わない洋墓は安価な傾向にあり、かつ現代風でおしゃれなので、関東を中心に人気が出てきています。

みんなの遺骨で「骨仏」をつくる一心寺の取り組み

宗派を問わず納骨を受け付けている大阪の一心寺では、納骨された遺骨を使い、
10年に一度「骨仏」つまり遺骨でできた仏像を作っています。

骨仏は、明治20年から始まった、古くからの伝統です。
しかし、「お墓を作りたくない」「でもきちんと供養してもらいたい」
と悩む現代人にぴったりの供養法ということで、最近注目を浴びています。

割り切った考えが魅力の「送骨」

ここ数年で出てきたサービスが、全国各地のお寺に遺骨を発送し、寺院内の供養塔などへ合祀してもらう「送骨」です。
価格相場は3万円からと、新たにお墓を作ることと比べればかなり安価です。

しかも、送骨を受け付けてくれる寺院は昔ながらのお寺が多く、伝統ある寺社に眠れるというメリットがつきます。
「もう、めったにお墓参りはしないので、お寺で面倒を見てほしい」という割り切った考えが叶えられるのが魅力です。


以上のように、選ばれるお墓の形は「安いほう」「供養が簡単なほう」へと移り変わっています。
これからもその傾向が続くことが見込まれます。
あなたが惹かれるスタイルは、ありましたでしょうか。

まとめ

この記事では、お墓がない家がどのような供養法を選べるかについて解説しました。
価値観が多様化している現代では、お墓のないままでもとがめられることはめったにありません。

新たにお墓を作るのも、また墓じまいをするのも自由です。
家族や親族の了解を得ながら、理想の供養スタイルを叶えましょう。

また、これからも、自由なお墓のトレンドがどんどん発信されることが期待されます。
「終活」の一環として、お墓の流行に注目していくのも楽しいですよ!

一口にお墓・霊園と言っても、豊かな自然を背景にしたり、規模や宗派だけではない様々な特色があります。
お住まいの地域・ご実家の近隣などで、どんな霊園があるかご覧になってはいかがでしょうか?

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