【墓じまい 散骨】アイキャッチ画像

海や自然へ散骨(さんこつ)を希望される方が増えています。

お墓の管理や維持を続けていくことが難しい、子供にお墓の面倒をかけたくない、という声が多く聞かれる中で、「墓じまい」や「散骨」は一つの解決方法となるからです。

この記事ではこのような疑問を解消!

  • 墓じまいした後に、遺骨を散骨できるの?
  • お墓の管理や継承を続けていくのが難しい…どうしたらいい?
  • 墓じまいや散骨に必要な書類はあるの?
  • 墓じまいや散骨、手続きがめんどくさそう・・・

供養の仕方に決まりきった正解はありません。

ご家族事情や、考え方や気持ちに合った供養方法を選ぶと良いでしょう。墓じまいした後、御先祖様のご遺骨をどのように弔うことが家族にとってベストなのかじっくりと考えてみてください。

この記事では、「墓じまい」と「散骨」をメインに取り上げます。それぞれどのようなメリット・デメリット、特徴があるのかを理解し、納得のいく供養の仕方を見つけてください。

ライフドット推奨
後悔しないお墓のために今から準備してみませんか?

終活といっても、生前整理、葬儀、お墓の検討などさまざまです。
そのなかでも「お墓」は、一生に一度あるかないかの買い物ですね。

  • 自分のライフスタイルに合ったベストなお墓はどういうものなのか知りたい
  • お墓選びで複雑な手順を簡単に詳しく理解したい
  • お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。

情報収集するために、まずは気になる霊園・墓地の資料請求をしてみましょう。

墓じまいをした後に散骨をすることは可能!

海洋散骨

墓じまいをしたあとには、お墓の中の遺骨をどこかに移さなければなりませんが、新たにお墓を設けずに、散骨にして自然に還すこともできます。

お墓の中の遺骨を別の場所に移す際に選ばれているものとして、新しい墓地、納骨堂、樹木葬、永代供養墓などがあります。これらは形は違えどすべて「お墓」です。
一方、散骨は、遺骨を埋葬しませんし、墓標も建てません。遺骨は必ずしも「お墓」の中に埋葬しなければならないわけではなく、粉末状にすることで散骨も可能になるのです。

散骨をするには必ず粉骨(ふんこつ)が必要

散骨をするのであれば、必ず事前に粉骨(ふんこつ)をしなければなりません。粉骨とは、遺骨を粉末状に加工することです。
散骨業者の多くは、粉骨も同時に引き受けてくれます。業者を利用して散骨する場合は相談してみると良いでしょう。

散骨の種類(海洋散骨・森林散骨)

散骨は、遺骨を自然に還していく葬法です。ここでいう「自然」とは、海や山を指します。これまでのお墓は土中に遺骨を埋葬し、手をあわせる場所として墓標を据えましたが、そうした方法をとらない、新しくかつ合理的な葬法が散骨です。散骨を種類別にご紹介します。

海洋散骨

海洋散骨とは、海に遺骨を撒く散骨方法です。海洋散骨では船で沖合まで出て、遺骨を撒きます。港湾、漁場、養殖場や海水浴場などから遠く離れた場所で散骨を行うため、30分から1時間程度かけて沖合に向かいます。
沖合での海洋散骨は、専門業者の手を借りることがほとんどです。海洋散骨には、主に次の3つの方法があります。

個別散骨 1つの家族が船一艘をチャーターして、沖合で散骨する
合同散骨 複数の家族が一艘の船に乗り合わせて、沖合で散骨する
委託散骨 遺骨を業者に預けて、散骨を委託する

森林散骨

森林散骨とは、山や森の中で行われる散骨のことです。山や森の中で粉末状にした遺骨を撒いて供養します。ただし陸地での散骨は、地権者や近隣住民に迷惑や被害が及ぶことも多く、あまり実施されていないというのが現状です。

散骨をした遺骨の上に少しでも土や葉っぱなどをかぶせてしまうと、それは埋葬行為になってしまいます。埋葬は「墓地」と認められた場所以外で行うと違法になってしまうので、充分に気をつけましょう。

また、山や森の中で行われるのであれば、樹木葬と同じじゃないの?と思うかもしれませんが、両者は厳密に異なります。散骨の場合、粉末状にした遺骨を撒くことは土中への埋葬にはあたりませんし、手を合わす場所も設けません。
一方、樹木葬では、遺骨を土の中に「埋葬」して、手を合わせる場所として樹木を「墓標」とします。散骨は埋葬行為ではないのに対し、樹木葬は埋葬を行う「お墓」なのです。

ここまでで散骨についての基礎知識を理解していただいたかと思います。では、墓じまいをしたあとに散骨をするのはどんな人に向いているのでしょうか。次章で分かりやすくまとめました。

こんな人におすすめ!墓じまい・散骨が向いている人の特徴6点

お墓について考える夫婦

墓じまいと散骨は、次のような人に向いています。その特徴を箇条書きで挙げてみましたので、自分自身にどれが当てはまるか、参考にしてみてください。

  • お墓の後継者がいない人
  • 自然に還る供養方法に憧れを持っている人
  • 供養にかける費用を安く抑えたい人
  • 海や山が好きだった人
  • 特定のお参りの場所を設けたくない人
  • 死んだあとに何も残したくないと考えている人

この中に、自分自身に当てはまるポイントはありましたか?
もちろん、散骨にもメリットとデメリットがあります。散骨が向いていると思われる人でも、本当に散骨が自分たちにとってあるべき供養の方法なのか、供養の特徴をよく知った上で考えることが大切です。

散骨のメリット

メリットを考える男性

散骨にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
死んだあとに何も残さないために子供や家族への負担が少なく、その上で自然に還れる供養の方法ということで注目を集めていますが、一方でその簡素な供養方法に「遺骨を粗末に扱っていないだろうか」と不安に感じる人が多くいるのも事実です。
散骨のメリットとデメリットをそれぞれ挙げてみますので、ご自身の置かれている状況や心境に照らし合わせてみてください。

散骨の最大のメリットは、あとに何も残さないこと

散骨の最大のメリットは、あとに何も残さないことです。
海や山などの自然に還る形で遺骨が撒くわけですから、お墓を用意する必要がありません。最近は、死後も自分自身のお墓を残すことで子孫に迷惑をかけてしまうと考える人が多いのです。散骨では、あとに何も残さないからこそ手間や費用もかからずに済みます。
以下に、散骨のメリットをまとめました。

メリットポイント

  • 死んだあとに遺骨を残さない
  • お墓参りや管理や継承から解放される
  • 自分の遺骨を大自然に還すことができる
  • お墓などに比べて費用が格段に安い

散骨のデメリット

デメリットを考える男性

メリットを見たところで、次は散骨のデメリットを紹介します。

散骨の最大のデメリットは、手を合わせる場所がないことへの戸惑い

散骨の最大のデメリットは、手を合わせる場所がないことによって、心理的に戸惑いや不足感を覚えてしまうことです。弔いや供養というのは、目に見えないものと向き合います。亡き人の存在も目に見えませんし、亡き人を思う想いや心も目に見えません。
だからこそ「お墓」というかたちで想いを表現し、墓石を祈りの対象として供養を行っているのです。

そして、供養は亡くなった本人だけではなく、残された人たちのためのものでもあります。故人の遺志は散骨だったとしても、残された人たちが手を合わせる場所がないことに違和感を覚えるというのはよく聞く話です。見送る側と見送られる側の双方が納得できる供養の方法が望ましいでしょう。
以下に、散骨のデメリットをまとめました。

デメリットポイント

  • お墓参りできる場所がない
  • 手を合わせる心の拠り所がなくなる
  • 「しっかりと供養をしてあげられた」という実感が持ちづらい
  • 親族や知人など、周囲の人たちからの反対や苦言が起きる

散骨を実施する前に、こうしたメリットやデメリットをしっかりと把握することで、後悔することのない供養方法を選択することができるでしょう。

散骨する場合に注意すべきポイント3点【墓じまいの手続きに注意】

墓じまいをしてから散骨するまで、どのような手続き上の注意点があるのでしょうか。特に次に挙げる3つには気を付けましょう。

  • 散骨は埋葬行為ではないので、法律上「改葬(かいそう)」に該当しない
  • 散骨は改葬ではないので、改葬の際に必要な自治体への申請や「改葬許可証」は不要
  • 散骨について法律が整備されていないため、自治体、墓地管理者、散骨業者の見解や対応が異なる場合がある

まずは、墓じまいや散骨で起こる問題の事象を紹介します。その後、上記の「注意すべきポイント3点」をひとつずつ、詳しく解説いたします。

墓じまいで起こる問題の事例

問題:墓地の管理者が「改葬許可証」がないと墓じまいをさせてくれない
墓地がある市区町村の窓口で、「改葬許可証」を発行してもらえないか相談する
発行してくれない 発行してくれる
自治体から改葬許可証が不要だという確認を取る
墓地の管理者に伝え、墓じまいを認めてもらう
改葬許可証を墓地管理者へ提出し、墓じまいを行う

散骨で起こる問題の事例

問題:トラブル防止のために散骨業者から「改葬許可証」の提出を求められる
墓地がある市区町村の窓口で「改葬許可証」を発行してもらえないか相談する
発行してくれない 発行してくれる
改葬許可証の提出が要らない別の散骨業者を探す 改葬許可証を散骨業者に提出して散骨を行う

【ポイント1】墓じまいからの散骨は「改葬」と定義されていない

墓じまいをして、お墓の中にあった遺骨を散骨する場合、これは「改葬(かいそう)」には該当しません。
なぜなら「改葬」とは、お墓の中にある遺骨を取り出して別のお墓の中に埋葬あるいは収蔵することを指すからです。『墓地、埋葬等に関する法律』では改葬に関して次のように定められています。

以下、厚生労働省 墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)より引用

第2条3
この法律で「改葬」とは、埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。
法律上「改葬」は、お墓から別のお墓(樹木葬や納骨堂なども含む)に遺骨を移すことを意味します。

第5条
埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。

埋葬や火葬や改葬をする場合には、必ず市町村長のの許可が必要です。

第8条
市町村長が、第5条の規定により、埋葬、改葬又は火葬の許可を与えるときは、埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を交付しなければならない。

市町村長からの許可を証明する公文書が「埋葬許可証」「改葬許可証」「火葬許可証」です。

散骨の場合、お墓の中にあった遺骨を他のお墓や納骨堂に埋蔵し直すのではなく、墓地でない海や山などに遺骨を撒きます。お墓(墳墓)に埋蔵するわけでも、納骨堂などに移すわけでもないので、散骨は改葬にはあたりません。

【ポイント2】散骨は改葬に当たらないので「改葬許可証」は不要

改葬をするためには、改葬元の自治体から許可を得なければなりません。これを証明する書類が「改葬許可証」です。しかし、墓じまいの後に散骨をする場合は改葬にあたらないため、改葬許可証は不要となります。

本来、墓じまいで必要になる「改葬許可証」とは?

改葬許可証とは、改葬元の自治体が「改葬することを許可します」ということを証明する書類として発行します。改葬許可を得るためには自治体が指定する書類を揃えなければなりません。通常は以下の3点を用意します。

  • 自治体が用意する「改葬許可申請書」
  • 改葬元(墓じまいするお墓)の墓地管理者による故人の納骨を証明するもの
  • 改葬先(墓じまいした後の埋葬先)の墓地管理者による遺骨の受入を証明するもの

改葬先の霊園や寺院には、必ず改葬許可証を提出しなければなりません。

「改葬許可証」が必要になるのは、お墓からお墓へ改葬する場合のみ

散骨は改葬にあたらないため、自治体でそもそも「改葬許可証」を発行してくれない場合があります。散骨はあくまでも山や海にお骨を撒くのであって、法律が定めるように「お墓(墳墓や納骨堂)」への埋葬ではないために、受入の証明をしようがありません。
墓じまいしたあとの遺骨の受入先のお墓がないため、遺骨の受け入れそのものを証明できず、「改葬許可証」は発行されないのです。

【ポイント3】自治体の対応にもバラつきが…「改葬許可証」の発行が困難な場合も

散骨は「改葬」には当たらないため、法律上は改葬許可証は不要です。しかしそれは「行政の許可なしに遺骨を取り出して散骨してもよいですよ」と御墨付きがあるというわけでもありません。

散骨が社会的に認知されだしたのが1990年代からですが、現行法では散骨に関する条文がなく、法規制がない状態で、いわば「宙ぶらりん」の状態。黒でもなければ白でもない、まさにグレーなのです。

そのため、改葬許可の判断は現場に委ねられ、各自治体や墓地・寺院によって解釈や対応に違いがあり、思うようにことが運ばないこともしばしばあるようです。

本来、改葬許可証は必要ないはずなのに、以下のような場合があります。

  • 墓地の管理者側が改葬許可証がないことを理由に墓じまいを認めてくれない
  • 散骨業者側が本来不要である改葬許可証を求めてくる
  • 散骨のための墓じまいは「改葬」ではないため、自治体は「改葬許可証」を発行しない場合がある

このような場合、いつまで経っても墓じまいや散骨をすることができません。自治体や墓地の管理者、散骨業者によって見解や対応が異なるために、状況を説明しながら解決していく他ありません。

【ライフドットからのアドバイス】自分が死んだ時の埋葬場所も考えよう

墓じまいをしたら、自分が死んだ時の埋葬方法も考えておきましょう。多くの人は自分が元気な時に前もって墓じまいを行います。その時は先祖の墓や遺骨をどうするかで頭がいっぱいの人もいるでしょうが、墓じまいをするということは、いざ自分が亡くなった時の埋葬場所を失うことを意味します。

「子供に迷惑をかけたくないから」という理由で墓じまいをする人が多いのですが、墓じまいをしてしまうことで、逆に子供たちがお墓探しをしなければならなくなる可能性もあるでしょう。だからこそ、自分自身の死後の供養方法についても考えておきましょう。

墓じまいから散骨までの流れ

墓じまいから散骨までは、次のような流れで進めていきます。ここでは、法律に則って改葬許可の申請が不要という最もシンプルな流れで解説いたします。

  1. お墓の管理者に墓じまいする旨を伝える
  2. 墓じまい業者の決定
  3. お墓の魂抜き
  4. 墓石の解体撤去工事
  5. 散骨業者の手配
  6. 粉骨
  7. 散骨の実施
  • お墓の管理者に墓じまいする旨を伝える
    墓地や霊園の管理者に、墓じまいをして墓地を返還したい旨を申し出ます。理由を訊ねられたら「墓じまいをして散骨にしたいから」と伝えましょう。

  • 墓じまい業者の決定
    墓じまいをするには墓石を撤去し、墓地を元の更地の状態に戻す必要があります。工事をしてくれる石材店を探しましょう。複数の業者から相見積もりをとって比較するのもよいでしょう。また、墓地によっては業者が指定されていることもあるので気をつけましょう。

  • お墓の魂抜き
    墓石を解体撤去する前には、墓前で僧侶に読経してもらい魂抜きの法要を行います。

  • 墓石の解体撤去工事
    石材店に解体撤去工事をしてもらいます。お墓の中にあった遺骨は家族で管理するようにしましょう。

  • 散骨業者の手配
    散骨業者の手配をしましょう。希望の地域で複数の業者を比較検討するのがよいでしょう。

  • 粉骨
    散骨するためには、遺骨を粉末状にしなければなりません。散骨業者が一括して引き受けてくれる場合もありますし、施主が任意の業者に依頼しても構いません。

  • 散骨の実施
    散骨を実施します。業者に依頼する場合は指示に従って進めましょう。

分骨をして散骨する方法

遺骨の一部を残して、一部を散骨にすることも可能です。お墓に遺骨を埋葬したい、でも大好きだった海にも散骨してほしい。このような希望がある場合は、分骨(ぶんこつ)を行うことでその両方を叶えることもできます。

分骨は法律的には認められていますが、「分骨証明書」が必要です。墓地の管理者に分骨を証明する書類を発行してもらいます。

通常、分骨証明書は分骨された遺骨を埋葬するときに必要となる書類です。しかし散骨の場合は、提出を求める業者とそうでない業者があります。詳しくは直接訊ねてみましょう。

では、いよいよ、墓じまいにかかる費用や相場についてご説明いたします。

墓じまいから散骨までにかかる費用

墓石と一万円札

墓じまいをして取り出した遺骨を散骨にする場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
それぞれの項目別に相場をまとめましたので参考にしてみてください。

墓じまいの相場 50万円~100万円 墓石の解体撤去処分工事 30万円~50万円
魂抜き(閉眼供養)のお布施 1万円~5万円
※離檀料 5万円~20万円
※改葬許可申請の代行料 5万円~15万円
散骨の相場 10万円~30万円 粉骨の費用 1万円~3万円
▲個別散骨 20万円~30万円 
▲合同散骨 10万円~20万円
▲委託散骨 5万円10万円

それぞれの費用について詳しく解説いたします。

墓じまいの基本費用の相場 30万円~90万円

墓じまいをするためには、安くても30万円、高い場合には90万円近くの費用がかかります。この費用の中には、どのようなケースでも必要となる、墓石の解体撤去とお寺への魂抜きのお布施が含まれます。詳しく内訳をご説明いたします。

墓じまい工事の費用相場 30万円~50万円

墓地での墓じまい工事(墓石の解体撤去)の費用はおおむね、30万円~~50万円が相場です。墓じまいの相場の目安として、墓地の面積1㎡あたり7万円〜15万円だと言われています。これを参考にして、ご自分の墓地の面積を調べてみるとよいでしょう。

ただし、これより安く済むこともあれば、高くなることもあります。なぜなら、墓地の面積や墓石の大きさや数、墓地の立地条件など、さまざまな要因によって工事費用が大きく変わるからです。また、同じ条件であっても費用は石材店によって異なるので、相見積もりをとることをおススメいたします。

魂抜き(閉眼供養)のお布施相場 1万円~5万円

墓石を解体撤去するにあたり、お寺の僧侶を墓前に招いて魂抜きの読経をしてもらいます。魂抜きは、閉眼供養や性根抜きなどとも呼ばれ、墓石の中に込められているとされる故人の魂を墓石の外に抜くことを指します。魂抜きのお布施の相場は1万円~5万円です。直接お寺に相談しましょう。

【寺院墓地の場合】離檀料の相場 5万円~20万円

墓じまいをするお墓が寺院墓地の場合、離檀(りだん)につながることもあります。離檀とはそのお寺との檀家関係を解消することで、そこで支払われるのが離檀料です。お寺とのこれまでの関係性次第で必ずしも離檀料が発生するわけではありません。
離檀料の相場は5万円~20万円程度とされていますが、これはお寺の考え方によって大きく異なります。離檀料を受け取らないお寺もあれば、法外な額を請求されてトラブルに発展した例もあります。

【改葬許可申請を代行する場合】代行料 5万円~15万円 

墓じまいや散骨はすべて自分で手続きを行うことができますが、もし改葬許可申請などもろもろの手続きを行政書士に委託する場合は、その費用がかかります。どこまでの手続きを代行してもらうかにもよりますが、相場は5万円から15万円ほどです。
忙しくて時間を作れない人や、煩雑な手続きが苦手な人は、専門家に任せてみてもよいかもしれません。

墓じまいの費用についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

散骨の費用相場 10万円~30万円

散骨にかかる費用相場は10万円から30万円くらいです。これはお墓を持つタイプの供養方法(墓石、樹木葬、納骨堂など)と比べてみても格段に安い費用です。散骨にかかる費用の内訳には、粉骨の費用と散骨の費用とがあります。それぞれを詳しくまとめました。

粉骨の費用相場 1万円~3万円

散骨をするためには、まずは遺骨を粉末状にしなければなりません。多くの散骨業者では粉骨も合わせて請け負い、その場合はプラン料金の中に含まれています。専門業者に粉骨だけを依頼するのであれば1万円~3万円が相場です。

個別散骨の相場 20万円~30万円

個別散骨とは、ひとつの家族が船一艘をチャーターして行なう海洋散骨のことです。費用相場は20万円~30万円です。他の人がいない分、身内だけでゆっくりと散骨を行うことができます。

合同散骨の相場 10万円~20万円

合同散骨とは、船一艘を複数の家族で乗り合わせて行う散骨のことです。費用相場は10万円~20万円です。複数の家族で一艘の船を利用する分、費用を安く抑えられます。

委託散骨の相場 5万円~10万円

委託散骨とは、散骨に同行せずに、遺骨を業者に預けて散骨を任せることです。費用相場は5万円~10万円です。散骨する場所やタイミングは業者の都合で決まるため、もっとも費用を安く抑えられます。

散骨ができる場所

散骨はどこでも行えるわけではありません。現状、海洋散は漁場や海水浴場などを遠く離れた沖合で行われています。

通常、埋葬は「墓地」と定められている場所で行われなければなりません。散骨は埋葬行為には該当しないものの、節度を持って行うことが求められます。この「節度」の基準が実に曖昧で、解釈に違いが生じることからトラブルに発展するケースも見られます。
自治体によっては散骨によるイメージダウンや風評被害などの懸念から散骨を規制する条例やガイドラインが設けられている場合もあります。

山や森などの陸地での散骨がほとんど行われていないのは、陸地の場合、必ず土地の所有者がいるからです。どこの誰かわからない人に勝手に散骨されていい気持ちをする人がいるはずがありませんよね。陸地での散骨にはトラブルのリスクが潜んでいるため、行われることはほとんどありません。

【ライフドット一押し】故人にゆかりのある場所に散骨をする

散骨場所は、故人にゆかりのある場所にすることををおすすめいたします。生前に散骨場所を伝えておくことで、きっとご本人の安心にもつながりますし、ゆかりの場所に散骨することで、遺された人もより故人様を偲びやすくなることでしょう。

墓じまいや散骨を相談できるところ

分からないことだらけの墓じまいや散骨は、専門業者に相談するのが一番の早道です。
墓じまいは、まずお墓を建てた石材店に相談してみましょう。もしも担当石材店が分からなければ墓地管理者に訊ねてみましょう。

散骨は、インターネットで調べてみるとたくさんの散骨業者がヒットします。希望のエリアの散骨を行っている業者に直接問い合わせてみましょう。

お墓・ライフエンディングの「ライフドット」でも墓じまいや散骨のご相談を受け付けております。墓じまいについての詳しい情報を知りたい方や、墓じまいした後に本当に散骨でいいのか迷っている方など、お気軽にご相談ください。

散骨以外にもある供養の選択肢

墓じまいのあとに残された遺骨をどうするか、選択肢は散骨以外にもたくさんあります。

納骨堂

建物の中の納骨施設を利用する供養方法です。お墓掃除などの手間がかからない、いざという時にすぐに永代供養に切り替えられるなどの理由から墓じまいのあとの埋蔵先として選ばれています。

樹木葬

樹木を墓標にした新しいタイプのお墓です。自然の中で眠りたいという方に人気で、散骨と比較検討される場合も多くあります。墓石を用いないため、通常のお墓よりも費用を安く抑えられます。

永代供養墓

お寺に遺骨の供養をすべて任せることを永代供養と呼びます。お墓の跡取り自分たちで先祖や家族の供養ができない場合に永代供養墓が選ばれます。

手元供養

遺骨を自宅などの手元に置いて供養する方法です。小さな骨壷やペンダントなど、さまざまな手元供養商品が販売されています。

よくある質問

墓じまいまたは散骨についてのよくある質問にお答えします。

Q1 墓じまいに親戚の同意はいらないの?

ご先祖様をどのように祀るかは祭祀承継者が決めますが、トラブルを回避するために、近しい親戚には事前に相談をしておくことをおすすめします。墓じまいはやり直しがききません。墓じまいをしなければならない事情などをきちんと話して、同意を得ておくに越したことはありません。

Q2  墓じまいをして、墓地を返還するとお金は返ってくるの?

ほとんどの墓地では返還したからといって永代使用料は還付されません。墓地は使用料を支払っているものなので、使用権を買い取っているわけではありません。墓じまいをして墓地を更地にして返還しても永代使用料は返ってきません。

Q3 散骨するには改葬許可証が必要なの?

散骨業者によって対応が異なりますが、故人を特定するために改葬許可証の提示を求める場合もあるようです。ただし、そもそも散骨は改葬には該当しないため、改葬許可証の発行自体をしてもらえないこともあります。

改葬許可証ではなく、埋葬証明書、納骨証明書、火葬証明書の提出を求められる場合もあります。詳しくは直接散骨業者に問い合わせてみましょう。

まとめ

墓じまいをする人が増えている昨今ですが、その後の遺骨の行き先にはさまざまな選択肢があります。その中で、あとに残らない供養の方法として注目されているのが散骨です。しかし、法規制がなされていないために安心した供養としての市民権を得るには至っていないというのが現状です。

この記事のポイントを、箇条書きにしてまとめました。

  • 墓じまいをしたあとの遺骨は、新たにお墓を設けずに、散骨にして自然に還すこともできる
  • 散骨をするためには必ず事前に粉骨(遺骨を粉末状にすること)をしなければならない
  • 散骨には、海洋散骨と森林散骨がある
  • 陸地での散骨は、地権者や近隣住民に迷惑や被害が及ぶことも多いため、海洋散骨の方が多く実施されている
  • 次のような人は墓じまいのあとの散骨が向いている
    • お墓の後継者がいない人
    • 自然に還る供養方法に憧れを持っている人
    • 供養にかける費用を安く抑えたい人
    • 海や山が好きだった人
    • 特定のお参りの場所を設けたくない人
    • 死んだあとに何も残したくないと考えている人
  • 散骨の最大のメリットは、あとに何も残さないこと
  • 散骨の最大のデメリットは、手を合わせる場所がないことへの戸惑い
  • 散骨は埋葬行為ではないので、法律上「改葬(かいそう)」に該当しない
  • 散骨は改葬ではないので、改葬の際に必要な自治体への申請や「改葬許可証」は不要
  • 散骨について法律が整備されていないため、自治体、墓地管理者、散骨業者の見解や対応が異なる場合がある
    • 墓地の管理者側が改葬許可証がないことを理由に墓じまいを認めてくれない
    • 散骨業者側が本来不要である改葬許可証を求めてくる
    • 散骨のための墓じまいは「改葬」ではないため、自治体は「改葬許可証」を発行しない場合がある
  • 墓じまいにかかる基本費用(墓じまい工事+魂抜き)は30万円~55万円
  • 散骨にかかる費用は10万円~30万円

墓じまいや散骨は、一度行うと二度とやり直しができません。自分たちにあった方法かどうかを慎重に考えて進めるべきですし、分からないことがあれば、散骨業者に直接相談してみましょう。

お墓の準備はできていますか?

終活といっても、生前整理、葬儀、お墓の検討などさまざまです。そのなかでも「お墓」は、一生に一度あるかないかの買い物ですね。

  • 自分に適切なお墓を探したいが、そのお墓をどう探したらよいかわからない。
  • まだ両親や自分が入るお墓が決まっていないが、お墓を探す手順がわからない。

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。

お墓の購入に関しては、全員が初めての経験になることが多いため、不安を持つことは仕方のないことでしょう。

しかし、お墓購入後に後悔はしたくはないですよね。
そのためにも、複数の墓地・霊園を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集をしてから決めることをオススメします。

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