分骨は法律的に問題ない!注意しておきたい3つのポイント

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分骨という言葉は聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。

しかし、実際に分骨をしたことがある人となると人数は激減するでしょう。

そもそも、「分骨をすることは先祖に罰当たりなのでは?」「仏教として分骨は邪道では?」など、不安に感じている人もいるかもしれません。

勝手に分骨してトラブルに巻き込まれたのではたまったものではありませんね。

この記事ではこのような疑問を解消!

  • 分骨するのはどんな手続きが必要なの?
  • 分骨するときに必要な物は何?
  • 分骨で気を付けたほうが良いことは?
  • なぜ分骨をするの?

今回は、分骨をする際に気を付けたほうが良いポイントや、どのような流れで分骨を行うのかなど、詳しく解説していきます。

分骨は思っている以上に難しい手続きではありません。この記事を読んで、スムーズに遺骨を分骨できるようになりましょう。

分骨とは骨壺に収めた遺骨から一部を分けて納骨すること

分骨とは、焼骨した際に遺骨を分けることをいいます。また、すでに納骨されている遺骨の一部を取り出して分けることも同様に分骨です。

文字通り「骨を分ける」と記載するため、多くの人がイメージしやすいでしょう。しかし、分骨をすることは法律上認められていることなのでしょうか。

仏教的にも問題ない行為なのでしょうか。気になるポイントについて確認していきましょう。

分骨することは法律でも問題ない

分骨を行うことは法律上でも全く問題がありません。

具体的な事務手続きは後述いたしますが、しっかりと手順を押さえて行うことで簡単に分骨ができます。

法律上では、「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」第5条で分骨に関する内容が定められているのです。

簡単に内容を確認してみましょう。

第5条1項 墓地の管理者は、ほかの墓地へ分骨したいという請求があった場合、収蔵の事実を証明する書類(分骨証明書)を交付しなければならない
第5条2項 分骨を希望する場合は、墓地の管理者へ分骨証明書を提出する必要がある

上記のように、分骨することはしっかりと法律でも認められている問題ない行為なのです。

仏教的にも問題ない

仏教的に分骨をすることは全く問題ありません。
そもそも、仏教でいうお釈迦様の遺骨は世界各地に分骨されているのです。

お釈迦様の遺骨は仏舎利(ぶっしゃり)と呼ばれますが、その遺骨は8分されたともいわれています。

最終的に8万あまりの寺院に再配布されたという言い伝えもあるぐらいです。むしろ、分骨をすることはたくさんの人々に供養してもらえるため良い行いと考えているお寺もあります。

つまり、分骨したからといって成仏できなかったり、罰当たりであったりするということはありません。

分骨を行う3つのケース

分骨は、主に下記の3つの理由で行うことが多い傾向です。

  • 手元供養をしたい
  • 親族で遺骨を分けたい
  • 故郷と家族のお墓に分けて納骨したい

手元供養をしたい

手元供養するために分骨を希望する人は増加傾向です。

手元供養とは、分骨した遺骨をアクセサリーやオブジェに内蔵し故人を供養するという方法になります。

お墓は高額で建てたくはないけど、アクセサリーなどに遺骨を入れて身に着けることで、いつでも故人を思い供養できるということが大きなメリットです。

親族で遺骨を分けたい

故人に思い入れが強い親族の場合は、遺骨を分けてもらいたいという人もいます。分骨の手続きをよく把握し手入れば、比較的スムーズに親族の要望にもこたえてあげられるでしょう。

故郷のお墓に分けて納骨したい

家族や親族の中には、故人が生まれ育った故郷に遺骨を納骨したいという願望を持っている人も少なからずいます。

勝手がわからないと、遺骨を分けることはとんでもないと感じがちですが、想像以上に簡単に手続きは行うことが可能です。

分骨を行う2つの方法と流れ

実際に分骨を行う場合は、2つの観点から流れを考えていく必要があります。具体的には焼骨前の場合と、すでに納骨されている場合の2つです。

焼骨前の場合の分骨

焼骨前に分骨する方法を解説していきます。焼骨する前に分骨したい場合は、どのような流れで手続きを進めればよいのでしょうか。

葬儀業者または、火葬場で分骨する旨を伝える

葬儀業者や火葬場の担当者に分骨する旨を伝えましょう。家族や親族が亡くなったときは、一般的に葬儀業者経由で火葬場の予約や手配などを行う人が多い傾向です。

そのため、担当する葬儀業者へ分骨したい旨を伝えればスムーズに手続きを進めてくれるでしょう。業者を介さない場合は、自分で火葬場の担当者へ分骨する旨を伝えることでも問題ありません。

焼骨後に火葬場で分骨証明書が交付される

一般的な火葬と同様に焼骨完了後に、分骨証明書が火葬場から交付されます。火葬場によっても異なりますが、分骨証明書を交付するための申請書を火葬場で記載するケースもあるでしょう。

分骨証明書を持参して、新しく納骨する墓地へ提出

分骨する遺骨を供養する先の墓地へ分骨証明書を提出します。わずらわしい手続きはありませんが、分骨する先の墓地で分骨可能かどうかはしっかり確認しておきましょう。

新しい墓地へ納骨する

分骨する新しい墓地へ遺骨を納骨します。新しくお墓を建立する場合や、合祀墓、納骨堂、散骨など永代供養の場合など供養方法はさまざまです。故人をしっかり弔うことができる方法を選んでおきましょう。

納骨されている場合の分骨

すでにお墓などに納骨されている遺骨を分骨する場合について流れを解説していきます。納骨されている遺骨の分骨は、主に遺骨の管理者および墓地の管理者との協議が必要です。そのため、焼骨前に分骨する手続きよりは手間がかかるといえます。

遺骨の管理者に連絡する

まずは、遺骨の管理者(所有者)、いわゆる墓守をしている人へ連絡をしましょう。

分骨したい場合は、遺骨の管理者(所有者)へ許可を取っておく必要があります。無断で行うこともできるかもしれませんが、あとあと親族間で取り返しがつかないトラブルに発展する可能性がありますので必ず連絡を怠らないようにしましょう。

墓地の管理者に連絡して分骨証明書をもらう

納骨されている墓地の管理者に連絡をして分骨証明書を発行してもらいます。墓地の種類によって必要な書類や様式などは異なるのが一般的です。公営墓地民営墓地寺院墓地という3種類について確認していきましょう。

公営墓地の場合

公営墓地の場合は、自治体の窓口や墓地の管理事務所で分骨証明書を発行するための申請書を記載して書類を発行してもらいます。自治体によっては1通300円程度の手数料がかかるところもあるので確認が必要です。

民営墓地の場合

民営墓地の場合は、民営墓地の管理事務所に連絡しましょう。遠方の場合は郵送などで申請書を送ってもらう方法も選択できます。自治体に別途分骨に関する書類の提出などの手続きはありません。

寺院墓地の場合

寺院墓地の場合は、寺院の住職へ連絡をします。分骨したい旨を伝えて、分骨証明になる書類をもらいましょう。寺院に用紙がない場合は、自治体などで使用しているフォーマットを持参しておくと重宝します。

寺院墓地の場合は魂抜きが必要な場合もあり

納骨された遺骨から一部の遺骨を分骨する際、寺院墓地の場合は魂抜きが必要な場合があるので注意しましょう。

民営や公営墓地の場合は、遺骨の所有者や分骨した遺骨をもらう人の意向で魂抜きをするかどうかを決めることができます。魂抜きのお布施の相場は、5万円前後です。

分骨証明書を持参して新しく納骨する墓地へ

分骨した遺骨と、分骨証明書を持参して新しい納骨先へ行きます。分骨証明書を提出して納骨手続きを進めましょう。

ただし、なかには「分骨による納骨ができない」という霊園墓地もあります。例えば、東京都の公営墓地は分骨した遺骨を埋蔵することができない種類の墓地が多い傾向です。

あとで分骨したのに納骨できないということがないよう、事前に分骨した遺骨を納骨できるかは確認しておきましょう。


ここまでは、火葬直後に分骨する方法と納骨されている遺骨を分骨する方法の2つについて解説しました。

分骨することはしっかり法律でも問題ないと定められているのですね。分骨の方法が理解できれば、きっとスムーズに手続きを進めることができるでしょう。

分骨を行う際に用意する物

分骨を行う際には、用意しておかなくてはいけない物もあります。

分骨した遺骨を入れる骨壺

分骨する際に忘れてはいけない物は、遺骨を入れる骨壺です。

火葬後に分骨する場合は、多くの人が葬儀業者経由で行うため、分骨したい旨だけ伝わっていれば、業者が骨壺を2つ用意してくれるでしょう。しかし、すでに納骨されている遺骨を分骨する場合は、自分で骨壺を用意しておく必要があります。

分骨証明書

分骨証明書は、墓地の使用者が分骨されたことを証明する重要な書類です。これがないと新しい墓地に分骨することができません。

分骨にともなうお布施

分骨に際して、法要を行う場合はお寺へのお布施が必要になります。

分骨をするときの3つの注意点

分骨を行う場合は、主に3つのポイントに注意して行う必要があります。これまでの流れで、分骨が思ったよりも簡単に手続きできることがわかりました。

しかし、事前にいくつか注意しておかなくてはいけないこともあるので、チェックしておきましょう。

遺骨の所有者の許可が必要

遺骨の所有者の許可は必ず取っておきましょう。遺骨を管理している墓守の人が遺骨の所有者になっていることが多い傾向です。

そのため、無断で分骨を進めようとするとトラブルのもとになりかねません。 

納骨されているケースではなく、火葬後に分骨してもらいたい場合は、葬儀の喪主となる人に話をしてみましょう。

合祀されると取り出しができなくなる

分骨した遺骨を新しい墓地で合祀という形で供養してしまうと、再度遺骨を取り出すことができなくなります。

合祀とは、主に大きな墓標となる石碑を1つ建ててその下にたくさんの遺骨を一緒に供養するものです。

まれに合祀でも取り出しができる墓地や霊園もありますが、多くは合祀した後は遺骨を取り出せない規約になっているので注意しましょう。

あらかじめ家族や親族に話を通しておく

家族や親族にも分骨について話を通しておきましょう。遺骨の所有者の許可は事務手続き上も、道義上も必要です。

しかし、それ以外の家族や親族に分骨について連絡義務はありません。

とはいえ、分骨というナイーブな内容なため、できるかぎり事前に「分骨したい」「分骨する予定」など、意向を伝えておくほうがスムーズになると考えられます。

まとめ

分骨の手続きや流れについて解説してきました。お墓の引っ越しなどに比べると非常に手続きが簡単なことがわかったのではないでしょうか。

法律的にも仏教的にも分骨を行うことは何ら問題ありません。根拠のない不安で分骨できなかった人にとっては分骨を再検討できる良いきっかけになるでしょう。分骨の流れや手続きについておさらいをしていきます。

  • 分骨とはメインの遺骨から一部遺骨を分けることを指す
  • 分骨は法律でも認められている問題ない行為
  • 仏教的にも分骨をすることは供養する人が増えるため問題ない
  • 分骨は主に「手元供養」「親族へ分骨」「故郷で納骨したい」という3つの理由で行われる
  • 分骨を行うタイミングは、「火葬後の遺骨」と「すでに納骨されている遺骨」の2つ
内容 火葬直後の場合 すでに納骨されている場合
連絡する先 葬儀業者や火葬場の担当者 遺骨の所有者→墓地の管理者
分骨証明書を出してくれる先 火葬場(自治体など) 【公営墓地の場合】
自治体(墓地の管理事務所など)
【民営墓地の場合】
墓地を運営する管理事務所
【寺院墓地の場合】
寺院の住職
分骨に必要な物
  • 分骨証明書(呼び方は先によって異なる)
  • 骨壺
  • 分骨の法要をする場合はお寺へのお布施(5万円前後)
分骨証明書の手数料 自治体によっては1通300円程度かかる場合がある
分骨のとき注意すること
  • 家族や親族にしっかり説明をしておく
  • 遺骨の所有者に承諾を得る
  • 永代供養墓など合祀されるタイプのお墓は取り出しができなくなる

今まで、お墓のことはよくわからず「分骨なんてもってのほか」と感じていた人も印象が変わったことでしょう。

分骨について正しい内容を把握しておけば、自分が分骨を希望するときはもとより、親族で分骨を希望している人がいる場合も適切なアドバイスができます。

注意するポイントを押さえて分骨を進めていきましょう。

一口にお墓・霊園と言っても、豊かな自然を背景にしたり、規模や宗派だけではない様々な特色があります。
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