自由葬とは宗教色のない葬儀!形式や特徴を紹介

スポンサーリンク
棺の上に置かれている白百合の花束

葬儀にお坊さんを呼んで読経をしてもらうと、多額のお布施が必要になると聞き、
「それなら、別に読経は必要ない」と考えている人はいませんか。
日本消費者協会のアンケート調査によると、11.4%の人が
「自分自身の葬儀では宗教行事をしてほしくない」と答えています。

しかし実際に無宗教の葬儀を選んでいる人は、3.5%しかいません。
実行するのは難しいようですが、それでもやはり、できる限り希望は叶えたいですよね。

お坊さんや神父さんなど、宗教者を呼ばない無宗教の葬儀を、「自由葬」と呼びます。

この記事ではこのような疑問を解消!

  • 「自由葬の流れはどんなもの?」
  • 「自由葬にすると、何か不都合な点は生まれないものだろうか」
  • 「無宗教を選ぶと、後の供養はどうなる?」

この記事では、以上のような疑問に答えるため、無宗教の自由葬における流れや費用、メリットとデメリット、後の供養について解説を行います。
本当に自由な葬儀を、自分でプロデュースできるようになりますよ。

無宗教の自由葬の特徴

この記事では、無宗教で行う葬儀を「自由な葬儀」という意味で自由葬と呼び、解説していきます。
まずは無宗教の自由葬の特徴についてご案内します。

菩提寺がないなど特別な信仰のない人が利用する

自由葬は、特別な信仰のない人が利用する葬儀です。
例えば実家から独立して暮らしており菩提寺(自分が入るお墓のあるお寺)がない、キリスト教などの宗教にも入信していない人に適しています。

また、信仰心が薄くても当たり前のようにお経が読まれる従来の葬儀に疑問を感じている人、
自分の葬儀を自分で企画したい人にも向いています。

より故人らしいプログラムを組むことができる

自由葬には宗教儀式がないため、葬儀の間はまるごと葬儀社や遺族がプロデュースすることになり、より故人らしいプログラムが組まれます。
故人とのお別れの時間が、たっぷりともうけられることが特徴です。

費用は30万円からだが200万円を超えることも

葬儀全てを自分で企画することが可能なので、慎ましやかに行うことも、派手にすることもでき、費用に相場はありません。
例えば自宅でひっそりと、親族らが別れの言葉を交わすだけのシンプルな葬儀であれば、費用はかなり削減できます。

大きな会館を貸し切り、豊富な演出で大勢の参列者を楽しませるような葬儀であれば、費用はかさみます。
よってわかりやすい費用相場はありませんが、一例をあげてみましょう。

  • 少人数で通夜や葬式を行わない自由葬――30万円

遺族ら5~10人程度が集まり、通夜や葬儀を行わず火葬だけとするなら、30万円程度で済みます。

  • 親族のみでシンプルな葬儀を行う自由葬――50~60万円

遺族、親族らが20人程度集まって、通夜をせずシンプルな葬儀のみを行う自由葬なら、50万円から60万円で済みます。

  • 一般参列者を呼び、食事をふるまい、オリジナルな演出を行う自由葬――200~300万円

100人規模の参列者を伴い、食事や演出もしっかり行うなら、結婚披露宴同様の予算が必要です。

企画も自由なら、費用も自由に決められるのが自由葬の特徴です。
もっと具体的なイメージが湧いてくるよう、次章では、自由葬の流れをご紹介します。

自由葬の流れ

基本的な自由葬の流れは、以下の通りです。

  1. 開式後、DVD上映などで故人を偲ぶ
  2. 弔辞、お別れの手紙
  3. 献奏、献花、献灯
  4. 喪主挨拶

順に紹介します。

1. 開式後、故人の人生を偲ぶDVDなどが流れる

司会者が開式の辞を述べた後、故人の人生を偲ぶDVDなどの上映が、静かに始まります。
故人が生まれてからこれまでの写真を時系列に並べてスライドショーにし、
遺族と相談しながら決めたナレーションをのせて流します。
生前の映像があれば、そのまま流すこともあります。

2. 弔辞やお別れの手紙が読まれる

参列者から故人へ、お別れの言葉をかける時間が設けられます。弔辞、弔電披露のほか、お孫さんからのお別れの手紙が読まれることもあります。
近親者しか参列しない家族葬であれば、一人ひとりが順番にお別れの言葉を述べることも可能です。

弔辞については、「【3分でわかる】弔辞とは?弔辞のマナーと書き方、文例がわかる」の記事を参考にしてください。

3. 献奏、献花、献灯がなされる

故人へ祈りをささげる時間が設けられます。
音楽の生演奏を捧げる献奏では、故人が好きだった曲の演奏をプロに依頼をすることもあれば、
親族内の楽器が得意な人が行うこともあります。

その後、一人ずつ祭壇に進み出て祈りを捧げますが、このとき焼香の代わりに献花や献灯が行われます。
献花とは、花を一輪ずつ祭壇に捧げる方法です。
献灯とは、ミニキャンドルを一つずつ祭壇に捧げる方法です。
献灯が行われたあとは、祭壇全体が温かな光に囲まれます。

4. 喪主のあいさつで締める

最後に喪主からのあいさつがあります。
司会者が閉式を述べて、葬儀は終了です。

以上が基本的な自由葬の流れであり、他にやりたい演出があれば、もちろん付け加えることができます。
故人と濃密な別れの時間を過ごせることが、お分かりいただけたでしょうか。
次章では、自由葬のメリットとデメリットについてお伝えします。

自由葬のメリットとデメリット

とことんシンプルにも、だいぶ派手にもできる自由葬ですが、どんな自由葬にも共通のメリットとデメリットがあります。
順にご紹介します。

自由葬のメリット

自由葬のメリットは、以下の通りです。

  • 思い通りの演出ができる
  • 宗教者へのお礼がいらない
  • 儀式の時間をコントロールできる

詳しく解説します。

思い通りの演出ができる

自由葬の一番のメリットは、なんといっても家族の希望通りの演出ができることです。
お経を読むための時間がガラッと空くのですから、演出の幅はかなり広がります。
自分で葬儀社と生前に打ち合わせを行い、企画しておいた葬儀を実行することもできます。

宗教者へのお礼がいらない

自由葬には宗教者が来ないので、僧侶へのお布施などのお礼は必要ありません。
そのぶん、式の企画に予算を回せます。
先に紹介した日本消費者協会の調査によると、葬儀にかかるお布施の全国平均額は47.3万円です。
47万円あれば、かなり演出の幅が広がるでしょう。

儀式の時間をコントロールできる

自由葬であれば、儀式にかかる時間をコントロールできます。
参列者が少ない場合、先に紹介したような基本的な自由葬は、30分足らずで終了します。
もしも物足りなければ、献奏を多めに依頼する、思い出の動画を流すなどの工夫で、時間を調整することが可能です。

自由葬のデメリット

自由葬のデメリットは、以下の通りです。

  • 具体的にやりたいことがないと企画が難しい
  • 菩提寺のある人はトラブルになる危険がある
  • 親族の理解を得られない恐れがある
  • 参列者が混乱する恐れがある

詳しく解説します。

具体的にやりたいことがないと企画が難しい

プログラム内容にこれといった希望がなく、ただ無宗教の葬儀にしたい場合は、企画が難しくなります。
葬儀社側としても、生まれてからこれまでの写真や動画、思い出の品、趣味関係の遺品などの素材がなければ
オリジナル葬儀としてのプロデュースがしにくいためです。

これといってやりたいことがない場合は、自由葬の経験が豊富な葬儀社に依頼するのがいいでしょう。
さまざまなアイディアを出してくれます。
また、結婚披露宴のように食事をメインにしたプログラムにすると、時間を持て余すことはなく、おすすめです。

菩提寺のある人はトラブルになる危険がある

菩提寺のある人が自由葬を行いたい場合は、かなり慎重にならなければなりません。
菩提寺を葬儀に呼ばずに無宗教で終わらせてしまうと、のちにお寺のお墓へ納骨できない恐れがあるためです。
住職に「檀家として納骨するなら、せめて戒名をつけさせてほしい」と言われるかもしれません。

無宗教葬を選ぶのですから、檀家を抜けたいという思いがあるのでしょう。
生前に住職としっかり話し合っておかないと、残された家族が大変です。

親族の理解を得られない恐れがある

自由葬は新しい葬儀の形ですから、親族の理解を得られない恐れがあります。
「先祖代々お世話になってきた住職を呼ばないなんて、けしからん」
「お経をあげてもらわないと、葬式という感じがしない」
と、反対にあうかもしれません。

トラブル防止のため、親族とはできれば生前のうちから話し合っておきましょう。
遺族は、自由葬があくまで故人の希望であることを告げ、理解を求めるのが大事です。

参列者が混乱する恐れがある

仏式葬儀に慣れている参列者は、自由葬と聞くと混乱するかもしれません。
服装や香典はどうするべきか、かける言葉にタブーはあるのかなど、心配させてしまうでしょう。

参列者側が迷わなくて済むよう、案内は丁寧に行いましょう。
喪服か平服か、香典か会費制か、それとも香典を辞退するのかなど、案内にきちんと書き入れます。

お布施を払わなくて済む自由葬と聞けば、安価で済んで簡単と思うかもしれません。
しかし、デメリットもそれなりにあるため、慎重に考えることが大事です。

自由葬を選んだときに生じるもう一つの課題として、後の供養があります。
次章で詳しくご案内します。

自由葬の後の供養について

自由葬の後、節目の法事を行うかどうかは、全くの自由です。
とはいえ、やはり指針は欲しいでしょう。
自由葬を行った後の、遺骨などの供養について解説します。

納骨は宗教フリーの墓地へ行う

せっかく無宗教の自由葬を行ったのですから、宗教フリーの墓地を探し、納骨しましょう。
公営墓地はすべて宗教フリーですし、寺院墓地ではない民間霊園も、多くが宗教フリーです。
唯一、寺院が直接管理・運営している墓地は、檀家にならなければならない恐れがあるので、避けたほうが無難です。

また、仏式の際は四十九日法要時の納骨とする風習がありますが、自由葬では、その限りではありません。
残された家族の都合がいいときに納骨を済ませます。

法要のしきたりにこだわる必要はない

自由葬ですから、一周忌、三回忌といった年忌法要のしきたりにこだわる必要はありません。
ただ、「なにもしないのも落ち着かない」と思う家族もいることでしょう。

そんなときは、命日に合わせて食事会を開くのがおすすめです。
遺影や、納骨していなければ遺骨を持参できるレストランを予約して、近親者たちが故人を偲びます。

位牌や仏壇はもちろん必要ない

仏式ではないので、位牌や仏壇をそろえる必要は、もちろんありません。
とはいえ、遺影を飾り、お参りする場所を作りたいと考える遺族もいるでしょう。

今では、仏教色を感じさせないシンプルなデザインの仏壇がたくさんありますから、調べてみましょう。
大きさもさまざまです。

参考:https://item.rakuten.co.jp/memoria-areca/picstal-sv/

なお、位牌がないと落ち着かないなら、生前からの名前を彫った位牌を用意するのはいかがでしょう。
生前からの名前を「俗名」、仏式葬儀でお坊さんにつけてもらう名前を「戒名」といいます。
戒名がなければ位牌を買えないわけではなく、俗名でも彫ってもらえます。

以上のように、自由葬の後の供養は、遺族の気持ちを優先して行うことができます。
葬儀同様、オリジナルの供養方法を考えてみましょう。

まとめ

この記事では、無宗教の自由葬について解説しました。
自分のやりたいことがしっかり定まっていれば、葬儀社との打ち合わせがスムーズに運びますし、予算も出しやすくなります。
一方で、「無宗教にしたい」という意識だけがあり、やりたいことが漠然としていると、内容を決めるのが少し大変かもしれません。

「自分の葬儀にお経は必要ない」と考えるなら、
お経を読んでもらう代わりにどんな内容の葬儀にするかを、しっかり考えることが必要です。
なお、菩提寺のある場合には、トラブルにならないよう事前に対策しておきましょう。

一口にお墓・霊園と言っても、豊かな自然を背景にしたり、規模や宗派だけではない様々な特色があります。
お住まいの地域・ご実家の近隣などで、どんな霊園があるかご覧になってはいかがでしょうか?

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加