葬儀の流れについて知りたい!葬儀の日にち決めが重要

葬儀の会場と入口装飾


「葬儀」は、多くの人にとって極めて特別なものです。「葬儀に慣れている」と答えられる人は、そう多くはないでしょう。また、大切な人が亡くなった状態で行うものですから、当然動揺もします。
ただ、事前に「葬儀はどのような流れで行われるのか」を知っておくことで、不安は軽減されるでしょう。

ここでは、葬儀の流れや葬儀に至るまでの話し合いの大切さ、そして参列者になったときのマナーなどについて見ていきます。

葬儀の流れ

まず、葬儀の流れについて見ていきましょう。ここでは、

一般的な想定

  • 病気で入院中に病院で亡くなった
  • 通夜は逝去の翌日に行う
  • 亡くなった当日は家に安置する
  • 葬儀会社はすでに決めている
  • 喪主は、故人の長男が務める
  • 仏式の葬儀をする
  • 打ち合わせ後、葬儀式場(宿泊施設を兼ねる)で通夜~葬式・告別式を行う

という、一般的な葬儀を想定しています。その場合の流れはこちらになります。

葬儀の流れ

  1. 逝去
  2. 死亡診断書の発行、葬儀会社への連絡、親族への連絡
  3. 自宅に故人をお連れする
  4. 打ち合わせ、参列者への連絡など
  5. 翌日、葬儀式場に移動
  6. 受付開始、通夜
  7. 通夜振る舞い
  8. 翌日、葬式・告別式
  9. 出棺
  10. 火葬
  11. 式場に帰ってくる
  12. 法要
  13. 精進落とし

骨葬について

ここからは、特に注意したい項目、特別な項目について取り上げます。

ここではごく一般的な流れについて紹介していますが、地方によっては、葬式・告別式の前に火葬がなされることがあります。

この場合は、通夜→火葬→葬式・告別式という順番になります。通常、葬式・告別式のときは棺の中にいる故人とお別れをしますが、このかたちの場合は葬式・告別式のときには骨壺になったお骨を祀ることになります。

また、これにもバリエーションがあります。通夜の前にすでに火葬を行うケースもあるのです。
この場合、火葬→通夜→葬式・告別式という順番になります。
このようなかたちは、どちらも「骨葬」と呼ばれています。

  • ご遺体の損傷が激しい、もしくは亡くなってから時間が経っている
  • 初めに密葬や家族葬を行った後で、改めて社葬などを行う
  • 本人は都心部に住んでいたが葬儀は地元で行いたいなどの事情がある

などのケースのときは、骨葬をメインとはしていない地方であっても、このようなかたちをとることもあります。

ただ、骨葬を行う場合も、死後24時間以内に火葬をすることはできません。そのため、必然的に火葬は翌日以降になります。

法要について

「法要」についても見ていきましょう。
法要とは本来は、葬儀をしてしばらく経ってから行われるものです。しかし現在は初七日法要までは当日に行ってしまうことが多いといえます。

これは「繰り上げ初七日(火葬の後に行う)と「繰り込み初七日(火葬の前に行う)に大別されますが、どちらのかたちをとるか、というのは葬儀会社の提案内容によっても変わってくるようです。

現在は昔とは異なり、多くの人が地元を離れ、ほかのところで働くようになっています。

そのため、「通夜や葬式・告別式で忌引きをもらったのに、その1週間後にさらに休みをとるのは難しい」という事情もあり、初七日法要までは当日に行われるようになったという背景があります。ちなみに、北海道では昔からこのかたちが一般的であったといわれています。

精進落とし

忌中には通常、生臭(肉や魚)を食べません。かつては四十九日があけるまでは生臭を避けていました。しかし現在では1か月以上もの期間、生臭を避けて生活することは現実的ではありません。

そのため、法要の後には「精進落とし」の席が設けられ、そこからは生臭を食べてもよい、と考えるケースが非常に増えています。

ちなみに、この精進落としのときに生臭を使うかどうかは、葬儀会社や地方、家庭によって考え方が分かれます。
「精進落とし」ということで肉や魚を出すとするところもありますが、仏事の一種ですから「このときまで肉や魚を割ける」というところもあります。

このあたりは非常に考え方に差が出るので、「肉や魚を避けてほしい」あるいは「肉や魚を入れてほしい」という明確な希望があるのであれば、葬儀会社に伝えておくことをお勧めします。

なお、この考え方にのっとれば、通夜振る舞いのときはまだ「忌中」にあるわけですから、生臭は避けるべきということになります。しかしこれも現在では考え方が変わってきています。

もちろん「生臭は一切出さない、精進料理にする」という場合もありますが、「生臭が入っていても構わない、むしろ希望する」という場合もあります。このあたりは遺族や故人の希望が優先されますから、精進落としの料理と合わせて、希望を伝えておくとよいでしょう。

また、ここでは「精進落とし」と言っていますが、浄土真宗においては「お斎(おとき)」とします。また、神道でのお式の場合は、「直会(なおらい)」といいます。ただ、葬儀会社によっては、「どの宗旨のお式であっても、『お斎』とし、それを行う部屋を『お斎室』とする」というところもあります。

通夜と葬式・告別式の違い

ここからは、「通夜」「葬式・告別式」の違いについて取り上げます。

通夜

夜に行われる儀式。多くの場合、葬式・告別式の前日に行われる。

葬式・告別式

通夜の翌日に行われるもの。特に「葬式」は、宗教的儀式も無宗教葬のものも含む言い方で、「告別式」は宗教的な儀式を含まないものを指す。ただ、まとめて述べられることも多い

もっともこれは、一つの解釈にすぎません。「通夜」はどこも同じ意味で使っていますが、「葬式」「葬儀」の使い分けに関しては業者ごとでその解釈が分かれます。このため、「どんな意味なのか分からない」ということであれば、自分がお願いする葬儀会社に確認するとよいでしょう。

葬儀の日程を決定するためのポイント

葬儀の流れを決定するための土台となるのが、「そもそも葬儀をいつ行うか」という点です。

基本的には遺族の希望を優先して行われますが、

  • 寺院(菩提寺)の予定
  • 火葬場の休みの状況
  • 葬儀式場の空き状況

によって左右されることがあります。お盆の時期には菩提寺の都合がつかず、年末年始は火葬場が休みで……ということもあるでしょう。

また、小さい葬儀式場(特に都心部)の場合は、「希望した日がすでに埋まっている」という可能性があります。このような場合は日時を調整しなければなりません。

ただ、葬儀会社に相談をすれば、次善策を含め、なんらかの回答がもらえるはずです。

遺族・親族側でも、「葬儀を挙げたい日の希望」を決めておくとよいでしょう。
六曜(暦を6つに分けて、それぞれに意味を持たせる考え方。葬儀の場合は、「友を引いて連れていく」という意味を持つ「友引」の日が避けられる傾向にあります。

もっともこの考え方は、本来仏教の考えではありません。また、3,000円前後の「友引人形」を入れて、人間の代わりにするという考え方もある)を気にする人がいれば、その気持ちに配慮するとよいでしょう。

また、「絶対に来てほしい」と考えている人が遠方にいるのであれば、その人が通夜~葬式・告別式に参列できるだけの時間(主に、来るまでにかかる所要時間)を考えて日付を設定しなければなりません。

一般的にはこのようなことを基準として日程を決めていきます。
ただ、特殊なかたちの葬儀(特定のレストランのシェフに出向をお願いする、社葬を行うことになっているなど)を行う場合は、打ち合わせなどに時間がかかることもあります。
この場合は、「事前の準備」が非常に重要になってきます。

事前に家族と話し合っておきたいこと

葬儀のときには、決めなければならないことがたくさんあります。

事前に確認しておきたいしたいポイント

  • どこまで、だれに連絡をするべきか
  • どんなかたちの葬儀にするのか
  • どんな葬儀会社に依頼をしておくのか
  • 音楽や遺影はどうする?
  • 食事はどのようにすればいいのか
  • 引き出物はどうする
  • 会場はどこにする?

ほかにもいろいろと決めなければならないことがあります。

ただ、そのなかでも、事前に決めておいた方がよいのは、「依頼する葬儀会社」「だれに連絡をするのか」「どんなかたちの葬儀にするのか」の3点でしょう。

もう少し絞るのであれば、「依頼する葬儀会社」「だれに連絡をするのか」の2点になります。

これには明確な理由があります。

葬儀会社を事前に検討しておくことで、「どの葬儀会社が良いか」を比較検討しやすくなります。現在はよく「葬儀会社で相見積もりをとって、理想的なところを選ぶようにする」と言われていますし、これはある意味では真実です。

しかしこれができるのは、あくまで、「事前準備をしていたとき」の話です。一切検討をしていない状態で家族が亡くなった場合、打ち合わせや見積もりを出してもらうのは、時間的に相当厳しいといえるでしょう。そのため、慌ただしく決めることになります。

しかし事前にいくつかの葬儀会社から相見積もりをとっていれば、そのなかからベストの選択肢を選び取ることができます。また、それぞれの会社の対応を知っておけば、より接客が良かったところで式を挙げられるというメリットもあります。

「葬儀」は非常に特別で、デリケートなものです。対応が悪い葬儀会社にあたると、文字通り一生引きずることになりかねません。通夜の席での対応を、10年以上経っても忘れられないという人もいるほどです。

もちろん突発的なトラブルを完全に避けることはできませんが、それでも、事前に打ち合わせをして業者を定めておくことで、リスクは大幅に減らすことができます。

もう一点、絶対にやっておきたいのが「どこまで、だれに連絡すべきか」を明確にすることです。

私たちは、同居する家族の人間関係や交友関係に対して、意外なほどに無知であるものです。親の交友関係のすべてを把握している、という人はいないでしょう。

親は親しく付き合っていたが、喪主である子どもとはほとんど付き合いがなかったという「親戚」もいるでしょうし、親が個人的に仲良く付き合っていた友人の電話番号を子どもが把握していないということもよくあります。
このため、「連絡先のリスト」を作っておくことは非常に重要です。

この作業は、家族が手伝うことはできるものの、基本的には本人にしかできません。終活の一つのなかでももっとも重要なことですから、親を促し、リストを作っておいてもらうとよいでしょう。

ここまでやっておけば、後のことは、亡くなった後でもなんとか決めていくことができます。ただ、「その人らしい送り方」をしたい(してほしい)ということであれば、事前にどのような葬儀のかたちがよいかを話し合っておくとよいでしょう。

花に包まれた葬儀、好きな音楽が流れる葬儀、自分が愛した自宅で行う葬儀、あるいは親族のだれも呼ばずにひっそりと行う葬儀……。これは、まさに「人生最後の選択肢」になるものですから、きちんと実現したいものです。

葬儀会社を決めてから葬儀のかたちを決めることはもちろんできますが、「自宅で行いたい」「特別なかたちの葬儀にしたい」という確固たる希望があるのであれば、「それができる葬儀会社を選ぶ」という方法をとってもよいでしょう。

参列者が知っておきたいこと

ここからは、「参列者」としての立場から見ていきましょう。

通夜と葬式・告別式はどちらを優先すべき?

通夜と葬式・告別式、これのうちのどちらを優先すべきか、という話はたびたび出てきます。

もともと、通夜は「故人と特に親しかった人が出るもの」といった意味を持っていました。対して葬式・告別式の場合は、だれが出てもよいものだとされていました。

このような考えにのっとれば、本来は一般的な参列者は葬式・告別式の方に出るべきだといえるでしょう。特に、いわゆる義理の関係であるのならばなおさらです。

しかし、かつては夜通し行われていた通夜が、現在のように17時~21時台に行われるようになった(昔はこれを「半通夜・はんつや」としていたが、現在は「通夜」とだけ言った場合もこちらを指すことが多い)ように、このような考え方は時代とともに変化していきました。

現在では、「出やすい方に出るかたちで構わない。そして、葬式・告別式は多くの場合昼間に行われるため、出やすいのは夜に行われる通夜の方である。そのため、故人や遺族との親交度の違いによらず、だれでも通夜に出席してもよい」と考えられるようになりました。

現在はこのような考え方が一般的であるため、仕事が終わってからでも駆けつけられる通夜にだけ参加して、葬式・告別式には参加しないというかたちでも構いません。

また逆に、「開催地は大阪、自分が住んでいるのは北海道。連絡を受け取ったのは23時で、翌日の17時から始まる通夜に参加するのは時間的に厳しい」というような場合は、翌々日に行われる葬式・告別式に参加しても構いません。
このあたりは、自分自身のスケジュールの空き状況で判断して構いません。

なお、両日ともに行く場合は、不祝儀は片方(多くの場合は通夜でしょう)にだけ持って行くかたちで構いません。

葬儀に参列するときの身だしなみ

葬儀に参加するときの身だしなみに関しては、実は資料ごとで多少の違いがあります。

ただ、一般的には、

  • 男性はブラックもしくはダークのスーツを着用する。ネクタイと靴下は黒
  • 女性の場合はブラックもしくはダークのアンサンブルやスーツ、ワンピースなどを着用。ストッキングは原則として黒
  • 子どもは、制服があるならば制服。なお場合は黒やグレーの地味な服。乳幼児は、派手すぎる色でなければ構わない

と考えられています。なお、この装いは「通夜」のものですが、葬式・告別式でもこの格好でも良いとする説があります。ただ、「葬式・告別式の場合は準備する期間があるので、グレーなどではなく、黒のものがよい」と考える向きもあります。

葬儀の席では、肌を見せることは望ましくありません。夏でも長袖~五分丈までの長さがあるものにとどめます。また、アクセサリーは原則として着けません。容認されるアクセサリーは以下だけです。

  • 真珠を使ったネクタイピン
  • 真珠を使った一連のネックレス
  • 結婚指輪
  • 髪の毛をまとめ上げるための、黒色のバレッタなど(ヘアアクセサリー)

このなかでも、「ネクタイピン」「ネックレス」「指輪」は「着けてもいいもの」であって「着けなければならないもの」ではない、という点を理解しておいてください。不安ならば着けない方がよいでしょう。

ヘアアクセサリーは、髪の毛が邪魔にならないようにするために必要なものです。光沢のない生地、キラキラ光るビジューなどが付いていない地味なものを選びましょう。

靴やカバンは、黒で金具の付いていないものを利用するのが正式です。
女性の化粧は薄化粧にしてください。ラメの入ったもの、グロスなどは使いません。

口紅は、ひくのであれば薄い色のものを。「あまりにも顔色が悪すぎて人に心配をかけてしまい、逆に迷惑になる」などの特段の事情がない限りは、チークを入れることも避けます。

葬儀に持っていくもの

葬儀に持っていくものもみていきましょう。

まず、不祝儀袋。宗教にあった封筒・表書き・水引を選びましょう。これに合わせてふくさ(袱紗)も用意します。ふくさは寒色系のものを選びますが、紫色ならば慶弔どちらでも使えて便利です。なお、「香典辞退」とある場合は持っていきません。

仏教のお式であるなら、数珠も持っていきます。実は、曹洞宗・浄土真宗・臨済宗……などによって数珠のかたちは違いますが、参列者の立場でそれが求められることはまずありません。

自分の手持ちの数珠で十分です。キリスト教や神式の葬儀の場合は使いませんが、「どんな宗教かわからない」という場合は、持っていくだけ持っていくとよいでしょう。使わないのであればカバンの中に入れておけばよいだけです。

ハンカチは、白もしくは黒のものを選ぶのが一番無難です。派手すぎる色でなければよいとされていますが、基本的にはこの2色のうちのどちらかを選ぶとよいでしょう。
デザインは、ワンポイントやレースのついたものまでならば許容されます。

この記事のまとめ

葬儀は、逝去~連絡~通夜~葬式・告別式~法要~精進落としと続きます。さまざまなことを決めなければなりませんが、そのなかでもっとも大切な土台となるのは、「いつ行うか」です。

確認したいポイント

  • 寺院の都合
  • 葬儀式場の空き状況
  • 火葬場の休館日
  • 六曜
  • 親戚の交通事情

などを考えて選びましょう。また、事前に「どこの葬儀会社を使うか」「だれに連絡すべきか」「どんな葬儀のかたちが希望か」をとりまとめておくと、スムーズに決定していけます。

参列者として参加する場合、通夜に参加しても葬式・告別式に参加しても構いません。一般的には、参加しやすいのは通夜でしょう。ブラックスーツやダークスーツを着ていきます。

アクセサリーは原則として使いません。ただし、髪の毛が長い場合は、必要に応じて地味なヘアアクセサリーでまとめます。また、女性は薄化粧にしましょう。

持っていくものは、まずは不祝儀袋。ふくさに包んで持っていきます。数珠は仏教のお式の場合は求められますが、神式やキリスト教のお式の場合は使いません。

ハンカチは、原則としては黒もしくは白のものを選びます。レースや控えめなワンポイントなどは許容されますが、無地のものを選ぶのがもっとも無難だといえるでしょう。

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