実例あり!老後の貯金がない時の4つの対処法や困った時の相談先を紹介

【老後 貯金ない】アイキャッチ画像

今までの常識が通用しない時代が近づいてきました。

終身雇用制度はなくなり、国は年金の支給年齢を徐々に引き上げていくことでしょう。今までは貯金がなくても多額の退職金と公的年金で生きていくことができましたが、超高齢化社会の現代ではそうはいきません。

不安の原因の多くは対策方法が漠然としていることにあります。この記事を読むことで、自分のライフプランを見直すきっかけにつながり、具体的な行動へと移すことが出来ます。

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この記事の目次

  1. 【はじめに確認】年金総額と老後に必要なお金の差
  2. 安心した老後生活を送るために!老後の貯金がない時の4つの対処法
  3. 3つの事例で紹介!困っていた人の悩みポイントと解決法
  4. 【子どもと要相談】いざという時に利用できる制度
  5. どうしたらいいか分からない!そんな時はお金のプロに相談しよう
  6. iDeCo(個人型確定拠出年金)を利用する
  7. まとめ

【はじめに確認】年金総額と老後に必要なお金の差

お金 電卓

昨年、金融庁が「多くの人の老後資金が2000万円不足する」と発表して話題になりました。人生100年時代に備えて老後の資金を自分でも準備してくださいねという論旨です。

つまり、「収入18万円−生活費23.5万円=−5.5万円(不足額)」「-5.5万円(不足額)×生存年数30年=−1980万円」に備えましょうということです。 

あくまで平均額ですが、受給できる年金総額(可処分所得)は月額約18万円が30年間で6480万円となり、老後に必要とされている生活費は月額約23.5万円が30年間で8460万円となります。

このことから、毎月5.5万円が赤字となるので、老後に備えて2000万円準備しておくことが推奨されています。

しかし老後に備えて2000万円を準備することが正解とは限りません。調査の結果はあくまで平均額で、収入と支出は人によって異なるからです。収入は公的年金だけでなく、個人年金や不動産の賃貸収入等が含まれています。支出についても人それぞれのお金の使い方があるため、平均額はあくまで参考程度として割り切ることをおすすめです。

参照:「家計調査報告:P28.高齢夫婦無職世帯の家計収支-2017 

老後資金について詳しく知りたい人は、こちらの記事もご覧ください。

安心した老後生活を送るために!老後の貯金がない時の4つの対処法

老人が相談している

仮にあなたが50代で、老後の貯金が十分なくても短期間で老後の貯金を準備する4つの方法があります。できるだけ資金を減らすことなく、着実に老後の貯金を準備することを意識しましょう。

収入と支出を見直す

最も大切なことは現在の収入と支出を把握し見直すことです。

いま自分が得ている収入に対して、「どんなことに」「いくら」お金を使っているかを知らないと、現状の課題を見つけることが難しいからです。自分の課題を知ることで、これからどのように行動すればよいかが明確になります。

まずは自分の年齢と収入支出(家賃や住宅ローン、食費、通信費などできるだけ詳しく)を紙に書き出しましょう。

現在の収入と支出を書き出した後に見直すべき支出は以下2つです。

  • 固定費
  • 流動費

まずは固定費を確認しましょう。住宅ローンや保険のような固定費は一旦契約を済ませると放っておく人が非常に多いです。

しかし何年か経つと金利や保険の内容に変化があるかもしれません。毎月の固定費を削減できるかもしれいないため、定期的な見直しをおすすめします。

続いて流動費を見てみましょう。食費やレジャー費等は毎月バラつきがあるため改善が難しいと思っている人も多いようです。ですが、これからの生活を考えるうえで意識しておきたい支出の1つです。

収入や支出を見直すうえで、年に1度の旅行など、自分が大切だと感じているものを削ってまで支出を減らす必要はありません。

ただし、生活のレベルを落とせないことが原因で老後に破産してしまう人もいるので注意が必要です。

定年退職後も働く

人生100年時代に突入し、今後定年退職せずに働き続けるという選択肢が一般的になることでしょう。

「高年齢者の雇用状況」によると、約74%の企業が65歳以上まで働けると回答しており、約21%の企業が70歳以上まで働けると回答しています。65歳で定年退職としている会社は全体の約15%しかありませんでした。

また厚生労働省の「定年制、継続雇用制度の状況」によると、退職せずに継続雇用を希望した人の割合は75.6%でした。約7割の人が定年後も働き続けることを選んでいるので、抵抗を感じる必要はありません。

定年後の働き先については、ハローワークを利用した人が22.5%、家族や知人からの紹介が14.7%、会社に直接問い合わせをした人が15.3%となっています。再雇用をするメリットとして、経験や技術を豊富に持った即戦力を確保できることや、若手人材の教育や成長につながるとして積極的にシニア採用をしている企業が増えています。

参照:「厚生労働省:高年齢者の雇用状況-2017年- 

年金の繰り上げ受給をする 

どうしても老後の生活費用が確保できない場合は、年金の繰上げ受給を行うことも候補に入れる必要があります。 繰上げ受給を行うことにより、65歳よりも早く年金を受給することができます。

公的年金は原則として65歳から受け取ることができますが、繰上げ申請を行うことにより60歳から65歳になるまでの間でも受け取ることが可能です。

ただし年金額は、繰上げ申請をした月ごとに0.5%の金額が減額され、その減額率は一生変わらないので注意が必要です。受給を1年繰上げた場合は6%、5年繰上げた場合は30%が生涯減額されます。

請求時の年齢減額率受給額(年)受給額(月)
60歳30%546,070円45,500円
61歳24%592,876円49,400円
62歳18%639,682円53,300円
63歳12%686,488円57,200円
64歳6%733,294円61,100円
65歳0%780,100円65,000円

※令和2年4月を基準として、40年間年金保険料を納付したとする

老齢基礎年金を通常どおりに65歳から受給した場合は、毎年780,100円(月々約65,000円)を受給することが可能です。繰上げ申請を行い60歳から受給した場合は減額され、毎年546,070円(月々約45,500円)を受給することになります。

資金に余裕があるなら年金の繰り下げ受給をするという選択肢も

 一方でもし資金に余裕があるなら、65歳で年金を請求せずに66歳以降70歳までの間で繰下げて受け取ることが可能です

繰下げ受給は繰上げ受給とは異なり、繰下げ受給の申請をした月ごとに0.7%の金額が増額され、受給を1年繰下げた場合は8.4%(0.7%×12ヶ月)、5年繰下げた場合は42%(8.4%×5年)が生涯増額されます。

請求時の年齢減額率受給額(年)受給額(月)
65歳0%780,100円65,000円
66歳8.4%845,628円70,400円
67歳16.8%911,157円75,900円
68歳25.2%976,685円81,300円
69歳33.6%1,042,214円86,800円
70歳42%1,107,742円92,300円

※令和2年4月を基準として、40年間年金保険料を納付したとする

繰下げ受給の申請を行い70歳から受給した場合は増額され、毎年1,107,742円(月々約92,300円)を受給することができます。

資産運用を行う

老後に向けて資産運用を行う場合は、時間をかけてコツコツと運用しましょう。投資の原則は「長期」「積立て」「分散」です。資産運用のメリットは、長い時間をかけて資産を運用することで、景気の影響受けにくく、資産価値を平均化することができることです。

後に資金を急いで準備することはおすすめできません。資産運用に失敗してしまうと今後挽回をすることが難しくなる可能性があるからです。

貯金ではなく投資で老後資金を準備するなら、個人向け国債で手堅く運用するか、つみたてNISAを活用した投資がおすすめです。この2つなら大きく儲けることはありませんが、大きく損失を出す恐れが少ないからです。

個人向け国債で運用する

まずおすすめするのは、個人向け国債です。

国が毎月発行している国債を購入することで、購入金額に応じた利子を受け取ることができます。購入するものは、変動金利型10年満期を選ぶとよいでしょう。こちらは、半年ごとに適用利率が変わる(基準金利×0.66%)特徴があるため、金利が上昇した場合の物価上昇リスクに備えることができます。 

投資経験がない人でも始めやすい理由として、定期預金と比較すると個人向け国債の方が高金利であることや、満期を迎える前に国債を売却したとしても元本割れを起こさないことが挙げられます。 

つみたてNISAで運用する

次におすすめするのは、つみたてNISAを活用した投資です。

つみたてNISAとは、年間120万円まで対象の投資商品を購入した場合に生じた利益について税金がかからない制度です

対象の投資商品は、「長期」「積立」「分散」に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されているため、投資初心者でも始めやすい仕組みとなっています。

投資対象の商品がたくさんあるので、どれを選べばいいか分からないと思うかもしれませんが、基本的には「インデックスファンド」をおすすめします。 

投資信託は大きく分けて「インデックス型」と「アクティブ型」の2種類に分けることができます。「インデックス型」とは景気の波に沿った運用を目指す手法で、「アクティブ型」とは景気の波を上回る運用を目指す手法のことをいいます。景気の波とは日本では日経平均株価、米国ではダウ工業株30種平均をいいます。

一見するとアクティブ型のほうが運用成績が良さそうに見えるのですが、インデックスファンドを長期間に渡って運用すると、アクティブ型を上回るこが研究でわかっています。運用期間が長ければ長いほど景気の影響を平均化できるので、10年以上を目安に運用するとよいでしょう。

投資はあくまで自己責任ですが、1つの銘柄に集中して投資するよりは、複数銘柄に投資しているファンドを購入するほうが損をする確率がグッと低くなります。

3つの事例で紹介!困っていた人の悩みポイントと解決法

悩んでいる夫婦

ここからは、FPに相談をしたことでお悩みを解決できた人の「困っていたこと」と「具体的なアドバイスと解決方法」を3つの事例でご紹介します。 

老後の貯金がなくて困っています。どうすれば作れますか?

直面していた課題:ここ数年で老後の貯金を始めましたが、どうも間に合いそうにありません。雇用継続制度があるので70歳まで働きたいと考えています。どのように準備すればいいでしょうか。妻のためにある程度の生活費を残してやりたいと考えています。 

50代会社員Aさんからの相談です。

家族構成妻:42歳(専業主婦)
年齢50
職業会社員
持ち家一戸建て
収入月額合計42万円
給与(手取り):42万円
ボーナスの収入(年間)手取り:70万円

支出:月額合計42万円

  • 住宅ローン:12.5万円
  • 食費:5万円
  • 水道光熱費:2.5万円
  • こづかい:6万円
  • 交際費・娯楽費:3万円
  • 保険料:3.5万円
  • 雑費:3.5万円
  • 貯金:4万円
  • 株式(持株会):2万円 

貯金:350万円

  • 通常貯金:50万円
  • 定額貯金:100万円
  • 個人向け国債:100万円
  • 株式(持株会):100万円 

住宅ローンの内容

  • 20年返済(完済65歳)
  • 建築費用:3000万円
  • 借入額:2400万円
  • 金利:2.0%(5年固定)

FPからのアドバイス・解決方法

退職金の有無にもよりますが、まだ15年あるので悲観することはなさそうです。老後資金がいくら必要かは人それぞれのところがありいくらとは言えませんが、一般的には毎月5.5万円の不足を貯金で補うという考え方が主流です。 

70歳まで継続雇用を考えられているAさんは老後5年間については生活費の心配がなさそうです。では70歳で退職したあと、奥さまが62歳から女性の平均余命である87歳まで生活されると仮定した場合に必要な金額を計算しました。すると、1782万円(5.5万円×12月×25)が貯金の目標金額となります。

仮にAさんが65歳まで現状のまま貯金を続けるとした場合、1,080万円(貯金4万円+持株会2万円=6万円×15年間)となり、現在の貯金額350万円と合計すると1430万円が準備できることになります。そこに退職金を加えると目標の老後資金が準備できます。

あとは「年に1度旅行に行きたい」「住宅をバリアフリーにしたい」等の夢プランに合わせて老後資金を考えていきましょう。毎月の食費や雑費を1万円貯金に回すことで15年後に180万円を準備することができます。

ご夫婦で協力して支出を減らすことも、夢プランのためなら頑張れるものです。ただし、おこづかいを減らすことはトラブルの基になるので、他の支出を調整してくださいね。

老後のために住宅ローンを繰上げ返済すべき?

直面していた課題:老後のことを考えると、貯金を優先すべきか住宅ローンの繰上げ返済を優先すべきか悩んでいます。

40代公務員Bさんからの相談です。 

家族構成妻:40歳(専業主婦)
子ども:14歳、10
年齢44
職業公務員
持ち家一戸建て 
収入月額合計33万円
給与(手取り):31万円
児童手当:2万円 
ボーナスの収入(年間)手取り:160万円 

支出:月額合計33万円

  • 住宅ローン・住居費:8.5万円
  • 食費:5万円
  • 水道光熱費:2万円
  • 車両費:3万円
  • 教育費:2万円
  • 家族のこづかい:4万円
  • 交際費・娯楽費:1万円
  • 保険料:4万円(貯蓄型保険含む)
  • 雑費:1.5万円
  • 貯金2万円

貯金:220万円

  • 通常貯金:20万円
  • 定額貯金:200万円 

住宅ローンの内容

  • 35年返済(完済70歳)
  • 建築費用:2800万円
  • 借入額:2600万円
  • 金利:2.0%(5年固定)
  • 毎月の返済額:8.5万円

FPからのアドバイス・解決方法

結論から申し上げますと、住宅ローンの返済を優先すべきです。正直なところ40代にしては貯金が少ない印象ですが、退職金などでカバーできるなら貯金を急ぐ必要はないと感じました。

一方で住宅ローンの返済はできれば65歳までに終えておきたいところです。定年が延長される可能性や年金の支給が遅くなる可能性もありますが、ボーナスに手を付けることなく家計のやりくりできているようなので、住宅ローンの繰上げ返済(期間短縮型)をすることで、65歳までに返済を終えてしまうことをご提案します。 

老後資金が少ないので不安です

直面していた課題:自営業をしていますが、退職金や厚生年金がないので不安です。どのぐらい年金がもらえるのでしょうか。また年金の足しになる方法があれば教えて下さい。

50代自営業のCさんからのご相談です。

家族構成妻:45歳(専業主婦)
子ども:26歳、22
年齢50
職業自営業
持ち家一戸建て
収入月額合計80万円
給与(手取り):80万円

支出:月額合計80万円

  • 住宅ローン・住居費:10万円
  • 食費:6万円
  • 水道光熱費:2万円
  • 車両費:3万円
  • 通信費:1万円
  • 家族のこづかい:7万円
  • 交際費・娯楽費:5万円
  • 保険料:3万円
  • 雑費:3万円
  • 貯金:5万円
  • 定額貯金:35万円

貯金:3600万円

  • 通常貯金:100万円
  • 定額貯金:2000万円
  • 個人向け国債:1500万円

住宅ローンの内容

  • 35年返済(完済65歳)
  • 建築費用:3000万円
  • 借入額:2700万円
  • 金利:2.0%(5年固定)
  • 毎月の返済額:6.5万円

FPからのアドバイス・解決方法

事業が成功してそれなりの収入があるCさんはきちんと貯金をされていますが、これで老後の資金が足りるか不安だそうです。

自営業の場合は、夫婦で国民年金を40年間きちんと納付していても13万円ほどしか受給できないので、年金の上乗せ部分があると安心できます。Cさんの場合は、自営業でも利用できる制度を活用されていないので、国民年金基金を利用されるとよいでしょう。

20歳以上60歳未満の自営業者なら、国民年金基金に加入することができます。会社員の厚生年金のように年金の上乗せ部分として利用できるためおすすめです。拠出する掛金を決めた時点で将来受け取ることができる年金額が確定するため、資金計画が立てやすいことが特徴です。

Cさんが受給できる年金額を13万円と仮定した場合、一般的な老後の生活費23万円に対して毎月10万円が不足します。夫婦で30年間老後の生活をすると仮定した場合、3600万円を自分で準備する必要があります。現在3,600万円の貯蓄があるので大きな問題はありませんが、住宅ローンの残債があることを考慮した場合、もう少し老後資金を上乗せしたところです。

国民年金基金は毎月68,000円を上限に掛金を納付することができるので、少なくとも住宅ローンの残債(あと1000万円ほどでしょうか)を差し引いた金額が準備できるように設定するとよいかもしれません。現在50歳の場合国民年金基金シミュレーションによると、これから毎月63,525円を支払うと85歳までに8,476,000円を受給することができるようです。住宅ローンの繰上げ返済と国民年金基金の拠出を併用するとよいでしょう。

【子どもと要相談】いざという時に利用できる制度

どうしても生活に苦労する場合は、国の制度を利用するとよいでしょう。

子供の扶養に入る

65歳未満で年金収入が108万円以下、もしくは65歳以上75歳未満で年金収入が158万円以下なら子供の扶養に入ることをおすすめします。そうすることで、健康保険料の負担が全額免除されるからです。なお子供が負担する保険料が増えることはありません。

また自身が扶養に入ることで、子供には扶養控除(老人扶養親族)が適用されるため、節税効果もあります。今まで自分が育ててきた立場として、子供の扶養に入ることは抵抗があるかもしれませんが、扶養に入ることで少なからずメリットがありますので、ご検討ください。

生活保護を受ける

生活保護は、健康で文化的な最低限度の生活を保障することを目的とした制度です。

原則として、預貯金や所有している資産等を売却する必要があることや、車を所有することが認められていないため、生活に制限が生じます。

  • 現在の年金だけでは生活できない
  • 働きたくても働ける状態ではない
  • 親族から援助を受けることができない
上記の条件に当てはまる場合は、生活保護を利用することが出来ます。ただし生活に制限が生じるため、最後の手段として考えましょう

どうしたらいいか分からない!そんな時はお金のプロに相談しよう

「難しいことを考えると頭が痛くなる」「お金のことはややこしくてよく分からない」そんなときは、お金のプロに相談してはいかがでしょうか。 

ファイナンシャル・プランナー(以下FPという)は、相談者の夢をかなえる資金計画の専門家です。くらしとお金に関する幅広い知識があるので、相談者の立場に立った適切なアドバイスや資産設計を行うことができます。

FPに相談することで、今まで気づかなかったお金の価値観に気づくことができるので、パートナーとのトラブルが解決することや、将来に対する考え方が一致することがあります。お金の悩みはどんな場面でも存在します。その悩みを具体化することで、漠然とした不安が課題へと変化します。

自分たちで解決できなかった問題をお金のプロと共有することで解決できるかもしれません。家計管理の方法や老後の生活設計、年金や税金の仕組みなどの分野でFPはあなたの力になります。

iDeCo(個人型確定拠出年金)を利用する

老後までまだ余裕がある人は、iDeCoを利用するとよいでしょう。iDeCoとは「個人型確定拠出年金」の愛称で、公的年金の上乗せ部分として利用できる制度です。 

20歳以上60歳未満の人で公的年金に加入していればiDeCoを始めることができます。拠出した掛金の全額が所得控除の対象になるので、節税効果があります。ただし一部の企業では企業型年金とiDeCoの併用が認められていません。iDeCoを始めたいと考えている人は、勤務先の総務または人事に確認してください。

国民年金基金と比較されることが多いiDeCoですが、大きな違いは掛け金を運用できるかどうかです。国民年金基金は掛金を納付する時点で将来の年金額が確定していますが、iDeCoは自分で運用先を指定できるので将来の年金額が運用成績に応じて変わります。

運用先は定期預金や保険、投資信託など豊富なラインナップが用意されているので、そのなかから自分の価値観に合ったものを選ぶとよいでしょう。資産を安全に増やしたい人は国債を中心に構成しているものや、インデックス型の株式ファンドがおすすめです。ただし株式型は、運用成果によって元本割れの可能性があるので注意してください。

まとめ

お金に関する悩みはたくさんありますが、老後の生活については終わりが見えないためどれだけ準備すればいいか分かりません。政府は目安として、2,000万円を自己資金として準備するように発表しましたが、その金額を準備することで安心した老後の生活が送れるかは誰にもわかりません。

そこで私たちが老後のためにできる最も大切なことは、どんな風に生活したいかを明確にイメージすることです。年に1度の海外旅行や、孫へのお小遣いなど、イベントに応じた予算を設定することができるからです。自分の明確な夢プランがあるのなら、そのための資金計画が必要です。その過程でわからないことがあるなら、FPに相談して一緒に楽しい未来を描きましょう。楽しい未来を描くことが、豊かな老後を過ごすための第一歩になるはずです。

老後のお金・介護の基礎知識を解説