【お別れの会】アイキャッチ画像

葬儀のかたちが多様化している現在、「その人らしい葬儀」「家族が望む葬儀」が行えるように、さまざまな葬儀会社が手を尽くしています。

「お別れの会」もまた、葬儀会社が提供する葬儀のかたちのうちのひとつです。

定義づけがかなり難しいものですが、この「お別れの会」について取り上げていきましょう。

ふたつの意味での「お別れの会」

「お別れの会」の意味は、実は2つあります。「個人的な意味でのお別れの会」と、「非常に著名な人であったがゆえに、家族葬などの後にファンなどが参加できるお別れの会」です。

この2つは、同じ「お別れの会」でありながら、その規模も方向性も、そして目指すものもまったく違います。

ここではこの2つの違いを明確にしながら、それぞれのルールや考え方について解説していきます。

なお、前者も後者も実際の葬儀の場では単純に「お別れの会」とされますが、ここでは差別化するために、前者を「個人とのお別れの会」とし、後者を「著名人とのお別れの会」とします。

ちなみに、一般的な単語として、職場などを離れる場合に開かれる会なども「お別れの会」などと呼ばれることもありますが、ここではそのような意味では使用しません。

あくまで、葬儀用語として「お別れの会」という単語を使っていきます。

お別れの会と、一般的な葬儀との違い

まずは、「個人とのお別れの会」と「著名人とのお別れの会」に共通する事項から見ていきましょう。

「お別れの会」と「一般的な葬儀」の違いを見ていくことで、「お別れの会」の特性を取り上げていきます。

お別れの会と一般的な葬儀は、まったく異なるものです。

  • 開かれるまでの期間が違う
  • 不祝儀と会費の扱いが異なる
  • 自由度が高い

それぞれについて解説していきます。

開かれるまでの期間が違う

一般的な葬儀は、御逝去後遅くても1週間以内で行われるのが基本です(ただし、首都圏などでは、火葬場の都合がつかずに10日程度あけてから行われるケースも見られます)。

特段の事情がない限りは、ご遺体の保存状態のこともあり、ご逝去後3日以内に行われることが多いかと思われます。

しかしお別れの会の場合は、葬儀のように急いで行われる必要はありませんし、そのようにして行われることもありません。

お別れの会は、御逝去後2週間以上経ってから行われるものなのです。そのため、すでにそこには、「ご遺体」「生前の姿をとどめた故人」はいません。

お別れの会は、常に「葬儀の後」に行われるものなのです。

不祝儀と会費は会によって異なる

一般的な葬儀においては、不祝儀はほぼ必須です(ただし、ご遺族が「辞退」の意向を示している場合は除く)。

しかし、お別れ会の場合は、「個人のお別れ会か」「社葬か」「それとも著名人のお別れ会か」によって異なります。また、不祝儀ではなく、「会費」というかたちをとることもあります。

公的な性格と自由度の高さを併せ持つ

「お別れの会」は、葬儀以上に公的な性格が強いものです。

著名人のお別れの会の場合はその傾向が特に顕著なのですが、一般的な葬儀がうちうちで行われることもあるのに比べて、お別れの会は(規模の大小はあれ)「周りの人に対して、故人が逝去したことを伝えその死を悼む」という性質を持ちます。

また、個人とのお別れの会の場合でも著名人とのお別れの会であっても、無宗教で行われることが多いとされています(宗教的な儀式がNGというわけではありません)。

これは、「一般的な葬儀」をどのようにして見送ったかに関わりません。通夜~葬式・告別式は仏教の方式で送ったけれど、お別れ会のときは無宗教で行うこともあります。

自由度が非常に高く、葬儀会場だけでなく、ホテルなどでも行われます。

一般的な葬儀とは異なり、お別れ会を行う段階の場合では「遺骨」が遺族の手元にあることになります。

この「遺骨」についてはどのように扱われるのでしょうか。

これは葬儀会社や主催者側によって考え方が異なります。
「基本的に遺骨は必要としない」とする場合もあれば、「会場の都合でそもそも遺骨が持ち込めない。また、焼香もできない(特にホテルなどの場合)とする場合もあれば、「持ってきて、遺影と一緒に飾ると良い」とする説もあります。

これは、葬儀会社や主催者側の考えによるところもありますが、「お別れの会を行う場所」の都合も問われます。持ち込みたい場合は、必ず確認をしてください。

なお、「お別れの会」と「偲ぶ会」については、「この2つの間に明確な違いはない」とする説もありますが、「お別れの会は四十九日前までに行うもの。偲ぶ会はいつ行ってもよいもの」とする説もあります。

ただこれは言葉上の問題ですから、実際の運営においてはそれほど大きな問題になることはありません。

個人とのお別れの会と、著名人とのお別れの会の違い

個人とのお別れの会と著名人とのお別れの会は、共通する部分も多いものです。しかしこの2つの間には、大きな違いも見られます。

個人とのお別れの会でも、

  • 家族葬などの後に行われること
  • 葬儀が終わってしばらく経った後に行われること
  • 無宗教の葬送儀礼であるケースがよく見られること(ただし、宗教的な儀式を伴うのがいけないというわけではない)
  • 自由度が高いこと

上記の点が共通しています。

ただし、個人とのお別れの会の場合は招待された人が行くのが基本、とされるケースもあります。招待状などが基本的には必要とされない著名人とのお別れの会とは異なります。

また、その規模は著名人とのお別れの会に比べると、ずっと小規模です。
著名人とのお別れの会の場合は収納人数などの関係もあり大きなホールを確保する必要がありますが、個人とのお別れの会ではその必要はありません。

加えて、著名人(特に芸能人)とのお別れの会の場合、不祝儀は必要ありませんが、個人とのお別れの会では主催者・ご遺族が辞退の意向を示されない限りは不祝儀は必要です(個人とのお別れの会の場合は、「不祝儀」ではなく「会費」という名目が使われる場合もあります)。

個人とのお別れとしての「お別れの会」

個人を送る葬儀の場合に使われる「(個人との)お別れの会」は、実はその定義が非常にあいまいなものです。

ただ、一般的には、「人が亡くなった際には、家族葬で送った。その後に、改めて、ほかの人が参加するかたちで、お別れの場を設けたい」と考えて行われるのが一般的です。

この「個人とのお別れの会」は、死後2週間~2か月以内に行われるのが基本です。

個人とのお別れの会は、家族葬(極めて限られた範囲で葬儀を行い、火葬までを行う)の後に行われるものです。

また、個人とのお別れの会の場合は、喪主(喪家)が主催するケースばかりではなく、故人の友人などが代表となって行われるケースもあります。

著名人のお別れの会の場合は、「団体」が主催して行う場合も多く見られますが、個人とのお別れの会の場合は、喪主・喪家あるいは有志が集って行われるケースが比較的多く見られます。

開かれる理由はさまざまですが、「ゆっくりお別れができなかった」「友人知人が世界各国に散らばっており、お別れが難しかった人がいた」などのときは、特にこのお別れ会が大きな意味を持ってくるでしょう。

当たり前の話ではありますが、「自分は喪家の人間ではなく、故人の友人だった。友人同士で話し合って、個人とのお別れの会を開きたいという話になった」という場合は、必ず喪家側の意向を聞いてください。

個人とのお別れの会は、喪家の意志抜きには決して進めることができないものです。

特に、大切な遺影や遺骨を預かる・持ってきてもらう必要がある場合は注意が必要です。どの段階においても、喪家側との連携を密にして進めていきましょう。

個人とのお別れの会の流れ

「お別れの会」は、通夜~葬式・告別式とは異なり、非常に自由度が高いものです。

そのため、宗教的儀式を伴う通夜~葬式・告別式のときとは異なり、(ある程度葬儀会社などによって違いは見られるものの)画一化した「流れ」は存在しません。

喪主・喪家、あるいは個人とのお別れの会の主催者によって、自由に内容を組み立てることが可能です。

ただ、参考までに一例を述べておきます。

  1. 受付を行い、入場する
  2. 主催のあいさつが行われる
  3. 献花などを行う。宗教的儀式にのっとって行われるお別れの会の場合は、焼香などが行われる
  4. 黙祷
  5. 故人の思い出の紹介
  6. 弔問客からお別れの言葉などが読み上げられる
  7. 代表者(多くの場合は遺族が担当)があいさつし、閉会をする
  8. 食事の席が設けられる

「故人の思い出の紹介」と「黙祷」は、順番が入れ替わる場合もあります。
また、弔問客からのお別れの言葉の朗読は「絶対に行われる」というものでもありません。
加えて、食後などに全員での写真撮影が行われることもあります。

個人とのお別れの会の場合は参加人数が少ないこともあり、特に自由度が高いといえます。
しかし、「明確な流れ」がルール化されていないため、その「自由度の高さ」に主催者側や参加者側がとまどってしまうケースもあります。

主催者側になった場合は、葬儀会社(自分が友人の立場ならばご遺族とも)としっかり連絡を取り合い、滞りなく式を勧められるように調整していくことが求められます。

個人とのお別れの会を開催するタイミング

お別れの会は、葬儀が終わった2週間後から2か月後までに行われます。ただ、この「タイミング」は、葬儀会社によって考え方に多少の違いがみられます。

「1か月程度以内の間に行うのがよいのでは」とする声もありますし、「四十九日を目途に行うのが良いのではないか」とする説もあります。

また、一周忌が行われるタイミングに合わせて、個人とのお別れの会を行う場合もあります。どのような場合であっても、葬儀後2週間以内に行なわれるケースはそれほどありません。

いずれにしろ、個人とのお別れの会は特に「遺族の気持ち」が反映されやすいものですし、また反映されるべきものです。

自分たちが遺族側でありかつ主催者側であるのならばある程度気持ちが落ち着いてから行った方がよいでしょうし、自分たちが友人などの立場であり主催を行う立場であるのならばご遺族の気持ちを聞いてスケジュール調整をしていった方がよいでしょう。

個人とのお別れの会にかかる予算の決め方

個人とのお別れの会の予算は、「どれくらいの人を呼ぶのか」「会場をどこにするのか」によって異なります。

ただ、50人程度の人を呼び、かつホテルで行うのであれば、50万円~100万円程度の出費は覚悟しておくべきでしょう。
特に、料理が加えるのであれば、安くあげたとしても100万円程度の予算を組む必要があります。

また、これはあくまで一例です。
「案内状の作成を頼みたい」「故人を偲ぶための映像を付けてほしい」などのような希望があるのであれば、さらに金額はかさみます。特に映像の作成においては数万円単位でお金がかかることも珍しくありません。

なお、葬儀会社の多くは、この「個人とのお別れの会」にも対応しています。自分が遺族側でありかつ主催者側であるのなら、「故人の葬儀を行うときに手助けしてくれた葬儀会社」を使うのも手です。

彼らは故人のことをよく知っているでしょうから、「どのくらいの規模のお別れ会にしたらよいのか」「故人が大切にしていたものは何か」などのことも把握しています。

また、葬儀会社のなかには、お別れの会に特化した会館・会場を別に持っているところもあります。

もちろん、「頼んだ葬儀会社の対応に不満があったのでほかの葬儀会社に頼みたい。
お別れ会をするのは、『自分たちの求めるやり方で送り直したい』というのが理由でもある」といった場合はほかの葬儀会社を使うべきでしょう。

個人とのお別れの会に呼ぶ人の範囲

個人とのお別れの会に、どこまで・だれを呼ぶのかというのはかなり難しい問題です。
招待状を送るかたちで対応する場合もあれば、「特定の人だけでなく来ていただいた人全員を会場内に入れたい」と考える場合もあるでしょう。

ただ、「人数を読みやすい」「費用を読みやすい」という観点からいえば、前者の方がやりやすくはあると思われます。

後者の場合は、立食パーティーなどにするとよいでしょう。これならば、多少人数が増減しても、「席がない」「料理がまったくない」などの状態を避けることができます。

個人とのお別れの会に参加するときのマナー

個人とのお別れの会に参加する場合のマナーについて見ていきましょう。

服装は案内状にあわせる

案内状に、服装の指定があればその格好をしていきます。ただ、一般的には、個人とのお別れの会の席においては、いわゆる「平服」で伺うべきだと考えられています。

特に指定がない場合は、男性ならばスーツ、女性ならばワンピースを着用するとよいでしょう。落ち着いた色の服を選び、華美にはならないようにします。

男性のネクタイについては、「黒は使わない」とする説と「黒もしくは地味な色のネクタイ」とする説の両方があります。迷った場合は、どちらの説でもOKとされている「地味な色のネクタイ」を選ぶようにすると良いでしょう。靴下は黒を選ぶと無難です。

女性のストッキングは、黒いストッキングが望ましいでしょう。アクセサリーは、真珠などを選びます。また、ブラックオニキスなどを利用するのもよいでしょう。

また、案内状に特別に指定されていない限りは、「喪服」は避けます。喪服は葬儀の場面において着るべき服装であるため、個人とのお別れの会では着用しません。

「平服とは、普段着を指す言葉ではない」とはよく言われることですが、主催者の、あるいは遺族側の希望に沿った服装を選ぶことが望ましいといえます。

持ち物や香典について

無宗教でのお別れの会であるなら、数珠などは必要ありません。お花などを持ち込みたい場合は、事前に主催者に確認をとるようにしてください。

葬儀の場では供花や供物が出される場合もありますが、この場合同様「何かを持ち込みたい」ということであれば個人とのお別れの会でも主催者や会場に問い合わせた方が無難です。

小さなお菓子箱などならばともかく、「飾ること」を前提とした花などは、会場によっては受け入れにくいこともあるからです。

個人とのお別れの会の場合は、不祝儀を持参していった方が無難です。

金額は、10,000円~20,000円程度が無難でしょう。表書きは、一般的な葬儀と同じような表書きで構いません。「御花代」などと書くようにするとよいでしょう。

また、個人とのお別れの会の場合は「会費制」としているケースも多く見られます。この場合は、書かれている通りの会費を持っていくようにします。おつりが出ないようにしておくとスマートです。

著名人とのお別れの会とは異なり、個人とのお別れの会の場合は不祝儀や会費を持っていくのが基本だということを抑えておきましょう。

ただし、一般的な葬儀と同じく、個人とのお別れの会でも「香典(不祝儀)辞退」と案内状にあるのであれば、それに従うようにします。この場合は不祝儀は持参する必要はありません。

著名人のお別れとしての「お別れの会」

著名人とのお別れの会は、同じ「お別れの会」であっても個人とのお別れの会とは異なる性質を持ちます。

まず、著名人とのお別れの会の場合、規模が非常に大きくなります。
特に芸能関係の人の場合、「一般的な葬儀を開いたらたくさんの人が来るため家族がその対応に追われ、故人とゆっくりお別れをする時間がなくなる」という現実的な問題が生じます。

このため、「家族葬で行い、後日お別れの会を開く」などのようなやり方がとられるのが一般的です。

さて、著名人とのお別れの会を語るうえで、一つ欠かせないキーワードがあります。
それが、「社葬」です。

この「社葬」は、「著名人とのお別れの会」と深い関わりがあります。しかし社葬の場合、しばしば「著名人とのお別れの会」とは分けて論じられます。

社葬は、その名前の通り、会社が主体となって行う葬儀をいいます。

「著名人とのお別れの会」の場合、芸能関係や文化人を連想することが多いかと思われますが、社葬は一般的な企業が主体となって行います。

その会社において多大な功績を残した人や創立者、また殉職者などを対象として行うものであり、公的な性格が極めて強いものです。

「お別れ会」は一般的な葬儀に比べて堅苦しさがないのが特徴ですが、社葬の場合は主催者となる会社は会社の威信にかけてこれを行うことになりますし、参列者も会社を代表して参加することになります。

そのため、主催者側にも参列者側にも、時には「一般的な葬儀」以上の厳格さが求められます。

「社葬」と「会社によって行われるお別れ会」は、差別化が難しいものであることも事実です。

基本的には「社葬=会社が主体となって行われる葬儀であり、本葬である。この前に、家族で密葬をやっている」とされることが多く、宗教的儀式を含む葬送儀礼を指すことが多いかと思われます。

しかし現在では、「社葬=会社が主体となって行われる葬儀であり、その前に密葬もしている。ただ、名前は『お別れ会』とし、宗教的儀式を含まない」とするやり方もあります。

このため、社葬もまた「お別れの会」と記されることもあります。ただ、芸能人や文化人とのお別れ会とは意味合いが異なります。

このため、ここでは、分ける必要がある場合は「会社が行うお別れ会(社葬)」「著名人・芸能人とのお別れの会」と区別してお話ししていきます。

会社が行うお別れ会(社葬)の特徴

会社組織が音頭をとって行う葬儀のことをいいます。

会社が行う葬儀であるため、ご遺族は原則としてその費用を負担しません。

一般的な葬儀における施主は喪主ですが、社葬の場合は会社です。ただし、喪主は遺族代表というかたちであいさつなどを行うこともあります。

宗教的儀式を含む場合にせよ含まない場合にせよ、公的な性格が極めて強いものです。このため、会社が行うお別れ会(社葬)の場合は、対外的に「故人はこのような功績を残した」「残された次世代も、不安なく仕事を進めていける」ことをアピールする目的で行われることが非常に多いといえます。

社葬を行うべきかどうかは会議で決められることが多く、葬儀委員長も立てられます。準備期間も長く、費用もかかります。

大規模な葬儀になることが非常に多く、社外に対して訃報を出し、会社が行うお別れ会(社葬)をすることを告知します。

また、新聞などに広告を出すことも多いことでしょう。弔辞を誰にお願いするべきか、席はどのようにするかも細かく決めていかなければなりません。

逝去後1か月程度~四十九日程度を目安に行うのが基本です。参加者側には「業務の一環として出席すること」が求められることも多いため、基本的には平日の昼に行われます。

なおこれは、会社が行うお別れ会(社葬)を実施する場所がホテル(土日が繁忙期)であることも関係しているとされています。

会社が行うお別れ会(社葬)において特徴的なのは、「その業界、あるいは社会通念上多忙だと考えられる時期は避けて行われる」という点です。

このため、会社が行うお別れ会(社葬)は年末や年始、あるいはゴールデンウィーク付近に実施することは少なく、会社勤めの人が参加しやすい時期が選ばれます。

宗教的儀式を伴わない「お別れ会」の場合は、宗教的儀式を伴う「葬儀」よりも和やかな雰囲気で行われることが比較的多いといえます。

ただ、ほかの「お別れ会」に比べると、「仕事」としての側面が強いため、それにふさわしい振る舞いが求められます。

著名人・芸能人とのお別れの会

著名人・芸能人とのお別れの会の場合も、密葬の後に行われます。ただ、2か月程度経ってから行われることも多いようです。

著名人・芸能人とのお別れの会のときは、一般のファンがお別れを言うこともできるようになっているケースが多いようです。新聞やニュースで告知されることも多いため、行きたい場合は注意をしてみておきたいものです。

社葬とは対照的に、著名人・芸能人とのお別れの会の場合は週末(特に土曜日)に行われることが多く、参加しやすくなっています。

著名人・芸能人とのお別れの会では、故人の思い出や音楽などが流されることも多く、付き合いの長かった・深かった著名人からの弔辞が奉げられるのが一般的です。

また、その人らしさを示す、特徴的なお別れ会が行われることも非常に多いのが特徴です。たとえばスポーツ選手ならばその人が背負っていたロゴが祭壇に入れられるなどです。

また、これは「社葬」との区別が非常につきにくいのですが、著名なホストであった愛田武さんのお別れ会では、1338個のシャンパングラスを使った祭壇が作られました。

一般的な著名人とのお別れの会の流れ

流れに関しては、「個人とのお別れ会」のときとそれほど差異は見られません。ただ、弔辞に長い時間が取られることも多く、数多くの人から言葉が奉げられることになります。

また、特に「著名人・芸能人とのお別れの会」の場合は、「その人らしさ」を重んじるお別れの会のかたちをとります。そのため、「個人とのお別れの会の流れ」以上に独創的な流れになる可能性が高いといえます。

もっとも、著名人・芸能人とのお別れの会を「開く側」になることは、ほとんどないでしょう。仕事で社葬をやる場合でも、ある程度マニュアル化されていることが多いかと思われます。

一般弔問客として訪れる際に気を付けるべきことは、「式次第に従って動くこと」「勝手な行動をとらないこと」などです。

著名人とのお別れの会にかかる予算

著名人・芸能人とのお別れの会にしろ社葬にしろ、その規模は一般的なお別れ会や葬儀とは比較になりません。

もともと、「密葬で送ったけれど、ほかにもお別れを告げたい人がいるだろうから」という意図で開かれるものであるため、大規模なものになるのを前提とした会になるわけです。

また、一般的な葬儀とは異なり、非常に独創的な葬送形態がとられることも多く、「予算」よりも「内容」を重視したつくりがされることが多いことでしょう。

そのため、著名人・芸能人とのお別れの会の予算は非常に大きくなります。
非常に小さく見積もっても1500万円程度、一般的な規模でも3000万円を超えるケースも珍しくはありません。さらに大規模なものになると天井知らずです。

また余談ではありますが、社葬の費用は経理上で福利厚生費として処理をされます。
これも、一般の葬儀とは異なる点です。なお、社葬を行う場合でも、密葬のときにかかった費用は経費としては認められません。ご遺族が負担する場合はもちろん、会社側が負担する場合であっても損金処理の対象とはなりません。

著名人とのお別れの会に呼ぶ人の範囲

著名人・芸能人とのお別れの会の場合は、一般のファンが参加できるかたちで行われることが多いかと思われます。新聞などで告知があったのならば、足を運んでみるとよいでしょう。

対して、会社が行うお別れ会(社葬)の場合は、案内を受けた企業の代表者が参加する方が良いとされています。

特に、大切な取引先・これからも付き合いを大事に続けていきたい会社の場合は、会長や社長が出席した方がよいといえます。

著名人とのお別れの会に参加するときのマナー

会社が行うお別れ会(社葬)と著名人・芸能人とのお別れの会の場合では、持っていくべきものなども異なります。

服装は案内状にあわせる

案内があれば、それに従います。これが原則です。
ただ、特にない場合は、会社が行うお別れ会(社葬)と著名人・芸能人とのお別れの会の場合では求められる服装が異なります。

会社が行うお別れ会(社葬)の場合は、公的な性格が強く出るため、最低でも略礼服(ビジネススーツと黒ネクタイ)を着用します。

ただ、実際には、会社が行うお別れ会(社葬)の場合は喪服かブラックスーツを着用する人が多いとされています。つまり、「葬儀」に準じるかたちです。
これはほかの形態の「お別れ会」の場合にはあまり見られない特徴です。

女性の場合もこれにならいます。ダークカラーのワンピースなどを着用しますが、現在ではスーツでも問題がないとされています。アクセサリーは真珠やブラックオニキスを使ったもの、そして結婚指輪までならば許容されます。

なお、業界(アパレル業界など)の場合は、これらの格好ではなく、その業界に即した格好を求められることもないわけではありません。

1ファンとして、著名人・芸能人とのお別れの会に出席する場合は、平服での参加で問題はありません。ただし、派手な色の服は避けた方がよいでしょう。

弔辞や香典(不祝儀)について

会社が行うお別れ会(社葬)の場合は、特に断りがなければ不祝儀を持参します。

30,000円~50,000円程度が多いとされていますが、20万円を超えるケースもあります。

ただ、会社が行うお別れ会(社葬)の場合でも「香典(不祝儀)辞退」とするケースもありますから、断り書きがあればそれに従います。

なお、お渡しした香典(不祝儀)は、一般的に遺族に渡されます。

供花や供物を送りたい場合は、必ず確認をしてから送るようにしてください。会社が行うお別れ会(社葬)では広いホールが借りられていますが、「供花・供物辞退」の意向を示されていない会社が行うお別れ会(社葬)の場合は多くの企業からこれが出されるため、ホールの許容量を超えてしまう可能性があります。

なお、会社が行うお別れ会(社葬)で弔辞の読み上げを頼まれた場合は、必ず引き受けるようにしてください。
頼んでくる会社側の方も「だれに弔辞をお願いすればよいか」を熟考したうえで打診してきますから、断るのは双方の会社にとって大きなマイナスとなります。

なお、会社が行うお別れ会(社葬)での弔辞は、ほかのお別れ会以上に「正確性」「失礼のなさ」が求められるので、必ず複数人のチェックを受けてください。特に、お名前や年、数字などの間違いは危険です。

1ファンとして著名人・芸能人とのお別れの会に出る場合は、香典(不祝儀)は必要ありません。

お別れの会を行った有名人について

お別れの会を行った有名人は、数多くいます。

たとえば、格闘家として有名な山本‟KID”徳都さんのお別れ会は関係者のみで行う第1部とファンが送る第2部に分けて行われました。

通常は白い花が用いられる献花では、あえてひまわりが選ばれるなど特徴的なお別れ会となりました。

「大岡越前」で有名な加藤剛さんのお別れ会は、富士山をイメージさせる祭壇が作られました。

加藤剛さんが使っていた楽屋に置かれていた道具を飾った展示台なども用意され、思い出を偲ぶメモリアルコーナーなども配置されていました。

まとめ

「お別れの会」は、大きく分けて以下の3つがあります。

  • 一個人とのお別れの会
  • 会社代表などを見送るお別れの会(社葬)
  • 著名人や有名人を見送るお別れの会

どのお別れの会であっても、

  • 葬儀後2週間以上経ってから行われる(通常は2週間~2か月程度を目安に行われる)
  • 宗教的儀式を含まないことが比較的多い(含む場合もある)
  • 公的な性格が強い。特に会社代表などを見送るお別れの会(社葬)ではその傾向が顕著。
  • 「葬儀」よりも比較的自由度が高い
  • 葬儀会場ではなく、ホテルなどが使われることもある
  • ご遺骨の持ち込みには制限があることもある
  • 主催者が遺族とは限らない。友人や会社、事務所、有志などが発起人となって行われることがある
  • 香典(不祝儀)辞退、供花や供物辞退、そして服装の指定があればそれに従う

という点は共通しています。

一個人とのお別れの会の場合、規模は比較的小さくまとめられることが多いといえます。

香典(不祝儀)もしくは会費制で行われることが多いのが特徴です。服装は、特に指定がなければ平服で伺います。

会社代表などを見送るお別れの会(社葬)の場合は公的な性格が強いため、案内を受けたのであれば代表者が出席します。

香典(不祝儀)を包む場合は30,000円~50,000円が相場ですが、20万円を超えることもあります。

ほかの「お別れ会」とは異なりフォーマルな装いが求められるケースも多く、喪服で参加する人も見られます。なお、社葬の場合は、会社が主催者となります。費用も会社から出ます。

著名人・芸能人のお別れの会は、案内があれば1ファンであっても参加できます。この場合は、地味な平服を選びましょう。香典(不祝儀)は特に必要ありません。

同じ「お別れの会」といっても、求められるマナーや振る舞い方はまったく異なります。それぞれのお別れの会にあった振る舞い方をしましょう。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

もし、「お別れの会」を開きたいと思った時、どの業者に依頼したら良いでしょう。

密葬を行った葬儀社でもできますし、別の葬儀社に依頼することもできます。
ホテルでのお別れの会を考えているなら、直接ホテルに頼むこともできます。

お別れの会は、業者の個性が出やすいもので、企画力・演出力の力量の差が大きく出てきます。
さらにホテルだと、慣れているところと不慣れなところではその差は歴然。
むしろ葬送儀礼に慣れている葬儀社がプロデュースしたホテル葬(お別れの会)のほうが、オリジナリティ豊かな企画を提案・実行してくれることもあります。

お別れの会は、規模を問わず開催することは可能です。
しかし大型になるようでしたら、大型葬に慣れている葬儀社、ホテルに依頼した方が良いでしょう。


一口にお墓・霊園と言っても、豊かな自然を背景にしたり、規模や宗派だけではない様々な特色があります。
お住まいの地域・ご実家の近隣などで、どんな霊園があるかご覧になってはいかがでしょうか?