ペット用の納骨堂もある!愛する家族のためのお墓探し

愛犬の遺骨

納骨堂にペットは埋葬できる?徹底解説

  • ペット納骨堂は遺骨を屋内で供養する場所。
  • 納骨堂には様々なタイプと費用があり、人ペット共用もある。
  • お墓選びは立地やサイズ、価格を考慮する必要がある。
  • 納骨堂はすぐ利用可、火葬場選びには併設の有無を確認。

家族同様に接してきたペットが亡くなったときには、言いようのない寂しさ、辛さを覚えるものです。

「せめて、人間と同じように弔ってあげたい」
と考えたとき、思い浮かべるのはどんな供養方法でしょうか。

納骨堂をはじめとして、墓石のお墓や樹木葬、慰霊碑への納骨、自宅での供養など、その方法はさまざまです。

この記事では、ペットの供養方法についてお伝えします。
また、ペットの納骨方法のなかでも安価で一般的な納骨堂に注目し、詳しく解説します。

ペットと一緒に眠れる納骨堂の情報もお知らせするので、人間同様にペットを弔い、またずっと一緒にいられる方法が見つかりますよ。
生前と同じように、ペットの死後も可能な限り愛してあげて、また自分も癒されましょう。

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この記事の目次

  1. ペットが亡くなったら火葬と納骨を行うのが現代的
  2. ペットのお墓は人間同様に種類豊富
  3. ペットの納骨堂とはペットの遺骨を保管してくれる屋内施設
  4. ペット納骨堂のメリットとデメリット
  5. ペットのお墓を選ぶときには人間のお墓同様の注意が必要
  6. まとめ
  7. 監修者コメント

ペットが亡くなったら火葬と納骨を行うのが現代的

ペットが亡くなってしまったときは、最近は火葬を希望する人が増えています。
ただ、昔ながらの「庭に埋葬する」という方法をとる人もいます。

この章では、ペットの遺体の扱い方から、火葬、葬儀、納骨までの流れについてご紹介します。

ペットの遺体の扱い方

ペットの遺体の扱い方には、次の4通りがあります。

  • 遺体のまま埋葬する
  • 市の処理施設に処理を依頼する
  • 火葬し、遺骨を自宅に持ち帰って供養する
  • 火葬し、遺骨をお墓や納骨堂で供養する

それぞれ説明します。

遺体のまま埋葬する

庭など、自宅の敷地内に埋葬します。墓標として石や木札などを置く人もいます。
とくに小鳥や魚など、小型のペットの場合に選ばれることの多い弔い方です。

犬など大きめのペットの場合は、現代ではあまり選ばれません。
埋葬のための穴を掘るのが困難ですし、浅い掘り方だと日数が経つにつれ臭いがご近所の迷惑になる恐れがあるためです。

市の処理施設に処理を依頼する

ペットは、法律的には一般廃棄物として処理でき、自治体に電話依頼をすれば動物の遺体を引き取ってもらえます。
価格は数千円程度と安価ですが、例えば車に轢かれたような他の動物と同じように処理されるだけです。

火葬し、遺骨を自宅に持ち帰って供養する

ペット専用火葬場や移動火葬車などで火葬をした後、遺骨を自宅に持ち帰り、自宅にそのまま骨壺を置くか、自宅の庭に遺骨を納骨します。

火葬し、遺骨をお墓や納骨堂で供養する

ペット専用火葬場や移動火葬車などで火葬をした後、遺骨を自宅ではなくお墓や納骨堂で供養します。

火葬し、遺骨を散骨する

ペット専用火葬場や移動火葬車などで火葬をした後、遺骨を思い出の場所などに散骨して供養します。ただし、他人の敷地や公共の場所に散骨すると、トラブルになることもありますので推奨できません。

賃貸物件が多い現代の住宅事情もあり、火葬場併設の納骨堂に骨壺を預けたり、合同の供養塔などに納骨したりする人が多いようです。

火葬、葬儀、納骨の流れ

ペットを火葬し、納骨するまでの流れは以下の通りです。

  1. ペット火葬場に連絡し、火葬予約をする
  2. 火葬の前に、希望に応じて葬儀を行う
  3. 火葬、収骨を行う
  4. お墓や納骨堂に納骨する

それぞれ説明します。

1. ペット火葬場に連絡し、火葬予約をする

ペット専用火葬場、又は移動火葬車に連絡して火葬予約を取ります。
火葬場にペットを持ち込む方法と、お迎えに来てもらう方法、あるいは火葬車に来てもらう方法を選べます。
また、合同火葬と個別火葬では大幅に料金が違うので、どちらかを選びます。

2. 火葬の前に、希望に応じて葬儀を行う

お経を読んでもらいたいなどの希望があれば火葬場に伝え、火葬前に短い葬儀を行います。

3. 火葬、収骨を行う

火葬後、骨壺に遺骨を納める収骨を行います。
火葬から収骨までの時間は、ペットの大きさにもよりますが、およそ1時間から2時間程度です。

4. お墓や納骨堂に納骨する

自宅に骨壺を持ち帰り、後日じっくり考えて納骨方法を選ぶか、火葬場併設のお墓や納骨堂にそのまま納骨します。
火葬場併設の納骨堂は年間あるいは月間料金でスペースを貸し出していることも多いため、
「最適な納骨方法が決まるまで、ひとまずは置かせてもらう」といったことも可能です。

ペットが亡くなってから納骨の流れをざっとご案内したところで、次章ではペットのお墓の種類について解説します。

ペットのお墓は人間同様に種類豊富

ペットのお墓は、人間同様に種類豊富です。
お墓ではないものも含めて表にしてみましたので、どんな供養方法がよいか検討してみてください。

ペットのお墓の種類一覧

ペットのお墓の種類

内容

個別墓

墓石でできた、個別に納骨されるお墓

合祀墓

墓石でできた、他のペットと一緒に納骨される大きなお墓

納骨堂(個別)

個別スペースで弔える納骨堂

納骨堂(合祀)

納骨堂内にある、他のペットと一緒に納骨される大きなお墓

樹木葬(個別)

樹木を墓標とした、個別スペースで弔えるお墓

樹木葬(合祀)

樹木を墓標とし、他のペットと一緒に納骨される大きなお墓

手元供養

自宅に骨壺を安置し供養する方法

散骨

遺灰を海や川、山に撒く方法

庭への埋葬(遺体)

遺体のまま自宅の庭などに埋葬する方法

庭への埋葬(遺骨)

火葬後の遺骨を自宅の庭などに埋葬する方法

次章では、この中でもペットのための納骨堂について解説します。人と入れる納骨堂についての情報もお伝えします。

ペットの納骨堂とはペットの遺骨を保管してくれる屋内施設

ペットの納骨堂とは、ペットの遺骨を保管する屋内施設です。
ペットのみの納骨堂について、また人と一緒に入れる納骨堂について、それぞれ種類と費用相場をお伝えします。

ペットの納骨堂の主な種類と費用相場

ペットの納骨堂の主な種類と費用相場を、表に整理しました。

納骨堂の種類

内容

費用相場(1頭につき)

個別棚タイプ

扉のない木製などの棚に骨壺や遺影を安置する

1万5000円/年間

個別ロッカータイプ

扉がついた棚に骨壺や遺影を安置する

1万5000円/年間

個別仏壇タイプ

個別棚の上が遺影を置ける仏壇、下が骨壺を収容するスペースになっている

希少、高額傾向あり

合祀タイプ

納骨堂内の大きな供養塔などに、骨壺のまま、あるいは骨壺から遺骨を取り出して納骨する

他のペットと一緒に納骨されるため個別でのお参りは不可

5000円~1万円

以上のように、ペットの納骨堂は年間契約を行うのが一般的です。
ペット火葬場を併設している納骨堂のなかには、「当社で火葬をした場合、1年間の納骨堂料金は無料」などとしている場合もあります。

なお、個別仏壇タイプを設けているペット納骨堂は数が少なく、相場を出すのが難しいですが、
あるところでは使用料が18万円、年間管理費が1万2000円とあります。他のタイプに比べてかなり高額ですね。

人とペットが一緒に入れる納骨堂の種類と費用相場

人とペットが一緒に入れる納骨堂は、料金がぐっと割高になります。表に整理しました。

納骨堂の種類

内容

費用相場(基本使用料)

個別ロッカータイプ

扉がついた棚に骨壺や遺影を安置する

60万円

個別仏壇タイプ

個別棚の上が遺影を置ける仏壇、下が骨壺を収容するスペースになっている

80万円

自動搬送タイプ

専用カードを使うと、お参りスペースに骨壺が搬送されてくる

80万円

基本使用料の他に、人やペットを納骨する際に追加料金がかかる場合があります。
5万円から20万円ほどで、ペットのほうが安価です。

また、1万円から2万円の年間管理料を支払うタイプもありますから、全体の料金をよく見ることが必要です。
人とペットが一緒に入れる納骨堂はまだまだ少ないですが、
ペットブームのあおりを受けてこれから増えてくることが期待されます。

ペットの納骨堂の料金を見て、「ずいぶん割安だし、置いてもらってもいいな」と考えた人もいるでしょう。
次章では、ペットの納骨堂のメリットとデメリットについて解説します。

ペット納骨堂のメリットとデメリット

ペットの納骨堂はお手頃価格で気軽に利用できますが、落とし穴もあります。
メリットとデメリットに分けてご案内します。

ペットの納骨堂のメリット

ペットの納骨堂のメリットは、合祀型でない限り、年間料金などで「とりあえず」預かってもらうのが可能なことです。

今は賃貸で庭にペットを埋葬してあげられない、狭小住宅でお参りのスペースをとれないなどといった理由で
ペットの遺骨を手元に置けない人にぴったりです。
ペットと一緒に入れるお墓を探しているけれど、決めかねているというときにも使えます。

また、いつでも無料でお参りできるところがほとんどなので、寂しくなったらすぐ立ち寄れるのもメリットです。
屋内ですから、雨を気にせずお参りでき、草むしりなど周辺の掃除をする必要はありません。

ペットの納骨堂のデメリット

ペットの納骨堂のデメリットは、個別タイプの場合は使用更新が必要ということです。
年間あるいは月間での契約がほとんどなので、遺骨を預けている間はずっと使用料を払い続けることになります。
いずれは引き取るか、合祀をしなければなりません。

合祀タイプのデメリットもあります。
骨壺から遺骨を取り出して納骨した場合は、遺骨を後から移動できなくなることです。
納骨したときは家から近くても、引っ越しをしたら気軽に会えなくなってしまうということが考えられます。

ペットの納骨堂を利用するときには、
管理費を払い続けることができるか、引っ越しの可能性はないかなどに考慮して決めましょう。

最後に、納骨堂を含めたペットのお墓を選ぶときの注意点をお伝えします。

ペットのお墓を選ぶときには人間のお墓同様の注意が必要

ペットのお墓を選ぶときの注意点は、人間のお墓を選ぶときとほぼ同じです。
次のことに留意します。

  • エリア
  • 種類
  • サイズ
  • 供養方法
  • 全体価格
  • 雰囲気

それぞれ詳しく解説します。

エリアが最も大事

ペットに会いに行きたいときに、気軽にお墓参りできることが、お墓選びの最も大事な条件です。
検索するときには、種類や価格よりも先にエリアを絞りましょう。

お墓の種類を確認する

石のお墓か納骨堂か、はたまた樹木葬にするかを検討しましょう。
個別型か合祀型かで候補を絞るのも大事です。

お墓のサイズを確認する

ペットを複数飼いしているときは、すでに亡くなったペットの遺骨が自宅にある場合も考えられます。
このとき、1頭サイズよりも複数納骨できる大きいサイズのほうがお得なことが多いでしょう。

お墓の供養方法を確認する

とくに合祀型の場合は、骨壺のまま納骨されるのか、骨壺から遺骨を取り出しての納骨なのかを確認しましょう。
後で取り出せるかどうかが違ってきます。

お墓の全体価格を確認する

お墓の価格は、全体価格ではなく、基本使用料が提示されている場合がほとんどです。
他に1頭当たりの納骨料や年間管理費などが発生することが多いため、必ず全体価格を確認し、納得したうえで契約しましょう。

見学して雰囲気を確認する

ペットがどんな環境で眠るのか、必ず見学して雰囲気を確認しましょう。
「思ったよりも暗い」「宗教的な装飾がペットに合わない」「棚が古くて粗末」など、ネットや電話から伝わる情報では確認できない落とし穴があるかもしれません。

1つずつチェックしていけば、必ず満足できるペットのお墓が見つかるはずです。

まとめ

以上、納骨堂を中心に、ペットの供養方法についてお伝えしました。

ペットも自分も癒される供養の形を見つけるためには、
さまざまな種類のお墓のなかから、最も適したものを選ぶ必要があります。

「とりあえず」利用できる納骨堂は、お墓についてじっくり考えるための一時保管の意味でもおすすめです。
ペット火葬場を選択するときに、「希望に合う納骨堂を併設している火葬場」という観点から探すのもいいでしょう。
愛するペットとのお別れで、辛く寂しい気持ちを支えてくれるような弔い方を見つけましょう。

また、ペットのお墓についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

ペットのご遺骨は、家族と同じ墓地に埋葬することもできます。
こちらの地図から、お住まいに近いエリアでペット埋葬できるお墓を探してみましょう。

監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

ペットは家族の一員です。死んでしまったら、家族として見送ってあげたいと思う人がほとんどでしょう。

昔は庭に埋めたりしたものでしたが、今は埋められるだけのスペースがなく、火葬することが主流になっています。また、火葬率が100%近い現在の日本においては、「土葬」という概念が薄れ、「火葬しないとかわいそう」という葬送に対する意識の変化もペットの火葬率上昇に影響していると思います。

ペットの火葬は、専用の火葬場か、自宅の近くまで来て火葬する移動火葬車があります。ペットの場合は、家族の一員といえども、一般的に忌引き等はとれませんので、家族が揃う時間帯に火葬するとなると、時間の調整が難しくなります。休日なら専用の火葬場で、夜間なら移動火葬車を利用すると便利です。