納骨に関する基本情報!時期・手順・費用などを紹介

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納骨とは?徹底解説

  • 納骨は遺骨を供養する行為で、通常は四十九日に行われる
  • 納骨式の費用は大体1万~5万円で、寺院や石材店への支払いを含む
  • お墓掃除から読経、焼香までの納骨式は約30分で進む
  • お墓が無い場合、年忌に合わせて建墓することが良いとされる

この記事では、納骨に関する基礎知識やマナーなどを紹介します。

納骨式をスムーズに・納骨式への参列を予定している人は準備する内容を紹介しているので、参考にしてください。

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この記事の目次

  1. 「納骨」とは
  2. 納骨をするタイミング
  3. 納骨式の費用
  4. 平均時間30分!納骨式の流れ
  5. 納骨式に参列するときの服装
  6. 納骨式に必要な持ち物
  7. 納骨式の前に準備しておくこと
  8. 納骨先一覧
  9. まとめ
  10. 監修者コメント

「納骨」とは

納骨とは、遺骨をお墓や納骨堂などに納めることです。
日本人は自分たちの身の回りの自然を敬い、自然とともに生きてきた民族です。

そのため、自分たちのこの身体も自然から与えられたものだという考えを持ち、命を終えて役割を全うした身体(=遺骨)も土に還すことを大変重用視してきました。

「葬儀を終えても、遺骨が自宅にある間はなんとなく気持ちが落ち着かない」と言われる人も多く、納骨は、弔い(つまり故人の死を受け止めるという行為)における大きな、重要な区切りの1つだと言えるかもしれません。

納骨をするタイミング

「どのタイミングで納骨をすればいいのだろうか」
「納骨をしてあげたいけれど、もう少し家に置いていてあげたい」
など、人によっては納骨のタイミングに関してさまざまな悩みがあると思います。

納骨のタイミングにいくつかの方法がありますので、1つずつ見ていきましょう。

四十九日がひとつの目安

お墓がある場合、四十九日を目安に納骨するケースが多くみられます。

四十九日は、「満中陰(まんちゅういん)」と呼ばれ、仏教的には死者の来世が決まる日であり、日本の民俗では「荒魂(あらみたま=死霊)」 が「和魂(にぎみたま=祖霊)になる日とされています。

お墓がある場合はこの日を納骨のタイミングとします。

葬儀当日に納骨するケースも

地域の慣習や寺院の考え方によっては葬儀当日に納骨をするケースもあります。

火葬が現代のように一般化する前の葬儀の流れは、「通夜→葬儀→葬列→埋葬」でした。
埋葬が、葬儀を終える最後の儀式だったわけです。

この慣習に倣って、いまでも葬儀当日に、火葬後、墓地で埋葬をするケースもあります。
ただし、これはすでにお墓がある人に限られます。

お墓がない人は一周忌や三回忌などの年忌に合わせて建墓する

これからお墓を立てる人は、一周忌や三回忌などに納骨することを目安に、建墓の計画を立てましょう。

建墓のためには、気に入った墓地を探して、墓地を購入したあとに石材店と墓石の打ち合わせなどもしなければなりません。
ある程度余裕のあるタイムスケジュールで動くことをおすすめします。

また、お墓は一生どころか世代を超えて継がれていくものです。
期限があるものの、焦らずに納得いくお墓を建てるためにも、早めに墓地探しなどにとりかかるのがよいでしょう。

そばに置いておきたい人は気持ちが落ち着くまで納骨しなくてもよい

中には、故人様の遺骨をずっとそばに置いておきたいという人もいます。

また、なかなかお墓や埋葬先が決まらないという人もいます。
納骨のタイミングには決まりはありません。
気の済むまで納骨せずに手元に置いていても構いません。そのような人もおられます。

ただし、先ほども触れたように、遺骨を土に還すというのは、死別を乗り越えるための1つの区切りです。
ずっとそばにいることで、故人の死を乗り越えられない、区切りをつけることができないという側面もあります。

また、遺骨をそばにおいたまま、ご本人も事故や病気などに見舞われると、その遺骨の処理を別の誰かに依頼しなければならないという事態も起こりうるでしょう。

心の問題なので、なかなか難しいことですが、総合的に考えて、どこかのタイミングで納骨に踏み切りましょう。

納骨式の費用

納骨式では寺院へのお布施など、さまざまなお金の用意が必要となります。それらをまとめました。

お墓への納骨の場合

納骨式では、寺院にお布施を用意します。また、納骨をするためには石材店に来てもらって水鉢と呼ばれる石を動かしてもらわなければならず、その費用を用意します。
下にまとめたのはあくまでも目安なので、寺院や石材店に直接訊ねてみましょう。

  • 寺院へのお布施 1万円〜5万円
  • 寺院へのお車代 5千円〜1万円(※寺院から墓地までの距離を考慮に入れます)
  • 寺院へのお膳料 5千円〜1万円
  • 石材店への費用 1万円〜2万円
  • 石材店への寸志 3千円〜1万円(※用意する場合)

その他、お花や果物などのお供え物や、参列いただいた人たちへの引き出物を用意することもあります。

納骨堂や永代供養塔への納骨の場合

寺院や霊園の納骨堂や永代供養塔に納骨する場合はそれぞれ費用が定められているはずですので、事前に問い合わせてみましょう。

平均時間30分!納骨式の流れ

納骨式の流れは宗派や寺院や地域によっても若干異なります。
ここでは一般的な流れをご説明します。

  1. お墓掃除
    まずはお墓をきれいに掃除します。
  2. 供花や供物、ローソクや線香を供える
    供花や供物を供えます。
  3. 納骨
    石材店にカロート蓋(納骨室の蓋)を開けてもらい、お墓の中に遺骨を納めます。
  4. 読経
    寺院による読経
  5. 焼香
    焼香の準備がある場合は1人ずつ焼香します。

納骨式に参列するときの服装

納骨式のほとんどは、法要のあとに執り行うことが多いので、法要に参列する際の略礼服がよいでしょう。

納骨式に必要な持ち物

納骨式に必要な持ち物を施主側、参列者側に分けてまとめました。

施主側

  • 遺骨
    納骨に一番大切なのが遺骨です。
  • 野位牌
    野位牌(お墓用の白木位牌)がある場合は持参しましょう。
  • 塔婆
    塔婆を立てる風習がある場合は早めに寺院に申し出ましょう。
  • 念珠
    念珠は法要では大切な仏具です。忘れないようにしましょう。
  • お墓掃除の道具
    納骨式を執り行う前にお墓掃除をします。
  • 供花
    白花にこだわらずに明るい花を供えましょう。樒(しきみ)を供える地域もあります。
  • 供物
    故人様がお好きだったものを供えてあげましょう。
  • 線香・ローソク
    お参りの時には灯明(ローソク)を灯してその場を照らし、香を焚いてその場を清浄にします。
  • 寺院へのお布施
    金額は寺院に直接相談しましょう。
  • 石材店への費用
    金額は石材店に直接相談しましょう。
  • 参列者への引き物
    参列していただく人たちに引き物を準備します。1世帯にひとつずつ配ります。

参列側

  • 香典
    香典の相場は5千円〜1万円でしょう。もしも会食をされるのであれば2万円くらい包んでもいいでしょう。
  • お供え物
    お供え物は任意で構わないでしょう。
  • 念珠
    念珠は法要では大切な仏具です。忘れないようにしましょう。

納骨式の前に準備しておくこと

納骨式は、遺骨をお墓の中に納める大事な法要です。
納骨式までにしなければならないことをまとめました。

お墓を建てる

お墓のない人はお墓を建てなければなりません。

戒名を墓石に彫刻する

すでにお墓がある人は納骨式までに、墓石への彫刻を済ませなければなりません。早めに石材店に相談しましょう。

故人の戒名、命日、生前の名前、年齢などを刻みます。
仏石に彫刻の場合は寺院に性根抜きをしてもらいましょう。

日程の調整

寺院に連絡して、納骨式の日時を調整します。

親戚への連絡

日程が決まりましたら、参列してほしい親戚に連絡をします。

供花・供物・塔婆の準備

当日のお花やお供え物を用意します。
また、塔婆を立てる風習があるところでは早めに寺院に申し出ましょう。

引き物の準備

参列者に当日配る引き物を用意しておきます。
1世帯にひとつ配るのが一般的です。

会食の準備

納骨式後の会食の手配をしておきます。
自宅に仕出し料理を運んでもらったり、料理店で席を設けたりします。

納骨先一覧

納骨は何もお墓だけとは限りません。ここではさまざまな納骨先を一覧にしてまとめました。

一般のお墓

自分の家のお墓がある人はお墓に納骨します。家墓は世代をまたいで子孫が代々祀っていきます。
一般的な費用は墓地と墓石を含めて150万~200万円からになるでしょう。

お墓を建てる必要のない納骨堂

寺院の建物の中やマンション型など、さまざまな納骨堂が登場しています。
屋内なのでお参りのしやすさが人気の秘訣です。
一般的な費用は50万円からでしょう。

遺骨の管理をお任せできる永代供養墓

跡取りのいない家などでは寺院に永代供養をお願いします。
遺骨は、集合墓や供養塔などで合葬されます。
合葬は、安い所では数万円から受け付けてくれます。

いつもそばにいられる手元供養

いつもそばにいてあげたいという人には手元供養という方法もあります。

オシャレでデザイン性に富んだ骨壺や、中に遺骨を収めることのできるアクセサリーなどさまざまなグッズが販売されています。
遺骨を納骨しても、一部だけは手元に置いておきたい、という人が多く利用されています。

さまざまな商品が販売されていますが、数万円からでしょう。お仏壇のように何十万円とするものはそんなに多くないようです。

手元に残さない散骨という方法

遺骨を大自然に還すという散骨も注目を集めています。
最も認知されているのは海への散骨(海洋散骨)です。

海洋散骨は、業者に代行してもらう場合で5~10万円、沖合に出て散骨する場合は20~40万円くらいでしょう。
樹木葬は20万円くらいからでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今の時代でもやはり納骨先はお墓を選ばれる人が多くおられます。
どのような形であれ、納骨とは遺骨を自然に還すことです。

弔いの中の1つの大切な儀式ですので、事前の準備と情報収集をしておくことで、故人様を納得いく形で納骨することができるでしょう。

監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

納骨式は、葬儀と違ってトータルでプロデュースしてくれる業者はありません。

寺院に納骨法要の手配をし、石材店に納骨実務の手配をします。また会食をする場合は、施主側が会食場所の手配や引き物の手配をしなければいけません。

手間も時間もかかるうえ、費用も数十万円程度かかります。遺骨の運搬も、想像以上に重たく大変な作業となりますので、親戚間で協力して行うようにしましょう。

不明な点等があれば、地元の事情に精通した石材店が頼りになります。会食場所や引き物の手配なども相談に応じてくれますので、気軽に尋ねてみてはいかがでしょうか。