葬儀に参列した場合の作法と、参列できない場合の対処方法

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長く生きていれば、知人や友人、あるいは会社関係の人の葬儀に参列する機会が訪れます。
大切な人を亡くしたばかりの人の心は非常にデリケートになっています。よって、葬儀に参列する人間は、いつも以上に気を付けた立ち居振る舞いをしたいなとおもいますよね。

葬儀の参列に関するこのような疑問を解消!

  • 葬儀に参列するときに気をつけるべきことって何?
  • 遺族になんて声を掛けたらいいのか知りたい
  • やむを得ず葬儀に参列できないときはどうする?

この記事では、葬儀に参列する際に気をつけたほうがよいことや服装を中心に取り上げます。また、葬儀に参列できない場合の対処方法も取り上げていますので最後まで読んで、もしもの際に備えてください。

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この記事の目次

  1. 葬儀に参列できない場合の対応方法
  2. 通夜や葬式・告別式の流れ
  3. 葬儀会場での受付の仕方
  4. 葬儀に参列するときに準備するもの
  5. 場面別!葬儀の場において使えるお悔み言葉
  6. 焼香の作法
  7. 通夜の作法
  8. 葬式・告別式の作法
  9. 会社関係の葬儀についての作法
  10. まとめ
  11. 監修者コメント

葬儀に参列できない場合の対応方法

後悔している老夫婦

葬儀は、特にご案内をいただいたのであれば、原則として参加すべきです。
弔事と慶事では基本的には弔事の方が優先されます(付き合いの深さや血縁の濃さが同じである場合)。

ただ、
「入院中で行けそうもない」
「出張でアメリカに来ていて、葬儀の日にはどうしても帰ることができない」

などのケースで、どうしても参列できないこともあるでしょう。
この場合はどうすればよいのでしょうか。

案内をもらったとき

葬儀のご案内をいただくのは、ご遺族や故人にとって、あなたが「特に来てほしいと思っている人である」ということの証明です。
やむを得ず断ることになる場合は、きちんと礼を尽くさなければなりません。

まず、葬儀への不参加の連絡は迅速に行うべきです。電話などで打診を受けたタイミングで参列できないことを伝えましょう。

結婚式とは異なり、葬儀は亡くなってから数日(基本的には1~2日)で行われることが多いので、返事を伸ばしてはいけません。

断る際は、理由を話す必要はありません。忙しく傷心のご遺族に対して、長々と事情を話すことは失礼にあたります。
「親族同士の間の慣習として、行けないときはその理由を明確にする」などの特段の事情がない場合は、「どうしても参列できない事情がありまして」などのように濁して答えるかたちで問題ありません。

香典や供物、弔電をお送りする場合

ただ、「どうしても参列はできないが、弔意は示したい」と考える人は多いものです。
その場合は、「香典」「供物」「弔電」のいずれかを送ることで、気持ちを表すとよいでしょう。

それぞれ見ていきましょう。

【香典(不祝儀)】

ここでは便宜上「香典」としていますが、「香典」は厳密には宗教用語です。どんな宗教でも使える呼び方として「不祝儀」があります。

香典(不祝儀)は、信頼できる人に託すのが良いでしょう。ただ、故人やご遺族との関係性、あるいはほかの参列者の状況によっては、香典(不祝儀)を託すのが難しい場合もあります。そのようなときは郵送で送っても構いません。

「郵送は失礼なのではないか」と考える人もいますが、葬儀のマナー上では、現在では問題ないとされています。なお、香典(不祝儀)は現金ですから、送る際は現金書留を使ってください。

入院中などの場合は、郵送の手配をするのも難しいでしょう。この場合は、後日弔問に訪れた際に香典(不祝儀)を持っていくかたちをとるとよいでしょう。

仏教の場合、四十九日までに伺う場合は「御霊前」とします。この「御霊前」という表書きは、仏教に限らず、キリスト教でも神式でも使える言い回しですから、迷ったときはこの表書きにするとよいでしょう。

厳密にいえば仏教のうちの一部の宗派ではこの言い方をしませんが、そこまで細かく問われることはありません。

四十九日が過ぎた後に香典(不祝儀)を持っていく場合は、「御仏前」とします。

【弔電】

弔電を送るのも一つの方法です。弔電といえばNTT…という印象が強いかもしれませんが、現在はほかの会社も弔電サービスを提供しています。KDDIなどは豊富な文例を取り揃えており、画一的な弔電にならないように配慮がされています。

かつての弔電のイメージは、白い台紙に黒く簡単な文面が打ち込まれたものだったでしょう。しかし現在は、弔電のかたちも実に多様化しています。線香を添えることができたり、非常にセンスのよい台紙が提供されていたりします。

また、ブリザーブドフラワーやオルゴールがついた電報もあります。弔電のかたちも多様化していますから、故人のことを思いながら相応しいものを選ぶとよいでしょう。
なお、弔電は遅くても葬式当日までに、可能な限り通夜までに届けるようにします。

弔電の言葉は宗教ごとによってある程度違いがあります。
キリスト教の場合は、「悲しみ」を前面に押し出すのではなく、故人の安らかな旅路を祈るような文面が望ましいでしょう。

たとえば、「○○様が 神の御許で安らかな眠りにつかれますように」などの文章です。よく耳にする「御冥福をお祈りします」という言い回しは、仏教特有のものです。キリスト教などでは使わないので注意しましょう。

神式の場合は仏教の言い回しと似ているところも多いのですが、「哀悼の意を示す」というような文面を選ぶことをおすすめします。

また、数は少ないものの、英文の弔電を扱っているところもあります。亡くなった方が英語を使う方だった場合は、英語の弔電を送るのもよいでしょう。

ちなみに、弔電でも「忌み言葉」はあります。重ね言葉(「重ね重ねお世話になりました」)などは避け、プライベートすぎる話題に踏み込むことは避けるべきです。

「苦しみ」「死ぬ」に繋がる「9」や「4」の数字を弔電に盛り込むこともやめておきましょう。
これらは、弔電の例文をそのまま使うときには配慮がなされていることがほとんどです。しかし自分でオリジナルの文章を作る場合は、よくよく注意しておきたいものです。

【供物と供花】

「供物(くもつ)」と「供花(きょうか。くげ とも読む)」は、よく並列表記で語られます。供物とは、乾物やお菓子、缶詰などを中心としたお供え物で、供花はその名前の通りお花(多くは生花)を指します。

現在は供物も供花も、かご盛りというかたちをとることが多くなりました。しかし一部の地域では、供花を「花輪」というかたちで送ることもあります。

この供花や供物は、15,000円前後の価格設定がなされていることが多いでしょう。
自分で業者を選んでそこから配達してもらうことも不可能ではありませんが、ご遺族が利用される葬儀会社と提携している業者を使うのが一般的です。

「故人は、この花屋を愛していたのだ」というような特段の事情がない限り、案内された業者を使う方がよいでしょう。

この「供物」「供花」は、弔電や香典(不祝儀)とは異なった性質を持ちます。それが、「場所をとる」ということです。現在は小規模な葬儀もよく行われるようになりました。

それに伴い、葬儀会場も小さなスペースしか使わないケースも多くなっています。供物や供花を置くためのスペースが確保できない、ということもありえます。

また、キリスト教のように、供物自体を基本的に受け付けない宗教もあります。加えて、ご遺族の意向として、「供物・供花お断り」としている葬儀もあります。 

このようなことを踏まえると、供物や供花を独断で送るのはリスクが高いといえます。もし送りたいのであれば、必ず確認を取りましょう。

この場合、確認をすべき相手はご遺族ではなく、葬儀会社のスタッフです。ご遺族は忙しく、また心情的にも対応しにくい状況にあります。

また、直に確認してしまうと、「本当は断りたいけれど断れない」という状態にもなりかねません。葬儀会社のスタッフはご遺族の意向を知っているはずですから、電話などで聞きましょう。

通夜や葬式・告別式の流れ

参列することになった場合は、通夜や葬式・告別式の流れを把握しておきましょう。把握しておけば、当日戸惑うことが少なくなります。
神式やキリスト教の葬儀もありますが、ここでは仏教の葬儀の流れについて取り上げていきます。

通夜の流れ

かつて、「通夜」というのは、文字通り「夜を通して行われるもの」でした。
しかし現在は、18時台~20時台くらいに始まり(17時台や21時台に始まることもあります)、1時間~3時間で終わるかたちが増えてきました。

これはかつて「半通夜」と呼ばれ、「通夜」とは区別されていましたが、現在ではこの半通夜の方を「通夜」ということが多くなっています。
このためここでも、特別な記載をしない限り、通夜=半通夜 として話を進めていきます。

なお、今回取り上げているのは、あくまで「参列者」が参加するときの流れです。
親族・遺族の立場での流れではありません。

1.受付が開始される

受付の開始時間は葬儀によってまちまちです。
ただ、18時から始まる場合は、16時半~17時くらいを開始時刻とすることが多いでしょう。

2.会場内に案内される

多くの場合、受付が済んだら会場内に入ります。
また、早めに来た場合はロビーでくつろぐこともできます。
プランや式場によっては、コーヒーなどが振る舞われることもあります。
すぐに会場に入らない場合は、葬儀会社のスタッフの指示に従って入場するようにします。

3.開式、僧侶入場

時刻になると開式します。僧侶が入場してきます。
立って迎える場合もあれば、座って迎える場合もあります。
葬儀会社のスタッフの案内(葬儀会社によっては、提携の専門アナウンサーを用意しているところもあります)に従いましょう。

4.読経開始~焼香を始める

読経が開始されます。
葬儀会社によって異なりますが、読経の途中に焼香を行うように指示されることがあります。
この場合は、ご遺族・ご親族がまず行い、参列者はその後に行います。

5.説法の後で僧侶退場

僧侶が退場します。その前に僧侶からの説法が行われることもあります。

6.喪主のあいさつが行われます

最後に喪主のあいさつが行われます。
このとき、喪主もしくは葬儀会社スタッフによって、通夜ぶるまいの案内や翌日の葬式・告別式に関する案内が行われることもあります。

7.通夜ぶるまいに参加する

通夜ぶるまいとは、通夜が終わった後に行われる食事です。
飲食を軽くとるもので、このときに故人についての思い出話などをご遺族とするとよいでしょう。

通夜ぶるまいは、誘われた場合はぜひ参加してください。
お酒が振る舞われるケースも多いのですが、車で来ている場合は断っても失礼になりません。

葬式・告別式の流れ

一般的な葬儀の場合、葬式・告別式は通夜の翌日に行われることになります。
10時台~12時台あたりを開始時間とすることが多いのですが、9時台から開始したり、14時を過ぎてから開始されたりすることもあります。

もちろん可能な限り参加したいものですが、両日とも出るのが難しい場合は、通夜もしくは葬式・告別式のどちらかに参加すればよいでしょう。
その場合、香典(不祝儀)を持っていくのは、片方だけで構いません。

通夜と葬式・告別式でも、流れはほぼ一緒です。違うところにのみ解説を入れていきます。

  1. 受付が開始される
  2. 会場内に案内される
  3. 開式、僧侶入場
  4. 読経~弔電の紹介~焼香
    葬式・告別式の場合は、弔電の紹介が挟まれます。
    ただこのタイミングは、葬儀会社によって違いがあります。
    焼香の順番に関しては通夜と同じで、ご遺族・ご親族、そして参列者の順番です。
  5. 説法~僧侶退場
  6. 喪主のあいさつ~出棺
    喪主のあいさつと出棺が行われます。
    その前は「お別れの儀」として、棺を花などで満たす工程が挟まれることもあります。
    かつては「親族が棺の蓋をくぎ打ちする」などの作法がとられていましたが、現在ではこの限りではありません。
    また、男性親族が棺を担いで寝台車に運び込むやり方もありますが、現在では棺用のストレッチャーを使って寝台に運び込むやり方をとっているところもあります。
  7. 火葬場へ
    ご遺族・ご親族が霊柩車やマイクロバスなどで火葬場に向かいます。
    一般の参列者はこの段階で解散です。
    ただ、ご遺族やご親族から「特に」と誘われているのであれば、火葬場にも同行します。
    この場合は、火葬が終わった後には会場に戻り、繰り上げ初七日法要と精進落としの料理を頂くところまでご一緒することが多いでしょう。
    逆をいえば、特段の誘いがない限り、火葬場への同行はしない方が賢明です。
    食事などは人数分しか用意されていないことが多いからです。

葬儀会場での受付の仕方

葬儀受付の女性

葬儀会場での受付のやり方について見ていきましょう。まず、香典(不祝儀袋)は、決して裸では持ち歩きません。
袱紗(ふくさ)に入れて持ち歩くようにしてください。

袱紗の色は、寒色系を選びます。赤色などは慶事の色ですから避けなければなりません。ちなみに紫色は弔事でも慶事でもどちらでも使うことができます。

受付は、「町内受付」「会社関係受付」などのように細分化されていることがあります。このような表記があった場合は、自分の立場で選び分けましょう。
特に案内がないもしくは「受付」とだけ記されている場合は、気にしなくて構いません。

仏教の葬儀の場合は、「この度はご愁傷さまでございます」などと告げて、受付係に両手で香典(不祝儀袋)をお渡しします。
受付係はご遺族・ご親族ではなく、ご遺族や故人の会社の人や町内の人が受け持つことが多い役割です。

そのため、受付で長々と故人の思い出話をすることは避けます。ご遺族によっては受付の横に立ちあいさつをする人もいますが、その人と話す場合は、受付から一度退いてからにするとスマートです。

香典(不祝儀袋)を渡した後、芳名帳に名前や住所を記入します。

現在はプライバシー保護の観点から、芳名帳を使わず、1枚ずつバラバラになった芳名カードを使うこともあります。受付の机ではなく別のところで記入することもありますが、その場合は、受付の方の案内に従うとよいでしょう。

現在は香典返しを「即日返し」というかたちで渡されることも多くなっています。袱紗などに包んで持ち歩くとよいでしょう。なお、香典(不祝儀)は、通夜か葬式・告別式のいずれかに持って行けばよいものです。

「通夜のときに香典(不祝儀)を持参し、翌日の葬式・告別式にも参加した」という場合は、受付の方に、簡単に「通夜にも参列させていただきました」と告げるとよいでしょう。
こう告げれば、「香典(不祝儀)はそのときに持ってきてくれたのだな」とわかってくれるはずです。

葬儀に参列するときに準備するもの

袱紗と不祝儀袋と数珠

一般の参列者として葬儀に参加する場合、準備しなければならないものは決して多くはありません。

1.香典(不祝儀)とそれを包む袱紗

香典袋は、白黒あるいは双銀の結び切りが一般的です。
仏教の場合はハスの花を、キリスト教の場合は百合の花もしくは十字架を印刷したものが使えます。
宗教ごとで表書きは異なりますが、「御霊前」としておけば基本的には問題ありません。

2.数珠

仏教の場合のみ必要です。数珠も宗派ごとによって厳密には違いがあります。
しかし宗教者(僧侶関係)ではない限り、そこまで問われることはまずありません。

手持ちの数珠で十分です。
「実家に置いてきてしまって手元にない!」というような場合は、100円ショップなどでも買い求めることができます。
葬儀会社のなかには、数珠の販売をしているところもあります。
もしどうしても手に入らなかった場合は、葬儀会社のスタッフに聞いてみるとよいでしょう。

キリスト教の場合は、「自分自身がキリスト教であり、ロザリオも持っている」という場合はロザリオも持参しましょう。ない場合あるいは自分の信仰する宗教がキリスト教以外だという場合は必要ありません。

なお、「お相手の方の宗教が分からない」という場合は、とりあえず数珠を持っていき、状況に応じて出すようにすればよいでしょう。

3.ハンカチ

きれいなものを選びます。白色などのハンカチが望ましいでしょう。

4.カバン

これらを入れるカバンは、黒いハンドバッグがよいでしょう。なお、金具がついていないものが正式です。
蛇皮などのように、殺生をイメージさせるものは避けます。

なお、葬儀のときには真珠のアクセサリーをしていく人も多いのですが、これは「しなければ失礼にあたるもの」ではありません。

「アクセサリーをつけるとしたら、『涙の粒』を表す真珠を」と言われているだけです。また、結婚指輪も、「していってもいいけれど、していかなければならないもの」ではありません。

真珠を使う場合は、必ず1連のものにします。2連以上になるネックレスは、「不幸が重なる」として嫌われます。

場面別!葬儀の場において使えるお悔み言葉

手を合わせる女性

葬儀の場においては、弔意を表すための言葉をきちんと知っておくことが求められます。それについて、場面別に見ていきましょう。

1.受付の場において

受付の場では、ある程度迅速に行動することが求められます。また、受付の人がご遺族・ご親族であることは基本的にはありませんので、簡単に、「御愁傷さまでございます」などの言葉で十分でしょう。

2.葬儀が始まる前など

「お悔み申し上げます。お手伝いできることがあれば、何なりとおっしゃってください」などのように告げるとよいでしょう。

3.葬儀の焼香のとき

焼香を終わった後に、ご遺族の席の前でお声かけをすることもあります。この場合も次の人がやってきますから、「この度は大変なことで」などのように簡潔に告げます。また、特に言葉は交わさず、お辞儀をするだけでも構いません。

4.それ以外の場面では

葬儀の日というのは、ご遺族もご親族も忙しいものです。そのため、あまり長い言葉のやり取りは避けるべきでしょう。

ただ、通夜ぶるまいの席などでは、比較的長く言葉を交わすこともあるかと思います。そのときは、故人の思い出話などをしつつ、ご遺族のことを労わる言葉(「お体にお気をつけてお過ごしください」など)をかけるとよいでしょう。

また、「自分の友人の父母が亡くなった」「自分の友人の配偶者が亡くなった」などのようなケースでは、「いつでも電話してね」「もし話して楽になれることがあるのなら、いつでも話を聞くからね」という言い回しを使っても構いません。

ちなみに、ここでは「弔意を表す言葉」を紹介しましたが、心から相手を労わる言葉であるのなら、基本的にはそれほど神経質になる必要はありません。
「なんという言葉をかければよいか」というよりも、「なんという言葉をかけてはいけないか」を把握しておく方がよいでしょう。

重ね言葉(「たびたび」など)や直接的な言い回し(「生きる」「死ぬ」)を使わず、死因などについて深く詮索することは避けるようにします。
また、仏教以外では「御冥福をお祈りします」という表現はしないようにしましょう。

焼香の作法

男性が立礼焼香を行っているイラスト

仏教の葬儀では、「焼香」を行う必要があります。会場の広さや参列者の数によってどのような焼香のスタイルになるかが変わりますが、現在は立礼での焼香が一般的でしょう。

1.焼香台の前まで進む

焼香は、ご遺族・ご親族に続いて、一般参列者が行っていくことになります。
席から焼香台の前までまっすぐ進むこともありますが、ご遺族に向かって先に一礼することもあります。

2.焼香台の前で手を合わす

焼香台の前まで進んだら、手を合わせます。
また、一礼するやり方や、一礼と合掌を組み合わせるやり方もあります。

3.抹香をつまみ、香炉の中に落とす

一口に「仏教」といっても、宗派はさまざまです。
それぞれの宗派に合わせた焼香のやり方をとります。

4.祭壇に向かって合掌、そのまま2歩ほど下がる

2と同じく、一礼を組み合わせるやり方もあります。

5.ご遺族に向かって一礼して席に戻る

席に戻る際に、ご遺族の前まで足を運び、そこで礼をして下がるやり方をとる場合もあります。


同じ仏教でも、焼香のやり方には違いがあります。
たとえば浄土真宗では抹香は額におしいただかず、1回だけ焼香を行います。
対して、真言宗の場合はおしいただいた後に3回の焼香を行います。

ただ、このような細かいやり方を、一般の参列者が正確に把握するのは困難です。
ご遺族やご親族のやり方に倣って行えば十分です。

通夜の作法

通夜にしろ葬儀・告別式にしろ、葬儀会社のスタッフがきちんと案内をしてくれるはずですから、式のなかでそれほどとまどうことはないでしょう。
焼香のやり方も、通夜と葬式・告別式で区別されることはありません。

通夜の場合、通夜ぶるまいが用意されていることがあります。
ご遺族・ご親族の控え室などで行われることが多いもので、故人を偲んで飲食をとるものです。
案内があったら、一口でもいいので口をつけて参加するようにしてください。

ご遺族・ご親族に引き留められない限り長居は避け、ある程度の時間で切り上げるようにしてください。
故人を偲ぶ席ではありますが、ご遺族に対しての労わりの気持ちも忘れずに。
深酒からの酩酊はもってのほかですから、いつも以上に自制心を持って飲食をしてください。

葬式・告別式の作法

葬式・告別式は、一般の参列者にとって故人との最後のお別れの場面です。
棺の中を花でいっぱいにして送り出すものですが、案内があれば一般参列者も参加することができます。
このあたりは葬儀会社やご遺族の希望によっても異なるようで、

「基本的にはご遺族やご親族だけ。ただし、希望者がいれば行ってもよい」
「基本的には全員参加だが、したくなければしなくてもよい」
「葬儀会社のスタッフが案内するので、有志の方はぜひ。しかし焼香のように、全員に強制するものではない」

というように対応が異なります。基本的には案内に従うとよいでしょう。

火葬場には、一般参列者は基本的には足を運びません。
ただ、ご遺族などからの誘いがあれば同行するようにしてください。

会社関係の葬儀についての作法

会社関係の葬儀は、それ以外の葬儀とはまた異なったやり方をとることになります。それについて見ていきましょう。

名刺について 

自分の立場を明らかにするために、葬儀の場で名刺を出すことがあります。
この場合は、自分の名刺の左端の角を内側に曲げてから出します。
もしくは、名刺に「弔」の文字を入れましょう。
名刺を出せば「自分がだれであるか」は伝わりますが、記帳を促された場合は芳名帳への記載も行います。

取引先関係者の葬儀について 

取引先関係者の訃報を受けた場合は、まずは電話でお悔みを述べ、しかるべき部署に報告をしてください。
会社には「取引先の人が亡くなった場合」に関するマニュアルが用意されていることも多く、基本的にはそれに沿って行動することになります。

弔電を打ったり、代表者が出席したり、供物や供花を出したり……といった対応が一般的です。ただ、極めて親しい関係にあった相手の場合は、個人でも参加することもあります。

社内関係者の葬儀について

社内関係者が亡くなった場合、受付などを会社の人間が担当することもあります。
打診がきたのであれば、必ず引き受けるようにしてください。

これは会社の業務としての性格が強いからです。
香典に関しては、社内の規定に従います。さまざまなやり方がありますが、会社から出す場合もありますが、親しい人の場合は個人で出すこともあります。

まとめ

葬儀の場面では、きちんとマナーを守って振る舞うことが求められます。
基本的にはお声かけをいただいたのであれば、葬儀には参列すべきです。

どうしても参列できない場合は、後日弔問に訪れたり、弔電を打ったり、香典(不祝儀)を郵送もしくは人に頼んでお渡ししたりするなどの対応をしたいものです。
なお、供物や供花に関しては、葬儀会社に確認をとってからにしてください。

通夜や葬式・告別式では、開式の前に受付を済ませる必要があります。
紫色もしくは寒色系の色の袱紗に包んだ香典を両手でお渡しし、芳名帳(もしくは芳名カード)に名前を記載します。

なお、現在では香典返しを即日返しとしているところも多く、その場合はこの受付で香典返しを受け取ることになります。

葬儀に参列するときに持っていくべきものは、それほど多くはありません。仏教の場合は数珠を持っていくことになりますが、キリスト教や神式の葬儀の場合は不要です。
ハンカチは、派手ではない白色のものなどを選びます。鞄は、黒くて金具がついていないものが正式です。

焼香は、

  • 焼香台の前に進み出て
  • 合掌や一礼を行い
  • 抹香をつまんで焼香台の中に落とし
  • ご遺族や祭壇に一礼して下がる

というのが基本です。宗派ごとにやり方は異なりますが、ご遺族に倣えば問題ありません。

通夜ぶるまいには参加すべきですが、翌日の葬式・告別式の後の火葬についてはご遺族からの誘いがない限りは参加しないのが賢明です。

なお、会社関係の場合は、「名刺は左の端を折るもしくは『弔』の文字を入れる」「取引先の葬儀は会社の担当部署に相談して行う」「会社内の葬儀の場合は受付業務などを担当する必要が出てくる場合もある」など、一般の葬儀とはまた異なったルールがあります。

葬儀に参列することは、故人との最後のお別れに他なりません。
きちんとマナーを守って参加したいものですね。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

急な訃報で香典を用意する際、コンビニエンスストアや100円ショップ、駅の売店などでも香典袋を準備することができます。
ただし、香典袋の表書きは何種類もありません。中に数種類の短冊があり、それを差し替えればOKというのもあれば、はじめから印字されているタイプもあります。はじめから印字されているものについては「御霊前」の1種類しか置いていない店もあります。

数珠は、法要や墓参などで寺院との付き合いがあるのであれば、少なくとも1つ自分専用の数珠を持っていたほうが良いでしょう。
数珠は葬儀など訃報の時だけでなく、観光として寺院へ訪れる際も持参できます。
正式な数珠は各宗旨・宗派によって異なり決まっていますが、一般的に普及されている略式念珠なら石の色など好みで選んでかまいません。


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