必要な連絡・書類作業は?葬儀までの手続きを徹底解説

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多くの人にとって、「葬儀」をひらくのは初めてのものです。
また、大切な家族を失ったなかで行わなければならないため、混乱などでなかなか冷静な判断ができないこともあります。

しかし、ご遺体をそのままにしておくことはできません。
混乱したなかでも迅速な判断と手続きが求められます。
そのときに力になるのは、「事前の学習」であり、「専門サイトや専門家の見解」です。

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  • お墓選びで複雑な手順を簡単に詳しく理解したい
  • お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
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この記事の目次

  1. 臨終から葬儀(仏式)終わりまでの一連の流れ
  2. ご臨終後から葬儀に関する書類
  3. 葬儀費用の領収書は相続税の控除に必要?
  4. 葬儀後すぐに必要な手続き
  5. まとめ
  6. 監修者コメント

臨終から葬儀(仏式)終わりまでの一連の流れ

「葬儀」といっても宗教や宗派が違えば、その流れや形式は変わってきます。
しかし、ここでは一般的な仏教の葬儀について取り上げます。

なお、特記すべきことがない限り、下記の記事は特別宗派を定めず、「仏教であり、在来仏教に分類される宗派である」と考えておいてください。

  1. ご臨終と退院
  2. 葬儀社への連絡
  3. 近親者へ連絡
  4. 葬儀会社の選定と僧侶の手配
  5. 葬儀費用の準備
  6. 通夜と葬式の打ち合わせ
  7. 死亡届と火葬・埋葬許可証の手続き
  8. 遺影の選定
  9. 通夜~通夜ぶるまい
  10. 葬式・告別式
  11. 出棺と火葬
  12. 初七日と精進落とし
  13. 葬儀事務の引継ぎや支払い

ご臨終と退院

現在は多くの人が病院で息を引き取られます。
この場合は医師による診断が行われますし、すぐに死亡診断書が交付されます。

死亡診断書は、「死亡届」と一体になっていますので、なくさないようにしてください。

亡くなった後はエンゼルケアが行われます。
エンゼルケアは、ご遺体の状態を整えるために行うものであり、葬儀会社のスタッフもしくは看護師によって行われます。

葬儀社への連絡

亡くなった方は、いつまでも病院にいられるわけではありません。
故人を安置できる場所にお連れする必要があります。

自分たちで故人をお連れすることは非常に難しく、現実的ではありません。
このため、この段階で葬儀社へ連絡する必要が出てきます。
葬儀社の持っている寝台車でお連れするのがもっとも一般的な方法だからです。

「生前に、故人が『ここの会社にお願いしたい』と言っていた葬儀会社がある」
「すでに家族の方で契約を済ませている」
「付き合いのある葬儀会社があるので、そこにお願いする」

など、決めているのであれば、その葬儀会社に連絡をします。

この場合、それ以降のスケジュールや手続きもスムーズに行えます。
ただ、急にお亡くなりになった場合、家族に心構えができておらず葬儀会社を決めるところまでできていないこともあるでしょう。

そのような場合でも、とりあえず故人をお連れしなければなりません。
この場合は、その場で葬儀会社の評判などを調べて本契約をしたい業者を選ぶか、病院と提携している業者にお願いすることになります。

多くのケースでは、この段階で頼んだ葬儀会社と契約することになるでしょう。
しかし、「寝台車の手配だけはしてもらったが、実際の契約はほかの葬儀会社とする」というやり方も可能ではあります。

特に、「決めていなかったから病院と提携している葬儀会社に頼んだが、とても態度が悪かった」などのような「マイナス要因」があったのなら、ほかの葬儀会社に頼む方がよいでしょう。

なお、葬儀会社は365日24時間いつでも受付をしています。

近親者へ連絡

葬儀会社への連絡と並行して行っていきたいのが、「近親者への連絡」です。
ご臨終の前に声をかけて集まってきてもらっている場合もありますが、急なお亡くなりの場合や遠方から来る方などは間に合わないこともあるでしょう。

また、「臨終の場には特段声をかけなかったけれど、葬儀には参加してほしい人」もいると思われます。
このような人に手分けをして連絡をしていきます。

葬儀の連絡は、もっとも優先されるべき連絡のうちの一つです。
そのため、近親者への連絡は真夜中であってもまったく構いません。
現在は携帯電話もあるので連絡は比較的つきやすいでしょう。

また、近親者ではなく、会社関係などの場合は、ご臨終の時間によっては対応を受け付けていないこともあります。
ファックスなどを使うとよいでしょう。

葬儀会社の選定と僧侶の手配

葬儀会社の選定を行います。
すでに葬儀会社を決めている、寝台車を手配してくれた葬儀会社にそのまま依頼する場合は、特別な手続きは必要ありません。

寝台車を手配してくれた葬儀会社と違う葬儀会社を使うのであれば、その旨をしっかりと伝えてください。

葬儀会社が決まったら後は葬儀会社の誘導通りに進めていけば問題はありません。
僧侶の手配についても、いろいろ教えてくれることでしょう。

ただ、原則として僧侶の手配は喪主が行うことになります。
菩提寺が分かっているのであれば、まずは菩提寺に連絡をしてください。
そして僧侶のスケジュールを確認してください。

「通夜と葬式・告別式をいつ行うか」を決めるための要素は以下の3つです。

  1. 遺族側の都合(どうしても呼びたい人が外国にいるので、帰ってくるまでの時間を確保したいなど)
  2. 葬儀会場および火葬場のスケジュール(1月1日は特に休みになっているところが多い)
  3. 僧侶のスケジュール

つまり、この3つが合致する日でないと葬儀を挙げることはできないわけです。

また菩提寺に一度連絡をしておくと「どうしても菩提寺の僧侶が出向けない(亡くなった場所があまりにも遠いなど)」という場合でもほかの付き合いのある僧侶を紹介してもらえることがあります。

加えて、菩提寺との感情的な軋轢(あつれき)も生じず、埋葬のときにもめることもありません。
菩提寺以外の僧侶を呼んだ場合で、かつお墓が菩提寺にある場合は、埋葬を断られることもあるので注意が必要です。

「菩提寺が分からない」
「血だけは繋がっているが天涯孤独の人で、そもそも菩提寺があったかどうかすらわからない」

などのような場合は、ほかの寺院に連絡する必要も出てくるでしょう。

また、「菩提寺に嫌な思いをさせられたから、もう縁を切りたい」「墓じまいをしたので、そもそも菩提寺というものがない」と考える人もいます。
このような場合は無宗教の葬儀にするか、もしくは菩提寺とは関係のない僧侶を手配することになります。

現在は葬儀会社でも僧侶を紹介するところもありますし、「僧侶派遣」と呼ばれるサービスも出ています。
僧侶派遣の場合はお布施が非常に安く、また明瞭だという特徴があります。

菩提寺―檀家という考え方が薄まってきた現代においては、このようなサービスも一定のニーズがあります。

葬儀費用の準備

葬儀費用についても考えていかなければなりません。
葬儀費用の平均は、(統計の取り方に疑問があるとする説もありますが)200万円程度です。

喪主が貯蓄などから出すのが一般的ですが、故人の意向や経済的事情により、「故人の貯めていたお金から出したい」というケースもあるでしょう。

葬儀費用は、不自然に大きいものではない限りは、故人の遺産総額から差し引くことができます(ちなみに不正はすぐに見抜かれます)。
ただ、人が亡くなった場合、金融機関では悪用を防ぐためにすぐに故人の口座が凍結されると言われていますが、実際は、死亡の事実が知らされると凍結されます。

これは非常に煩雑な手続きと書類(相続人全員の署名と押印がある遺産分割協議書がその代表例です)が必要となりますが、葬儀費用に使うということが明確でありかつ相続人全員の合意がある場合は、おろすことができるとしている金融機関もあります。

なお、「葬儀費用は200万円程度」としていても一括で現金で支払わなければならないわけではありません。
たとえ現金ですぐに用意できる環境であっても事務処理の都合もあり、何回かに分けて支払うことになるのが一般的です。

また、現在は「葬祭ローン」を打ち出している金融機関もありますし、葬儀会社でも分割払いに応じてくれるところが大半です。

この「葬儀費用の準備」の工程で求められるのは、単純に「払えるだけのお金を手元に確保すること」だけではありません。

現在の財政状況を把握して、「葬儀にいくらかけられるか」を知ることによって、「挙げられる葬儀の規模」をはかっていくという意味もあります。

通夜と葬式の打ち合わせ

通夜と葬式・告別式の打ち合わせをしていきます。
葬儀の規模は、主に「故人の年齢や交流関係」「遺族(特に喪主)の立場や交流関係」「故人及び遺族の意向」「予算」によって決められていきます。

このときにどの要素を一番重要視するかというのは葬儀ごとによって異なりますが、基本的には「故人の遺志」でしょう。
特に故人が、終活の一環として、エンディングノートなどに希望とする葬儀のやり方を記載していたのであれば、それに従うのが一番良いかと思われます。

「簡単な式にしたい」などの希望があれば、直葬(火葬式)や一日葬、家族葬などが視野に入ってきます。
いずれにせよ、ここで決める「どのような葬儀にするか」ということは、今後の予算繰りや周囲の人との関係にも響いてきますから、慎重に決めたいものです。

加えて、葬儀のときにやってほしいこと(特定の料理屋に仕出しをお願いしたい、音楽を選びたい、花祭壇の花の種類をカーネーションだけにしてほしいなど)があれば、このときに明確に伝えましょう。

葬儀会社は、できるかぎりその希望に沿った葬儀を作り上げようとしてくれるはずです。
なお、今でも「葬儀会社は、不当に高い金額の葬儀を行いたがる」とする声を耳にすることがあります。

しかし葬儀のあり方や金額が明瞭化されたこと、だれもが簡単にインターネットで情報を手に入れられるようになったこと、また葬儀業界自体の競争が激しくなったことから、このようなことをする葬儀会社はあまり見られなくなっています。
悪評が立ってしまえば終わりだからです。

そのため、「どのような規模にしたらいいかわからない」などの疑問があれば、葬儀会社に素直に伝えましょう。

また、普通の葬儀会社であるのなら、はじめのプラン組みの段階で年齢や交流関係に合わせた規模の葬儀を提案してきます。
ただし、一日葬や直葬などを希望する場合はそれを伝えた方が良いでしょう。
葬儀会社にもよりますが、「特段希望がない限りは、とりあえず一般葬での見積もり・プランを出す」というところは多いからです。

「本当に適正価格かどうかがわからない」「地場の葬儀会社を使いたいが、小さな葬儀会社だからなかなか口コミが出てこない」というような場合は、やはり事前に見積もりをとるのが大切です。

また、同規模の葬儀をインターネットなどで検索し、不当に安い・高いプランを出されているようならば、その理由の説明を求めるとよいでしょう。

「親族の名前で、供花や供物を出す」という場合は、このときに喪主側が一括で発注することもあります。

死亡届と火葬・埋葬許可証の手続き

日本においては、特段の事情がない限り火葬にして弔います。
このときに必要なのが、「死亡届」と「火葬・埋葬許可証」です。

死亡診断書は、「死亡届」と一体になっています。

この死亡届があって初めて、火葬・埋葬許可証が出されます。
火葬許可証と埋葬許可証は厳密には区別されるものであり、「火葬許可証」は火葬をするために必要な書類、埋葬許可証は埋葬をするために必要なものです。

ただしこの2つは1枚の紙で出されるため、特段の事情がない限りは、「火葬・埋葬許可証」としてまとめて使われます。この火葬・埋葬許可証を手に入れないと、ご遺体を火葬することができません。

ただ、この手続きは原則として葬儀会社が行います。
個人あるいは家庭の力だけで葬儀を行うことなどほとんどなくなった現在においては、遺族がこの手配を行うことはまったくといってよいほどないでしょう。

すべて葬儀会社に委任して構いません。
なお、基本のプランには、これらの書類の代行業務も含まれているのが普通です。

遺影の選定

「遺影の選定」は、遺された家族にしかできないことです。

このためこの作業はほぼ必須です。現在は「自分たちでインターネットの無料ソフトなどを使って作る遺影」などもよく取り上げられていますが、基本的には業者に任せることをおすすめします。
専門的知識があり「自分の手で故人の遺影を作りたい」という人がいるのであれば、個人で作ることもできないわけではありません。

遺影にする写真についてですが、現在は、「その人らしいお顔で、その人らしい服装をしているもの」がよく選ばれる傾向にあります。

しかし遺影の着せ替えなどもできますから「和服を着せたい」ということであればそのようにできますし、「やはり真面目な顔のものが良い」ということであればもちろんそれを選ぶこともできます。

遺影の場合、背景は薄い水色やピンク、白色が選ばれることが多いでしょう。
しかし写真自体には、背景があってもまったく構いません。
加工段階で消すことができますし、花畑などのような美しい風景ならばそのまま残すこともできます。

「どのような遺影にしてほしいか」を葬儀会社に伝えるとよいでしょう。

終活の一環として、「この写真で遺影を作ってほしい」ということで故人が生前に写真をピックアップしているケースもあります。
このような場合は、その写真を使うのが基本です。

ただ、「終活はしていたが、遺影に相応しい写真を選べていなかった(たとえば極端に小さな写真など)」というケースも実際にあります。このような場合は、遺族が改めて選び直すことになるでしょう。

通夜~通夜ぶるまい

一日葬や直葬ではない場合、通夜~通夜ぶるまいが行われます。
一般葬の場合は、まずは受付で参列者を迎え、開式と同時に僧侶が入場、そして読経や焼香を行う…といった流れをとります。
その後に喪主(遺族代表)によるあいさつが行われます。

通夜が終わった後は、通夜ぶるまいが行われるのが一般的です。
遺族・親族の控え室で飲食物をとるものであり、仏式の通夜ぶるまいではお酒も出されます。
なお、魚や肉が出るか出ないかは、地域や遺族の気持ちによって異なります。

通夜ぶるまいについては、「3分でわかる!通夜の食事、通夜振る舞い(通夜ぶるまい)の作法とマナー」でも詳しく解説しているので参考にしてみてください。

なお、かつて「通夜」というと、文字通り夜を通して行うのが主流でした。
しかし現在は、かつては「半通夜」と呼ばれた「夕方くらいに開かれて、1~3時間程度で終わるもの」が主流になっており、特別表記がない場合はこちらの方を「通夜」というようになっています。

また、遺族や親族が夜通し起きてろうそくや線香を守るといったこともほとんどなくなり、早めに床につくケースも増えています。
ろうそくは電気式のものが普及したことや長持ちする線香が開発されたことも、これと無関係ではないでしょう。

葬式・告別式

葬式・告別式は、特別の事情がない限りは通夜の翌日の日中に行われます。
だいたい9時台~15時台くらいに開かれることが多いでしょう。

単語の使い分けについては葬儀会社ごとで多少の違いがありますが、ここでは「葬式=宗教的儀式を含むお別れの儀式」「告別式=宗教的儀式を含まないお別れの儀式」を指すこととします。

ただこの2つは、実際には区別されることはほとんどありません。
葬式からそのまま告別式に繋がることが一般的ですし、使い分けをしないこともあります。

お別れの場面では、棺にお花などを入れる時間が設けられています。
これに関しては「基本的には遺族・家族のみ」とするところと、「希望する人なら入れられる」とするところと、「基本的には全員参加」とするところがあります。
葬儀会社の案内に従うようにするとよいでしょう。

また、このときに写真などを入れるのであれば、その用意もしておくようにしましょう。
写真に関しては、「一緒に写っている人が引っ張られるから」ということで原則NGと考える葬儀会社もありますが、「思い出と一緒に見送りたい」という気持ちを尊重したいと考える葬儀会社もあります。

また、たとえ前者の考えを持つ葬儀会社であっても遺族が強く希望すれば「禁止」とするところはありません。
入れたいのであれば、事前に焼き増しなどをしておくと良いですね。
現在はデジタル撮影が主流ですが、その場合は印刷しておくことをお忘れなく。

出棺と火葬

出棺は、一般の参列者に見送られて行います。
火葬場に行く人は、「僧侶」「遺族」「親族」のみが基本です。

ただし、故人や遺族が希望するほどに親しい関係にあった友人などの場合は、同行することもあります。
逆にいえば、声を掛けられない限りは、一般参列者はついていくべきではありません。

火葬場につくと、後は火葬場のスタッフが誘導します。
火葬炉の前に導かれ、最後のお別れをします。

かつては棺のくぎ打ちが行われていましたが、現在これは行わない(あるいは極めて形式的にすぎない)ことが多く、お顔を見てのお別れができる場合が多いことでしょう。

これが、「肉体を持つ故人との最後のお別れ」になります。
僧侶が同行している場合は、お経が挙げられるのが基本です。

焼き上がりには1時間~2時間ほどかかります。
このとき、遺族・親族は控え室で軽食などを取って待つことになります。火葬が終われば収骨です。
骨壺にお骨を収めていきます。

初七日と精進落とし

かつては七日目に行われていた「初七日法要」ですが、現在は火葬の日に一緒に繰り上げ形式で行うやり方がよく見られています。
また、精進落としもこのタイミングで行うことがよくあります。

葬儀会社によっては、「精進落としまでを行うことを基本としている。
特段希望がない限りは、この形式でいく」としているところも多いため、「初七日法要などは日を改めてする」という場合にしろ「一緒にやってほしい」という場合にしろ、一度希望を伝えておくと混乱しなくてすみます。

繰り上げ初七日法要は、多くの場合、通夜(葬式・告別式)を行った会場で行うことになります。
また、その直後に精進落としの席が設けられます。
もう少し正確にいうのであれば繰り上げ初七日法要を行っているときにすでに仕出し屋などが御膳を整えている、といえます。

現在精進落としは、「葬儀の労をねぎらう」という意味合いも持つようになりました。
火葬場に行ったメンバー(僧侶・遺族・親族)が席につきます。
食後には引き出物などが持たされ、解散となります。

葬儀事務の引継ぎや支払い

葬儀後にも、さまざまな手続きが遺されています。
たとえば生命保険の請求であるとか、国民年金の脱退処理であるとかです。

相続が決定した後に行わなければならない作業もありますが、アフターサービスとしてその後の手続きの流れについて解説してくれる葬儀会社もあります。
また、四十九日法要などの相談にものってくれますから、わからないことがあったら助けを求めてください。

ご臨終後から葬儀に関する書類

御臨終の後に行うべき書類の手続きについて、詳しく見ていきましょう。

葬儀会社の選定と申し込み

葬儀会社の選定は、ご臨終後速やかに行わなければならない作業のうちの一つです。
一応、「病院に故人を迎えに行き、安置をする葬儀会社」と違う葬儀会社を選ぶことは可能ですが、手間もかかるため、ある程度葬儀会社をどこにするか考えておいた方がよいでしょう。

お迎えにきてもらう前の段階で、自分たちでインターネットを使って評判を調べるようにするのも悪くはありません。
また、「以前頼んだときに、信頼できる対応をしてもらえた葬儀会社」があればそこに頼むのも一つの方法です。

葬儀会社は、葬儀全般に関わるだけでなく、葬儀が終わった後も何かとお世話になることが多い相手です。
そのため、ここでの選択が、その後の葬儀の質を左右することを忘れてはいけません。

可能であれば、いくつかの葬儀会社に事前に見積もりを出してもらったり、葬儀会館の下見に行ったりすることをおすすめします。
現在はどこの葬儀会社も、見積もり・下見は無料としています(逆にいえば、それを「有料」とするところは控えるべきでしょう)。

「どこにすればよいかまったく見当がつかない」という場合は、「葬祭ディレクターの有無・葬祭ディレクターが担当してくれるかどうか」を聞いてみてください。
葬祭ディレクターは民間資格ではありますが、最低でも2年以上の実務経験がないと受験資格がない資格です。

これを持っている人に担当させるとしている葬儀会社は少なくとも社員の育成に熱心であることがわかりますし、スタッフ自身にも相応の力量があります。

亡くなってすぐに死亡診断書・死体検案書の手配

亡くなってすぐに受け取るのが、「死亡診断書」「死体検案書」です。
どちらも「その人が死亡したこと」を証明する書類であり、これがなければ死亡届と火葬・会葬許可証を手に入れることができません。

耳にすることが多いのは「死亡診断書」であるため、葬儀関係のページでも「死体検案書」の方は大きくは取り上げられません。

「死亡診断書とは、治療をしている最中の病気などが原因となって死亡した」という場合に出されるものであり、「死体検案書とは、治療中以外の病気や自殺などを原因とする死亡」のときに出されるものです。
ちなみに、前者の方は歯科医師でも発行できますが、死体検案書は歯科医師では作ることはできません。

ちなみに、死亡診断書の場合は8000円以下で交付されますが、死体検案書の場合は10万円程度かかる場合もあります。

これらは何度か使う機会がある可能性もあるのでコピーをとっておくと安心です。
なお、当たり前のことではありますが、死亡診断書にしろ死体検案書にしろ、遺族が勝手に改ざん・加筆・修正することは禁止されています。
必ずそのまま保管(コピー)をしておいてください。

失くした場合でも再発行はしてもらえるのですが、お金がかかるので注意してください。

火葬に必要な死亡届と火葬・埋葬許可証

日本では、特別な事情(航海中の死亡など)を除き、遺体は火葬を行う必要があります。
そしてその手続きに必要なものが「死亡届」と「火葬・埋葬許可証」です。

提出方法と流れ

死亡届は、死亡診断書と一体になています。死亡届の空欄に記入し、自治体の役場に提出します。

この手続きは、死後7日以内に行わなければなりません。
また、このとき一緒に「火葬許可申請書」を提出するのが一般的です。

火葬許可申請書は、火葬・埋葬許可証をもらうために必要なものです。
これを提出すると、まもなく「火葬・埋葬許可証」が発行されます。

なお、これらの手続きはできるだけ速やかにやるべきものではありますが、火葬の許可が下りるのは死後24時間以上が経過してからです。

お墓への埋蔵は、火葬済印付の埋火葬許可証

お墓へ納めるときは、火葬を終えた遺骨であることの証明書が必要です。この証明書が、役場で発行される「埋火葬許可証」で、火葬場でこの証明書に「火葬済」印が押されます。この書類をもって、お墓への納骨が可能となります。

なお、これらの作業は、実際には遺族が行うことはほとんどありません。
現在は葬儀会社を介するところが非常に多いかと思われますが、葬儀会社に頼んだ場合は葬儀会社のスタッフがこの作業を代行してくれるからです(基本的には、作業の代行代は基本料金に含まれます)。

葬儀費用の領収書は相続税の控除に必要?

「相続税」は非常に重いものです。場合によっては、相続税を支払うために資産を手放さなければならないことすらあります。

そのため、「相続税をどのように安くするか」を多くの人が考えます。
もちろん脱税は許されることではありませんが、賢く節税を行うことは非常に大切です。

実は、生前にお墓や仏壇を購入することで、この「資産」は非課税対象とさせることができます。
ちなみに、債務控除にはならないのでローンで買うよりも現金で購入することがおすすめです。

また、亡くなった後でもできる税金対策として、「葬儀費用を葬儀財産から控除する」という方法を使うことができます。
葬儀費用で使ったお金は相続税が課せられません。

相続税課税対象外となるのは、以下の要素です。

  • 葬式や葬送の際やその前に、火葬・埋葬・納骨を行うためにかかった費用
  • ご遺体やご遺骨を迎えにいくために係った費用
  • 葬式ではないけれど、一般的な弔いの儀式において欠かせないと判断されるもの(例:お通夜)
  • 宗教者へのお布施
  • ご遺体の捜索などにかかった費用

ただし、香典返しのために使った費用や、墓石・墓地を新たに購入するためにかかった費用、法事に使われた費用は、課税対象となります。

また、これらはあくまで「社会通念上、常識的な範囲で」と定められているため、「お布施に1000万円払った」などのようなことはできません。

「相続税の控除対象となる費用」ということから、「葬儀にかかった費用は、すべて領収書を受け取っていないと控除されないのだ」と考えてしまいがちです。

しかしながら、支払いメモなどを使っても代用が可能です。
特にお布施などは、(社葬ならばともかく)「領収書を出してください」とはなかなかいいがたい部分です。

もっとも、領収書を手元にきちんと残して置いた方が安心はできます。
葬儀会社の多くはきちんと領収書を切ってくれますから、これを受け取るようにしてください。

出展:国税庁「NO4129 相続財産から控除できる葬式費用」

葬儀後すぐに必要な手続き

葬儀後に行わなければならない手続きは、実にさまざまです。
多くが自治体の役所で行うことができるものですが、1つずつ見ていきましょう。

亡くなってから14日以内に住民票の抹消届を行う

私たちはみんな「住民票」で管理されています。
このため、これの抹消手続きも行わなければなりません。

これは亡くなってから14日以内に行う必要があります。
もっとも、基本的には、「住民票の抹消のための特別な手続き」は何も必要ありません。
死亡届を出しさえすれば、この手続きも開始されるからです。

年金を受け取っていた場合は受給休止の手続き

年金などを受け取っていた場合は、受給の停止手続きもしなければなりません。
国民年金の場合は14日以内に行う必要があります。

なお、国民年金の死亡一時金の請求は、死後2年以内とされています。
それ以外の「葬儀を行ったことによる一時金の交付」も2年以内とされているので忘れずに手続きしてください。

雇用保険を受給していた場合は、1か月以内に雇用保険受給資格者証を返してください。

故人が世帯主の場合は世帯主変更届

世帯が3人以上で、かつ故人が世帯主だった場合は世帯主の変更届を行うことも必要です。
これも死後14日以内と定められています。

また、ここでは主に公的手続きのことを取り上げていますが、実際にはこれ以外にもさまざまな手続きが必要になります。

たとえば、多くの人が入っている生命保険や、不動産などの名義変更、細かいところでは公共料金の名義変更や解約、あるいはクレジットカードの解約などです。

不動産の名義変更などは、特に「相続」も関わってくるので、一筋縄ではいきません。
相続にしても放棄するのか受け継ぐのか……などの問題が出てきます。

「人が亡くなる」というのは、私たちに大きな悲しみを与えるものです。
しかし同時に「悲しさ」だけでなく、多くの煩雑な手続きを行うことも強いてきます。

葬儀会社でもアフターケアとして相談に乗ってくれることもありますから、これを上手に使いましょう。
また、自分自身が「見送られる側」になることを想定して、終活をしていくのもよいでしょう。

持っているクレジットカードや資産がどんなものなのか、死亡後にやってもらわなければならない手続きにはどんなものがあるのかなどをエンディングノートにまとめておくだけで、遺された家族の負担が大きく軽減されます。

まとめ

葬儀に関わる手続きは、非常に多く、また煩雑です。
ご臨終となれば近親者や僧侶への連絡をしなければなりませんし、葬儀会社の選定も行わなければなりません。
葬儀費用の準備や葬儀会社との打ち合わせも必要ですし、滞りなく式が行えるように心を砕く必要もあります。

また、死亡届の提出や相続税を軽くするための工夫、年金の受給停止手続きなどを行っていく必要もあります。
なかには葬儀会社が代行してくれるものもありますが、遺族が行わなければならないものも決して少なくありません。

特に相続絡みのことは、喪主1人だけで決められるものではなく、相続人全員での話し合いが必要になるケースも多いので注意が必要です。

どれだけスムーズに手続きができるかはそれぞれのケースで異なります。
ただ、相続関係で一切もめなかった、という家であっても、すべての手続きが終わるまでに1年程度かかることも決して珍しくはありません。

このような手続きの難しさ・煩雑さをクリアするためには、段階に応じて、

  • 手分けをして行う
  • 葬儀会社のアドバイスを受ける
  • 終活段階で、「見送られる側」が整理をしておく

の3つの方法をとることが求められます。
たとえば近親者への連絡などは手分けをして携帯電話でやってしまうのが良いですし、亡くなった後の手続きは葬儀会社に「やるべきこと」を聞いて進めていくという方法をとることができます。
代行はしてくれなくてもアドバイスをくれる葬儀会社は非常に多いといえます。

また、何よりも「終活」が重要です。
依頼してもらいたい葬儀会社や資産の状況、行うべき手続き、自分が死んだら連絡してほしい人をリスト化しておくことで、遺された家族の負担は大きく減らすことができます。

また、これらの作業をすることは、「自分の理想の葬儀」を演出するためにも必要です。
終活をするなかで、自分の人生を見直すきっかけにもなるでしょう。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

病院に入院中、継続的に診療中の病気が原因で亡くなった場合、医師はその場で死亡診断書を書いてくれますが、自宅や介護施設で亡くなった場合は、かかりつけ医の判断になります。死因が明らかに継続的に診療中のものであると予測される場合については、死亡診断書がすぐに作成されますが、それ以外の場合は、検案といって、異常死との鑑別を総合的に判断し、死体検案書が作成されます。

病院で亡くなった場合は、数時間で退院を促されますが、老人ホームは居住空間ですから、あわてて退去する必要はありません。ドライアイスなど衛生保全処置を施し、落ち着いたところで搬送しても良いでしょう。介護施設によっては施設内で葬儀やお別れの会をしてくれるところもあります。


ライフドット推奨
後悔しないお墓のために今から準備してみませんか?

終活といっても、生前整理、葬儀、お墓の検討などさまざまです。
そのなかでも「お墓」は、一生に一度あるかないかの買い物ですね。

  • 自分のライフスタイルに合ったベストなお墓はどういうものなのか知りたい
  • お墓選びで複雑な手順を簡単に詳しく理解したい
  • お墓選びで注意するべきポイントを詳しく知りたい

など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。

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