一日葬とは?通夜や葬式に分けずに行う葬儀の形を紹介

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数珠を持った男性が合掌している

通夜、葬儀、火葬と、お別れの儀式を全て行うと、200万円程度の出費になるらしい……

そう聞いて「それは無理!何とか節約できないものか」と思う人は多いでしょう。

では、火葬だけをして、お葬式をしないという「直葬」はいかがでしょうか。「儀式を一切しないという考え方にも抵抗がある」という人も、少なくないでしょう。

そんな人におすすめなのが、お通夜を省略する一日葬です。

この記事ではこのような疑問を解消!

  • 「儀式を一日で済ます一日葬に興味があるけれど、どんな内容なのだろう?」
  • 「一日葬だったら節約できるの?」
  • 「一日葬をするときの注意点を知りたい」

この記事では、以上のような疑問を持つ人のために、一日葬の内容や流れ、費用感、メリット、デメリットをお伝えします。

また、一日葬に参列する側になった人に向けて、一日葬のマナーをご案内します。一日葬以外の方法もご紹介するので、お金も手間も軽減できる葬儀の形を、自由に選べるようになりますよ。

一日葬とはお通夜を行わずお葬式と火葬のみで済ます葬儀のこと

一日葬とは、お通夜を行わず、お葬式と火葬だけで済ませる葬儀のことです。お葬式と火葬だけなら一日で行うことができるため、一日葬、あるいはワンデーセレモニーなどと呼ばれています。

一日葬の詳しい内容や流れ、費用についてご案内します。

一日葬なら親族みんなが集まるのはお葬式の日だけで良い

一日葬であれば、お通夜がないため、親族みんなが集まるのはお葬式の日だけで済みます。

通常の葬儀であれば、お通夜があり、お通夜の次の日にお葬式と火葬があるため、どちらの儀式にも参列する親族たちは2日間予定を空けておかなければなりません。

しかし、お通夜が省かれれば、喪服を着て式場へ出向く機会は一度でよいのです。

一日葬は、一般の参列者を省いて親族だけで葬儀をする「家族葬」の考え方とともに最近になって出てきた葬儀のスタイルです。

家族葬であれば、お通夜とお葬式の顔ぶれが同じですから、まとめて一回でいいだろうという考え方になるのもうなずけますね。

一日葬の流れはとてもシンプル

一日葬の流れは、お通夜がないのでとてもシンプルです。

亡くなった日から一連の儀式が終わるまでの流れを、一日葬と一般葬(一般的な葬儀)で比較してみましょう。

【一日葬と一般葬の流れの比較】

日 数

流 れ

内 容

一日葬

一般葬

1日目

臨終、安置

亡くなった場所(病院など)から

安置場所(自宅、安置所など)へ搬送する

2日目~6日目

打ち合わせ

葬儀担当者と葬儀の打ち合わせを行う

納棺

故人に最後の着替えを施し、棺に休んでもらう

お通夜

式場などでお通夜を行う

なし

通夜ぶるまい

お通夜の後、会食を行う

なし

3日目~7日目

お葬式

式場などでお葬式を行う

最後のお別れ、出棺

棺の中へ花を手向けた後、

火葬場へ向けて出発する

火葬

火葬場にて荼毘にふし、火葬後は骨揚げを行う

初七日法要

式場へ戻り初七日までのお経をあげてもらう

火葬前に済ませたり省略したりすることもある

精進落とし

親族を中心に会食を行う

火葬場で火葬中に済ませるケースもある

1日葬はお通夜と通夜ぶるまいが省略できるため、納棺さえ済ませれば、後はお葬式の日まで儀式を行うことはありません。

一日葬の費用は一般的なお通夜・お葬式と比べれば安め

一日葬は、お通夜がないぶん費用がやや安めに設定されています。必ず省略できるのは、通夜ぶるまいで参列者をもてなすための飲食費です。

ただ、お通夜がないからといって、式場費用を節約できるかといえば、必ずしもそうではありません。午前中から行われるお葬式の準備は、前日から手をつけなければならないため、式場費用は結局2日分支払うケースが多いからです。

一日葬がぐっと節約できるのは、あくまで参列人数の多い一般葬と比べた場合です。もともと参列人数の少ない家族葬と比べると、そこまでお得感はないかもしれません。

一般葬・家族葬・一日葬の費用例を並べて比較しましたので、参考にしてください。

【各葬儀スタイルの費用例】

 

一般葬

(参列者100人うち親族30人)

家族葬

(参列者15人うち親族15人)

一日葬

(参列者15人うち親族15人)

祭壇・式場使用料

60万円

20万円

20万円

遺族控室使用料
13万円として)

6万円

6万円

3万円

火葬費用
(東京の民営斎場の場合)

7万円

7万円

7万円

儀式必要品
(棺・骨壺・ドライアイス・遺影・霊柩車・人件費など、どんな儀式スタイルでも必要になるもの)

20万円

20万円

20万円

通夜ぶるまい
(一人あたり予算2500円として)

25万円

3万7500

なし

精進落とし
(一人あたり予算4000円として)

12万円

6万円

6万円

当日の香典返し
(一つ2500円として)

25万円

3万7500

3万7500

宗教者への謝礼
(日本消費者協会の第11回「葬儀についてのアンケート調査」より、「寺院への費用」平均値)

47万3000

47万3000

47万3000

合 計

202万6000

113万8000

107万500

以上のように、一般葬のほうが大きな式場や祭壇を用意したり、おもてなし面が多額になったりするためかなり費用がかさみます。

一般葬と一日葬を比べれば半額程度になるため、お得感はかなりありますが、家族葬と一般葬を比べると、そうでもありません。

ただし、お通夜の儀式をしないことで会場費用が割安になる式場もないとはいえませんから、まずは見積もりを取ってみることが大事です。 

また「一日葬はお通夜がないのだから、儀式が少ないぶん、お布施を少なくしても良いのでは」という考え方もあります。ただ、そもそもお布施は「儀式1つに対していくら」と金額を決められるものでもなく、方針は家族によってさまざまです。

一日葬の内容や流れ、費用感をつかんだところで、次は一日葬を行うメリットやデメリットについてご案内します。

一日葬を行うメリット

一日葬を行うメリットは、次の3つです。

  • 遺族と親族の負担が少ない
  • 葬儀前日の夜は家族だけで濃密な時間を過ごせる
  • 時間を省きながらもきちんとした葬儀ができる

それぞれ詳しく解説します。

遺族と親族の負担が少ない

一日葬は、遺族にとっても、親族にとっても、身体的・精神的・経済的負担の少ない方法です。

お通夜が省略されるだけで、式場へ出向く日が一度で済むのはもちろん、着替えや髪のセットをしなければならない機会が減るのは、女性にとってとくにありがたいことです。

「お通夜に間に合うように、仕事を仕上げなくては……」

「式場まで遠いから、お通夜に間に合うにはお休みを取って、さらに一泊しなくては……」

そんな悩みもなくなります。
日帰りで済む人が多くなるため、親族が宿泊費用を肩代わりしなければならない人数も減るでしょう。

葬儀前日の夜は家族だけで濃密な時間を過ごせる

一日葬はお通夜がないので、葬儀前日の夜は家族だけでゆっくり故人と向き合えます。

故人が生身の身体でいる最後の夜を、濃密な別れの時間として過ごせるというのは、家族にとって大事な意味を持つことでしょう。

時間を省きながらもきちんとした葬儀ができる

一日葬は、儀式に関わる時間を大幅に軽減できるのに、きちんとした葬儀を叶えられるのが魅力です。

「省略したいのはやまやまだけれど、火葬だけを行う直葬は気が進まない」

という人にぴったりです。

以上のように、一日葬のメリットは、主に時間の有効活用に役立つことにあります。

一方、デメリットにはどのようなものがあるでしょうか。次章で説明します。

一日葬を行うデメリット

一日葬を行うデメリットは、以下の3つです。

  • 一般参列者にとっては参列しづらい
  • 菩提寺や親族の反対にあう可能性がある
  • 一日が長丁場になる恐れがある

それぞれ解説します。

一般参列者にとっては参列しづらい

一日葬はお通夜がないため、仕事のある一般参列者にとっては、参列しづらいものです。主な親族だけを参列対象とする葬儀に向いたスタイルといえるでしょう。

ただ、参列できなかった人が、後日、喪主宅へ次々と弔問に訪れる可能性があります。お葬式での負担は減っても、遺族はその後しばらく弔問客に振り回されるかもしれません。

菩提寺や親族の反対にあう可能性がある

お通夜がないため、「それではきちんとした儀式ができない」と、菩提寺や親族の反対にあう可能性があります。喪主の意向や、最後の夜は家族だけでいたいことなどを理由に、じゅうぶんコミュニケーションをとって説得しましょう。

一日が長丁場になる恐れがある

親族にとっては、故人と向き合える時間や親族同士で語り合える時間が一日しかないため、精進落としの時間が長引くかもしれません。朝早くから儀式の支度をしている遺族にとってはかなりの長丁場になります。

精進落としは時間通りに済ませ、あとは近くの飲食店などで自由に集まって過ごしてもらうなど、遺族が早く休める環境づくりが必要です。

一日葬のデメリットには、一般的な葬儀ではなかなか考えられないことが含まれていますね。新しい葬儀スタイルを選ぶときの落とし穴といえますから、しっかり対策が必要です。

次章では、「知り合いが一日葬を選んだが、弔問はどうすればいい?」という人のために参列者のマナーについてご案内します。

一日葬へ参列する側のマナーで気をつけたいこと

一日葬へ参列する側になると、「一般葬とどう違う?」と身構えることもあるかもしれませんが、基本的なマナーに違いはありません。

次の2点だけ注意しましょう。

  • お通夜の日時がお知らせ状にない場合はお葬式へ参列する
  • 弔電を打つとき、香典を用意するときもお知らせ状に注目する

それぞれ説明します。

お通夜の日時がお知らせ状にない場合はお葬式へ参列する

一日葬の場合は、お知らせ状にお通夜の日時や場所が記載されていません。

「記載ミスだろうか?」と思わず、きちんと掲載されているお葬式の日時と場所を確認し、参列しましょう。

「お通夜の時間帯しか空いていないから、弔問したい」などと、自分の都合を優先して遺族に問い合わせるのはマナー違反です。

弔電を打つとき、香典を用意するときもお知らせ状に注目する

お葬式の時間帯にどうしても参列できなければ、弔電を打ちましょう。ただし、その場合でも、お知らせ状をしっかり見てください。弔電の類は辞退する旨が書かれていないでしょうか。

一日葬では、香典やお花、弔電などを辞退することが多々あります。喪主の意向に従いましょう。 

以上のように、一日葬に参列するときは、とくにお知らせ状を詳しく確認することが重要です。

ここで、「一日葬をすべきかどうか、まだまだ迷っている」と思う人もいるのではないでしょうか。
「一日葬のメリットよりも、デメリットが気になる。あまり節約にならないようだし。」という人のために、
次章では、一日葬以外の方法についてお伝えします。

お金も手間も軽減される、一日葬以外の方法

一日葬以外にも、お金や手間が軽減される方法があります。一日葬のデメリットを払しょくしてくれそうなスタイルを3つご紹介します。

参列者が来やすいようお通夜の時間帯にお葬式をする

「儀式は省略したいけれど、一般の人にも参列に来てもらいたい」と考える人は、お通夜の時間帯にお葬式をするのはいかがでしょうか。

いわば、一日葬の夕方バージョンです。 

この場合、翌日には火葬をしなければならないので、厳密には「一日葬」といえませんが

皆が来やすい時間帯にお葬式をするため、後の弔問客が減ることが期待されます。また、お葬式の翌日、火葬前の大事な時間を主な親族だけで静かに過ごすことができます。 

火葬式を行う

「一日葬なら、もっと節約できるものと思っていたのに」と、あてが外れた人におすすめなのが、火葬式です。

火葬式は、火葬のみを行う直葬に儀式をプラスした葬儀スタイルで、火葬に向かう直前に、安置場所などで僧侶から手短にお経をあげてもらいます。

火葬式なら式場や祭壇の費用がかからないので、経済的な負担がぐっと減ります。

直葬と会費制のお別れ会を行う

あとで弔問客が多く訪れることに、特に不安のある人には、直葬とお別れ会の2本立てがおすすめです。

家族と主な親族だけで、火葬のみの直葬を済ませた後、四十九日法要などをめどにお別れ会を行います。

お知らせ状に「○月○日にお別れ会を行う」旨の記載をすれば、参列できない人は「じゃあ、それに行けばいいわけだ」と弔問を控えてくれるでしょう。

式場費や飲食費などを人数で割り、会費制にすれば、費用の負担もありません。

以上のように、一日葬以外にも、悩みに合わせて選べる葬儀スタイルがあります。自分と家族にとって本当に納得できる形はどんなものか、考えてみましょう。

まとめ

一日葬は、時間的制約の大きい現代人にとって、大変便利な葬儀スタイルです。きちんとした葬儀を行えて、家族だけの時間も確保できるため、魅力を感じる人は多いでしょう。

メリットだけでなく、デメリットもきちんと把握したうえで自分や家族に一日葬が適しているかどうかを判断しましょう。

一口にお墓・霊園と言っても、豊かな自然を背景にしたり、規模や宗派だけではない様々な特色があります。
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