承継墓と永代供養墓!ライフスタイルで選ぶお墓の種類

承継墓と永代供養墓!ライフスタイルで選ぶお墓の種類

承継墓とは?徹底解説

  • 承継墓は代々受け継ぐタイプ、永代供養墓は後継者不要で寺院が管理
  • お墓建立には使用料、建立料、供養のお布施が必要、石材店選び重要
  • 費用節約には納骨堂や樹木葬の永代供養墓が適している

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この記事の目次

  1. お墓を建てる
  2. 石材店で墓石を選ぶ
  3. お墓はいくらで建てられる?

お墓を建てる

ポイント:承継墓か永代供養墓か。後者は時代が要請する新しい墓のスタイル。

代々受け継がれる承継墓

親が亡くなったとき、父親が長男などでお墓の承継者であればそこに納めますが、そうでなければ新しくお墓を建てなければなりません。父親が承継者であっても、お墓が遠くにあってなかな か墓参りもできない場合は、近くに新しく墓を買って改葬することもあります。

また、最近は夫婦ともひとりっ子で妻側のお墓も承継しなくてはならないケースも増えています。その場合は両家の墓を1つにまとめ、「両家墓」にすることもできます。

承継を考えない「永代供養墓(えいたいくようばか)」

お墓は子孫や親類縁者が守っていくものとされてきましたが、時を経て承継者が絶えてしまうものも一定数あります。古くからのお寺には無縁墓(むえんばか)と呼ばれる承継者がいないお墓がかならず見られます。

万が一そうなってもお寺が供養してくれることを「永代供養」と呼んできましたが、現代では独身者や子どものない夫婦が増え、最初から承継者を考えないタイプの「永代供養墓」が急増してい ます。

自分一人で入る「個人墓」、夫婦で入る「夫婦墓(めおとばか)」、さらには友人同士が入る「友人墓」などです。 最近は、ロッカー式、自動搬送式のタイプも多くなっています。

また、血縁・地縁を超えて、いろいろな人のお骨を共同で祀る「共同墓」も登場しています。希望のスタイルの墓のある寺院を探すか、菩提寺があればそこに相談してみましょう。

ライフスタイルで選ぶお墓の種類

ライフスタイルで選ぶお墓の種類

永代供養墓
お寺や霊園に半永久的に供養をお願いする。

個人墓
個人1人が入る。

夫婦墓
夫婦で入る。友人同士で入る「友人墓」もある。

共同墓
家族でない複数の遺骨を納める。

承継墓
子孫が代々引き継ぐ。

家墓
長男が承継するのが一般的。

両家墓
ひとりっ子同士などが結婚した場合に、両家の墓をまとめ継承する。

石材店で墓石を選ぶ

ポイント:最近は棹石(さおいし)が縦に長い和型よりも横に長い洋型が増えている。デザイン型も珍しくなくなっている。

永いつき合いになるので石材店は慎重に選ぶ

墓地を購入したら、次は墓石やその周囲の祭具などを建てなければなりません。ハードができたら、最後に魂を入れる開眼供養を僧侶にしてもらい完成します。

お墓を建てる費用は「①墓地の永代使用料」+「②墓石などの建立料」+「③開眼供養のお布施」の合計になります。

ハードの部分は、石材店にお願いします。石材店から墓地を紹介されたのであれば、当然そこにお願いすることになります。そうでなければ、墓地に問い合わせて紹介してもらうのもよいでしょう。

墓地によっては、石材店が決まっていることがあります。納骨時や、10年後20年後に必要となるメンテナンス時にも、石材店にはお世話になります。料金体系が明確で、安心できる店を選びましょう。

石、デザインを選ぶ

墓石には、雨風で風化しにくく、磨くと光沢がでる石が使われます。現在は御影石(みかげいし)[花崗岩(かこうがん)]が主流です。

色やデザインについては、かなり自由になってきました。以前は、ほとんどが和型でキリスト教の墓を模した洋型はめずらしかったものですが、現在は自由なデザイン墓も珍しくありません。故人のイメージや趣味をデザイン化することが多いようです。

そうはいっても、寺院墓地などで宗派が決まっている場合は、宗派によるモデルデザインが定められていることもあるので、よく相談することが必要です。

いろいろ選べる今どきの墓石デザイン

いろいろ選べる今どきの墓石デザイン

和型
台となる石の上に長方形の棹石を重ねた伝統的なデザイン。棹石の頭部に位牌のように屋根がある位牌型も見られる。

洋型
イラストはオルガン型。最近はキリスト教徒でなくても洋型を好む人が増えた。

デザイン墓
和洋折衷型から、まったくのオリジナルデザインまで、従来はなかったフォームのお墓が増えている。

お墓はいくらで建てられる?

ポイント:お墓の費用を抑えたい場合は、新しいタイプの納骨堂や永代供養の樹木葬を選ぶ方法がある。

永代使用料と管理料

お墓を建てるには、まず墓所の永代使用権を得る「永代使用料」 がかかります。ほかに、墓石の「石材費」、また付属品と墓石の「加工費」、石材工事の「施工費」、それから毎年の「管理費」です。

永代使用料は、墓地のある場所、広さによってまちまちです。都心から近いところにある便利なお墓と、交通に時間のかかる遠い場所では、値段にかなりの差が出てきます。

管理費は園内の通路、外灯、水道、休憩所、管理事務所、樹木や芝生の手入れ、草刈りなど、共有 部分の維持・管理に使われます。墓地管理費は1㎡でおよそ年間1000〜3000円くらい。

寺院によっては檀家になるよう求められるので、入壇料(お布施)が必要なこともあります

納骨堂や永代供養の樹木葬などは低価格

寺院墓地、公営墓地、民営墓地など経営団体によってお墓の価格は違いますが、墓石を建てた一般的な埋葬方法なのか、墓石を建てない納骨堂や樹木葬などの永代供養墓なのかによっても、お墓の価格は違ってきます。

全国のお墓のアンケートでは、墓石の平均購入価格(工事費用含む)は170.4万円で、永代使用料を含めると300万円が1つのめやすになるでしょう。

もちろん、墓所の広さを抑えれば墓石も工事費も抑えられます。さらに、費用負担を抑えたいと考えたら、納骨堂や樹木葬などの永代供養墓を選ぶ方法もあります。

墓石の購入価格

墓石の購入価格

※全国優良石材店の会「2016年お墓のアンケート調査」より

墓地+墓石費用の例

墓地使用料 176.6万円(公営墓地=多磨霊園一般埋葬施設2㎡)

プラスの記号

墓石(工事費用含む)代 170.4万円(全国平均)

イコールの記号

合計 347万円

公営霊園に全国平均の墓石を建てたときの例。このほか1220円の年間管理費が必要

埋葬場所による費用のめやす

墓所のタイプ寺院墓地
(東京都世田谷区)
公営墓地
(東京都小平霊園)
民営墓地
(さいたま市)
公営納骨堂
(東京都多磨霊園)
公営樹木葬
(東京都小平霊園)
1区画面積1.8㎡1.8㎡1.8㎡4体用
墓地使用料480万円~150.84万円89万円~32.4万円12.3万円~
18.3万円(1体)
墓石
(工事費用含む)
115万円~164.6万円
(全国平均額)
168万円~
合計595万円~315.44万円257万円~
年間管理費1万円1220円1.38万円4020円

※都立霊園「平成28年度申し込みのしおり」より


■参照元
改訂増補 親の葬儀とその後事典
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平成20年9月30日 旧版第1刷発行 
平成29年5月26日 改訂版第1刷発行

著 者:黒澤計男 溝口博敬
発行者:東島俊一
発行所:株式会社法研