自然葬の種類や費用相場がわかる!いま注目のエコなお墓

自然葬の種類や費用相場がわかる!いま注目のエコなお墓

最近耳にするようになった「自然葬」。その名の通り、海や山などに遺灰を還すことを指します。自然の大きな循環のなかに故人を回帰させるという考えからきています。

この記事ではこのような疑問を解消!

  • 「自然葬の種類は何がある?」
  • 「自然葬をするにはどのくらいのお金が必要?」
  • 「自然葬をするときに気をつけるポイントって?」

このように、自然葬を供養法の一つとして考えているものの、不明点がばかりで決断ができない人は多いのではないでしょうか。
この記事では、最近増えてきている「自然葬」について、種類・方法・費用や気をつけるポイントまでをまとめています。
少しでも「自然葬」を気になっている方は、ぜひ参考にしてください!

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この記事の目次

  1. 自然葬とは
  2. 散骨は自然葬のうちのひとつ
  3. 自然葬の種類まとめ
  4. 樹木葬について
  5. 海洋葬について
  6. 自然葬を選ぶメリット
  7. 自然葬を選ぶデメリット
  8. 樹木葬ができる墓地
  9. まとめ
  10. 監修者コメント

自然葬とは

自然葬とは、お墓を用いずに、海や山などの大自然に遺骨や遺灰を還す葬法のことです。
主に、樹木葬や海洋葬などの総称として用いられている言葉です。

自然葬がここまで注目を浴びるようになったのは、従来の葬法であるお墓をもつことが困難な時代になってきたからです。

お墓が敬遠される理由としては「費用がかかる」「宗教観の変化」などがありますが、一番の理由は「代々に渡ってお墓を継承することが困難」だからでしょう。

親と子が同じ土地に住む時代でなくなってしまったいま、1つの土地に永代に渡って居続けるお墓を見ること自体が困難なのです。
お墓が「代々続く葬法」であるならば、自然葬は「一代限りの葬法」と言えるでしょう。

散骨は自然葬のうちのひとつ

「自然葬=散骨」と思われている人が大変多いのですが、散骨はあくまでも自然葬のうちのひとつだと言えます。

散骨は、まず遺骨をパウダー状に細かく粉砕して(これを「粉骨」と呼びます)、それを海や山や川に撒くという葬法です。

しかし、「自然葬」という言葉はもっと広い意味に受け取ることができます。たとえば、散骨と並んで、大きな注目を浴びている樹木葬も、自然葬のうちのひとつです。

散骨との決定的な違いは、墓標があるかないかの違いでしょう。墓標とは、礼拝する対象であり、埋葬地の印でもあります。

お墓の場合は墓標が石ですが、樹木葬の場合は墓標が樹木です。そして、散骨には墓標がありません。
とはいえ、自然に還すという意味ではそれぞれが自然葬にあてはまると言えます。

自然葬の種類まとめ

自然葬にもさまざまな種類があるのでまとめてみました。

樹木葬 

樹木葬とは墓碑を樹木にした葬法のことです。

遺体を火葬し、埋葬するという点では、一般的なお墓と何ら変わりませんが、礼拝の対象となる墓碑を石にするか樹木にするかという点が大きな違いです。

樹木葬の多くは霊園内に区画割りされた場所に埋葬しますが、岩手県一関市の知勝院のように、里山全体を墓地とする樹木葬もあります。

海洋葬

海洋葬とは海の沖合で遺灰を撒く葬法です。
遺骨は必ずパウダー状に細かく砕きます。でなければ遺体等遺棄罪に抵触する恐れがあります。

散骨に関しては国の定める法律やガイドラインがないのが現状で、「節度を持った」散骨がもとめられています。

遺骨や遺体を大自然に還す自然葬。日本ではなじみがないものでも、世界を見渡すと、実にさまざまな自然葬があります。

土葬

土葬は、土中に遺体を埋葬する葬法です。

かつての日本がそうだったように、世界的に見れば土葬地域が一番多いのです。特にキリスト教圏やイスラム教圏では復活思想があるために土葬が一般的で、むしろ火葬こそがタブーとされています。

ただし、衛生面や合理性から、火葬を推進している国や地域はどんどん増えていますが、ヨーロッパでもイタリアやフランスやスペインなどの保守的なカトリック教圏では、まだまだ土葬が支持されています。

風葬

風葬は、野天に遺体をさらして風化を待つ葬法です。

沖縄地方での風葬は有名ですが、いまではあまり行われていないとのことです。

また、風化して白骨化した遺骨をのちにきれいにして厨子甕に納める「洗骨」は、沖縄だけでなく、東アジアをはじめとする環太平洋地域でも多く見られ、こうした遺骨への崇拝は死者供養つまりシャーマニズムの名残だと思われます。

鳥葬

鳥葬とは主にチベットで見られる葬法です。
野天にさらした遺体を鳥(主にハゲワシ)に食べさせて遺体を処理させる葬法のことです。

人が亡くなると、葬儀を行い、遺体を鳥葬台にのせ、裁断しておきます。まもなくやってくる鳥が食べて天高く運んでくれるものと考えられています。そのため、中国では「天葬」と呼ぶようです。

チベット仏教では、魂の解放された身体はただの抜け殻でしかないと考えられ、高地であるために火葬のための薪が入手しづらい、寒冷であるために微生物の分解がしづらい、などの理由から鳥葬が一般化したものだと思われます。

水葬

水葬とは、遺体や遺骨を川や海に流す葬法のことです。

有名なところではインドのガンジス川があります。
インド仏教では魂は死後49日を経るとこの世に再び生まれ変わると信じられており(輪廻)、遺体にそこまで執着しません。火葬した遺骨は川に流すのが慣例です。

樹木葬について

樹木葬は、墓標を石ではなく樹木にした葬法です。
人工物である石碑を用いないというのが最大の特徴でしょう。

霊園型と里山型

樹木葬霊園里山型の樹木葬

樹木葬のほとんどは、霊園や寺院の境内に設けられています。
大樹を植えてこれを共同の墓碑とするものや、個別に植樹埋葬するものなど、さまざまです。

お墓と同じで、共同墓に埋葬するか、個別に埋葬するかなどは、家族の想いや費用から決めている人が多いようです。

また、里山に遺骨を埋葬することができる墓地が、岩手県一関市の知勝寺の運営する樹木葬墓地です。

雑木林づくりと墓地を合体させるという試みは1999年から始まり、この里山型の樹木葬は未だに他の事例がないと言われています。申込者は東京近郊からも多いようです。

樹木葬の違法性

樹木葬は「埋葬」に違いありません。ですから、登記上「墓地」や「境内地」と認められている場所以外での埋葬をすると違法になります。

なお、知勝寺の場合はその里山が「墓地」として認められているので、埋葬しても問題ありませんが、私たちが勝手に土の中に遺骨を埋めてしまうと、遺体等遺棄罪に抵触して罰せられる可能性があります。

樹木葬にかかる平均費用

樹木葬にもさまざまな方法がありますが、一般的な相場は以下のようになります。

  • 個別埋葬個別樹木 50万円〜80万円
  • 個別埋葬共同樹木 20万円〜50万円
  • 共同埋葬共同樹木 5〜20万円
  • 里山型 50万円(知勝院樹木葬公園墓地)

それぞれ金額としては、50万円前後が相場になっています。

樹木葬の費用について詳しくは以下の記事をご覧ください。

海洋葬について

海上散骨

海洋葬とは、パウダー状にした遺灰を海に撒く葬法です。
この海洋葬のことを「散骨」と認識されている人が多いようです。

海洋葬の3つの方法

海洋葬は、船に乗って海の沖合に出て、遺灰を撒いて大自然に還します。
船上で儀式を執り行うこともありますが、葬法としては簡単であり、墓標がないのが特徴です。
さまざまな民間業者が海洋葬を受け付けており、その多くは3つのプランに分けられます。

  • 個別散骨 個別に船をチャーターして沖合で散骨するプラン
  • 合同散骨 複数の家族が一緒に乗船して沖合で散骨するプラン
  • 委託散骨 散骨を業者に委託するプラン

海洋葬の違法性

海洋葬では、明確な法律やガイドラインがないというのが現状です。「埋葬」には定義がありますが、「散骨」には定義がないので、合法でも違法でもない、という状態がいまでも続いているのです。

たとえば埋葬の場合、遺骨を土中に埋めるのであれば、登記上「墓地」として認められていない場所への勝手な埋葬はすべて罰せられます。

ところが散骨の場合は、パウダー状に細かく砕いた遺骨(もはや「遺灰」という状況)をそのあたりに撒くことは許されるのです。厳密には、許しも許さずもできない、といったところでしょうか。

なぜなら、そもそもそれを規定する法律がないからです。1つだけ基準となる文言があるとすれば、「節度を持って」という言葉です。

第三者や地域住民への配慮が求められているのですが、この「節度」ですら、明確な基準ではありません。
今後、法律やガイドラインができる流れになるでしょうし、自治体レベルではすでに条例を設けているところもあります。

地域住民、特に漁業や観光など、海を資源としているところでは海洋葬に反感を持っているようです。

海洋葬にかかる平均費用

海洋葬にかかる費用の平均は、主に以下のようになるでしょう。

  • 個別散骨(チャーター船による散骨) 20〜40万円
  • 合同散骨(他の家族との乗り合わせ) 10〜20万円
  • 委託散骨(業者に散骨を委託する)  5〜10万円

自然葬を選ぶメリット

自然葬を選ぶメリットは、「一代限り」というニーズに応えることができる点です。
ですから多くの樹木葬ではゆくゆくの永代供養もセットで考えられています。

人工の石造物であるお墓だと墓じまいの手間や費用が掛かりますが、樹木葬ではそこまでの手間はかかりません。

また、自然回帰、エコ志向などに応えている、費用が安価に抑えられる点も、樹木葬の人気の秘訣でしょう。

自然葬を選ぶデメリット

埋葬や供養は自分本人だけでなく子や孫、あるいは関係のあった第三者のためのものでもあります。

1代限りで終わることが分かっていればいいのですが、子や孫というつながりが続いていく可能性がある場合、樹木葬では頼りないと思われる人もいるでしょう。

墓碑に石が選ばれてきた理由は、その耐久性が評価されているからです。
遺されたものが手を合わす場所としてお墓を残しておく方がいいこともあるでしょう。

樹木葬ができる墓地

里山型の樹木葬は、現在では岩手県一関市の知勝寺が運営する樹木葬墓地しかないと言われています。

一方、霊園型の墓地は全国にたくさんありますのでインターネットなどで検索するのがよいでしょう。
特にニュースなどでも話題になったのが、東京都の都営小平霊園が樹木葬に踏みきったことです。

最新の平成28年度の募集分でも倍率が10.0倍と、高い人気が伺いしれます。

まとめ

自然葬とは、手間や費用がかからないという理由から多くの人から注目を浴びていますが、親子や先祖のつながりを残しておくという点では不向きな面もあります。

また、社会のなかで徐々に認知されてきていますが、それでも自然葬を選ぶ人たちは少数であるというのが現状です。

これは筆者の個人的な意見ですが、子や孫や兄弟がある家では、無理に自然葬にするのではなく、お墓などに埋葬することをおすすめします。

遺された人間、次の代の人間が死者や祖先を敬うことが、亡くなった人たちの喜びとなるだけでなく、今この世で生きる私たちの死後の安心感につながるからです。

核家族時代にこのような考えは古臭いかもしれないのですが、このあたりに人間の死生観の本質があるように思います。
跡取りがいない人は自然葬を選ばれてもよいでしょう。

社会が認知してくれている分、選択肢は大幅に増えています。自分たちにあった葬法を選択できるように、情報を集めじっくりと検討していきましょう。

監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

近年、墓石の代わりに樹木を墓標とする「樹木葬墓地」が注目を集めています。
年々墓地の数も増えていますが、それでも立地や価格、納骨方法や雰囲気等で、条件に合う樹木葬墓地を探すのは困難です。

自然美豊かな場所を探すとなると、都市部から車で数時間という樹木葬霊園も珍しくありません。
都市部は霊園の一角が樹木葬エリア(区画)として販売されていますが、その納骨方法はさまざまです。

「袋に遺骨を入れて納骨」「陶器(ステンレスやガラスもアリ)の骨壺に入れて納骨」「土に還るエコ素材の骨壺に入れて納骨」と納骨方法の違いだけでなく、納めたらそのままというわけではなく、一定期間が過ぎたら取り出して別の場所(合同墓)に納骨という樹木葬もあります。

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お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
そのためにも複数の霊園・墓地を訪問して実際に話を聞き、しっかりと情報収集することをオススメします。

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