相続の基本!相続の順位や遺言の原則まで徹底解説

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相続の原則と例外

「相続」の原則と例外を知ろう

ポイント:親が亡くなったら、相続の手続きがスタートする。まず相続の原則と例外を知ろう。

すべてを引き継ぐということ

亡くなった人を「被相続人」といいます。相続をする側の人を「相続人」といいます。相続が開始されると、相続人はすべての財産を被相続人から引き継ぎます。

土地や建物のような不動産、鍋や釜のような個別の動産はもとより、銀行への預貯金債権や商品を販売した代金債権、特許権などの無体財産権や株式、借地権や借家権といった契約上の地位までも相続します。

そして、プラスの財産ばかりでなく、借金ようなマイナスの財産も相続します。プラスだけいただいて、マイナスは要りませんというわけにはいきません。マイナスが大きい場合は、相続をしない方法もあります

複数の相続人がある場合には、これらの財産(遺産)を分割する作業が必要になります。これが「遺産分割」です。

特別扱いされる財産

1種類だけ、一般の遺産とは別扱いされる財産があります。

お墓や仏壇・位牌、祖先から家系を書いた系譜などの「祭祀(さいし) 財産」と呼ばれる一群です。これらをふつうの遺産のように分割することは非現実的なので分割せず、1人の相続人が引き継ぎます。

「すべてを引き継ぐ」ことの例外

物事の性質上、相続人がそれを引き継ぐことが妥当性を欠くものがあります。下記の(ポイント③)のとおり、これらは例外として相続の対象とはなりません。

相続の基本事項

相続の基本事項相続の基本!相続の順位や遺言の原則まで徹底解説

だれが相続人になるか…「法定相続人」

ポイント:遺言がない場合、法律で定められた順位によって相続人が決まる。

法律で決まった順位によって相続人になるかが決まる

だれが「相続人」となるかは順位の決まりがあります。順位の先後によって相続人となるかならないかが決まります。

第1順位に相続人となるのは、被相続人の「子」です(下図・ケース①)。子がすでに亡くなっていて、その子に子(被相続人からみれば孫)があれば、孫が相続人になります(子と孫がいなければひ孫です)。

第1順位の相続人がいない場合に相続人となるのが被相続人の「親」で、第2順位になります(下図・ケース②)。親がすでに亡くなっていて、その親に親(被相続人からみれば祖父母)があれば、祖父母が相続人になります。

第2順位の相続人がいない場合に相続人となるのは、被相続人の「兄弟姉妹」で、第3順位になります(下図・ケース③)。兄弟姉妹がすでに亡くなっていて、その兄弟姉妹に子(被相続人からみれば甥や姪)があれば、甥や姪が相続人になります。

配偶者は常に相続人となる

被相続人の配偶者は常に相続人になります。つまり法律で決まった順位によって相続人となった子や親、兄弟姉妹とならんで常に相続人となります。

たとえば、子が2人いたとすると、その2人の子と配偶者の3人が相続人です。ただし、配偶者がすでに亡くなっていても、配偶者の親や兄弟姉妹は相続人にはなりません。左の順位の相続人のみが相続します。

法定相続の順位

法定相続の順位

留意すべき点

*非嫡出子も、嫡出子と同じく「子」として第1順位の法定相続人となる(両者とも相続分は平等です 相続財産に対する相続人各自の分け前を参照)
*養子は養父母・実父母の両方の「子」として相続人となる。

遺言がある場合、ない場合

ポイント:だれがどのように財産を相続するか、最優先されるのは故人の遺言。

遺言があればそれが最優先

遺言書が遺され、遺産分割の方法や相続分の指定が遺言書に書かれているならば、原則としてそこに書かれた内容により相続がおこなわれます。

つまり、遺言書に書かれた内容が最優先となります。人は生前に自分の財産を処分できるわけですから、故人の最後の意思も尊重しようという趣旨によります。

遺言がなければ「遺産分割協議」

遺言書がなければ、遺産分割は相続人が協議して決めることになります。この協議が「遺産分割協議」です。

故人の意思は示されていないわけですから、そこでの話し合いによってどのようにでも遺産分割の方法を決めることができます。

ある相続人がすべての遺産を取得することもできますし、すべての遺産を売却して金銭に換えて相続人の間で分けることもできます。

協議がまとまらなければ、調停などの手続きへ

遺産分割の協議がまとまらない場合には、通常の話し合いでの解決は無理ということになります。そうなると、問題解決は家庭裁判所の関与のもとでおこなわれざるをえません。

それが「遺産分割調停」であり、「遺産分割審判」と呼ばれる手続きです。

相続の流れ

相続の流れ

各自の相続分は…「法定相続分」

ポイント:「法定相続分」という決まりがあっても、故人と相続人の考えで分割するのが理想的。

法律の定めよりも故人や相続人の考えで

遺言があればそれが最優先で、それがなければ次には相続人間の協議で遺産分割が決められると上記で書きました。

遺言の内容について相続人に異論がないならば、どのような内容の遺言であってもそれで相続は決着が着きます。また、相続人の協議がまとまるならば、他人から見ていかに不公平と思われるような分割方法であっても、何ら差し支えありません。

要するに、それぞれの家庭の事情にしたがって、当事者が最も好ましいと考える方法により相続をおこなえばいいわけで、相続人がみんなで話し合い、納得し合うならば、法律が定める「法定相続分」の出番はありません。

問題が生じたときに登場するのが「法定相続分」

しかし、問題が生じたときは別です。遺言の内容にどうしても納得できない相続人がいたり、遺産分割協議がまとまらないこともあります。このように相続争いが生じたときに法定相続分の定めが前面にあらわれことになります。

たとえば、遺言書の内容によっては、法定相続分から導かれる「遺留分」を主張できる場合がありますし、協議案の内容に不公平なものを感じる相続人が法定相続分どおりの分割を主張する場合もあります。

このように、遺言や協議にある種のつまずきが生じたときに、法律の定める「法定相続分」が相続分の計算のうえで根拠として登場してきます。

相続財産に対する相続人各自の分け前

相続財産に対する相続人各自の分け前

■参照元
改訂増補 親の葬儀とその後事典
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平成20年9月30日 旧版第1刷発行 
平成29年5月26日 改訂版第1刷発行

著 者:黒澤計男 溝口博敬
発行者:東島俊一
発行所:株式会社法研

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