お墓の建立祝いにおすすめの3つの贈答品

開眼法要で花と供物が供えられているお墓

お墓の見積もりとは?徹底解説

  • お墓建立祝いには金品や花が一般的。相場は家族3~10万、親戚2~3万、友人1万円。
  • 生前建立は祝いが適切、死後建立では祝儀控えめに。法要後が良いタイミング。
  • お墓の管理には清掃や剪定が必要。管理費や永代使用料の支払いも大切。

一般的に親族や知り合いが自宅を新築したときは新築祝いとしてお祝いを渡します。
しかし、お墓を新しく建立した際はどうなのでしょうか?
一見お墓を建てるということは「死」を連想させるためネガティブにとらわれがちです。

そのため、「お墓の建立祝いをしたほうが良いのか否か」がわからない人も多いのではないでしょうか。
また、お墓の建立祝いを渡す場合には「お金ならいくらなのか」「物で渡す場合は、何がふさわしいのか」もわかりません。

この記事では親族や知り合いがお墓を建立した場合に「どのように対応すれば良いのか」について解説していきます。
また、お墓の建立祝いにふさわしいものや建立式についてもご紹介いたします。

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など、数々の不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
お墓の購入に関しては、初めての方が多いため、不安や疑問を持つことは仕方のないことでしょう。
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この記事の目次

  1. お墓を建てることを考えよう
  2. お墓の建立祝いはタイミングで臨機応変に!
  3. お墓の建立祝いに最適な3つの贈答品
  4. お墓の建立式と法要の準備
  5. お墓をお披露目するタイミング
  6. お墓の管理について
  7. お墓の建立祝いの気持ちを忘れずに管理をしていこう
  8. 監修者コメント

お墓を建てることを考えよう

そもそもお墓を建てるということはどのような意味合いがあるのでしょうか。ここでは、お墓の本質的な意味合いについて解説していきます。

お墓を建てる本当の意味

現代におけるお墓を建てる最大の意味合いは「故人を偲ぶ」ということです。お墓を建立して先祖を尊ぶということは、先祖への感謝の気持ちや、存在を忘れないためという意味合いもあります。

また、先祖がいたからこそ今の自分たちが存在するという、最終的に自分自身の存在を尊ぶことです。どんな人でも先祖がいない人はいません。自分の命は先祖から間違いなく受け継がれてきたことを目で見える形にあらわしたものがお墓といえるでしょう。

お墓はネガティブではなくポジティブな存在

お墓の建立は決してネガティブなことではありません。日本人は特に「死」にまつわることを忌み嫌うという文化が定着していますので、お墓の話はネガティブに捉われがちです。

もちろん、大切な人が亡くなってしまった直後は悲しくて仕方がなかったり、虚無感にさいなまれたりすることはあるでしょう。しかし、人間は誰しもが平等に死を迎えます。

悲しみを乗り越えた先には、また違う世界が見えてくるでしょう。そういった礎となるのがお墓です。お墓参りをすることで、自分を見つめ直す時間となったり、頭の中を整理できたりするなどポジティブなことにつながることもあります。

お墓の建立についてより詳しく知りたい方は「お墓を建立する流れを知ろう!考慮すべきポイントや時期もバッチリ習得」の記事をご覧ください。

お墓の建立祝いはタイミングで臨機応変に!

お墓の建立祝いはタイミングで対応が異なります。一般的には「生前にお墓を建立した場合」「亡くなったためお墓を建立した場合」の2つに分けられます。

亡くなった後に建立したときの直後はお祝いしない

故人が亡くなった後にお墓を建立した場合、基本的にお祝いは行いません。なぜなら、葬儀や法要などのほうが、お祝いより優先されるからです。

もし、お墓の建立祝いをしたい場合は、一般的には一周忌や納骨式などで行うことが無難といえます。

生前にお墓を建立したときはお祝いOK

一方、生前にお墓を建立した場合はお祝いをしても問題ありません。生前にお墓を建立することは寿陵(じゅりょう)といって、長寿を招くため縁起が良いとされています。

かつては親戚一同を集めて建立祝いの法要を行いましたが、現代では大々的にお祝いとして行うことは減少しているようです。

ここまでは、お墓の建立祝いのタイミングについて解説いたしました。「どのタイミングでお祝いをすれば良いのか」について理解できたのではないでしょうか。

お墓の建立祝いに最適な3つの贈答品

お墓の建立祝いにおいて、「なにがふさわしいのか」について紹介していきます。お墓の建立祝いをする場合は、主に「お金」「お花」「お菓子」などを渡すことが一般的です。

お金は包む袋に注意しよう

一般的なお祝いと同様に祝儀袋を用意してその中にお金を入れましょう。建立者との関係や地域によって包む金額は差があります。ただし、上述した建立のタイミングによって「祝儀袋を使うか」「不祝儀袋に含めて渡す」など方法もさまざまです。

亡くなった直後のお墓の建立には不祝儀袋を使用する

亡くなった後にお墓を建立した場合は、一般的に納骨式や一周忌と同時にお祝いをすることが一般的です。そのため、この場合は法要が優先されますので、不祝儀袋を使います。

「黒白」「白銀」などの水引を使って、表書きは「御仏前」としましょう。家族であれば3~10万円程度、親戚ならば、2~3万円程度、友人・知人は1万円程度が平均相場です。  

生前のお墓の建立には祝儀袋を使用する

生前にお墓を建立してお祝いをする場合は、祝儀袋を使用します。「赤白」の水引を使って表書きには「建碑御祝」「建立祝」などと記載しましょう。

費用相場は、同様に、家族であれば3~10万円程度、親戚ならば、2~3万円程度、友人・知人は1万円程度が平均相場です。

お菓子やお花

お金以外でお祝いを渡したい場合は、お菓子やお花などが無難です。お墓の建立祝いの際は、建物の新築祝いにおける「火事を連想させる物はタブー」のようなものはありません。

そのため、一般的にお祝いとして贈答するようなものであれば問題ないでしょう。お菓子などの場合は赤白水引の熨斗をつけて「建碑御祝」「建立祝」としましょう。ただし、法事が重複する場合は、上記したように法事の形式を優先してください。

ここまでは、お墓の建立祝いのにふさわしいものについてご紹介いたしました。「生前か」「なくなった後か」で使う袋が異なりますので注意しましょう。

お墓の建立式と法要の準備

ここからは、お墓の建立式と法要について説明いたします。お墓の建立式を正式に行いたい場合は寺院に連絡したり、会食の用意をしたりするなど事前に準備が必要になります。

ここでは、建立式と法要の流れについて一例を確認してみましょう。

建立式・法要の準備の流れ

建立式と法要を行う際は、まず日程に余裕を持って計画を立てましょう。そして、出席をしてもらう人をピックアップしてきます。その後、寺院の僧侶などに開眼式の都合をうかがいましょう。

僧侶への依頼が完了したら、墓前に供える物の準備や法要後の会食、返礼品の準備です。参加者への通知は早いに越したことはありませんが、遅くとも1カ月前までには連絡しておくのが無難でしょう。

お墓をお披露目するタイミング

お墓を新しく建立した場合は、「どのタイミングで親族や知人にお披露目すれば良いのか」がわからないかもしれません。

厳密にはお墓のお披露目のタイミングというのは決まっていないので、状況に合わせてスケジュールを調整してみましょう。ここでは、生前に墓石を建立した場合と、亡くなった後に墓石を建立した場合で解説していきます。

生前に建立したお墓をお披露目する場合

生前にお墓の建立祝いをする場合、特段タイミングは気にしなくて良いでしょう。建立式をやるのであれば、そのタイミングで親族にお披露目すれば問題ありません。

亡くなった後にお墓を建立した場合

亡くなった後にお墓を建立した場合は、納骨式か一周忌を境にお披露目するのが一般的です。この場合は、建立式というより法事のほうが優先されますので、大々的なお墓のお披露目ではなく納骨式や一周忌がメインになります。

お墓の管理について

ここからは、お墓を建立した後の管理について解説します。無事にお墓の建立祝いが終わっても、お墓には定期的なメンテナンスが必要です。

故人を偲ぶという意味合いでのお墓参りもありますが、しっかりとお墓の建立者として管理していく必要がある内容を把握しておきましょう。

お墓の定期的な清掃

お墓は定期的に清掃をしてあげましょう。お墓は屋外にありますから365日24時間雨風にさらされます。

一般的には風化しにくい石材が使用されていることが多い傾向ですが、清掃をしているお墓とそうでないお墓では長い目で見ると耐久性が変わってくるでしょう。

見た目は汚れているように見えなくても、雑巾で拭いてみると想像以上にお墓は汚れています。そのため、定期的にお墓を清掃してあげると先祖も喜んでくれるでしょう。

植栽や剪定

お墓の敷地に植木がある場合は、植栽や剪定も行います。植木を放置しておくと隣のお墓にまで伸びきって周りに迷惑になる場合もあるでしょう。また、木の根が伸びすぎて墓石にダメージを与える場合もあります。

そのため、墓石の掃除と一緒に植栽や剪定も忘れないようにしましょう。

お盆・お彼岸・月命日・命日などには献花

お墓の清掃をした際はもちろん、お盆・お彼岸・月命日・命日などは水を取り替えて献花してあげましょう。お墓の花が枯れたまま放置された姿は、なんともみすぼらしいものです。先祖を大切にする心は、自分自身を大切にする心につながります。

管理費や永代使用料

お墓のメンテナンス以外にも年間でお墓の管理費や永代使用料がかかるケースもあります。永代使用料は寺院や霊園から墓地を借りている使用料金ですので、墓地や墓石を購入時に一括で支払っていることが多い傾向です。

しかし、管理費は1年ごとに支払ったり、数年分を支払ったりすることが多いため、忘れないようにしましょう。

「管理費」は墓地全体の共用部分の清掃や管理をするための費用として徴収されています。そのため、個別に購入しているお墓を清掃したり、管理したりしてくれるわけではありませんので注意しましょう。

ここでは、お墓の管理について解説しました。お墓を長持ちさせるためだけでなく、本来の先祖への感謝の気持ちを忘れずに管理していきましょう。

お墓の管理について詳しく知りたい人は、「遠方のお墓管理も解決!お墓の管理の悩みを解決する3つのポイント」の記事を参考にしてください。

お墓の建立祝いの気持ちを忘れずに管理をしていこう

お墓の建立祝いは、お祝いする行事です。ただし、建立の状況に応じて対応の仕方や、祝儀の包み方が異なるため、状況に応じて臨機応変に対応できるようにしておきましょう。

この記事のまとめ

  • お墓は先祖を思い偲び、ひいては自分が生きていることを感謝するためのもの
  • お墓は決してネガティブなものではない
  • 生前にお墓を建立した場合は、お祝いをする
  • 亡くなった直後のお墓の建立は、お祝いはしない
  • お墓の建立祝いは一般的にお金を包む
  • 費用相場は、家族が約3~10万円、親戚が約2~3万円、友人・知人は約1万円
  • お金以外では、お菓子やお花、果物などを持参してもOK
  • 建立式や法要は早めに準備し遅くとも1カ月前には参列者へ通知する
  • お墓は定期的に掃除や植木の剪定、献花を欠かさずに!

お墓のお祝いだけでなく、建立後の定期的な清掃などは重要です。行けるときにお墓参りするというスタイルでも問題ありませんが、事前に「1年の中でいつ墓参りをいくのか」を決めておくと毎年忘れずに管理できます。

光り輝く墓石を建立してもメンテナンスが行き届かないと、見た目も先祖も残念な思いをしかねません。お墓を建立する際には、大切に長年管理していけるような体制もつくっておくと良いでしょう。

監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

某霊園には、ピンクや赤、青、など色とりどりの墓石が並び、美術館のオブジェのような墓石が並んでいます。そこは洋風庭園のような造りで、ほとんどが生前の建墓だそう。「生年月日を入れる人も多い」というのがここの霊園の特徴だそう。建墓の際は、まるで誕生日を祝うかのようにお祝いムード満点で建墓式が行われることもあるそうです。
生前に位牌をつくったり、お墓を建てることは仏教では「逆修(ぎゃくしゅ、ぎゃくしゅ)」といい、死後に行うより功徳があるといわれています。死後を意識することで今をより豊かに生きる、という考えは昔からあったのかもしれません。