【墓地の返還】お墓を解約して墓じまいするための基礎知識

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今契約している墓地を返還するご家庭が、最近増えています。お墓を撤去して墓地を返還することを墓じまいと呼びます。

墓じまいが増えている背景として、核家族や未婚の人が増えたことにより、お墓を継いでいくことへの課題が出てきたからです。これまでと同じようにお墓の承継を続けていくことが難しいと、悩む人が増えてきたのです。

このようなお墓にまつわる悩みを、墓地を返還することによって解決できる場合があります。

  • 墓地の返還とはどういったものであるか
  • 費用はどのくらいかかるのか
  • 必要な手順や手続き
  • 注意すべきポイント

など、必ず知っておいて欲しい基本的な情報をこの記事では紹介します。

墓地の返還について正しく理解することで、墓地を返還すべきか否か、自分で納得のいく答えを出せるようになるでしょう。

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今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。

ライフドットでは、墓じまいの複雑な事務手続きの代行、新しい墓地・霊園への引越しの提案・遺骨の供養まで完全サポートします。
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この記事の目次

  1. 墓地の返還は墓地使用者であれば可能
  2. 墓地を返還する方法と流れ
  3. 墓地を返還するためにかかる費用とその内訳
  4. 墓地を返還する時に気を付けるべき3つのこと
  5. 墓地を返還するメリット3点
  6. 墓地を返還するデメリット3点
  7. 【注意】墓地を返還する時のトラブルと気をつけるべきポイント
  8. 墓地を返還するなら、まず墓地管理者と石材店に相談を!
  9. 自分達のお墓はどうする?墓地を返還した後に考えなければいけないこと
  10. まとめ
  11. 監修者コメント

墓地の返還は墓地使用者であれば可能

先祖代々のお墓

墓じまいのため不要になった墓地は、霊園・墓地に返還することが可能です。しかし、墓地を解約・返還ができるのは墓守として登録している人のみが可能な手続きです。

なお、墓地を返還することを墓じまいと言います。
墓じまいするには、墓所の区画に建てられた墓石を解体して撤去します。そして、地面をきちんと更地にしてからでないと管理者へ返還することができません。返還には物理的にお墓を撤去するだけではなく、墓地の使用権を返還することなので、書類手続きを行う必要もあります。

やむを得ず墓地が返還されている理由は、お墓の継承と管理

お墓を建てている人いない人に関わらず、せっかく取得した墓地でも、さまざまな理由で返還する人が増えています。その理由には主に次の3つが挙げられます。

  • 遠方にある故郷へのお墓参りの負担が大きいため
  • 墓守がおらずお墓の承継が困難なため
  • お墓の管理や掃除の負担が大きいため

従来のお墓を維持し続けていくには、現代のライフスタイルとのズレが見られるようになってきました。お墓の継承や管理に悩み、自分達でできる方法での供養に切り替えるために、従来のお墓の返還に踏みきっているようです。それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。

理由1.遠方にある故郷へのお墓参りの負担が大きいため

地方から都心に移住した人、あるいはお仕事などの関係で故郷から遠く離れた地で住んでいる人にとって、遠い故郷へ中々お墓参りに行くことができず、時間的にも費用的にも大きな負担となります。こうした人たちは故郷の墓地を返還して、自分たちの住まいの近くに新たなお墓を構えることでお墓の悩みを解決することができます。

理由2.墓守がおらずお墓の承継が困難なため

未婚者や単身者の増加も、墓地の返還が増えている一因です。

墓石は子や孫へと繋いでいくものですが、やがてその繋がりが途絶えてしまう家では、お墓も無縁化してしまいます。お墓を放置して荒らしてしまうくらいならと、墓石を解体撤去し、墓地を霊園や寺院へ返還します。ご先祖様のご遺骨は、永代供養墓など管理や承継のいらない方法で供養し直します。

理由3.お墓の管理や掃除の負担が大きいため

墓地を持っていると、その管理や掃除に手間や時間がとられます。墓石が建っていればきれいに掃除しなければなりませんし、墓石を建てずに墓地だけを持っていたとしても地面から生えてくる雑草をきれいにしておかなければなりません。若いうちはまだいいですが、高齢になるとその負担はさらに大きくなります。最近では樹木葬や屋内納骨堂など、管理の負担が比較的軽い新しいお墓も登場しており、そちらに移行する人たちが、墓地を返還するようです。

墓地を返還するために墓石の撤去と改葬が必要

墓地は持っているもののまだ墓石を建てていない場合は、墓地の管理者(寺院や霊園)に届け出をすれば墓地を返還できます。
 
しかし、多くの人は墓地にお墓を建てて、その中に遺骨を埋葬しています。墓石が建っている場合は、墓石のっ撤去と更地化をしてから墓地を返還しなければなりませんし、その上で改葬、つまりお墓の中から遺骨を取り出して、どこか別の場所に埋蔵すること)をしなければならないのです。墓石の撤去や更地化は石材店に依頼します。また、改葬するためには、改葬先となる新しいお墓を契約しなければなりませんし、役所に出向いて改葬許可を得なければなりません。
お墓の状態によって、墓地を返還するためにすべきことが増えるのです。

返還墓地とは「過去に使用者がいた墓地区画のこと」

「返還墓地」という言葉がありますが、これは、かつて誰かが所有していたものの、不要となって霊園に返還された墓地のことを指します。未使用の返還墓地もあれば、使用していた返還墓地もあります。その場合は、墓じまいを(墓石の撤去と遺骨の改装と更地化)きちんと済ませなければ墓地は返還できません。返還された墓地は、新たな使用者に再貸付されます。人気の公営霊園など、空きがない霊園では定期的に返還墓地を再貸付して使用者を募ります。

墓地の返還手続きは、墓地の状況によってしなければならないことが変わります。ケース別にまとめましたので、次章へとお進みください。

墓地を返還する方法と流れ

墓地の返還は、「墓地使用許可証」を用意して、霊園が定める「返還届」を記入すれば可能です。ただし、墓地の状況によって施主がしなければならないことや流れに違いがあります。

墓石がまだ建立されていない墓地

すべき手続きは、【返還届を墓地に提出する】です。

墓石がまだ建立されていない場合は、書類上の手続きを踏めば墓地を返還できます。墓地の使用契約を行った時に発行されている「墓地使用許可証」を携えて管理事務所に出向きましょう。霊園が用意する「返還届」に必要事項を記入します。申請者の氏名、区画番号、返還の理由などを記入します。

もしも墓地使用許可証が見当たらず紛失してしまった場合は、管理事務所に相談しましょう。再発行の手続きを受け付けてくれます。細かい方法は墓地や霊園によって異なるので、直接お問い合わせください。 

墓石を建立していたがまだ納骨をしていなかった墓地

すべき手続きは、【墓石の解体撤去】→【返還届】です。

墓石を建立しているものの、納骨がまだの場合は、墓石の解体撤去をしなければなりません。墓石を解体するにはは石材店に相談して工事費の見積りを取りましょう。

墓石があり先祖の遺骨を埋葬している墓地

すべき手続きは以下の通りです。

  • 【改葬先の決定】→【改葬許可の申請】→【閉眼供養(魂抜き)】→【墓石の解体撤去】→【返還届】

墓石が建立されておりその中に遺骨が埋葬されているのであれば、閉眼供養(魂抜き)を行った上で遺骨を取り出し、墓石の解体撤去を行います。取り出した遺骨を新たに供養し直すための改葬先も探さなければなりません。墓地、納骨堂、樹木葬など新たな遺骨の埋葬場所を決め、役所に改葬許可を申請します。

このように、墓石の中に遺骨が埋葬している場合、施主がしなければならないことが多くなります。具体的に何をしなければならないかを詳しく解説いたします。

先祖の遺骨が埋葬されている時に墓地返還でする5つのこと

遺骨が納骨されている墓地を返還したい場合にしなければならないことは主に次の5つです。

  1. 改葬先の決定(新しいお墓の契約)
    墓石、納骨堂、樹木葬、永代供養など、新たな遺骨の埋葬地を決めます。
  2. 改葬許可の申請
    改葬するためには撤去予定のお墓がある自治体の役所から許可を得なければなりません。申請の際には、今あるお墓の管理者による納骨証明と、新たなお墓(改葬先)の管理者による受入証明が必要です。
  3. 閉眼供養(魂抜き)
    遺骨を取り出して墓石を解体する前に、お寺に読経をしてもらいます。
  4. 墓石の解体撤去工事
    解体撤去工事は石材店に依頼します。事前に見積りを取っておきましょう。
  5. 墓地の返還手続き
    以上のことができたら、返還手続きを行います。ご自宅にある「墓地使用許可証」を持って霊園の管理事務所に出向きましょう。

このように、遺骨があることによって、しなければならないことがぐんと増えることが分かるかと思います。それだけ遺骨は粗末にできず、大切に扱わなければならないということなのです。

墓じまいのことで悩まれている方

今のお墓を撤去するのにかかる費用や手続きに関する疑問は、プロに相談するのがおすすめです。

ライフドットでは、墓じまいに関する一連の流れをサポート。
「なるべく負担をかけずに墓じまいしたい」という方は、ぜひライフドットにご相談ください。

それでは、墓地を返還するためにはどれほどの費用がかかるのでしょうか。次章で詳しく解説します。

墓地を返還するためにかかる費用とその内訳

墓石と一万円札

未使用の墓地を返還するだけなら費用はかかりません。書類のやり取りだけで墓地は返還することができます。
しかし、墓石が建っていたり、遺骨を新しい場所に移すとなると費用が発生します。
以下に、費用の内訳とかかる金額の目安をまとめました。

  • 墓石の解体撤去工事の費用 30万~50万円

墓石の解体撤去工事の費用は30万~50万円程度が相場です。ただし正確な見積り金額は、実際に現地を見た上で見積もりをしなければ出ません。更地にする墓地の面積、撤去する墓石の石材の量、墓地の立地条件などによって工事価格が変動するからです。ひとつの目安として、墓地の面積1㎡あたり7万~15万円が一般的な相場だと言われています。

  • 閉眼供養(魂抜き)のお布施相場 1万~5万円

墓石を解体撤去するにあたり、お寺の僧侶を墓前に招いて魂抜きの読経をしてもらいます。お布施の相場は1万~5万円です。墓石の中には大切なご本尊やご先祖様の魂が込められています。だからこそ、これまでの感謝と敬意をこめて閉眼供養をしていただきたいものです。

  • 【寺院墓地の場合】離檀料の相場 5万~20万円

お墓が寺院墓地にある場合、墓地の返還はそのまま離檀(りだん:檀家をやめること)を意味することもあります。その際に、離檀料を納めることが多く、費用相場は5万~20万円とされています。

ここまでで、墓地の返還と費用についてご理解いただけたかと思います。では、墓地を返還する上で、どんなことに気をつけなければならないのでしょうか。普段不慣れな手続きだからこそ、勘違いや見落としがちな注意点をまとめました。

墓地を返還する時に気を付けるべき3つのこと

墓地を返還するときには、次の3つの点に気をつけましょう。

1. 墓地を返還しても永代使用料は返ってこない

墓地を契約した際に支払う費用のことを「永代使用料」と呼びますが、墓地を返還してもこの永代使用料は返ってきません。
これは、墓地そのものを購入したのではなく、「墓地を永代に渡って使用する権利」を得たに過ぎないからです。墓地の使用権はあなたにありますが、所有者は墓地の管理者なのです。ですから墓地を売却するのではなく、あくまで霊園や寺院に「返還」するかたちになります。墓地が不要になったとしても、第三者へ転売したりも譲渡することもできません。

2. 墓地の返還費用が高い理由は「墓石撤去費用」

墓地の返還そのものに費用がかかるのではなく、墓石の撤去工事が伴うから費用が高くつくのです。墓地を返還する際は、墓地を取得した時の状態つまり更地に復帰しなければならないのです。

墓石の撤去工事には人件費・重機・運搬や処分の費用がかかります。撤去する墓石の石材の量・更地にする墓地の面積・墓地の立地条件などさまざまな条件で費用が算出されます。

3. 複数の業者から墓地返還費用の相見積りを取る

墓石撤去を伴う墓地の返還は、複数の業者から相見積もりをとりましょう。ただし、霊園によっては指定業者制度があり、決められた業者でしか工事ができない場合もあるので注意が必要です。

このような注意点を踏まえた上で、次章では墓地返還のメリットとデメリットをご紹介いたします。

墓地を返還するメリット3点

ご縁があってこの記事を読んでくださっている人の多くは、墓地の返還をしようかどうか迷っているのではないでしょうか。墓地を返還することで、あなたにどんなメリットやデメリットがあるのかをまとめました。ぜひとも参考にしてみて下さい。

まずは、墓地を返還することのメリットをまとめました。主に次の3点が挙げられます。

お墓の承継の心配がなくなる

墓地を持っていると、墓石を建てていようといまいと、その権利を承継していかなければなりません。跡取りのいない人や、子や孫が遠方にいる場合、この承継が大きな問題としてのしかかります。お墓や墓地を不要と判断したならば、早めに墓地を返還しておくのがよいでしょう。

墓地の管理や掃除が不要になる

墓地の敷地内は使用者がきれいに管理や清掃をしなければなりません。特に地面から生えた雑草や草木は、境界を越えて隣の墓地に迷惑になることもあります。墓地を返還することで、こうした管理の手間に時間をかけずに済むようになります。

年間管理料を支払わなくて済む

墓地を所有していたら毎年、年間管理料を支払わなければなりません。墓地を返還することで、こうした墓地の維持にかかる支払いをしなくて済むようになります。

墓地を返還するデメリット3点

一方で、墓地を返還することによるデメリットもあります。

墓石撤去の工事費用がかかる

もしも墓地に墓石を建てているのであれば、墓地は更地にして返還しなければなりません。墓石の撤去や更地にするためには数十万円というまとまった費用がかかります。

新たにお墓を用意しなければならない

墓地を返還してしまったら、近い将来に遺骨の埋葬が必要となった時に新たなお墓を用意しなければなりません。その場合、新たに手間と費用がかかります。

永代使用料が返還されない

墓地は第三者への転売などができず、霊園に使用権を返還するだけです。墓地取得時に支払った永代使用料は返還されません。

こうしたメリットやデメリットを踏まえた上で、墓地の返還を行うか判断してください。それでも墓地を返還する場合、どのようなことに気をつけなければならないのでしょうか。実際に起こりうるトラブルや気をつけるべきポイントに押えておきましょう。

【注意】墓地を返還する時のトラブルと気をつけるべきポイント

人差し指を立てて注意しましょうと言っている女性

墓地を返還する時にはさまざまなトラブルの恐れがあります。この原因は、お寺や石材店側に問題があるだけでなく、墓地を返還する私たち側の無知から起こることもしばしばあります。どのようなトラブルが起こりえるのか、その原因と注意点を知っておくことで、トラブルは回避できるでしょう。

よくある墓じまいのトラブル事例

まずはさまざまなトラブル事例を挙げてみましょう。

費用を巡るトラブル事例

  • 実家の墓を継ぐ人がいないので寺に墓じまいを希望したら、墓石撤去費用と永代供養料として高額な請求を受けた。支払わなければならないのか。
  • 墓を処分しなければならなくなり、寺に相談すると約40万円の高額な費用を請求された。

独立行政法人 国民生活センターより引用

墓じまいをするためには、墓石の撤去費用と、取り出した遺骨の供養料が必要になるということを知っておきましょう。請求された金額の内訳をしっかりと確認すること、そして相場を知っておくことが重要です。

また、墓じまいによって離壇をする場合はお寺に離檀料を納めなければなりません。離壇料には相場があってないようなものなので、事前にお寺に相談しておきましょう。

墓石の解体撤去工事の費用相場30万~50万円
墓石の閉眼供養(魂抜き)のお布施相場1万~5万円
離檀料5万~20万円
永代供養にする場合の費用相場5万~20万円

石材店を巡るトラブル事例

  • 石材店が指定されていて、こちらの希望の石材店で工事ができなかった。
  • 見積もりと実請求金額が異なっていた。

墓地や霊園によっては墓石撤去工事を行う石材店が指定されていることがあるので、事前に墓地の管理者に確認をしておきましょう。もしも指定がない場合は、複数の石材店から相見積もりをとることをおすすめします。

古いお墓の場合、実際に撤去工事を始めてみてから作業が難航するケースがまれにあります。見積書の内訳は細かく示されているか、どの項目の費用が変動の恐れがあるかなどを事前に教えてくれる業者は良心的だといえるでしょう。

親戚とのトラブル事例

  • 墓地を返還したことで親戚から苦言を呈された。
  • お墓をやめて納骨堂にしようとしたら親戚から猛烈に反対された。

お墓の管理は祭祀承継者(いわゆる「墓守」)に責任があるので、お墓やご先祖様の供養をどうするかを自由に決定できます。しかし、お墓は家族や親族の繋がりのシンボルですし、墓地を返還するということは、今後お墓参りができない環境を作ってしまうことになります。いきなり墓地を返還するのではなく、まずはじめに親族間で話し合いをしておくことをおすすめします。

墓地を返還する時に気を付けるべき5つのポイント

墓地を返還するときは、必ず次の5つのポイントを押さえておきましょう。事前に注意点を知っておくことで、トラブルを避けることができます。

  • 事前に費用相場を調べておく
  • あらかじめ寺院や墓地管理者に相談しておく
  • 指定石材店があるかどうかを確認しておく
  • 石材店は複数の業者を相見積もりをする
  • 親戚とは事前に話し合いをしておく

墓地を返還するなら、まず墓地管理者と石材店に相談を!

墓地を返還したい時は、まずは寺院や墓地管理者や石材店に相談をしましょう。あなたがこれからしなければならない手順を教えてくれるでしょうし、あなたの知らない情報についてもアドバイスがもらえるでしょう。自分ひとりで悩まずに、専門家への相談が納得いく墓地返還の一番の近道です。

お墓の疑問・お悩みに寄り添う「ライフドット」でも墓じまいについて、受付時間10:00~19:00で全国対応でご相談を受け付けております。

自分達のお墓はどうする?墓地を返還した後に考えなければいけないこと

墓地を返還するということは、あなた自身や他の家族が入るお墓がなくなるということです。墓地を返還した後、自分や今いる家族が亡くなった時の供養方法についてどうすべきかは考えておかなければならない大切なことです。

最近では、墓石での埋葬以外にも、納骨堂、永代供養墓、樹木葬、散骨、手元供養などの供養方法があります。まずはそれらがどのような供養の方法なのかを充分に下調べをして、自分たちにとって最良な方法を選んでいきましょう。

まとめ

墓地を返還することで得られるメリットとデメリットがあります。まずは自分たちの家族にとって、どのような供養の方法が一番望ましいのかを、家族や親族と話し合うことが大切です。そして分からない時には、お寺、墓地の管理者、さらには石材店に相談してみましょう。もっと気軽に相談したいという方は、「ライフドット」の無料相談をご利用いただいても構いません。まずはメールやお電話で、親身になってお悩みをお伺いいたします。

では最後にこの記事のポイントを箇条書きでまとめます。

  • 墓地の返還は、墓地使用者のみが可能な手続き
  • 墓じまいの理由には、お墓が遠方、墓守がいない、管理や掃除が負担、などが挙げられる
  • 墓地の返還は、「墓地使用許可証」を用意して、霊園が定める「返還届」を記入すれば可能。しかし墓石がある場合は墓石の撤去、遺骨が収まっている場合は改葬の手続きを合わせて行わなければならない
  • 墓地の返還そのものにかかる費用は無料。しかし、墓石がある場合、解体撤去工事の相場は30万~50万円
  • 墓地を返還しても永代使用料は返ってこない
  • 墓地の返還ではトラブルに注意!あらかじめ費用相場の知識を持ち、寺院や親戚に相談しておきましょう
  • 墓地を返還したい時は、まずは寺院や墓地管理者や石材店に相談する
  • 墓地を返還した後、自分や家族が入るお墓をどうするか考えておく必要がある

この記事が、あなたの抱えている悩みの解決の一助になれば幸いです。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

「遠方のお墓を管理できない」「継ぐ人がいない」等の理由でお墓を守っていくことが難しい場合、遺骨を取り出して改葬し、お墓は更地にして管理者に変換します。つまり墓地の返還とは、墓石という物体をなくすだけでなく、遺骨を取り出してどこか別の場所に納骨するという作業が伴うわけです。

墓地は使用権を買って使用しているにすぎないため、返還したところでお金が戻ってくるわけではありません。むしろ更地にする費用や、別の場所へ遺骨を納骨する費用等、すべて含めると数十万から数百万円かかります。それに伴う労力も必要ですから、タイミングを見計らって、気力・体力ともに十分なときにとりかかることをおすすめします。

墓じまいを検討されている方

  • 墓じまいはどこに相談するのかわからない
  • 複雑な事務手続きをやりたくない
  • 墓じまいにいくら必要なのか知りたい

親族や知人などに墓じまいを経験した人がおらず、不安に感じる人もいるかと思います。
また、今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。

ライフドットでは、墓じまいの複雑な事務手続きの代行、新しい墓地・霊園への引越しの提案までサポートします。
墓じまいで悩まれている方は、まず一度ライフドットにお問い合わせください。