「いいお墓」を建てるために知っておきたい4つのポイントを紹介!

供花が備えられている地蔵

いいお墓とは?徹底解説

  • 「いいお墓」はお参りやすく、管理が行き届き、価格に納得し家族の負担が少ないもの。
  • 継承墓や永代供養墓、樹木葬など、お墓の種類を比較して選ぶ。
  • お墓探しは宗派選びから始め、供養形態、場所選定、現地確認、見積もり取得がステップ。
  • 選び方はアクセス、設備、環境、清掃、スタッフ対応を確認し、家族で決める。

「いいお墓」とは、どんなお墓のことをいうのでしょうか。

高級なお墓、見栄えのいいお墓、キレイに清掃されているお墓など、外見のことを思い浮かべる人がいるでしょう。
また、頻繁にお墓参りに来てもらえるお墓、家族がアクセスしやすいお墓など、目に見えない部分を思い浮かべる人もいるでしょう。

いずれにしろ、これから買うお墓を「いいお墓」にしたいという思いは、誰でも持っているはずです。

この記事では、いいお墓とはどんなお墓なのか、いいお墓はどのように探せばよいのかをご案内します。

「自分にとって、また家族にとって最良のお墓を手に入れたい」
そんな願いを、かなえることができますよ。

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この記事の目次

  1. 「いいお墓」とは自分も家族も満足できるお墓のこと
  2. 5ステップで探すいいお墓
  3. まとめ
  4. 監修者コメント

「いいお墓」とは自分も家族も満足できるお墓のこと

いいお墓とは、自分も家族も最高に満足できるお墓のことです。
どんなお墓にすれば最高の満足が手に入るのかは、家族によって違います。
いいお墓にするための4つの条件を挙げますから、優先順位をつけてみてください。

それぞれ詳しく説明します。

お参りしやすい

残された人がお参りしやすいお墓は、いいお墓といえるでしょう。
お参りしやすいとは、「家から近い」「バリアフリーである」など、さまざまな要素があります。
その理由は、「いいお墓」と対照的な「悪いお墓」とはどんなものかを考えてみれば明らかです。

「悪いお墓」と聞いて思い浮かぶのは、きっと手入れされておらず誰も来ることのない、無縁墓ですよね。
長く誰もお参りに来ず、管理もされない無縁墓になってしまったら、最終的にはお墓が撤去されてしまいます。
それを防ぐのが、お墓参りをする家族です。

お墓が近くにあれば、家族はお墓参りがしやすいでしょう。

また、あまり近いとはいえなくても、電車で一本などアクセスがしやすければ、お参りしやすいお墓といえます。

一方で、近くてもお墓にたどり着くまで急な階段があるなど、アクセスが困難だと、お参りはしにくいといえるでしょう。

きちんと管理されている

家族ではない他の人が一見して「いいお墓だね」と言うのは、きっと、きちんと管理されているお墓でしょう。
管理が行き届いたお墓は、落ち葉が掃き清められ、墓石が汚れておらず、雑草が生えていません。
お墓のまわりには季節の花などが咲き、霊園全体も整理されています。

お墓の外観をきちんと保つためには、2つの方法があります。

  • 継承墓を買い、頻繁にお墓参りを行う
    家族がお参りしやすい場所に継承墓を買い、頻繁にお墓参りを行って清掃をします。
  • 非継承の永代供養墓を買い、管理いっさいを霊園側に任せる
    継承されず、何十年か先には遺骨が供養塔などへ合祀される永代供養墓を選べば、家族がお墓参りをしなくても、霊園側が管理と供養を行ってくれます。 いずれかを選択することで、きちんと管理されたいいお墓は手に入ります。

価格に納得できる

家族みんなが価格に納得できることもまた、いいお墓の条件です。
価格が安ければいいかといえば、もちろんそんなことはありません。
高価でも、それに見合う価値を家族みんなが感じることができれば、いいお墓といえます。

一見リーズナブルなようでも、家から遠すぎたり、お墓の形や色にどうしても納得できない家族がいたりすればそれはいいお墓とはいえないでしょう。

代々が使える継承墓の価格相場は250万円、一代限りで管理がいらない永代供養墓の相場は100万円から150万円ほどです。
予算に収まる範囲で、立地も含めてベストなお墓を探しましょう。

残された家族の負担が軽い

残された家族によけいな負担がかからないというのも、いいお墓の条件としては外せないポイントです。
価格が安ければ負担がないともいえませんし、一代限りのお墓だから負担が少ないともいえません。
のちの負担が重くなってしまうのは、例えば、次のようなケースです。

  • お墓を継承する人がいないのに継承墓を買ってしまった
    代々にわたってたくさん納骨ができる継承墓は、お墓を使用する限り年間管理費を支払わなければなりません。
    よって、残された家族に継承する意思がなければ、年間管理費は丸ごと家族の負担となります。
  • 家族は継承墓を希望しているのに一代限りのお墓を買ってしまった
    家族は継承墓を希望しているのに、意向を聞かずに一代限りのお墓を買ってしまったら、一家の収支で見ればかなりの不経済です。

    継承墓は、一代限りのお墓に比べて価格が高いですが、何人もお墓に入ることを考えればリーズナブルなのです。
  • 価格は安いがすぐに破損してしまった
    買ったときに安くても、修復にお金がかかれば、残された家族にはかなりの負担になります。
    宗教フリーの葬儀を希望しているのに宗派にこだわる寺院墓地を買ってしまった。

    葬儀の形式と、お墓を管理しているお寺の宗派がかみあっていないと、後にトラブルに発展する可能性があります。

    檀家になるという契約のもとで寺院墓地を買ったのに、無宗教のお葬式をしてしまうのはルール違反です。

    下手をすると、「自分のところの宗派で葬儀をやり直さなければ、納骨しない」といわれてしまうかもしれません。

以上のように、予算はともかく、家の事情や葬儀の希望に沿ったお墓を買わなければ、家族に負担をかけてしまう恐れがあります。

いいお墓となりうる4つの条件のうち、どれを最優先したらよいか、答えは出たでしょうか。
せっかくなら、すべての条件をクリアできるお墓を探したいですよね。
いいお墓の探し方について、次章で説明しましょう。

5ステップで探すいいお墓

いいお墓を探すには、次の5つのステップが必要です。

  1. 宗派を決める
  2. タイプを決める
  3. エリアを決める
  4. 見学をする
  5. 見積もりを取る

それぞれ、詳しくご案内していきます。

1.宗派を決める

まずは、お墓の宗派を決めましょう。
「宗派はどこでもいいよ」という人もいるかもしれません。

しかし、お墓の宗派が決まると、葬儀や供養の宗派も決まってしまいます。
無宗教の葬儀にしたい人は、宗教フリーの霊園を探さなければなりません。
家族で話し合い、どの宗教・宗派で供養を進めていきたいか、この時点で決めましょう。

2.供養タイプを決める

次に、お墓のタイプを決めましょう。
お墓には、次のようなタイプがあります。

  • 代々の遺骨を納められる継承墓
    たくさんの遺骨を納められるかわりに、年間管理料が発生します。
  • 個人墓つき永代供養墓
    契約期間の間は一代限りの個人墓としてお墓を使え、契約が終わったら霊園内の供養塔などへ合祀するタイプを
    「個人墓つき永代供養墓」といいます。
    継承者不要で、お墓参りをしなくとも、霊園側が管理を行ってくれます。
  • 初めから合祀となる永代供養墓
    個人墓の期間を設けず、初めから供養塔などへ合祀されるタイプの永代供養墓があります。
    個人墓がついているものよりリーズナブルですが、初めから合祀となるため、あとで遺骨を取り出すことはできません。
  • 樹木葬
    墓石のかわりに樹木を墓標とするタイプのお墓を樹木葬といいます。
    樹木葬の多くは、墓石を使うお墓よりリーズナブルですし、継承者不要です。
    ただ、樹木の下に直接遺骨を納めるケースが多いので、あとで個別に遺骨を取り出すことができません。
  • 納骨堂
    屋内の小さなスペースに骨壺を保管して供養するのが納骨堂です。
    多くは墓石を使うお墓よりリーズナブルで、継承可能なものと、継承者不要なものとがあります。

    家族でさまざまなパンフレットを取り寄せ、メリットとデメリットを比較し合うのがいいでしょう。

3.エリアを決める

宗派と形式が決まったら、次にエリアを決定します。
お墓参りを担当する家族が、自分が動きやすい範囲を指定するのがいいでしょう。
ここまでで、お墓の候補はだいぶ絞られるはずです。

4. 見学をする

お墓選びにおいて、見学をすることは一番大事です。
広告やホームページの写真からは見えないことが、たくさん見つかります。
どんなことに注目したらよいのか、チェックポイントを挙げましょう。

  • アクセスの良さ
    「○○駅から徒歩10分」とあっても、その10分が平たんな道なのか、坂道なのかは行ってみなければわかりません。

    また、霊園の入り口から募集中のお墓まで、かなりつらい階段を昇らなければならないというケースも考えられます。
    家から最寄り駅までのアクセスだけではなく、全体的に「お参りしやすい」と感じる場所かどうかをチェックしましょう。
  • 設備の充実
    休憩所やお手洗いがあるか、手桶やひしゃくなどが備え付けられているかをチェックしましょう。
    清掃用具を貸し出してくれる場所や、生花店が霊園内にあれば、手荷物はぐっと少なくなります。
  • 周辺環境
    墓地から見えるのは、自然あふれる山々でしょうか、それとも都会的なビル街でしょうか。
    理想をそのままかなえるのは難しいとしても、あまりに景観が悪いと感じる場合は避けたほうが無難です。
  • 清掃状況
    霊園内に落ち葉が散乱していたり、雑草だらけだったりしたら、自分のお墓周りも適切に管理されないと判断していいでしょう。
    お手洗いの清潔さもチェックしましょう。
  • スタッフの対応
    スタッフが気持ちよい対応をしてくれると、一気に霊園の評価が上がる可能性があります。

    一方で、不愛想なスタッフばかりだったら、設備が充実していても、景観が素晴らしくても、あまり買う気になれないかもしれません。

    愛する人を亡くし、気持ちが沈んでいるときに来なければならないのが、霊園です。
    そんなときにどんな人が対応してくれるかが、非常に重要になってきます。

5.見積もりを取る

見学を終え、霊園の候補が2~3つに絞れたら、改めて見積もりを取りましょう。
墓地代(永代供養料)、墓石代、施工代全てを含んだ見積もりを提示してもらいます。

見積もりまで取り終えたなら、見学時のチェックポイントを踏まえ、家族で相談して最終的にみんなの「いいお墓」を決定しましょう。

まとめ

以上、いいお墓とはどんなものなのか、いいお墓を探すにはどうしたらよいのかを解説しました。
自分にとって、家族にとって最良の納得できるお墓を、イメージすることができたでしょうか。

自分のお墓は、自分がこれから先ずっとお世話になる終の棲家です。
ずっと家族を見守っていくのに、ふさわしい場所を手に入れましょう。

監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

一般墓所、納骨堂、樹木葬墓地など選択肢が増え、さらにその中でも多様化しているため、納骨先を探すのは大変な労力を伴います。

石材店に問い合わせると、納骨堂や樹木葬墓地の情報がなかったり、納骨堂に問い合わせると一般墓所の情報がなかったりと、情報の入手先を探すのも一苦労。

そのため、近年はインターネットで検索し、ピンポイント指定したうえで墓地・霊園、納骨堂などの見学に訪れる人が増えています。

私は仕事がら、さまざまな墓地・霊園に足を運びますが、思わず足を留めて長居してしまいたくなる墓地・霊園に時々出会います。

寺院墓地なら、住職が檀信徒の意見に耳を傾け、さまざまな改革に取り組んでいるようなお寺も安心できますね。