お墓の移動問題を解消しよう!つかんでおきたい8つのポイント

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供花とともにしまわれるお墓

「お墓が遠方で管理に困っている」「自分が引っ越しするのでお墓をどうするか悩んでいる」という方はいませんか?

お墓に関する手続きは、経験がある人の方が少ないため、よくわからないことばかりでしょう。簡単に済ませたいものの、お墓というデリケートな存在を考えるとむげにもできません。

この記事ではこのような疑問を解消!

  • 引っ越しをする場合、お墓はどうすればいいの?
  • お墓を移動する際の費用を知りたい
  • お墓ごと引っ越しができるの?
  • お墓の移動する際はどんな手続きが必要?

今回は、お墓の移動をしたいけど、面倒な手間はかけたくない人に向けて、お墓の移動をする場合の基礎知識と全体的な流れについて解説していきます。お墓の移動はポイントをしっかり押さえてしまえば決して難しいものではありません。自分にとってお得でスムーズにお墓の移動ができるようにしていきましょう。

お墓は移動できる?!お墓の引っ越し「改葬」とは

お墓の移動をすることを「改葬」といいます。厳密に説明すれば遺骨を移動させることが改葬です。日本では墓石の下へ納骨することが多い傾向のため、お墓の移動=遺骨の移動となるでしょう。

改葬を希望する内容として多いのが、「お墓が遠方で管理ができない」「親が墓守していたが亡くなった」「自分が引っ越しするのでお墓が遠くなる」などの内容です。

核家族化が進む現代の日本においては、自分がお墓を管理する立場にならないとあまり関心を持ちにくい内容なのかもしれません。

そのため、改葬のタイミングはいきなりやってくるように感じる人もいるでしょう。しかし、事前に改葬に関する基礎知識を得ることで効率よく自分のペースで改葬を行うことが可能です。

一般的に改葬はどうしても急にやらなくてはいけないというケースは少ないでしょう。なぜなら、すでにお墓に納骨がされている状態だからです。お墓の事情で改葬が必要というより、人間の事情で急に改葬が必要になることが多いため、計画的に行えばさほど難しいものではありません。

お墓の移動は管理者へ連絡が必要

「お墓の移動をしたい」と考えたときに、何から手を付けていいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。多くの人が経験していないわけですから、知らなくてもまったく心配する必要はありません。

業者と寺院に依頼する必要がある

一番に行うのは、墓石や墓地を管理している寺院や霊園に連絡をすることです。お墓は、どこにでも建てられるわけではなく、国に認められた墓地にのみ建立ができます。

そのため、墓石を建てている土地、つまり墓地は寺院や霊園から賃借されている土地になるのです。例えば、賃貸物件に関して仲介業者を通じて大家さんから借りている場合で考えてみましょう。

賃貸物件の引っ越しをする際は、管理者である仲介業者へ退去の内容を必ず伝えることが必要です。お墓の引っ越しの場合も同様だということです。そのため、お墓の場合は、管理者である寺院や霊園に内容を伝えてから話を進めていきます。

お墓を移動するためのつかんでおきたい8つの流れ

お墓を移動するための具体的な流れは、

  1. 納骨先を選定する
  2. 新しいお墓への受け入れ証明書や権利書が必要
  3. 新しくお墓を建てる場合は業者と打ち合わせを始める
  4. お墓が建っている霊園・墓地の管理者に意向を伝える
  5. 古いお墓の建っている場所の役所にて改葬許可証を取得する
  6. 新しいお墓を建てる墓地・霊園の管理者に認印をもらう
  7. 墓じまいを行う
  8. 新しいお墓で開眼供養・納骨を行う

の8つです。

多少順序が前後しても支障がないことが多いでしょうが、お墓の移動をする際は必要なことですので覚えておきましょう。

1.納骨先を選定する

お墓の移動をするためには、取り出した後の遺骨の納骨先を決めておく必要があります。日本の場合、納骨する際は自治体の埋葬許可証や改葬許可証など公的な認可証が必要です。

つまり、遺骨だけ取り出して「さあ、次はどこに預けようか」ということはできません。また、取り出した遺骨は「自宅に保管しておけばいいのでは?」と考えるかもしれませんが、墓地埋葬法第4条で定められているため、墓地以外で保管しようとしてもできないのです。

そのため、お墓を移動する際には、「新しいお墓」「納骨堂」「合祀墓」など、次に納骨する先を選定する必要があります。

2.新しいお墓への受け入れ証明書や権利書が必要

新しいお墓へ移動する場合は、新しいお墓の「受け入れ証明書」が必要です。「受け入れ証明書」は墓所使用許可書などとも呼ばれます。新しい墓地の使用が許可されているという確認ができる書類です。

寺院や霊園によっては権利書として発行してくれるケースもあるでしょう。権利証は「永代使用承諾証」などとも呼ばれます。どちらにしても、新しいお墓の管理者へ必要書類をお願いしておくとスムーズです。

3.新しくお墓を建てる場合は業者と打ち合わせを始める

新しい墓地にお墓を建てるケースでは、石材店などと墓石建立の打ち合わせが必要です。すでにお墓が別の場所にある場合は、さほど打ち合わせに時間がかかりません。

しかし、新しくお墓を建立する場合は、墓石の企画・設計・施行など、早くても1~2カ月程度はかかってしまうケースもあります。そのため、古い墓地とのスケジュール調整をする意味でも業者との打ち合わせの段取りは重要です。

4.お墓が建っている霊園・墓地の管理者に意向を伝える

次に、新しい墓地の管理者(寺院・霊園など)へ改葬の意向を伝えましょう。新天地に引っ越すわけですから、新しい管理人にもあいさつするということをイメージすればわかりやすいでしょう。

今後のスケジュールを共有するためにも、ざっくりとした状況を説明しておくとスムーズです。

5.古いお墓の建っている場所の役所にて改葬許可証を取得する

古いお墓が建っている住所の役所で「改葬許可証」を発行してもらいましょう。この書類は新しいお墓に納骨するために必須の重要なものです。

墓地埋葬法5条の2で「改葬に係るものにあっては死体又は焼骨の現に存する地の市町村長が行なう」と定められているため、改葬許可証を発行しないで納骨すると死体遺棄(刑法190条)になります。

最悪は3年以下の懲役になる可能性があるため、しっかりとポイントを押さえて管轄の自治体へ改葬許可申請をしましょう。自治体によって申請手順が異なる場合があるため、お住まいの自治体のHPを確認したり、電話で確認したりしておくのがおすすめです。

6.新しいお墓を建てる墓地・霊園の管理者に認印をもらう

改葬許可証が取得できたら、新しいお墓を建てる寺院や霊園の管理者に認印をもらいましょう。

7.墓じまいを行う

次に、墓じまいを行います。ここまでくれば、必要書類や段取りも整っているためスケジュールに沿って進めていくことになるでしょう。墓じまいとは、具体的に古いお墓から遺骨を取り出す一連の作業です。

遺骨の取り出しに際しては、僧侶に御魂抜きを依頼することが一般的でしょう。僧侶への御魂抜きを依頼する平均費用としては約1~5万円が相場になります。

「お墓ごと新しい墓地へ引っ越しするのか」「古いお墓を処分するのか」で業者への依頼内容は変わりますが、最終的に古い墓石をすべて撤去かつ、更地にして管理人へ返還が必要です。

墓じまいについて詳しく知りたい人は、「墓じまいの流れと注意点を紹介!」の記事を参考にしてください。

8.新しいお墓で開眼供養・納骨を行う

墓じまいが完了した後は、いよいよ新しいお墓にお引っ越しです。新しいお墓では、一般的に僧侶に開眼供養を依頼します。

費用相場は御魂抜きと同程度ですが、地域によって相場は変わりますので直接確認しておくと良いでしょう。開眼供養が終わりましたら、納骨を行います。

ここまでは、改葬に関する流れについて8つの項目を取り上げて解説いたしました。

お墓の引っ越しに必要な4つの費用

ここからは、お墓の引っ越しに必要な費用を4つの観点から紹介していきます。お墓の引っ越しは、流れや段取りがわかっていないと把握するだけでも大変と感じやすいです。「できるだけ安く抑えたい」と思う人は特にどんな費用がかかるのかをしっかりと押さえておきましょう。

寺院の場合は離檀料がかかる可能性あり

お墓の引っ越しをする際、管理者が寺院の場合は、離壇料がかかる可能性があります。寺院を利用している場合は一般的に、寺院の檀家となっており、檀家料というものを納めていることが多い傾向です。

そのため、寺院の中では檀家料が減ってしまうことから、離壇料という形で離壇する檀家に対して費用を請求してくることがあります。

例えば、「離壇料として100万円請求された」「この地域は法要1回分程度の離壇料をもらっている」など寺院側が主張してくる可能性もあるのです。

もともと檀家料や離壇料というものはお布施であり、明確にどの金額が適正という定義はありません。

しかし、社会通念上あまりにも高額な離壇料を請求されるような場合は、消費生活センターなどに相談してみると良いでしょう。基本的に法律的に支払わなくてはいけないという名目のものではありません。

墓石の解体撤去費用

墓じまいをするにあたって、業者へ依頼して墓石を解体および撤去する必要があります。墓石の解体費用の平均相場は1平方メートルあたり約10万円です。

例えば、2平方メートル程度の墓地であれば、20万円程度が目安となります。ただし、墓石を解体する場所が「重機が入れない」「地中に墓石の基礎がたくさん埋まっている」などの場合は費用が割り増しされるでしょう。

なぜなら、重機が入れない場所では、すべて手作業で解体が必要だからです。また、立派な墓石でたくさん石材を使用しているケースでは処理する石材が多くなりますので、手間がかかります。

新しいお墓の費用

新しいお墓を建立する場合は、広さにもよりますが200万円程度は予算を取っておきたいところです。

全優石が2017年7月に公表した「2017年お墓購入者アンケート調査」によると、お墓の全国平均価格は167.3万円となっています。新しいお墓を建立する費用は地域によっても差がありますので、地域によって相場を把握しておくことも重要です。

具体的に同アンケートによれば、2017年の北海道の墓石平均費用であれば133.87万円、関東は170.72万円、近畿では167.58万円です。地域別で高い傾向なのは、九州が222.09万円で1位、2位は四国で189.71万円になります。

御魂抜きや開眼供養の費用

遺骨を取り出す際には御魂抜き、納骨する際は開眼供養を行うのが慣例となっています。もし行う場合は、僧侶に対してのお布施が必要です。どちらも平均的な相場は1~5万円程度となっています。

ただし、墓石の価格と同様に地域格差はあるようです。お布施という性質上、僧侶に金額を聞いても「お気持ちで」といわれることもあるので、御魂抜きなどを行う際は平均相場程度を包んでおけば問題ないでしょう。

内訳として一般的なものは「お布施」「お車料」「お膳料」などです。ここで記載している1~5万円程度というのは「お布施」になります。

僧侶が遠方から足を運ぶようであれば「お車料」で5,000円程度が目安です。会食などがあり、僧侶が参加しなかった場合などは「お膳料」として5,000~1万円程度を包めばより丁寧でしょう。

墓石ごと新しい墓地へ移動できる場合がある

墓石ごと新しい墓地へ移動することができるケースもあります。一番重要となるのは「改葬先の許可が得られるか」です。新しい墓地が受け入れない場合は、墓石ごとの引っ越しは難しくなります。

そのため、墓石ごと引っ越ししたい場合は、受け入れてくれる納骨先を選ぶことが重要です。

そのほかにも「墓石の状態の問題」もあります。新しい墓石を建立するよりも、今までの墓石を再利用できれば、基本的に費用は安くなると考えられます。

しかし、墓石の状態が悪い場合は再利用できなかったり、改めて加工が必要だったりすることもあるでしょう。墓石自体を遠方へ運ぶ費用もかさむことから、総合的に割高になることもあるのです。

墓石ごと引っ越しをする場合でも改葬の流れは上記で説明した内容とほぼ変わりません。

改葬する際は遺骨の数にも注意しよう

改葬する段取りや流れを把握していても、忘れがちなのが遺骨の数です。改葬する際は古くから利用していたお墓に先祖代々の遺骨が納骨されています。そのため、人によっては遺骨の数が多くなってしまうのです。

引っ越し先のお墓などで十分な納骨スペースがある場合は問題ありませんが、確認を忘れてしまうとすべて入りきらないということにもなりかねません。見逃しがちなポイントですので、これらを踏まえたうえで、改葬を準備しておくと安心です。

お墓の移動の段取りを把握して快適な改葬を

お墓の移動は、人間の引っ越し同様にさまざまな公的な手続きや、寺院・霊園などへの連絡が必要です。

ひとつでも抜けてしまうとスムーズに改葬が進まなくなるので全体の流れをしっかりと押さえてから検討してみましょう。一連の流れをおさらいしてみます。

お墓の移動の一連の流れ

  1. お墓の管理者へ改葬希望の連絡をする
  2. 納骨する先を決める
  3. 新しいお墓を建立する場合は業者と相談する
  4. 現在のお墓を管轄する役所で改葬許可申請をする
  5. 引っ越し先の管理者から認印をもらう
  6. 墓じまいの手続きをする
  7. 引っ越し先で開眼供養と納骨をする

ここがポイント

  • お墓の引っ越しのことは「改葬」と呼ぶ
  • 寺院の場合は、離壇料を請求される場合がある
  • 墓石の解体費用の相場は1平方メートルあたり約10万円
  • 墓石建立の全国平均相場は約167.3万円
  • 引っ越し先の許可が得られれば墓石ごとの引っ越しも可能
  • 改葬する際は遺骨の数をチェックしておく

改葬を成功させるためには、流れと全体の費用を把握することが大切です。全体像が見えてくれば寺院や業者、役所などでも話がスムーズにいくでしょう。

一口にお墓・霊園と言っても、豊かな自然を背景にしたり、規模や宗派だけではない様々な特色があります。
お住まいの地域・ご実家の近隣などで、どんな霊園があるかご覧になってはいかがでしょうか?

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