墓石の処分は簡単!押さえておきたい6つの流れ

石を破壊する重機

墓石の処分とは?徹底解説

  • 墓石処分は1〜2日で、費用は1㎡約10万円。
  • 墓じまいは6ステップ:寺霊園連絡、業者選定、納骨先決定、行政手続き、遺骨改葬、墓石撤去整地。
  • 墓石はリサイクルか再利用される。
  • 墓石の移設は石材店に相談。

「墓守をする人がいない」「墓守の負担を子どもに押しつけたくない」という後継者の問題で墓石の処分を検討している人も少なくありません。

また、「先祖の墓石が遠くて墓参りができない」「遠くてお墓の管理ができないから移動したい」など、墓じまいを検討する人も多いのではないでしょうか。

墓石の処分(墓じまい)は、墓石の移動をしたい場合は経験がない人が多いため、なにから手を付けて良いのかわからないかもしれません。

そこで、この記事では、迷わずに墓じまいから墓石処分までを行うことができるよう、墓石の処分についての流れについて解説します。
また、「墓石ごと引っ越しが可能かどうか」についてもご紹介いたします。

なお「墓じまい」という言葉の意味や、墓じまいの大まかな流れ・費用について知りたい方は「【完全版】墓じまいの費用相場・手続きの流れ・トラブル事例を徹底解説」の記事をご覧ください。

墓じまいを検討されている方

  • 墓じまいはライフドットへ相談
  • 複雑な事務手続きを代行
  • 墓じまい費用を無料で見積もり

今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。

ライフドットでは、墓じまいの複雑な事務手続きの代行、新しい墓地・霊園への引越しの提案・遺骨の供養まで完全サポートします。
墓じまいで悩まれている方は、一度お問い合わせください。

墓じまいにかかる費用を調べる

この記事の目次

  1. 墓石の処分の日数は1~2日程度
  2. 墓石の処分費用の目安は1平方メートルあたり約10万円
  3. 墓じまいで押さえておきたい6つの流れ
  4. 墓地から撤去した後の墓石は産業廃棄物
  5. 墓石ごと引っ越しも可能
  6. 墓石の処分前にチェックしたい2つのポイント
  7. 墓石の処分は難しくない!事前の確認を忘れずに
  8. 監修者コメント

墓石の処分の日数は1~2日程度

一般的な大きさの墓石の処分にかかる日数はおおむね1~2日です。この日数は重機が入ることができる場所で、石材の量がさほど多くないケースになります。

そのため、墓石の所在地によって日数や作業時間は変動的です。例えば、墓石まで重機が入れないような場所だったり、土中に基礎が埋まっていたりすると作業工程が増えるため、より時間がかかります。

作業する場所が悪条件でなければ、早いと1日で墓石の処分は完了することもあるでしょう。同じぐらいの石材量かつ、墓地の面積でも立地によってはかかる日数や作業時間は異なります。

そのため、具体的な日数を知りたい場合は石材業者へ見積もりをお願いすると確実です。

墓石の処分費用の目安は1平方メートルあたり約10万円

墓石を処分するための費用の平均相場は1平方メートルあたり約10万円です。墓じまいする際は、寺院や霊園へ墓地を更地にして返還する必要があります。

そのため、処分をする業者は墓石を解体して運び出すだけではなく、地中に埋まっているコンクリートや石材まで取り除くことが必要です。

例えば、4平方メートルの墓地であれば、10万円×4平方メートル=約40万円の費用が墓石の処分にかかります。「工事のしやすい環境か」「手作業が必要か」などで料金は変わります。

墓石によってケースバイケースですので詳しい金額は石材業者へ見積もりするのが良いでしょう。特にイレギュラーなポイントがない場合、1平方メートルあたり約10万円はかかると認識しておくと予算がおおむねわかります。

ここまでは、墓石の処分に関する日数と費用について解説いたしました。正確な金額を知りたい場合は、石材店に処分の見積もりを積極的に行いましょう。

墓じまいで押さえておきたい6つの流れ

ここからは、実際に墓石を処分するまでの手続きや流れについて解説いたします。墓石を処分するだけの工程だけですと1~2日で行えるので、非常に簡単な印象を受けるかもしれません。

しかし、実際に墓石を処分するには、解体作業をする状態にいたるまでの時間がかかります。墓石を処分する流れをしっかり押さえておきましょう。

お墓の管理者(寺院・霊園)へ連絡する

墓石を処分するために、まず行う必要があるのは寺院や霊園など管理している場所への連絡です。「移す場所がどこであっても現状のお墓を処分する」という場合は、管理者へ「墓じまいをしたい」という内容を連絡しましょう。

墓石を建立している土地は墓地です。永代使用権を行使することで墓地を利用していることになりますが、その契約を解除するわけですから原状回復義務が生じます。そのため、管理している寺院や霊園に連絡する必要がでてくるのです。

墓石の処分を依頼する業者を選定

墓地の管理者の許可がでたら、墓石の撤去を依頼する業者を決めましょう。墓石の撤去などは、主に石材店や解体業者が行っています。実際に業者へ問い合わせをしてみて自分のニーズに合う先を比較検討しましょう。

寺院の場合は専任の石材店しか撤去作業を認めないようなケースもあります。そのため、事前に寺院へ撤去業者についても質問しておくと無難です。

次の納骨先を選定する

墓石の処分にともない遺骨を取り出す必要があるため、納骨先を決めることが必要です。現状の墓石にある遺骨は、埋葬許可を自治体から得て納骨されています。

そのため、墓石を処分して別の納骨先を探す際も自治体の許可が必要です。移転する場合は「改葬許可証」「受け入れ証明」「埋葬証明」などが必要になります。

なお、墓石そのものの処分は、石材店が産廃業者を介して処分することになります。
墓石が不法投棄される問題も各地で起こっているため、産業廃棄物管理票などの書類を確認し、安心してお願いできる石材店を選びましょう。

行政手続きをして「改葬許可証」を入手する

墓じまいに必要な「改葬許可証」を入手します。

改葬許可証は以下の書類を提出することで手に入れることができます。

改葬許可証を受け取るのに必要な書類

・改葬許可申請書
・受入証明書
・埋葬許可証

各書類の入手場所や記載内容はそれぞれ異なります。

詳しく知りたい人は「【簡単5ステップ】改葬許可証を入手する流れ|墓じまいに必須な書類」の記事をご覧ください。

遺骨を取り出し改葬する

無事に御魂抜きを終えたら、遺骨を取り出します。遺骨を取り出す際は自分で墓石を動かすことも可能ですが、石材店などに依頼することが多いでしょう。

墓石の撤去を行い更地に整地して管理者へ返還する

重機で墓石を解体し、地中に埋まった不要物に関しても撤去することが一般的です。ただし、重機が入れないような場所にあるお墓の撤去はすべて手作業になります。

その場合は、時間や費用は余分にかかる傾向です。墓地は永代使用料を支払い賃貸していたようなものですので、原状回復義務があり更地に整地して寺院や霊園などの管理者へ返還します。

墓石の処分の流れは理解できたでしょうか?ここまでは、墓石の処分の流れについて解説しました。

墓じまいのことで悩まれている方

今のお墓を撤去するのにかかる費用や手続きに関する疑問は、プロに相談するのがおすすめです。

ライフドットでは、墓じまいに関する一連の流れをサポート。
「なるべく負担をかけずに墓じまいしたい」という方は、ぜひライフドットにご相談ください。

墓地から撤去した後の墓石は産業廃棄物

処分のために重ねられている墓石

ここからは、墓石を処分して更地にした後の墓石のゆくえについて解説します。墓石を処分した後の石材などは主に「産業廃棄物としてリサイクル」「有価物として利用」の2つです。

墓石を処分した後のことになるので、実務的には直接関係ありませんが、大切な内容なので把握しておくと良いでしょう。

産業廃棄物としてリサイクル

御魂抜きをした墓石は、一般的に通常の石材と同様に産業廃棄物として処分されます。産業廃棄物20種の中には「石」に関して明確な処分方法の記載はありません。

しかし、「ガラスくず」「コンクリートくず」「がれき類」などが含まれている可能性があるとしてリサイクル処分されることが一般的です。

有価物として利用

定められた方法で移動や安置する場合は有価物として再利用されます。改葬してお墓ごと移動する場合も有価物として扱います。

墓石ごと引っ越しも可能

いままで利用していた墓石ごと引っ越しすることも場合によっては可能です。御魂抜きをしたといっても墓石は先祖代々継承してきたもののため、墓石を新しい墓地で再利用したいという人もいるでしょう。

また、墓石自体は再建築すると当然費用もかかります。手順がわからなかったり、予算がわからなかったり不安は大きいかもしれません。

一般的にお墓の引っ越しは「改葬」とよばれます。基本的な流れは墓石を処分するときと変わりません。異なってくるのは現在ある墓石をどの程度再利用するかということでしょう。

墓石の状態によっては再度加工が必要だったり、補強が必要だったりすることもあります。そして、かなり重い物を移動させることになりますので、遠方になればなるほど費用も高くなるでしょう。

そのため、新しく墓石を建立した場合と、改葬した場合でどの程度費用に違いがでるのかを石材店などへあらかじめ見積もりしておくことがおすすめです。

お墓の引越し「改葬」について詳しく知りたい人は、「改葬とは?費用相場や手順・お墓の引越しにまつわるQ&Aを解説」の記事を参考にしてください。

墓石の処分前にチェックしたい2つのポイント

墓石の処分をする前には、家族や親族とよく話し合うことが重要になります。お墓の処分を考える人は、墓守をしている人が多い傾向です。そのため、つい自分だけで処分方法を調べて進めてしまいがち。

しかし、先祖代々のお墓になりますので親族に墓守としての意向をしっかりと共有しておくことは大事です。

親族へ事前に説明してトラブルを回避

例えば、細かい手続きや流れを認知していない親族や、昔ながらの礼節を重んじるような親族などは感情的に自分の意見を押しつけてくるケースもあります。感情的なやりとりになると、どうしても親族間のトラブルに発展しかねません。

先祖を大切に想って墓石の処分を行っていることなのに、トラブルになってしまっては本末転倒です。ただ、墓守は墓守の悩みがありますので、しっかり事前に話をできる機会は設けておくと良いでしょう。

墓石の処分を依頼する業者は安さだけで選ばない

墓石の処分を依頼する際は、できるだけ信頼できる業者を選定しましょう。墓石の処分を検討するうえでは、経済的な負担を減らしたくて行う人も多い傾向です。

そのため、比較検討した結果、安価な見積もりを提示する業者へ気持ちが流れてしまうケースもあるでしょう。しかし、あまりにも相場から逸脱した金額を提示する業者は要注意です。

墓石は産業廃棄物として明確な処分定義がないものですが、一般的には内容によって粉砕かつ、分別されリサイクルされます。安価すぎる業者が悪質業者の場合は、不法投棄をしている場合もあるため注意が必要です。

安心して墓石の処分を行いたい場合は、決して業者を費用の安さだけでは選ばないようにしましょう。

墓石の処分は難しくない!事前の確認を忘れずに

この記事では、墓石の処分の基本的な知識や、流れについて説明してきました。一生のうち墓石の処分を経験するのは多くても数回、人によっては一度もないというのが一般的です。

わからないことがあると行動に移れないような状況に陥りがちですので、しっかりとポイントを押さえておきましょう。主な流れとポイントは下記の通りです。

墓石を処分する際の流れ

  1. 墓石を処分する際は、まず寺院や霊園の管理者へ意向を伝える
  2. 墓石を撤去する業者を選定する
  3. 取り出した遺骨の納骨先を選定する
  4. 僧侶に御魂抜きを依頼する
  5. 遺骨を取り出し改葬する
  6. 墓石を撤去して更地に整地して管理者へ返還する

ここがポイント

  • 墓石を処分する工事の日数は1~2日で完了する
  • 墓石の所在地に重機が入れないと処分する日数や費用が余計にかかる
  • 墓石を処分する場合は産業廃棄物の処分に精通した業者を選定する
  • 墓石の状態によっては、墓石ごと改葬可能な場合もある(業者に要相談)
  • 墓石の処分をする際は家族や親族へ丁寧に説明し理解を求める

お墓離れが進んできている現代において、これからも墓石の処分は増えていくかもしれません。経験や情報が少ない内容だからこそ、事前に流れを確認したり、納得したりすることでスムーズに墓石の処分を進めることができます。


監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

墓石の処分といっても、実際は物質的な処分ではなく、中に入っている遺骨を取り出して別の場所に移動する「改葬」がともなってくることでしょう。改葬先は、どこに遺骨を移動するか、どのように弔っていきたいか、という視点で考えます。祭祀承継者であるお墓の名義人の判断で決めることはできますが、そうはいっても、先祖供養に対する考え方の違いにより、血縁者との間でトラブルになることもありますので、事前に理解を得ておくことが必要です。

墓石そのものの処分は、石材店が産廃業者を介して処分することになります。最近、産廃手続きを取らずに不法投棄される墓石が問題となっています。適正処理をしている業者については、産業廃棄物管理票等の書類が揃っていると思います。産廃についての流れ等までしっかりと確認できる石材店を選びたいものです。

墓じまいを検討されている方

  • 墓じまいはライフドットへ相談
  • 複雑な事務手続きを代行
  • 墓じまい費用を無料で見積もり

今あるお墓を片付けることに抵抗感がある方もいるかもしれません。
しかし、大切なのはお墓をきちんと片付け、あとの供養に繋げていくことです。

ライフドットでは、墓じまいの複雑な事務手続きの代行、新しい墓地・霊園への引越しの提案・遺骨の供養まで完全サポートします。
墓じまいで悩まれている方は、一度お問い合わせください。