【水子供養】アイキャッチ画像

おなかの中や、生まれて間もなく息を引き取ってしまった赤ちゃんのことを思うと、胸が苦しくなり、いたたまれない気持ちになってしまいますよね。仮にこの世の光を見ることができなかったにせよ、このおなかの中でたしかに呼吸をしていた生命です。流産、死産、人工中絶。どのような形であれ、幼い生命を亡くしてしまったお母さんの悲しみは計り知れません。

水子供養は、亡くなった赤ちゃんのためとともに、心に傷を負ってしまったお母さんのために行われます。誰にも相談できない水子供養のこと。まずはこの記事を読んでいただいて、水子供養ってどういうものなのか、どのように行えばいいのか、少しでも参考にしてもらえれば嬉しいです。

どんな生命であれ、この世に生まれた生命は等しく神さまや仏さまの胸の中に抱かれるはずです。この記事が、少しでもあなたのお役立ちになって、亡くなってしまった赤ちゃんと、傷ついてしまったお母さんの心と魂の癒しの支えとなれるよう、心を込めて綴ります。

水子供養(みずこくよう)とは?

永代供養を表現する数珠と白い菊。

水子供養とは、お腹の中にいるうちに亡くなった子(流産・中絶)、あるいは生まれて間もない子(死産)に対して執り行われる供養のことです。まずは、水子供養がどのようなものなのかをお話いたします。

水子供養はなぜ行うの?

どんなに小さな生命でも、亡くなってしまう時というのは辛く悲しいものです。そして大切なわが子を失ったお母さんやお父さんの心の傷も計り知れません。

水子供養は、亡くなった赤ちゃんのため、残されたお母さんやお父さんのために行います。どんなに悲しいできごとに襲われても、それでも私たちは明日を生きていかなければなりません。天国の赤ちゃんも、悲しんでいるお母さんやお父さんの姿を見るのが一番辛いはずです。だからこそ水子供養をして、赤ちゃんのため、そして自分たちのために、心に区切りをつけていきます。

供養する時期やタイミングに決まりはありません

水子供養をするタイミングに決まりはありません。赤ちゃんの霊は、この世の汚れを知らないとても清らかな魂です。いつまでに葬儀や法事をしなければならないということはありません。お母さんやお父さんの気持ちが落ち着いた時に、水子供養をして差し上げましょう。

水子供養はお寺で行われます

水子供養はお寺でしてもらえますが、すべてのお寺でしてもらえるわけではありません。菩提寺(ご先祖さまの供養を任せているお寺)があれば、まずは菩提寺に相談してみましょう。もしも菩提寺がない場合、あるいは菩提寺ではないところにお願いしたい場合は、水子供養を受け付けてくれるお寺を探してみましょう。詳しい探し方は下の章段にまとめています。

どうして「水子」と呼ばれるの?

幼くして亡くなった赤ちゃんのことをどうして「水子」と呼ぶのでしょうか? これにはいくつかの説があります。
ひとつには、亡くなった胎児や嬰児を川に流して葬ったからではないかと言われています。次に、この世の光を見ずに亡くなった生命だからというもの。

さらには日本最古の歴史書であり神話でもある『古事記』の中で、イザナギとイザナミがはじめて生んだ子供が不具の子「ヒルコ(水蛭子)」にちなんだという説。ヒルコはいったん海の向こうに流されてしまいますが、やがて七福神のエビス神となって福をもたらすという伝説があります。

赤ちゃんは意味があってこの世に生まれてきました。清らかな魂である赤ちゃんを納得のいく形で水子供養をしてあげることで、きっと私たちにも幸せがもたらされることを暗示しているのかもしれません。

お地蔵さまは子どもの仏さま 水子の生命を救ってくださる

水子供養ではほとんどの場合、お地蔵さまに礼拝をします。これは、昔からお地蔵さまが子どもにまつわるあらゆる願いごとを引き受けてくれていたからです。三途の川を渡ることができずに賽の河原で石を積み上げる水子たちを助けてくれるのはお地蔵さまでした。

水子供養の具体的な方法

水子供養のお墓

大切な赤ちゃんの生命。水子供養はどのように行われるのでしょうか。水子供養のさまざまな方法と費用相場について、次の4つのパターンに分けてお話しいたします。

  • パターン① 塔婆を立てて供養する
  • パターン② 永代供養
  • パターン③ ご遺骨がある場合はお墓に納骨をする
  • パターン④ 自宅で手元供養

パターン①:塔婆を立てて供養する(相場5000円~3万円)

最も多い水子供養の仕方として、塔婆を水子地蔵様にお供えする、という方法をとります。塔婆とは、亡くなった人の供養を願うために立てられる木の板のことです。塔婆には、亡くなった赤ちゃんの名前、もしも名前をまだ授けてなかったのであれば、「●●家水子之霊」などを書き、お地蔵さまの側に立てかけて供養をします。費用相場は約5000円~3万円、供養時間は30分~1時間程度です。

パターン②:永代供養(相場3万円~20万円)

永代供養とは、亡くなった人の供養を家族に代わって寺院が永代に渡って行うことです。跡取りがいなくなるような家では自分自身で供養を続けることが困難になるために、寺院に供養を任せます。水子供養の場合でも、赤ちゃんを供養してくれる人がいなくなる場合はお寺に相談して、赤ちゃんを永代供養にしてもらうのがよいでしょう。

永代供養では赤ちゃんに戒名や法名を授けてもらうこともできます。また、心に区切りをつけるために、母子手帳やエコー写真のお焚き上げと供養もしてもらうこともできます。希望する場合はお寺に申し出てみてください。費用相場は3万円~20万円。お寺が執り行う供養の方法によって金額に差が出ます。

パターン③:ご遺骨がある場合はお墓に納骨をする(相場1万円~10万円)

赤ちゃんのご遺骨がある場合は、お墓に納骨してあげます。すでにお墓がある場合は、墓地の中に水子地蔵の石仏を建立して、その中に納骨します。

赤ちゃんの遺骨は、先祖代々のお墓には入れずに、お地蔵さまに守ってもらうのが慣例です。もちろん絶対ではありません。同じお墓に納骨してあげたい場合はそうしてあげましょう。墓前供養(お墓の前で僧侶に読経してもらう)のお布施は1万円~5万円。加えて納骨作業を石材店に手伝ってもらう場合は5,000~1万円程度、もしも水子地蔵の石仏を建立するのであれば、10万円~20万円が相場です。

パターン④:自宅で手元供養(相場5000円~3万円)

赤ちゃんのご遺骨を身近な場所に置いておきたいと思う人もたくさんいます。その場合は、手元供養のアイテムを用います。自宅に置いておく骨壷や、肌身につけておけるペンダントのようなものもあります。いつもそばにいてくれるので、寂しさはやわらぎますが、紛失の恐れがあるので十分に気をつけなければなりません。費用相場は商品によりますが、5000円~10万円が目安でしょう。

Q&A 水子供養は妊娠⒓週目によって方法は変わる?

赤ちゃんの供養の方法は、遺骨があるかないかによって変わります。
というのも日本の法律では、妊娠12週目以降に胎児が亡くなったまま分娩することを「死産」と呼び、死産届を提出して、火葬許可証の提出、そして火葬をしなければなりません。

遺骨がない場合は、お寺に連絡して水子供養をしてもらいます。塔婆を立てたり、お地蔵さまを構えたり、戒名を授かるかどうかは、お母さんやお父さんの希望をお寺に伝えましょう。

その上で、もしも赤ちゃんの遺骨がある場合は、遺骨をどのように埋葬するかを考えなければなりません。お寺にあるお墓に納骨してもらうこともできますし、手元供養をして、身近な場所に置いておいても良いでしょう。

水子供養に必要な費用

水子供養にはどのような費用が必要となるのでしょうか。わかりやすいように下の表にまとめましたので参考にしてみてください。

寺院での水子供養 塔婆を立てて、本堂や水子地蔵尊の前で読経をして供養してもらいます。 5,000円~3万円
寺院での永代供養 永代に渡って供養をしてもらい、法名や戒名を授けてもらうこともできます。 3万円~20万円
お墓への納骨 墓前での読経料
石材店への納骨作業料
水子地蔵尊の建立費
1万円~5万円
5,000円~1万円
10万円~20万円
自宅で手元供養 骨壷やペンダントなど、手元供養のアイテムを用いて自宅で供養します。 5,000円~10万円

水子供養の具体的な方法と費用はお寺によって異なるので、個別に相談してみることをおすすめします。水子供養を探されるときは、これらの費用相場を頭の片隅に入れておきましょう。非常に悲しいことですが、こうした人が弱っている時に隙をつく悪徳業者はゼロではありません。知っておく、それだけであなた自身や亡くなってしまった赤ちゃんの尊厳を守ることができるのです。

では次に、実際にお寺に水子供養をお願いする場合、どのような流れで進めていくのかをご説明いたします。

水子供養の手続きの流れ

喪服姿で合掌する女性

水子地蔵は次のような流れで進めていきます。

  1. 手順① 菩提寺がある場合は相談する
  2. 手順② 菩提寺がない場合は水子供養をしてくれるお寺を探す
  3. 手順③ 寺院に水子供養を申し込む
  4. 手順④ 供養を行う(読経など)

それでは手順①から順番に詳しく見ていきましょう。

手順① 菩提寺がある場合は相談する

菩提寺がある場合は、まずは直接相談してみましょう。菩提寺とは、その家の先祖代々の供養をしてくれるお寺のことです。法事やお仏壇やお墓のお参りをしてくれるお寺があれば、そのお寺が菩提寺と思えばよいでしょう。赤ちゃんの命もご先祖さまと一緒に供養してもらえます。

他のお寺で水子供養してもらっても構いませんが、将来的に自分自身が亡くなって菩提寺に供養してもらうのであれば、はなればなれにならないよう、同じお寺にお願いするのがよいでしょう。

手順② 菩提寺がない場合は水子供養をしてくれるお寺を探す

もしも菩提寺がない場合は、自らで水子供養をしてくれるお寺を探しましょう。まずはインターネットで検索してみて、場所、供養方法、予算が自分たちの希望に合っているところを探します。そして何より、大事な赤ちゃんの供養ですから、本当に自分たちの納得のいくお寺がどうかが大切です。実際に足を運んでみて、雰囲気が気にいるか、供養してくれる住職は優しい人柄かなど、直感的な部分も大切にしておきましょう。

もしも時間に余裕があれば、ひとつのお寺にすぐ決めるのではなく、いくつかのお寺をまわってみましょう。あなたが「ここがいいな」と感じるところがあれば、きっと赤ちゃんも同じように感じてくれているはずです。

手順③ 寺院に水子供養を申し込む

供養をお願いするお寺が決まったら、供養の申し込みをします。事前に電話で申し込んで、日時を決めて訪問するのが良いでしょう。お寺さまと対面したら、お母さんやお父さんの名前や連絡先や年齢などを伝え、次に赤ちゃんの名前や命日、どのように亡くなったかなどを伝えます。

水子供養はとてもデリケートなので、あまり多くを聞かずにすぐに供養にとりかかることが多いようですが、お寺によっては、人生相談のように僧侶から話をしてくれることもあります。もしも心が許すようであれば、お母さんからお寺さまになんらかの相談をしても構いません。それで心が少しでも晴れるなら、それこそが水子供養の一部になるのではないでしょうか。もしも戒名を希望する場合は、その旨もお寺さまに伝えておきましょう。

手順④ 供養を行う(読経など)

お寺の本堂や水子地蔵尊の前などで、僧侶が読経を唱えてくれます。お寺さまが必ずや赤ちゃんの魂をお地蔵さまに託してくださるはずです。また、どのような場所で読経が行われるかはお寺によって異なるので、事前に確認しておくと安心です。

ここまで、水子供養の方法や費用、手順についてご理解いただけたかと思います。次の章段では、実際に水子供養を受け付けている霊園やお寺を参考にしながら、費用や供養の方法について具体的に見ていきたいと思います。

水子供養ができる霊園・お寺の紹介

水子供養を受け付けてくれるお寺は日本全国にありますが、関東と関西の代表的なお寺をいくつかご紹介いたします。この情報を参考にしていただきながら、あなたのご希望のエリアのお寺を探してみましょう。

関東のお寺

  1. 千葉子安地蔵尊
    千葉子安地蔵尊は、千葉県千葉市と東金市にまたがる地にあります。天台宗の寺院である千葉厄除け不動尊の境内にあり、関東一円から多くの参拝客でにぎわう寺院です。

    千葉子安地蔵尊の水子供養は【普通供養】と【一年間供養】があり、納骨を希望する人には水子のための墓地もあります。供養の内容と費用については、下の表にまとめましたので、参考にしてみてください。

    普通供養 戒名を授け、引導を渡し、正式な葬儀のお経をあげて浄土に送ってくださいます。その後個別に水子地蔵を造立してご安置します。 33,000円〜
    一年間供養 家族がお寺にお参りできなくてもお寺が一年間毎日供養をしてくれます。 113,000円〜
    納骨料 遺骨がある場合、希望によっては納骨を受け入れてくれます。 共同墓地 5万円
    個別墓地(大)35万円
    個別墓地(小)20万円
  2. 日蓮宗 法華道場 光胤山 本光寺
    本光寺は、千葉県市川市にある日蓮宗のお寺です。水子供養をはじめとして、葬儀、法要、墓地、納骨堂、樹木葬、ペット供養など、さまざまな供養を引き受けてくださるお寺です。本光寺では、本堂での供養(屋内)と地蔵尊の前での供養が選べます。予算やお気持ちに沿って選ぶと良いでしょう。

    本堂内での個別供養 本堂内で僧侶と一緒にお経を読み上げることができます。 25,000円〜
    水子地蔵での個別供養 屋外にある水子供養の前で僧侶に読経してもらいます。 15,000円〜
    戒名 希望の場合は戒名も授けてくださいます。 30,000円
    納骨料 法界萬霊供養塔への納骨も受け付けてくれます。
    土の中に合祀する「埋葬供養」と、骨壷のまま安置する「永代供養」とが選べます。
    埋葬供養 50,000円〜
    永代供養 100,000円〜
    永代供養墓 永代供養墓「やすらぎ」を利用すると、お寺による手厚い供養もしてもらえます。
    赤ちゃんの名前を過去帳に記載し、位牌墓誌にも掲げます。
    埋葬供養 100,000円〜
    永代供養 150,000円〜
  3. 鳳林院
    鳳林院は、東京都国分寺市にある曹洞宗のお寺です。鳳林院のお地蔵様は屋外ではなく、本堂の中にあります。赤ちゃんをお腹の中で抱いてくださっています。通常、水子地蔵というのはお地蔵様の周りに集まっているものなのですが、このお姿のお地蔵様は日本でも鳳林院だけだそうで、お参りするお母さんやお父さんの気持ちをきっと和らげてくれます。

    本堂での出入りは自由で、いつでもお参りができます。さらに鳳林院が特徴的なのは、お布施が「お気持ち」でよいという点です。葬儀や法事も含めてお布施の額を決めていないので、無理のない範囲で納めれば良いとしてくれています。直接お寺に訪問できない人はネットから申し込んで供養してもらうこともできますので、まずはお寺に相談してみましょう。

関西のお寺

  1. 東福寺塔頭 霊源院 くぎかけ水子供養
    霊源院は、臨済宗東福寺派の本山東福寺の塔頭(たっちゅう:大寺院の中の小院)の、約650年続くお寺です。

    「みずかけ水子地蔵」とは、布でできた小さなお地蔵様を蓮華堂の中で釘にかけて安置することからこのように名付けられています。また、石のお地蔵様で供養する「永代水子供養」もあり、予算やお気持ちに合わせて選ぶことができるでしょう。境内の蓮華堂には照明も設置されているので、夜間にもお参りができます。

    くぎかけ水子供養 布でできた「布の一寸地蔵さん」を蓮華堂の中で釘にかけて1年間安置します。期間が満了するとお焚き上げされます。期間の延長も受け付けてくれます。 5,000円
    永代水子供養 石でできた「石の四寸地蔵さん」を蓮華堂内に33ヶ月、その後は絆縁堂に安置します。毎月23日に読経をしていただけます。 35,000円
    納骨料 遺骨がある場合、本堂内のお墓に納骨できます。 55,000円(法要料込)
  2. 高野山 真言宗 常光円満寺
    常光円満寺は大阪市吹田市にある高野山真言宗の、お母さんやお父さんの悲しみに寄り添ってくれるお寺です。水子に関して悩み事や不安がある方は、まずは円満寺のホームページをご覧になってみてはいかがでしょうか。さまざまな不安に対して、悲しみに寄り添った優しいお答えをしてくれています。また、水子供養の地蔵堂へは午前9時から午後8時の間は自由にお参りができます。
    普通供養 一年間、まごころを込めて供養してくださいます。 10,000円
    永代供養 お寺として永代に渡って供養をしてくださいます。 30,000円
    合同墓 納骨を希望の場合は合同墓で土に還して差し上げます。 遺骨のお清め代 5,000円
    納骨料 10,000円
    納骨堂での一時保管 やがて家族のお墓に納めることを考えている人のために遺骨の一時預かりもしていただけます。 保管料:50,000円
    年間費:12,000円
  3. 大本山 中山寺
    大本山中山寺は、兵庫県宝塚市にあるお寺です。聖徳太子創建で、西国三十三箇所霊場の24番札所でもあり、関西きっての大寺院です。中山寺の水子供養は阿弥陀堂で行われます。堂内でお勤めが終わりましたら、塔婆を授かるので、屋外の水かけ地蔵で塔婆供養を行います。

    水子供養 他の参拝者と合同で、供養をしてもらいます。 5,000円
    永代供養 お堂を貸し切って個別に供養できます。事前予約が必要です。 50,000円

ここに挙げたのはあくまで水子供養をしてくれる寺院の一例です。みなさんのお住いの近くでも水子供養をして下さるお寺はあるはずなので、ご自身で探してみてくださいね。では次に、供養当日の服装やマナーについて解説していきます。

水子供養当日の参列者・服装・持ち物のルール

喪服を選ぶ女性

この章段では、水子供養の当日のお参りの仕方について解説いたします。分からないことや不安に思うことがあると、心を込めて手を合わすことがしづらくなります。お参りについて、服装についてなど、事前に知っておくことで安心して大事な赤ちゃんの供養に臨めます。

水子供養当日の参列者

水子供養には基本的には赤ちゃんのお母さんやお父さんが参列します。ご家族の方やご友人の方が一緒にお参りしてももちろん構いません。大切なのは、赤ちゃんの命をきちんと供養すること、親御さんの心の傷をいやしてあげることです。

また、さまざまな事情で、お母さんだけ、お父さんだけ、というケースもあります。どうしてもお寺に行けないという人もいます。その場合は電話やインターネット申込で水子供養を受け付けてくれるお寺もあります。

水子供養当日の服装

水子供養の時の服装は喪服である必要はなく、平服でも構いません。しかし、大切な赤ちゃんのご供養ですから、あまり派手でない身なりの方がよいでしょう。堅苦しくする必要はありませんが、かしこまった場面で着用しても恥ずかしくないような、黒や紺やグレーなどの服装を心がけましょう。具体的には、男性はスーツ姿、女性はワンピースやアンサンブルが望ましいでしょう。

水子供養当日の準備物

水子供養当日に持参しなければならないものをまとめました。

数珠 数珠はお参りの時に必要な法具です。忘れないようにしましょう。
御布施 供養をしていただく寺院にお渡しします。
お花 赤ちゃんにお供えするお花を持参します。
お供え物 お菓子や果物やおもちゃをお供えします。お供えできないものもあるかもしれないため、事前にお寺に相談しておきましょう。
エコー写真 おなかの中の赤ちゃんが映っているエコー写真も一緒に供養していただけます。
ご遺骨 死産でご遺骨がある場合は、納骨供養してもらえます。

水子供養にお布施は必要?

お布施とは、お寺様の供養に対する謝礼のことで、本来は施主の気持ちに添った金額をお包みします。水子供養の場合、ほとんどのお寺では供養料を設定しているため、その額を包みます。この供養料とは別に、お母さんやお父さんの気持ちとしてお布施を包むのはもちろん自由ですが、必ずしも必要なものではありません。袋は無地のものでも水引の印刷されたものでも構いません。上段に「御布施」、下段にお母さんやお父さんの名前(苗字のみでも可)を書きます。

お布施の相場が気になる方は「お布施の意味や相場の基本知識やマナー紹介」の記事をご覧ください。

お供え物は持って行ってもいい?

お供え物を持って行くときっと赤ちゃんも喜んでくれるはずです。美味しいお菓子やかわいらしいおもちゃをお供えできるお寺もたくさんあります。しかし、お寺によってお供え物を置く場所の条件が異なります。まずはお寺に相談して、どんなものをお供えしていいのかを確認しておきましょう。

水子供養のエコー写真は持参するべき?

おなかの中で亡くなった赤ちゃんの場合、唯一その存在を確認できるものがエコー写真です。持参すべきかどうか、お寺様に相談してみましょう。エコー写真を手元に置いておくことでより苦しく感じられる人もいれば、手放したくないと願う人もいます。写真を前に供養してもらった上で、持ち帰っても構いませんし、お寺様に引き取ってもらってもよいでしょう。

水子供養に関してよくあるQ&A

大切なわが子の命をどのように供養してあげればいいのか。正解がないだけに不安や悩みがつきまといますよね。水子供養をどのように考えればいいのか、よくある質問を取り上げて、お答えしたいと思います。あくまで正解はありませんし、ここに取り上げることがすべてではありません。しかし、お母さんやお父さんの元気な姿こそが、水子たちの喜びであることに違いはないのでは、と筆者は思います。

水子供養は必ずしなければいけないの?

「必ず」ではありませんが、することで心が少しだけでも落ち着くかもしれません。大切なのはお母さんやお父さんのお気持ちです。自分たちの中で納得ができていれば、無理にする必要もありません。しかしどこか心の片隅に言葉にできないモヤモヤするものや気になるものがあれば、水子供養をしてあげてもいいのかもしれませんね。

生まれて間もなく亡くなった子は、水子供養と言われるの?

水子とは、流産や中絶などおなかのなかで亡くなった赤ちゃんのことを、あるいは分娩中や分娩後など、うまれてまもなく息を引き取った赤ちゃんのことを指します。一度はきちんと生まれても、幼くして(1歳くらいまで)亡くなった子どもは「嬰児(えいじ)」と呼び、嬰児に対して行われる供養は嬰児供養と呼びます。

水子供養の頻度はどれくらいが理想なの?

水子供養の頻度に決まりはありません。お母さんやお父さんの気持ちのままにお参りしたらよいでしょう。多くの寺院では自由にお参りができるように水子地蔵さまが祀られています。またそれとは別に、赤ちゃんの命日などに法要を執り行いたいのであれば、お寺様に相談してみましょう。

お墓参りへいつ行くべきか気になる方は「お墓参りで推奨する時期や頻度はある?」の記事をご覧ください。

水子供養は宗教ごとに違いはある?

水子供養に宗教の違いはあまり見られませんが、浄土真宗のお寺では基本的に水子供養をしません。阿弥陀如来を信じるものはどんな人でも亡くなったあとに極楽浄土に往生できるとされているからです。ですから浄土真宗では他の人と同じように法名をいただき、法要を執り行ってもらえます。

水子は葬儀をしなくてもいいの?

水子の赤ちゃんの葬儀をするしないもお母さんやお父さんのお気持ち次第というのが正直なところです。葬儀を希望するのであれば、お寺様に相談してみましょう。ただし、一般的な葬儀、つまり会館を借りて祭壇を組んでというようなことは通常行いません。お寺の本堂での読経と供養になるのでしょう。

水子に戒名は必要?

必ずしも必要ではありません。もしもお母さんやお父さんが希望するのであれば、戒名を授けてもらえます。位牌や墓石に彫刻してあげるとよいでしょう。まずは直接菩提寺に相談してみるのがよいでしょう。

水子の法要(四十九日や一周忌)は必要?

水子供養では、定期的な法要はあまり行いません。水子たちが祀られているお地蔵さまに個別にお参りに行く人が多いようです。もちろん、どうしても法要をしたいということであれば、個別の法要も受け付けてくれますので、お寺に相談してみましょう

お腹の中の子が二子の場合、一緒に供養してもいいの?

法要は一度で行ってくれますが、2人それぞれに向けて供養をしてくださいます。供養料も2人分の金額になりますし、戒名を授かる場合も2人にそれぞれいただけます。

流産・中絶して5年ほど経ってからの供養でもいいの?

水子供養に期限はありません。高齢者の方で、「後悔のないように」と若いときに亡くしてしまった赤ちゃんの供養を晩年に行なう人もいるほどです。心の中に引っかかりがある人は、期間や年齢など関係なく水子の霊を供養してあげましょう。

水子にも喪中といった概念はあるの?

水子の場合はあまり喪中の概念はありませんが、お母さんやお父さんの気持ちがすぐれないようであれば、慎ましく過ごしてもよいのかもしれません。ただし、小さな赤ちゃんを亡くすということはあまり周りの人に知られたくないことです。対外的には喪中であることを知らせる必要はないでしょう。

まとめ

水子供養は、亡くなった赤ちゃんのためであると同時に、悲しみに暮れるお母さんやお父さんのためにあるものです。一般的な葬儀や仏事のように形にこだわることなく、自分たちの気持ちに沿って動けばよいでしょう。

自分のおなかの中で赤ちゃんを失うというのは、あまり人には話したくないことで、だからこそひとりぼっちで抱え込んで悩み苦しんでいる女性の方もたくさんおられるのではないでしょうか。でも、同じように苦しんでいるお母さんやお父さんはたくさんいますし、あなたの周りには力になってくれる方が必ずいるはずです。

最後に、先ほどもご紹介させていただいた大阪府吹田市の常光円満寺様のホームページから、一部を抜粋させていただいて、この記事を終えようと思います。水子の幸せは、私たちがこの世界を明るく楽しく生き抜いて行くことに他ならないのです。水子と一緒に毎日を前向きにいくための誓いの儀式。それが水子供養なのかもしれません。

お子さまを亡くされたことで「自分は最低なことをしました」とか「私は幸せになる資格はありません」などといわれる方もおいでですが、あなたが親の笑顔や幸せを願うのと同じように、あの子も親の笑顔や幸せを願っておいでです。特に水子さまのお心は純粋なため、その想いは私たち以上です。親がいつまでも悲しんでいたら、どれほど悲しまれることでしょう。

常光円満寺では、親として「いつまでも忘れないでいてあげることが水子さまへの一番の贈り物」だと申しております。ただし、これは決して「哀しみとともに生きていかなければならない」と申しているのではございません。お子さまを、優しい存在として受け止めてあげて、深い哀しみを乗り越える『前向きな勇気』が大切だと申しているのです。

水子たちの願いは愛するご両親やご家族の幸せなのですから…

浄光寺円満寺のホームページから引用