供花(くげ)の意味や種類~贈るときのマナーも紹介~

供花(くげ)の意味や種類~贈るときのマナーも紹介~

供花とは?徹底解説

  • 供花は故人への追悼花で、親しい人からの贈り物。
  • 故人の信仰に合わせた4タイプの供花がある。
  • 贈る際は喪主の意向と地域の慣習を重視。
  • 供花の相場は約1.5~2万円、香典と合わせて贈る。

お葬式のために何か贈り物をしたいと調べていると「供花」という言葉に行き当ることでしょう。供花とは、お通夜やお葬式で飾られる盛り花のことを指します。
葬儀に出たことのある人であれば、頭のなかでイメージはできますよね。

しかしいざ自分が贈るとなると、どんな供花をどんなふうに贈ればいいのかわからない、という人は多いのではないでしょうか。

この記事では、供花の選び方や買い方、贈るときのマナーなどをお伝えしていきます。

後半では、供花の他にも選べる葬儀時の贈り物について、また供花の他に香典を渡すべきかなどについても触れているので、葬儀の贈り物全般のマナーを知りたいという人にも最適です。

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この記事の目次

  1. 供花とは、お葬式のときに贈る大きな盛り花のこと
  2. 供花の種類は大きく分けて4タイプ
  3. 供花は盛り花に対応している花屋さんで買うか葬儀社に相談を
  4. 供花を贈るときのマナーは喪主の意向や地域の風習に合わせる
  5. 供花以外の贈り物として代表的なもの
  6. 供花を贈ったその後の対応
  7. まとめ
  8. 監修者コメント

供花とは、お葬式のときに贈る大きな盛り花のこと

供花とは、お通夜やお葬式で飾られる盛り花です。
葬儀における盛り花とは、背の高い籠の中にたくさんの生花が生けられている華やかな花籠を指します。

最近では生花スタンドなどとも呼ばれます。
盛り花の上部または下部には名札がつけられ、
誰からの贈り物なのかがわかるようになっているのが一般的です。

この章では、供花はどのような人が贈るものなのか、相場はいくらなのか、また供花が葬儀の際にどのように扱われるのかなど、供花の基本的なことについて解説していきます。

供花を贈るのは主に近親者や仕事上深いかかわりがある人

供花を贈るということは、一般の会葬者よりも故人により近しかったことを示すことにつながります。
供花を贈るのは、次の3つのタイプの人たちです。

  • 親族
    親族たちは「喪主」「兄弟一同」「孫一同」「親族一同」などと名札を掲げ、共同で供花を贈るのが主流です。
  • 友人
    友人たちは、「友人一同」として共同で贈ったり、連名で贈ったり、特に親しかった人は個人名で贈ったりと交流の深さによって、またそれぞれの考え方によってさまざまな贈り方をします。
  • 仕事上つながりの深い会社や人など
    故人と仕事で結びついていた人は、会社の代表名で供花を贈ります。
    例えば、故人が経営していた会社が得意先であったときや、故人が勤めていた会社の代表であれば、生花を贈る立場にふさわしいといえます。

供花の相場は1万5千円から2万円程度

供花の相場は1万5千円から2万円程度です。
供花は豪華な盛り花ですので、お値段も張ります。

供花は故人に近しかった人から順に、祭壇脇に並べられる

供花は喪主側の配慮の上、故人に近しい関係だった人から順に、祭壇脇に並べられます。
一般的には、祭壇中央に最も近いところに「喪主」「子供一同」「親戚一同」など身内からの花が並び、 その脇や上の段に、友人や会社関係の供花が並びます。

供花料を祭壇の生花に使い、芳名帳に名前だけが入る葬儀もある

最近では、供花代としていただく料金を、祭壇上のお花アレンジに振り替える葬儀が出てきました。
さまざまな花屋さんから届く生花スタンドを飾ると、式場全体の統一感がなくなってしまうためです。
供花料を出した人の名前は、受付脇などの芳名帳に記されます。

最後は供花の花を抜き棺に入れたり参列者に配られたりする

贈られた供花は、最後に棺を開けてお別れする際にスタンドから引き抜かれ、棺に入れられます。
棺に入れられなかったお花は、参列者に配られることもあります。

以上、供花の意味や送り主の立場、相場など、供花の基本的なところをお伝えしました。
次は、具体的に供花を選ぶときのため、供花のタイプについて解説します。

供花の種類は大きく分けて4タイプ

供花の種類は、大きく分けて4タイプです。
それぞれみていきましょう。

菊をベースとした白、黄、紫色が基調のスタンダードなタイプ

一般的な仏式葬儀や無宗教の葬儀には、菊をベースとした供花が贈られます。
色合いは、白、黄、紫の3色が一般的です。

胡蝶蘭やフラワーアレンジメントの華やかなタイプ

まるで開店祝いのような胡蝶蘭や、華やかなフラワーアレンジメントを供花とすることもあります。
無宗教の葬儀におすすめです。

全てが白のキリスト教タイプ

キリスト教において、喪にふさわしい花の色は白とされています。
キリスト教の葬儀に供花を贈るときは、白のみの供花がおすすめです。

一部宗派では供花ではなく樒(しきみ)の盛籠を飾る

仏教の一部の宗派では、本来、お花ではなく樒の葉の盛籠を贈ります。
日蓮宗の各派でその傾向がありますが、信者ではない一般の人が供花を贈ることは問題ありません。

ただし、祭壇の脇には樒の盛籠を優先して飾るため、供花はかなり脇のほうに追いやられる傾向があります。

以上、供花の4つのタイプについてお伝えしました。贈るべき供花について、理解できたでしょうか。
次章では、供花の買い方について解説します。

供花は盛り花に対応している花屋さんで買うか葬儀社に相談を

供花は、どんな花屋さんでも対応しているわけではありません。
大きなスタンドへのアレンジには大きめの倉庫が必要ですし、 葬儀場へ配達するには人手がいります。
供花を売ってくれる花屋さんの探し方についてお伝えします。

「供花・盛籠承ります」の看板がポイント

地元の花屋さんに供花を頼みたいと思ったら、その花屋さんが供花に対応しているかを、まずはチェックしましょう。
対応できる花屋さんには、たいてい「供花・盛籠承ります」といった看板が立てられています。

無難なのは葬儀社に相談すること

なかには、外部で購入した供花を受け入れていない葬儀社もあります。
まずは、葬儀が行われる葬儀ホールや、ホールを管轄している葬儀社に問い合わせるのが無難です。
問い合わせれば、その場で注文をさせてくれるか、出入りの花屋さんを教えてくれます。

「葬儀社で手配してもらった場合、喪主あてに請求が行ってしまわないだろうか」 という不安もあることと思いますが、葬儀社もわきまえていますから、請求書の送り先について尋ねてくれるはずです。
自分の住所や氏名をしっかり伝えましょう。

とくに氏名は名札にも使うため、間違えられることのないよう、できればメールやFAXでのやり取りが無難です。

以上、供花の買い方についてお伝えしました。
「では、供花を買おう」と思った方、少しだけ待って、次の章をご覧ください。
次章では、供花を贈るときのマナーについてお知らせします。

供花を贈るときのマナーは喪主の意向や地域の風習に合わせる

供花を贈るときは、喪主の意向を汲み、また地域の風習に合わせることが必要になります。
どのような配慮が必要なのかをみていきましょう。

供花辞退の葬儀に送り付けてはならない

香典、供花、供物など一切の贈り物を辞退する葬儀が増えています。
葬儀の案内に「香典供物の儀は辞退いたします」と書かれているときは、供花を贈ってはいけません。

供花よりも花輪や盛籠が一般的な地域がある

とくに知らない土地の葬儀へ贈り物をしたいと思ったときは、供花を贈っても良いものかどうか、確認が必要です。
「一般の人は花輪や盛籠を贈り、身内は供花を贈るもの」 といった風習がある地域も存在するためです。

自分の立場で供花を贈っても良いかどうか迷ったら、葬儀が行われる式場や、式場を持っている葬儀社に確認をとりましょう。
そのまま注文もできて、一石二鳥です。

通夜もしくは葬儀に間に合うよう手配する

供花は、通夜や葬儀に間に合うよう手配しましょう。
お知らせ状が届いたらすぐに手配を始めるのがベストです。

式場と葬儀の施主名をしっかり確認し間違えないようにする

供花を贈るときには、葬儀が行われる式場、日時、故人名をしっかり確認してからお花屋さんに伝えましょう。
とくに故人名は、自分が知っている遺族とは名字が違う場合もあります。
花屋さんが配達迷子にならないよう、案内状を手元に置いて確認しながら電話しましょう。

香典は供花を贈っても必要

香典を渡そうか、供花を贈ろうかと迷って供花にした人もいるかもしれません。

しかし、一般的には、供花は香典を持参したうえで贈るものです。
香典を渡してなお故人にお花を捧げたいと思う、 本来、供花はそのくらい近しい関係の人が贈るものなのです。

どちらかを贈りたいと迷う場合には、香典にしておきましょう。

以上、供花を贈るときのマナーについてお伝えしました。
「花輪や盛籠とは何だろう?」と気になった人のためにも、 次章では、供花以外の贈り物について紹介します。

供花以外の贈り物として代表的なもの

この章では、供花以外の贈り物として代表的なものを紹介します。
花輪(はなわ)、盛籠(もりかご)、弔電(ちょうでん)の3つです。

花輪は自宅葬の名残

花輪は、背の高い造花の飾り物をさします。
お店の新装開店などのお祝いに、ピンクや赤で彩られた派手な花輪が飾られているのを 目にしたことのある人は多いでしょう。

葬儀のための花輪は、白、黒、銀が基調で、相場は供花と同様、1万5千円から2万円程度です。

花輪は、式場の入り口をしめやかに飾るためのものです。
今は大部分の人が外観の整った式場で葬儀をするため、花輪が飾られてもその意図は見えづらいですが 自宅で葬儀をしていた時代には、花輪があればあるほど華やかな葬儀に見えました。

式場での葬儀が主流になってから久しい都市部では、花輪の文化はあまり残っていません。
ただ、つい最近まで自宅葬が主流だった地域のなかには、まだ花輪を贈る文化が根強いところがあります。

盛籠の内容は缶詰や乾物、果物など

盛籠は、お花ではなく果物や乾物、缶詰といった供物の盛り合わせを高さのあるかごに入れ、送り主の名札をつけたものです。
盛籠の相場は5千円から1万5千円程度です。

盛籠も、供花や花輪と同じ意味を持つので、選択肢の一つに入れてよいものですが 喪主が遠方の人だったりする場合には、中身の持ち帰りに苦労することがあるので、あとに残る品物を贈って先方の負担にならないかどうかをまずは考えましょう。

弔電は特にお通夜や葬儀に参列できないときに有効

通夜や葬儀に駆けつけられないとき、弔電を送るという方法があります。
弔電の相場は、2千円から3千円程度です。
供花や花輪、盛籠と合わせて弔電を送っても構いません。

以上、供花以外の贈り物についてご紹介しました。
故人や喪主が喜んでくれるものは何なのかを考えながら選びましょう。
次に、供花を贈った後の対応についてお知らせします。

供花を贈ったその後の対応

供花を贈ったら、それで終わりというわけではありません。
贈った後には、四十九日に合わせて香典返しが届くことでしょう。

香典返しは、香典を贈った人だけに届くものではなく、供花や盛籠、弔電、花輪を贈った人へも届くものです。

香典返しに何かお礼をしなければならないかといえば、そうではありません。
お返しものに対してのお返しは、避けるべきとされています。
どうしても何かを伝えたいということであれば、電話でのお礼にとどめるのがいいでしょう。

まとめ

以上、供花について基本的なことから贈るときのマナー、供花以外の贈り物について解説しました。
故人や遺族に、「香典以外に何らかの贈り物をしたい」と考えたときのヒントになれば幸いです。

供花を贈るときに何より大事なのが、葬儀を行う式場の担当者や遺族とのコミュニケーションです。

「思い切って供花を贈ったのに、供花NGの式で、気持ちをきちんと伝えられなかった」といったことのないよう、きちんとやりとりをしてから贈るようにしましょう。

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しかし、お墓購入後に後悔することだけは避けたいですよね。
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監修者コメント

監修者
終活・葬送ソーシャルワーカー
吉川美津子

葬儀に送る花は供花と書き、「きょうか」と呼ばれることが一般的です。それぞれの花には札がかかり、そこに送り主の名が記されます。供花は祭壇の両脇に飾られますが、葬儀で喪主が気を使う作業のひとつが「供花の順番」です。故人との関係は社会的地位に応じて、祭壇の内側に配置されますが、その順番で揉めることも少なくありません。近年は、札は会場入り口などに「芳名板」として順不同でまとめ、祭壇には花だけ飾るというケースも増えてきました。