両国 回向院 市川別院

回向院市川別院の本堂には、中央アジアのクチャ地方の伝統に触発された壁画があります。この壁画は、高価なラピスラズリの顔料を使用しており、古代の『観無量寿経』に描かれた阿弥陀様の絵画との深い繋がりを持つものです。壁画は、阿弥陀如来が中心であり、周囲には青海波模様が描かれています。この青色の波は、信者たちに仏教の教えがどのように広がってきたかを象徴しており、訪れる人々に平和と瞑想の空間を提供します。

金粉をちりばめたデザイン

市川別院の壁画には、金粉が施されており、これが仏の光を象徴しています。この装飾は、阿弥陀如来から発せられる光が、信者の心に届くことを表現しています。建築家の河原泰先生とライティングデザイナーの小野田行雄先生がデザインした無数のLEDライトとともに、これらの金粉は、訪れる人々が心身ともに温かさを感じることができるよう工夫されています。

108本の煩悩柱

市川別院の本堂の周囲には、108本の煩悩柱が立てられています。これは仏教で説かれる108の煩悩を象徴しており、各柱からは炎をイメージした光が放出されています。この光は、阿弥陀如来の慈悲の光として、訪れる人々の心の煩悩を清める役割を果たしています。この煩悩柱は、訪れる人々に精神的な浄化を促すとともに、内面の平和を見つめ直すきっかけを提供します。

阿弥陀如来からの光

回向院市川別院の特徴的な要素の一つが、阿弥陀如来から発せられる光を表現した壁画です。この光は、訪れる人々に心の平安をもたらすとされ、精神的な苦痛や日々の悩みから一時的にでも解放される経験を提供します。壁画全体が織りなす物語性と、その中に散りばめられた金粉は、訪れる人々がこの聖地で得られる精神的な充足感を高める要素となっています。